【2025年】福利厚生アウトソーシング完全ガイド|種類や選び方、おすすめサービス15選を比較解説

公開日: 更新日:
アウトソーシング
  • facebookシェアボタン
  • Xシェアボタン
  • はてなブックマークボタン
  • pocketボタン
【2025年】福利厚生アウトソーシング完全ガイド|種類や選び方、おすすめサービス15選を比較解説

目次

従業員の満足度向上や、優秀な人材の獲得・定着において、福利厚生の重要性はますます高まっています。

本記事では、福利厚生のアウトソーシングについて、基礎知識やサービスの種類、サービスの選び方などを詳しく解説します。

企業が福利厚生に関して抱えている課題

多くの企業、特に中小企業では、福利厚生制度の構築・運用においてさまざまな課題に直面しています。

課題1:制度導入・運用のコスト

福利厚生を充実させるには、相応の費用がかかります。

保養所の契約やフィットネスクラブの法人会員契約、人間ドックの補助など、魅力的な制度ほど高額なコスト負担が求められます。

限られた予算の中で、費用対効果の高い制度を導入することは、多くの企業にとって大きな課題です。

課題2:担当者の業務負担

福利厚生制度の運用には、多大な管理業務が伴います。

各種サービスの提供元との契約管理、従業員への案内、利用申請の受付、利用実績の集計、費用精算など、その業務は多岐にわたります。

福利厚生専任の担当者を置くことが難しい企業では、人事・総務担当者が他の業務と兼務しながら対応しているケースが多く、業務負担の増大が深刻な問題となっています。

課題3:従業員の多様なニーズへの対応

従業員の価値観やライフスタイルは、世代や性別、家族構成などによって大きく異なります。

独身の若手社員が求めるものと、育児中の社員が求めるものは同じではありません。

すべての従業員に公平で、かつ満足度の高い福利厚生を提供することは非常に難しく、画一的な制度では「一部の従業員しか利用しない」という事態に陥りがちです。

課題4:公平性の担保と管理の複雑さ

勤務地によって利用できるサービスに格差が生まれてしまう問題も、よく見られる課題です。

たとえば、本社近くのフィットネスクラブとだけ契約している場合、地方の支社で働く従業員はその恩恵を受けることができません。

全従業員が公平に利用できる制度を設計・管理することは、企業の規模が大きくなるほど複雑になります。

福利厚生をアウトソーシングするメリット

福利厚生業務を外部の専門サービスに委託することは、前述したような多くの課題を解決し、企業にさまざまなメリットをもたらします。

メリット1:担当者の業務負担を大幅に軽減できる

最大のメリットは、担当者を煩雑な管理業務から解放できることです。

福利厚生サービスの選定・契約、従業員への案内、利用管理、精算といった一連の運用をアウトソーシング先が一括して行ってくれます。

その結果、担当者は制度の企画や利用促進といった、より戦略的で付加価値の高い業務に集中できるようになります。

メリット2:コストを抑えながら充実した制度を導入できる

アウトソーシングサービスは、多くの企業が共同で利用するスケールメリットを活かして、さまざまなサービスを安価に提供しています。

自社で個別に契約するよりもはるかに少ない費用で、旅行、レジャー、グルメ、自己啓発など、多岐にわたる豊富なメニューを従業員に提供することが可能です。

コストを抑えつつ、大企業と遜色のない福利厚生制度を構築できます。

メリット3:従業員満足度の向上が期待できる

アウトソーシング先が提供する豊富な福利厚生メニューの中から、従業員自身が好きなものを選択できることもメリットです。

結果として個々のニーズに合った福利厚生を利用できるようになるため、制度の利用率が高まり、従業員の満足度向上につながります。

従業員満足度の向上は、エンゲージメントの強化や離職率の低下にも好影響を与えます。

>エンゲージメント向上に関する記事はこちら

メリット4:公平でわかりやすい制度運用

多くのサービスは、全国各地で利用できるメニューを網羅しています。

そのため、勤務地による利用格差をなくし、全従業員に公平な福利厚生を提供することが可能です。

また、専用のポータルサイトやアプリから簡単に利用申請ができるケースも多いため、利便性が高く、わかりやすい制度運用が実現します。

福利厚生のアウトソーシングサービスとは?

福利厚生のアウトソーシングサービスとは、企業が従業員に提供する福利厚生制度の設計、導入、運用などを代行するサービス全般を指します。

企業は、サービス提供会社に月額費用などを支払うことで、多種多様な福利厚生メニューを従業員に提供できるようになります。

サービス提供会社は、あらかじめ旅行会社、レジャー施設、飲食店、eラーニングサービス、育児・介護サービスなど、福利厚生に関する多種多様な事業者と提携しており、アウトソーシング依頼元企業の従業員が特典付きで利用できる仕組みを用意しています。

福利厚生のアウトソーシングサービスを活用するとさまざまなメリットが得られるため、企業の規模を問わず多くの組織で導入が進んでいます。

サービス利用のメリットについては後述します。

福利厚生アウトソーシングサービスの種類

福利厚生アウトソーシングサービスは、提供される形態によって、主に「パッケージプラン」「カフェテリアプラン」の2種類に大別されます。

また、特定の分野に絞った「特化型サービス」も近年注目されています。

パッケージプラン

【特徴】

パッケージプランとは、アウトソーシング会社が事前に用意した旅行、レジャー、グルメ、スポーツ、自己啓発、育児・介護支援といった幅広い分野の福利厚生メニューをまとめて利用できるサービスです。

企業は、従業員1人あたりの月額費用を支払うことでこれらのメニューを利用できます。

【メリット】

導入が手軽であり、充実した福利厚生制度をすぐにスタートできる点が大きな利点です。

比較的安価な費用で利用できるため、中小企業でも広く導入されている形態です。

【デメリット】

提供されるメニューが画一的であるため、自社の従業員のニーズと合わないサービスが含まれている場合もある点がデメリットといえます。

また、従業員が利用しないメニューが多い場合であっても、支払う費用は変わりません。

カフェテリアプラン

【特徴】

カフェテリアプランとは、企業が従業員ひとりひとりに対して福利厚生に利用できるポイントを年間で付与し、従業員はポイントの範囲内で、自分の好きなメニューを自由に選んで利用できる選択型の制度です。

福利厚生のアウトソーシングサービスを利用して、カフェテリアプランを運用することも可能です。

【メリット】

従業員が自分のライフスタイルや価値観に合わせて必要なサービスを選択できるため、個々のニーズへの対応力が高く、満足度も向上しやすい点がメリットです。

企業側も、年間のポイント付与額が予算の上限となるため、コスト管理がしやすくなります。

【デメリット】

制度設計やポイント管理に手間がかかるため、パッケージプランに比べて導入・運用のハードルがやや高くなります。

また、ポイントの課税・非課税の判断など、専門的な知識も必要となります。

>カフェテリアプランに関する記事はこちら

特化型サービス

【特徴】

特化型とは、特定の分野を重点的にサポートする福利厚生サービスです。

例えば、「食事補助」に特化した宅配弁当や設置型社食サービス、「健康経営」に特化したフィットネスクラブ利用やオンラインカウンセリングサービス、「育児支援」に特化したベビーシッターサービスなどのように、さまざまな種類があります。

【メリット】

企業の課題(例:従業員の健康増進、食生活の改善)に対して、直接的で効果的なアプローチが可能である点がメリットです。

パッケージプランと組み合わせて導入することで、福利厚生制度をさらに強化することもできます。

【デメリット】

提供されるサービスが限定的であるため、従業員全体の多様なニーズに応えることが難しい点がデメリットです。

あくまで特定の目的を達成するための補助的な位置づけとして活用するのが良いでしょう。

福利厚生アウトソーシングサービスを導入する流れ

続いて、福利厚生アウトソーシングサービスを導入する際の一般的なステップをご紹介します。

ステップ1:導入目的の明確化と予算の決定

まず、社内で「何のために福利厚生をアウトソーシングするのか」という目的を明確にします。

「人材定着率の向上」「従業員満足度の向上」「採用競争力の強化」など、具体的な目標を設定した上で、年間の予算や従業員1人あたりにかけられる費用の上限を決定します。

ステップ2:サービスの情報収集と比較検討

設定した目的と予算に基づき、複数のアウトソーシングサービスをリストアップして情報収集を行います。

各社のウェブサイトや資料で、サービス内容、料金プラン、導入実績などを比較します。

気になるサービスがあれば、問い合わせをして詳細な説明を受けたり、見積もりを依頼したりしましょう。

ステップ3:導入サービスの決定と契約

比較検討した結果、自社のニーズに最も合致したアウトソーシングサービスを決定します。

契約前には、契約期間、料金、サービス内容、解約条件などを詳細に確認し、不明な点はすべて解消しておきましょう。

ステップ4:従業員への周知と説明

導入するサービスが決定したら、従業員へ向けて制度の導入を告知します。

福利厚生制度の目的、利用できるサービスの内容、具体的な利用方法などを、説明会や社内報、イントラネットなどを通じて丁寧に周知します。

従業員がスムーズに利用を開始できるよう、わかりやすいマニュアルを用意することも重要です。

ステップ5:運用開始と効果測定

サービスの利用を開始します。

導入後も、定期的に従業員の利用状況や満足度をアンケートなどで把握し、効果を測定することが大切です。

利用率が低い福利厚生メニューがあれば、原因を分析し、アウトソーシング会社と協力して利用促進策を検討するなど、継続的な改善を図りましょう。

福利厚生アウトソーシングサービスを選ぶ際の注意点

自社に最適なサービスを選ぶためには、いくつかの注意点があります。

注意点1:従業員のニーズとサービス内容が合っているか

いくら福利厚生メニューが豊富でも、自社の従業員が利用したいと思うものが含まれていなければ意味がありません。

事前に従業員へアンケートを実施するなどして、どのような福利厚生を求めているのか、ニーズを把握しておくことが重要です。

また、従業員の年齢層、性別、ライフスタイルなども考慮し、多くの従業員に喜ばれるサービス内容であるかを見極めましょう。

注意点2:料金体系は明確で、予算に見合っているか

料金体系は、サービスによってさまざまです。

従業員1人あたりの月額費用だけでなく、入会金や初期費用、オプション料金の有無などをすべて確認し、年間のトータルコストを算出しましょう。

最低契約人数や最低利用期間が定められている場合もあるため、契約条件も詳細に確認することが必要です。

注意点3:従業員にとっての使いやすさ

制度を導入しても、利用方法が複雑で分かりにくければ、従業員に使ってもらえません。

福利厚生メニューの検索や申し込みが、スマートフォンアプリや専用サイトから簡単に行えるか、直感的に操作できるかといった、従業員にとっての利便性を確認しましょう。

デモ画面などを利用して、実際の使い勝手を試してみるのがおすすめです。

注意点4:導入後のサポート体制

導入時のサポートだけでなく、運用開始後に不明点やトラブルが発生した際、迅速で丁寧なサポートを受けられるかどうかも重要な選定基準です。

企業の担当者向けのサポート窓口だけでなく、従業員が直接問い合わせできるコールセンターなどが用意されているかについても確認しておきましょう。

【種類別】おすすめの福利厚生アウトソーシングサービス15選

ここでは、実績が豊富で信頼性の高い福利厚生アウトソーシングサービスを、種類別に15社厳選してご紹介します。

パッケージプラン・カフェテリアプラン

  1. ベネフィット・ステーション(株式会社ベネフィット・ワン):業界最大手の一つ。

    140万件以上の豊富なメニューと、カフェテリアプランへの対応力が強み。

  2. リロクラブ(株式会社リロクラブ):こちらも業界最大手。

    宿泊・レジャー施設に強く、全国の地域格差が少ないのが特徴。

  3. イーウェル(株式会社イーウェル):健康経営支援に力を入れており、健康関連のメニューが充実。

    柔軟なカフェテリアプランの設計が可能。

  4. ベネフィット・ステーション(株式会社JTB):福利厚生代行サービス業界のベネフィット・ワンとJTBの事業提携で生まれた企業・団体向けのサービス。

    企業の課題を多方面からサポート。

  5. リソルライフサポート(リソルライフサポート株式会社):直営の保養所やゴルフ場など、独自の施設を利用できるのが強み。

    季節ごとのサービスも充実。

特化型サービス(食事補助)

  1. チケットレストラン(株式会社エデンレッドジャパン):全国の飲食店やコンビニで利用できるICカード型の食事補助サービス。

    勤務地や勤務形態を問わず公平に利用できる。

  2. オフィスでごはん(株式会社KOMPEITO):健康的で美味しいお惣菜やフルーツをオフィスに設置した冷蔵庫へ届けてくれる設置型社食サービス。

  3. びずめし(Gigi株式会社):従業員が地域の飲食店で食事をするときに、会社が金額の一部を負担できるようにするサービス。

    テレワークや出張の際も利用が可能。

  4. オフィスおかん(株式会社OKAN):オフィスに冷蔵庫と専用ボックスを設置し、健康的で美味しいお惣菜を1品100円から提供。

特化型サービス(健康経営)

  1. RIZAPウェルネスプログラム(RIZAPグループ株式会社):法人向けに、従業員の健康増進を目的としたセミナーやトレーニングを提供。

  2. first call(メドピア株式会社):従業員が医師にチャットやテレビ電話で気軽に健康相談ができるオンライン医療相談サービスを運営。

  3. KIWI GO(株式会社 アジャイルウェア):運動するたびにコインが貯まり、ご褒美と交換できる福利厚生アプリ。

    従業員の運動習慣化を促進。

特化型サービス(家賃補助・その他)

  1. ヘヤワリ(株式会社リベロ):企業が従業員の家賃補助を受けられるサービス。

    社宅制度のない企業に人気。

  2. Perk(ウォンテッドリー株式会社):スタートアップ向けに、必要な福利厚生サービスだけを厳選して低コストで提供。

  3. Unipos(Unipos株式会社):従業員同士が日々の感謝や貢献をポイントとして送り合えるピアボーナスサービス。

福利厚生の運用には『Chatwork福利厚生』が便利!

数あるサービスの中でも、特に「従業員の多様なニーズに応えたい」「公平で使いやすい制度を導入したい」と考える企業におすすめしたいのが、株式会社Chatworkが提供する『Chatwork福利厚生』です。

『Chatwork福利厚生』は、従業員が自分に必要な福利厚生を自由に選べる、ポイント制のサービスです。

まず、ポイントを使える場所を企業側が登録し、従業員にポイントを付与します。

従業員はそのポイントを使って、専用のプリペイドカードで好きな商品やサービスの購入ができます。

このサービスの最大の特徴は、利用先の使い道が限定されていないことです。

一般的なパッケージプランと異なり、Visa加盟店であればポイントを使える場所として登録ができるため、飲食店でのランチ、書店での自己啓発本の購入、旅行先での支払い、さらには育児用品の購入まで、従業員ひとりひとりのライフスタイルに合わせて自由に利用できます。

Chatwork福利厚生を導入するメリット

『Chatwork福利厚生』を導入することで、企業と従業員の双方に大きなメリットが生まれます。

メリット1:全従業員が公平に利用できる

専用のプリペイドカードを利用するため、全国のVisa加盟店で利用可能です。

勤務地や居住地による利用格差が一切なく、すべての従業員が公平に福利厚生の恩恵を受けることができます。

利用先を自分で選べるため、「使いたいメニューがない」という不満も解消されます。

メリット2:従業員の高い満足度

従業員が自分の意思で使い道を選べるため、福利厚生制度の利用率と満足度が非常に高くなります。

ランチ代の補助として毎日使う従業員もいれば、貯めたポイントで旅行に行く従業員もいるなど、個々のニーズに完全に寄り添うことができます。

満足度の向上は、人材の定着や採用力の強化に直接的に貢献します。

メリット3:導入・運用が簡単で、管理の手間がかからない

企業側の運用は非常にシンプルです。

管理画面から従業員にポイントを付与するだけで、その後の利用状況の管理や精算業務はすべてシステムが自動で行います。

担当者は、煩雑な事務作業から解放され、本来の業務に集中することができます。

ポイント付与額が予算の上限となるため、コスト管理も容易です。

まとめ

本記事では、福利厚生のアウトソーシングについて、サービスの種類やメリット、選び方、おすすめのサービスなどを解説しました。

自社に合うサービス選びにぜひお役立てください。

Chatwork

Chatwork

Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。


>お役立ちコラムのコンテンツポリシーはこちら

  • facebookシェアボタン
  • Xシェアボタン
  • はてなブックマークボタン
  • pocketボタン

福利厚生のアウトソーシングに関するQ&A

従業員数が少ない小規模な企業でも導入できますか?

はい、導入可能です。

多くの福利厚生アウトソーシングサービスでは、従業員数名からでも契約できるプランを用意しています。

特に中小企業向けのパッケージプランや、Chatwork福利厚生のようなサービスは、少ない人数でも導入しやすくなっています。

小規模な企業こそ、アウトソーシングによって得られるメリットは大きいと言えます。

福利厚生の費用は、経費として計上できますか?

はい、福利厚生アウトソーシングサービスに支払う費用は、原則として「福利厚生費」として経費計上できます。

ただし、福利厚生費として認められるためには、「全従業員が対象であること」「社会通念上、妥当な金額であること」といった一定の要件を満たす必要があります。

詳細は、顧問税理士やサービス提供会社にご確認ください。

パッケージプランとカフェテリアプラン、どちらがおすすめですか?

どちらが良いかは、企業の状況や目的によって異なります。

「まずは手軽に、低コストで幅広い福利厚生を導入したい」という場合は、パッケージプランがおすすめです。

一方、「従業員一人ひとりの満足度を最大限に高めたい」「公平性を重視したい」という場合は、カフェテリアプランがより適していると言えます。

自社の優先順位を明確にして、最適な種類を選択しましょう。

アウトソーシングの関連記事