バーナム効果をわかりやすく紹介!具体例やマーケティングへの活用方法も解説

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バーナム効果をわかりやすく紹介!具体例やマーケティングへの活用方法も解説

目次

「バーナム効果」とは、ほかの人にも当てはまる特徴について、「自分のことを言われている」と感じる心理を指し、占いや血液型テストなどが具体例としてあげられます。

ビジネスシーンでは、営業やマーケティングなどに活用されており、消費者の購買行動をうながす効果を期待できます。

バーナム効果の内容や具体例、使い方や注意点をみていきましょう。

バーナム効果とは

バーナム効果とは、ほかの人にも当てはまる特徴について、「自分のことを言われている」と感じる心理をいいます。

たとえば占いで、「なにか悩んでいることがありますね」と言われた場合、多くの人にとって、なにかしら思い当たるものがある心理などが、例としてあげられます。

このように、だれにでも当てはまるような事柄を、「自分のことを言い当てられている」ように感じ、信頼や好意を寄せてしまう心理を「バーナム効果」と呼びます。

この現象の名前の由来は、19世紀のアメリカの興行師、P.T.バーナムの「we've got something for everyone」(誰にでも当てはまる要点というものがある)」という言葉から来ています。

また、バーナム効果は、バーナム効果の心理実験を実際に検証した心理学者のバートラム・フォアの名前からとって、「フォアラー効果」と呼ばれる場合もあります。

バーナム効果の関連用語

バーナム効果の理解を深めるために、バーナム効果の関連用語についても確認しておきましょう。

プラシーボ効果(プラセボ効果)

プラシーボ効果(プラセボ効果)とは、有効成分が入っていないにもかかわらず、本人が「有効な薬剤だ」と思い込むことにより、症状の改善などのよい作用が出現する事象です。

医療現場における薬の服用が代表例にあげられますが、プラシーボ効果は、ビジネスの現場でも応用されています。

たとえば、上司から部下に向けて、「君は仕事に伸びしろを感じる」と伝えることで、本人の思い込みでモチベーションが高まり、実際に成果を引き出せるといった例があげられます。

確証バイアス

確証バイアスとは、自分が注目する情報ばかりを集めてしまい、注目しない情報に目がいかなくなる心理をいいます。

たとえば、「自分が出かけるときは、いつも雨が降る」と思い込んでいる人は、晴れている日よりも、雨の日ばかりに注目してしまう傾向があるでしょう。

確証バイアスの心理は、バーナム効果と連動して働く場合もあります。

たとえば、初対面の相手に性格的な特徴を褒められたときに、「この人は自分のことを理解してくれるいい人」という思い込みができてしまうケースがあります。

実際には、バーナム効果に当てはまる事柄を伝えられているだけの可能性があるかもしれません。

ただし、初見の印象がよいおかげで、相手のポジティブな情報ばかりに注目してしまい、「相手のマイナス面に目をつむってしまう」といった状態になるケースがあるでしょう。

バーナム効果の具体例

バーナム効果のイメージをふくらませるためにも、具体例について解説します。

占い

占いは、バーナム効果が起きやすいと考えられています。

たとえば、占い師に「あなたは、仕事について悩んでいませんか」と言われたときに、仕事の悩みごとについて、自分から相談する方は多いのではないでしょうか。

仕事は、ビジネスパーソンの多くにとって、なにかしらの悩みを抱えているポイントです。

占い師から告げられたときに、「たしかに仕事で悩んでいるかも」と、自分の悩みごとを当てられている気持ちになりやすい傾向があります。

血液型テスト

A・B・O・ABの血液型にわけて、性格や特徴などを診断する血液型テストは、バーナム効果の身近な例のひとつです。

たとえば、「O型の人は、○○なところが長所で、○○なところが短所」と言われたときに、自分の性格と照らし合わせて、「当てはまる気がする」と思った経験がある方は、多いのではないでしょうか。

実際は、多くの人に当てはまる内容だったとしても、バーナム効果で自分の特徴を伝えられている気持ちになるのです。

マーケティングでバーナム効果を活用する方法

バーナム効果をマーケティングに活用することで、取引先や顧客からの信頼を得て、購買意欲を高めることができます。

具体的には、以下のようなシーンで活用することができます。

  • 営業活動で顧客との信頼関係を深める
  • 広告施策でターゲット層の共感をよぶ
  • コンサルティングでのコミュニケーションの質を高める

それぞれの活用法を詳しく解説します。

営業活動で顧客との信頼関係を深める

営業活動やセールストークでバーナム効果を活用すると、顧客との信頼関係を深め、成約の可能性が高まるでしょう。

たとえば、商品やサービスの提案に入る前に、まずは顧客の悩みや課題について話題に出すことで、相手に「自分は理解されている」と感じてもらうことができます。

また、顧客が「自分の悩みや課題に共感された」と感じることで、その悩みを解決する手段として提案された商品やサービスに対する購買意欲が高まります。

バーナム効果を活用し信頼を得ることで、商品やサービスへの興味・関心を持ってもらい、購買につなげることができます。

広告施策でターゲット層の共感をよぶ

広告においては、商品やサービスが「自分に当てはまる」「自分に向けられている」と思ってもらうことが大切です。

ターゲット層が普段から感じている悩みや、悩みに共感するような表現を使用します。

たとえば、健康食品の広告の場合、冒頭で「疲れやすく、仕事に集中できないと感じていませんか?」といった文言を使用することで、相手の興味を引きつけることができます。

広告の文言や表現では、ターゲット層の属性や共通する悩み・課題を使用するとよいでしょう。

コンサルティングでのコミュニケーションの質を高める

バーナム効果を適切に活用することで、コンサルティングの質を高め、クライアントとの関係を深めることができるでしょう。

クライアントが「このコンサルタントは私を理解している」と感じることで、早期に信頼関係を築くことができます。

信頼関係が強固であるほど、クライアントはアドバイスを受け入れやすくなります。

また、クライアントが自分の性格や状況を的確に理解されていると感じることで、本音やニーズ、課題を引き出しやすくなります

バーナム効果をマーケティングで活用する際のポイント

バーナム効果をマーケティングに活用する際のポイントを解説します。

バーナム効果をマーケティングに活用する際は、以下の4つのポイントをおさえるようにしましょう。

  • 主語を「あなた」にする
  • 信頼・権威性を高める
  • 前向きな言葉を使う
  • 解釈の幅を広げやすい言葉を使う

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

主語を「あなた」にする

バーナム効果を広告に活用するときは、主語を「あなた」にすることが、成功のポイントです。

主語を「あなた」にすると、消費者は、「自分に言われている」と感じやすくなり、広告を見てもらえる機会が増えやすくなります。

たとえば、「タスク管理が簡単におこなえるツールです」というキャッチコピーを、「タスク管理に苦手意識をもっているあなたにおすすめのタスク管理ツールです」に変更すると、より身近に感じてもらえるでしょう。

自社のターゲット層の年齢や性別、悩みを調査して、最適なキャッチコピーを考えるようにしましょう。

信頼・権威性を高める

マーケティングでバーナム効果を発揮させるには、商品やサービスの信頼獲得が大切です。

たとえば、商品を販売しているサイトページに、専門家のコメントをいれたり、購入者のレビューを掲載したりする方法があげられます。

信頼性や権威性の向上により、商品の安全性を感じてもらう工夫につながり、消費者の購買意欲に働きかけやすくなるでしょう。

前向きな言葉を使う

バーナム効果を引き出したいときは、後ろ向きな言葉で訴求する方法もありますが、前向きな言葉のほうが、消費者に響きやすくなります。

たとえば、肌の乾燥が気になる消費者に向けて、「しっとりした肌へ」といったプラスの表現をふくめたキャッチコピーの使用により、未来の姿をイメージしやすくなるでしょう。

解釈の幅を広げやすい言葉を使う

バーナム効果を引き出すためには、「自分に当てはまるかも」と、消費者に思ってもらうことが大切です。

たとえば、「仕事に悩んでいませんか」という質問だと、「とくに悩んでいないけど」と感じる人が出てくるかもしれません。

解釈の幅を広げ、当てはまるターゲットを増やすためには、「キャリアや人生の展望について、どうしようかと考えることはありませんか」など、間口を広げた言い方とする工夫が大切です。

解釈の幅が広い文言の使用により、バーナム効果を引き出しやすくなるでしょう。

バーナム効果を使うときの注意点

バーナム効果を使う際は、以下の2つの注意点をおさえるようにしましょう。

  • 使いすぎに注意する
  • 悪用に注意する

バーナム効果をマイナスに働かせないためにも、それぞれの注意点を解説します。

使いすぎに注意する

バーナム効果を使いすぎてしまうと、「だれにでも当てはまる言葉だ」と、思われやすくなります。

また、効果の乱用は、押しつけられているという感覚を相手に与え、信用を失う可能性もあります。

たとえば、「いまの収入に満足していますか」「副業で年収を増やしたくありませんか」などのキャッチコピーが乱用された広告などを目にして、怪しいと思った経験がある方も多いでしょう。

前述した通り、バーナム効果を発揮するためには、解釈の幅を広げることが大切ですが、商品やサービスの広告で、あまりに解釈の幅が広すぎる表現を使うと、曖昧になってしまい、怪しい印象を与えてしまう場合があります。

重要なタイミングに限定して使うなど、使いすぎて効果が薄れないように注意しましょう。

悪用はしない

バーナム効果は、社会に役立つ情報を発信できる方法ではあるものの、悪用して使われているケースもあります。

企業側は、バーナム効果を悪用して使わないように注意しましょう。

また、消費者側は、商品やサービスを利用するときに、本当に信頼できるものなのか見極める目をもつ心構えも必要かもしれません。

バーナム効果の活用で距離感を縮められる

バーナム効果は、「まるで自分に言われているようだ」と感じる心理のことで、マーケティング活動や営業活動など、ビジネスシーンでも多く活用されています。

効果的に活用できると、相手から信頼や好意を寄せられるようになるため、企業と顧客の距離感を縮める効果も期待できるでしょう。

バーナム効果を高めるキャッチコピーを作成する際は、自社のターゲット層にあう言葉による表現が大切です。

自社の顧客や、狙いたいターゲットを調査し、適切なマーケティング活動を目指しましょう。

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