「TPO」の 意味とは?ビジネスでの使い方を例文付きで解説
目次
TPOとは元々は英単語の「Time(時)・Place(場所)・Occasion(場面)」の頭文字をとってできた言葉です。
後述する背景から、単に「時・場所・場面」を指すだけでなく「(時・場所・場面を)わきまえた服装や態度といった対応」という意味まで含まれて使用されています。
ビジネスにおけるTPOでは、取引先に訪問する際の服装や対応などが挙げられます。
ほかにも、TPOは公共機関やパーティーの場などにおいても注目されています。
実際にどのように使うのかを知るためにも、TPOの使い方を例文付きで解説します。
「TPO」の 意味とは?
「TPO」とは、時間・場所・場面に応じて、その場面にふさわしい振る舞いや対応をすることを指します。
- T:Time(時間)
- P:Place(場所)
- O:Occasion(場面)
それぞれ以下の頭文字をとって、TPOと表記され、読み方は「ティー・ピー・オー」です。
ビジネスにおいては、TPOに応じた振る舞い方やマナーを守ることで、相手と心地よい関係を築きやすくなり、人間関係が円滑になります。
マーケティングなどでもTPOを意識した販売により、商品を効果的に販売でき、さまざまな場面で使われる概念です。
「TPO」が使われるようになった背景
TPOは、日本で第18回オリンピック競技大会(1964年東京オリンピック)の開催が決まったときに、広まった背景があるといわれています。
オリンピックで外国の人々から、服装のマナーがなっていないと思われないために、ファッションブランドがマナーの概念を作りました。
国民にマナーの概念が普及していく過程で、服装以外の時間や場所、場面など、さまざまな意味合いでTPOが使われるようになったのです。
ただ、TPOは和製英語なので、ネイティブの方には通じない言葉です。
日本でしか通じない言葉のため、英語で伝える際は別の表現に言い換えましょう。
「TPO」の使い方と例文
時間や場所、場面などの礼儀やマナーを重んじる際に、TPOの言葉が用いられます。
TPOは、ビジネスやプライベートを問わずに使われている言葉です。
- TPOをわきまえることで、取引先に不快な印象を与えないようにしましょう。
- TPOを考えた服装でイベントに参加する必要があります。
- 公共機関では電話を使用しないなど、TPOを意識した行動が大切です。
「TPO」が大切になる場面
では、実際にどのような場面でTPOが求められるのでしょうか。
TPOが大切になる場面には以下のようなシーンが挙げられます。
- 訪問・営業する際において
- パーティーにおいて
- 公共機関において
それぞれ、社会人になるとよく直面する場面なので、覚えておくとよいでしょう。
訪問・営業する際において
ビジネスでは、取引先に訪問や営業をかける際に、TPOを大切にする必要があります。
礼儀を重んじた服装や対応により、相手と心地よい関係性を築きやすくなるからです。
たとえば、清潔感のある服装やスーツなどで訪問することがあげられます。
相手からの印象がよくなれば、新規の契約を獲得しやすくなるといった効果が期待できます。
パーティーにおいて
パーティーにおいては普段の服装ではなく、ドレスコードがある場合があります。
お祝いや集まりなど、特別な日に合わせた服装にすることで、場の雰囲気に合った服装になるからです。
たとえば、ホテルやレストランなどで開催されるパーティーに参加する場合、男性は必ずスーツを着用して、女性はパーティードレスなどを着用します。
パーティー以外では、高級なレストランを利用する際も、ドレスコードがあるケースがあります。
カジュアルな服装にしてしまうと、周りに失礼な印象を与えかねないので、事前に服装などについて確認しておきましょう。
公共機関において
電車やバスなどの公共機関では、マナーを守った利用が求められます。
ほかの乗客に迷惑をかけない振る舞いは、周りに不快感を与えないからです。
たとえば、電車内では通話をしないなどの行動があげられます。
公共機関では、お互いに不快な気持ちにならないように配慮することで、トラブルを起さないための対策につながります。
ビジネスシーンにおけるTPOをわきまえた言葉づかいとは
ビジネスでTPOを大切にする際は、相手に合わせた正しい敬語を使いわける必要があります。
主に使われる敬語は、以下の3種類です。
- 尊敬語
- 謙譲語
- 丁寧語
TPOをビジネスで使う際の言葉づかいの詳細を見ていきましょう。
尊敬語
尊敬語は「相手に敬意を払う」際に使う言葉です。
ビジネスでは、目上の人や取引先などに使うケースが多いでしょう。
たとえば「言う」を尊敬語にすると「おっしゃる」などの言い回しができます。
尊敬語は自分のことを下げず、相手をそのまま立てる際に使います。
謙譲語
謙譲語は「相手よりも自分の立場を下げる」際に使う言葉です。
たとえば「言う」を謙譲語にすると「申し上げる」になります。
謙譲語は先輩や上司など、目上の人を立てる際に使います。
丁寧語
丁寧語は「相手に敬意を払う」際に使う言葉です。
たとえば、語尾に「ます」「です」をつけた言葉づかいを指します。
「言う」を丁寧語にすると「言います」などの表現が使えます。
目上の人に使う場合もありますが、同僚や部下など、幅広い場面で使用可能です。
「TPO」の言い換え表現
TPOを別の言い方にしたい場合は以下のような表現を使いましょう。
- マナー
- 常識
- 場をわきまえる
- ドレスコード
TPOの言い換え表現を見ていきましょう。
マナー
「マナー」には「礼儀」や「行儀作法」という意味があります。
TPOに似ている言葉なので、表現を言い換えたい場面で使えます。
- 取引先に訪問する際は、マナーを守るように指導した。
- 公共機関で迷惑をかけないために、マナーを守ることが大事です。
常識
「常識」には「社会人がもつべきとされる知識や判断力」という意味があります。
とくにビジネスにおいては、相手に失礼な担当者や企業だと思われないために、常識をもった対応により、今後の関係性を良好にできます。
- 常識を守りながら、誠意をもって対応することが重要です。
- 社会人としての常識を守ることで、お互いが心地よいコミュニケーションを図れます。
場をわきまえる
「わきまえる」には「物事の道理を心得ている」という意味があります。
つまり「場をわきまえる」とは、場に合う振る舞い方や服装などを心得ているという意味になります。
- 人間関係を良好にするためにも、場をわきまえることが大切だ。
- 場をわきまえることで、相手に不快な思いをさせずに済む。
ドレスコード
「ドレスコード」には服装規定という意味があります。
服装規定とは、TPOに合わせた服装を守るという意味が含まれます。
とくにパーティーなどの場においては、パーティードレスやスーツなど、雰囲気に合わせた服装が求められます。
- ドレスコードを守ることで、場の雰囲気に合わせた服装にできる。
- イベントの当日はドレスコードに沿った服装にする必要がある。
「TPO」は状況に合わせた対応が重要
TPOでは、時間・場所・場面に応じた対応を心がけるため、人間関係におけるマナーを守る働きかけにつながります。
ビジネスでもTPOを大切にすることで、取引先との信頼関係を構築しやすくなるでしょう。
とくに新入社員への教育として、TPOに関わる研修や情報共有が必要です。
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