アナロジー思考とは?メリットとデメリット、身につけ方や具体例を解説

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アナロジー思考とは?メリットとデメリット、身につけ方や具体例を解説

目次

アナロジー思考とは、違う事柄のなかから双方の類似点を見つけて、解決策を見いだす思考法です。

ビジネスシーンでは、アイデア出しや柔軟性を養うための方法などに活用されています。

思考力を養うには、日ごろからどのようなポイントを意識しておくとよいのでしょうか。

アナロジー思考のメリットやデメリット、身につけ方や具体例を簡単に解説します。

アナロジー思考とは

アナロジー思考とは、違う事柄のなかから双方の類似点を見つけて、解決策を見いだす思考法です。

アナロジーには「類推(るいすい)」という意味があります。

類推とは「一見違うように見えるもののなかに類似点や同じ要素がある」と考えることです。

アナロジー思考を使うことで、たとえば、Aの物事とBの物事は一見共通点はないと考えられるときでも、構造が似ているという事実に気づくことがあります。

メタファー思考との違い

メタファー思考とは、双方の共通点を見つけて、同じ意味合いがある部分を探す思考法です。

メタファーには「比喩(ひゆ)」という意味があります。

アナロジー思考と似ている部分もありますが、メタファー思考の場合、物事の見た目の特徴をもとに共通点を見いだしていく点が特徴です。

一方、アナロジー思考の場合はどちらかというと、頭のなかでロジックを組み立てながら、共通点を見いだす違いがあります。

アナロジー思考のメリット

アナロジー思考のメリットについて解説します。

幅広い視点で物事を見れる

アナロジー思考を身につけることで「AとBの要素に類似点がある」という視点を養えるので、別々の事柄を結びつける思考法を習慣化できます。

複数の事柄から、俯瞰的に物事を見る能力を養えるでしょう。

アイデア出しに役立つ

アナロジー思考を応用することで、AとBの課題の類似点に何があるのかを検討できるので、新しいアイデアや解決策を思いつきやすくなります。

また、別々の事柄を組み合わせて思考できると、従来では思いつかなかったビジネスモデルを構築できるチャンスが生まれるでしょう。

物事をわかりやすく伝えられる

アナロジー思考を使うと、物事の法則性に気づきやすくなります。

物事の因果関係や本質を理解できるので「AはBに似ている。なぜなら~」といった形で、相手にわかりやすく説明できるでしょう。

応用力を養えて課題解消に役立つ

アナロジー思考は、別の分野に応用が利くというメリットがあります。

たとえば、Aの課題解消に物事を細分化することが役立った場合、Bの課題解消においても工程を細分化することで対処できる場合があるでしょう。

アナロジー思考のデメリット

アナロジー思考のデメリットについて解説します。

習慣化して訓練する必要がある

別々の事柄から類似点を見つける思考法は、いきなり身につけられるわけではありません。

最初のうちは「類似点を見つけられない」など、思考するのが難しいと感じることもあるでしょう。

アナロジー思考を身につけるには、日ごろから思考を習慣化するように意識して、慣れておく必要があります。

アナロジー思考の具体例

仕事に応用するためにも、アナロジー思考の具体例について解説します。

ビジネスモデルに関する例

電子書籍漫画のビジネスモデルと、オンラインゲームのビジネスモデルを例に解説します。

両者の成功には「SNSのアプリを活用して、コミュニケーションの場を提供している」という共通点があるかもしれません。

出版社の場合「コミックの感想を利用者同士で共有できること」、オンラインゲームの場合「ボイスチャットを使って、仲間同士で交流できること」が共通点にあげられます。

自社のビジネスモデルにおいては「定期的にイベントを開催して、コミュニケーションを図れる場をつくる」という方法に応用できるかもしれません。

体験に関する例

旅行とお化け屋敷は、一見関係がないように見えるかもしれません。

ただ、どちらも「ドキドキ感や非日常を味わってみたい」という意味では共通しており「自分が知らない世界観を体験できる」魅力があります。

上記の内容を人材育成に応用して、アウトドア研修などの野外研修をおこなってみてはいかがでしょうか。

社員が非日常を味わいながら、体験をとおして自分が知らない世界を知れるので、発想力や視野を広げられるチャンスにつながります。

アナロジー思考を身につける方法

ビジネスの場に応用するためにも、アナロジー思考を身につける方法を解説します。

多角的な見方をしてみる

多角的に物事を見ることで、物の見え方が変わってきます。

たとえば、Aの解決方法しかないと感じていたところ、Bの解決方法が使えるかもしれないということに気づくかもしれません。

常識にとらわれない発想を身につけるためにも、日々新しい分野に触れて勉強し続けることが大切です。

具体的には、書籍を読んで勉強することや、新しい体験を積極的に取り入れることで、新しい視点を発見するチャンスにつながります。

類似点・法則を探すように心がける

仕事や日常生活において、物事の類似点や法則を探す習慣を身につけましょう。

たとえば、他社のビジネスモデルに注目して「自社との類似点はないか」「本質的に同じ部分はないか」という視点をもつことで、別の業界でも、自社の事業内容に応用できる部分があるかもしれません。

抽象と具体を意識する

物事には、抽象的な概念と具体的な概念が存在するものです。

たとえば「製造業」という言葉は抽象的ですが、具体的な部分にまで掘り下げていくと「化学関係」「食品関係」「医療関係」などの分野があげられます。

さらに「食品関係」を掘り下げていくと「畜産食料品」や「水産食料品」といった具体例が出てくるでしょう。

抽象と具体を意識することで、物事の掘り下げができると同時に「物事の抽象部分は何か?」「A・B・Cを掘り下げていくとDになるのでは?」といった形で、物事を柔軟にとらえる思考を養えます。

ダブルループ学習を実施する

ダブルループ学習とは、過去の経験から推測するのではなく「前提の枠組みが間違っているのではないか」と考える思考法です。

常識や従来の前提にとらわれず、新しい発想や行動をうながせるメリットがあります。

アナロジー思考においても、常識にとらわれずに物事を組み合わせる発想が重要です。

企業で実施するときは、管理職が部下に「この前提についてどう感じるのか?」「個人的に変えたほうがよいと思う部分はあるか?」といった形で、質問を投げかけてみてください。

アナロジー思考を身につけるときのポイント

アナロジー思考を身につけるときのポイントについて解説します。

構造を把握する

アナロジー思考では、構造に注目して類似点を見つけていきます。

たとえば、若者をターゲット層にしている企業であれば、業界が違う場合でも、販売方法やアプローチの構造に類似点を見いだせるかもしれません。

構造を把握することで、事業活動に応用できる部分を見つけやすくなります。

構造を借りる

別の分野で類似点を発見したときは、構造を借りて自社の事業内容や商品開発に活かす方法があります。

たとえば、アプリを使ったインターネット販売で、継続的にリピーターの顧客を獲得している事例がある場合、自社でもオンラインのサイト販売を中心にリピーターを獲得していけるかもしれません。

構造の類似点を見つけたあとは、具体的に実行できる施策を検討してみましょう。

アナロジー思考は課題解決に役立つ思考法

アナロジー思考は、物事の類似点を見つけ出し、課題解決を図れる思考法です。

ビジネスに活かすことで、アイデア出しや事業全体の改善に活かせるでしょう。

日ごろから多角的な見方を意識して、思考を習慣化することが大切です。

思考を習慣化するには、アウトプットの場を設けておくのもよい方法です。

社員のアイデアを埋もれさせないためにも、社内共有できる仕組みを整えておきましょう。

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