「具現化」の意味とは?使い方や類義語を例文付きで解説

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「具現化」の意味とは?使い方や類義語を例文付きで解説

目次

ビジネスシーンでは、友達など親しい人との日常会話ではあまり使わない言葉が出てくる場面もあります。

「具現化」もそのひとつであり、「どのような意味かよく分からない」「詳しい使い方を知りたい」という人もいるのではないでしょうか。

この記事では、「具現化」について、正しい意味や使い方を、例文を交えて解説します。

具現化の意味

「具現化(ぐげんか)」とは、「考えや構想、アイデアなどを具体的なかたちのあるものにすること」という意味をもつ言葉です。

「具現化」という言葉は、名詞の「具現」と、接尾辞である「化」が組み合わさってできた言葉です。

「具現」には、「具体的なかたちにあらわすこと、またはあらわされたもの」という意味があります。

具現化の使い方と例文

「具現化」は、頭のなかで考えていたことを、具体的なかたちにしたい場合に用いる言葉です。

例文を参考に、具体的な使い方を確認しておきましょう。

  • 5年前に検討されていた新技術がついに具現化されて、特許をとることもできた。
  • 会議で出されたアイディアを具現化して、若者向けのパッケージデザインで商品をリニューアルしたところ、売り上げが倍になった。
  • 取締役会で決定されたビジョンを具現化して、社員全員に共有できるようにしよう。
  • 今度のイベントは部長が長年かけて描いていた構想を具現化したものだった。
  • 経営理念を具現化できるように、具体的な目標や行動指針を設定する必要がある。

ビジネスシーンでは、アイディアや構想を、具体的に実際の商品やサービスなどにする場合に「具現化」という言葉が用いられます。

また、企業理念など、目に見えない、かたちのない構想や理想などをかたちあるものにする際にも使用できます。

具現化の誤った使い方

「具現化」という言葉を使う際に、ついついやってしまいがちな誤った使い方があります。

「具現化」は、頭の中の考えやアイデアを具体的なかたちのあるものにすることなので、具体的なイメージを思い浮かべることができていても、実際に形になっていない場合には使用できません。

たとえば、「新商品のイメージは頭の中では具現化できている」という使い方は誤りです。

実際に具体的な商品としてかたちになっていないためです。

「具現化」という言葉を使うときには、実際に具体的なかたちあるものになっているかが重要なポイントといえるでしょう。

具現化と類義語との違い

「具現化」には、以下のような類義語があります。

  • 具体化
  • 具象化
  • 可視化
  • 実体化

各類義語の意味と、「具現化」との違いについて詳しくみていきましょう。

具体化との違い

「具体化」とは、「抽象的なことがらをかたちにしてあらわすこと」「無形のものを事実によってあらわすこと」という意味をもつ言葉です。

かたちのないものをかたちあるものにする、という意味では、「具現化」と似ている意味でしょう。

しかし「具体化」は、かたちのないものを実際に手にとって触れるものにするという意味にくわえて、抽象的な内容の事柄を、わかりやすく説明する際にも用いられる言葉です。

「具現化」は、実際に商品やサービスなどのかたちあるものにするというニュアンスが強いのに対し、「具体化」は、手に触れられるかたちになっていない場合にも使われるという点で異なります。

また、「具現化」の方が、理想や理念などを「実現する」というニュアンスが強い点も違いといえるでしょう。

  • 次の会議に向けて、新しいアイディアを具体化するための資料を準備した。
  • 彼は自分の考えを具体化して説明するのがうまい。

具象化との違い

「具象化」とは、「姿かたちのあるものとしてはっきりとあらわすこと、表現すること」という意味を表す言葉です。

「具象化」も、目には見えない考えやアイディアを目に見えるかたちにするという点で、「具現化」と似ています。

「具象化」は、とくに芸術の分野でよく使われる用語です。

  • 美しい夕焼けを見たときの感動が、1枚の絵のなかに具象化されている。
  • この絵画は晩年の彼女の不安感を具象化したものといわれている。

可視化との違い

「可視化」とは、「目に見えないもの、もしくは見えづらいものをよく見てわかるようにする」という意味をもつ言葉です。

たとえば、「この会社は残業が多い」という情報について、実際に社員の残業時間をグラフにして全国平均と比較するなど、情報を目で見てわかりやすくすることを「可視化」といいます。

「目に見えるかたちにする」という点では「具現化」に似た意味をもちますが、「具現化」には、「理想や構想の実現」というニュアンスがあるのに対し、「可視化」には、「実現」というニュアンスはありません。

「可視化」は、単に「目に見える状態にする」「視覚化する」という意味の言葉である、という点が「具現化」とは異なります。

  • 各店舗の客単価をグラフで可視化した。
  • 顧客アンケートを実施してサービスに対する評価を可視化してみよう。

>業務プロセスを可視化するメリットに関する記事はこちら

実体化との違い

「実体化」とは、「思考のうちにあるものを客観的な実体のあるものにすること」という意味をもつ言葉です。

「実体化」は、抽象的な発想や考えについて、客観視できるように目に見えるものに変えることに対して使われる言葉です。

「実体化」は、「目に見える状態にすること」というニュアンスが強いのに対して、「具現化」には、「目に見えるものにして実現する」というニュアンスが含まれる点が違いとしてあげられるでしょう。

  • これまでためてきたアイディアをまとめてパワーポイントで実体化してみた。
  • 抽象的な意見のなかから、実体化できそうなものをピックアップしてもっと時間をかけて話し合おう。

具現化と類義語のニュアンスの違い

ここまで、「具現化」と4つの類義語の違いを確認してきました。

それぞれの用語のニュアンスの違いを理解し、適切に使い分けられるようになりましょう。

意味 特徴・ニュアンス
具現化 考えや構想、アイデアなどを具体的なかたちのあるものにすること
  • 実際に形になっていない場合には使用できない
具体化
  • 抽象的なことがらをかたちにしてあらわすこと
  • 無形のものを事実によってあらわすこと
  • 手に触れられるかたちになっていない場合にも使うことができる
具象化
  • 姿かたちのあるものとしてはっきりとあらわすこと、表現すること
  • 芸術の分野で使われることが多い
可視化
  • 目に見えないもの、もしくは見えづらいものをよく見てわかるようにする
  • (理想や構想の)実現というニュアンスはない
  • 単目に見える状態にする
  • 視覚化する
実体化
  • 思考のうちにあるものを客観的な実体のあるものにすること
  • 抽象的な発想や考えについて、客観視できるように目に見えるものに変えることに
  • 「目に見えるものにして実現する」というニュアンスが含まれる

具現化の対義語

「具現化」の理解を深めるために、対義語も確認しておきましょう。

  • 抽象化
  • 仮想化
  • 普遍化
  • 一般化

それぞれの詳しい意味を紹介します。

抽象化

「抽象化」とは、「具体的なものをとり除いて、複数の事柄に共通する重要な部分だけをとり出すこと」という意味を表す言葉です。

「具現化」が、目に見えないものを目に見えるかたちにするのに対して、「抽象化」は、その逆で、目に見えるものから、目に見えない概念をつくるという意味を示します。

仮想化

「仮想化」は、おもにコンピューターの分野で使われる言葉で、「物理的な環境とは別の疑似的な環境を提供すること」という意味です。

たとえば、限られたハードディスクやCPUなどの物理的リソースを、実際の数量より多くのリソースがあるかのように見せる場合、「仮想化」という言葉が使われます。

「仮想化」の技術によって、コスト削減やパフォーマンスの向上が期待できます。

普遍化

「普遍化」とは、「特殊なものや個別具体的なものから、普遍的な法則や概念をとり出すこと」という意味です。

「普遍化」は、目に見えるものから共通する普遍的な概念、つまり目に見えないものを作り出すことであり、「具現化」とは逆の意味をもつ言葉といえるでしょう。

一般化

「一般化」とは、「複数のものごとに共通する要素をとり出して、ひとつの概念にすること」という意味です。

目には見えない概念をつくるという点で、「具現化」とは逆の意味の言葉といえます。

タスク管理にも「Chatwork」

「具現化」とは、「考えや構想、アイディアなどを具体的なかたちのあるものにすること」という意味の言葉です。

とくにビジネスシーンでは、考えやアイディアを具体的な商品やサービスとして作り出す際に使われます。

また、企業の理念といったかたちのないものを、目に見えるかたちにして実現するというニュアンスも含みます。

「具現化」には類義語や対義語がさまざまあるので、それぞれ細かな違いなども覚え、適切に使い分けられるようになりましょう。

ビジネスシーンでは、考えやアイデア、企業理念の「具現化」が求められるシーンも多く、そのためにはタスク管理も重要です。

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具現化に関するQ&A

具現化の意味とは?

「具現化」とは、「考えや構想、アイデアなどを具体的なかたちのあるものにすること」という意味をもつ言葉です。

類義語としては、「具体化」や「具象化」「可視化」などがありますが、それぞれ細かなニュアンスが異なるため、使用する際は、適切に使い分けるようにしましょう。

具現化を使う際の注意点とは?

「具現化」は、頭の中の考えやアイデアを具体的なかたちのあるものにすることなので、具体的なイメージを思い浮かべることができていても、実際に形になっていない場合には使用できません。

そのため、「新商品のイメージは頭の中では具現化できている」という使い方は、実際に具体的な商品としてかたちになっていないため、誤りです。

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