サイロ化とは?発生する原因と改善方法をわかりやすく解説

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業務効率化
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サイロ化とは?発生する原因と改善方法をわかりやすく解説

目次

サイロ化とは、組織やシステム間などにおいて、情報やデータなどが孤立している状態を指します。

そのまま放置してしまうと、作業効率や意思決定のスピードが低下するといったデメリットが挙げられます。

サイロ化の原因には、組織構造やシステムによる影響が考えられます。

企業がサイロ化を解消するためにも、サイロ化の改善方法について解説します。

サイロ化とは

サイロ化とは、組織やシステム間などにおいて、情報やデータなどが孤立している状態を指します。

組織のサイロ化とは、部署やチーム間での連携が取れていないため、情報が行き渡らない状態をいいます。

また、サイロ化が進み他の部署や人に関心がなくなってしまう事象は、「タコツボ化」と表現します。

システムのサイロ化は、データベースを組織ごと保有することによって、それぞれのデータが独立している状態を表します。

企業において、情報がまとまって管理できていないと情報共有をスムーズに進められなくなるといった弊害が出てきます。

そもそもサイロとは

サイロとは、飼料や穀物などを保管する貯蔵庫を意味します。

サイロでは、それぞれの物が混ざらないように別々に置く特徴があります。

本来のサイロの意味合いから転じて、ビジネスでは、組織やシステム間で情報などが孤立化している状態をサイロ化と呼んでいます。

サイロ化の種類

組織やシステムの間で情報などが孤立する状態を意味する「サイロ化」は、いくつかの種類に分類できます。

サイロ化の種類について見ていきましょう。

組織のサイロ化

組織におけるサイロ化は、主に部門間や部署間での情報共有ができない状態を指します。

サイロ化が起きると、各部門や部署におけるノウハウや知識を共有できなくなります。

組織全体を機能させるためにも、全員で情報共有ができるツールなどを導入する必要があります。

システム・データのサイロ化

システム・データのサイロ化は、各部門や部署でそれぞれが独自のシステムを使い、情報共有ができない状態を指します。

業務の処理を進めるときは、同じシステムや対応しているデータ形式を使わないと、スムーズに情報を確認できないケースがあります。

そのまま放置してしまうと、同じような情報を独自の方法で管理するといった手間が発生するなど、業務全体の効率化を妨げる状況につながります。

サイロ化が起きる原因

ビジネスシーンにおいて、組織やシステム・データのサイロ化はなぜ起こるのでしょうか。

サイロ化が起きる原因を見ていきましょう。

組織構造によるもの

特に縦割りの風土がある企業では、サイロ化が起きやすくなります。

縦割りとは、部署やチーム内だけで業務が完結し、他部署との関係性が築きにくい状態をいいます。

同じデータやシステムを扱っているはずなのに、部署間の連携がないため情報共有がされず、それぞれで同じ動きをしてしまう可能性もあります。

効率的に業務を進めるためにも、部署間の情報共有を密にして、サイロ化を解消する体制を整える必要があります。

システムによるもの

各現場において、使い勝手がいいという理由でシステムを導入してしまうと、ほかの部門や部署と連携がとりづらいものを選んでしまう可能性があります。

データが増えるごとにサイロ化が進みやすくなるので、早めの段階で一元管理できるシステムの導入が重要です。

サイロ化の放置によるデメリット・問題点

組織やシステム・データのサイロ化をそのままにしておくと、さまざまな問題が発生します。

たとえば、以下のようなデメリットが挙げられます。

  • コストがかかる
  • 作業効率が低下する
  • 意思決定が遅くなる
  • サービスの質が低下する
  • DX化できない

サイロ化を放置するデメリットと問題点を詳しく解説します。

コストがかかる

サイロ化を放置すると、部門や部署ごとにシステムを運用する費用がかかってしまいます。

一元管理できるシステムを使うほうが、全体の運用にかかる費用を抑えられる場合があります。

また、費用面以外にも、コミュニケーションにおける無駄も発生します。

ほかの部署で得られた情報を確認するために、毎回許可を得る手間がかかるなど、社内全体の生産性を下げてしまう可能性があります。

作業効率が低下する

サイロ化を放置すると、余計な作業が発生してしまう可能性もあります。

たとえば、店舗ごとに日報作成の方法が異なる場合、書類を確認するのに余計な時間がかかるかもしれません。

また、過去に取り扱った情報がそのまま放置されるなど、業務全体における流れが滞りやすくなります。

別々のシステムを使っていると、余計な作業や手間が増える可能性が高いので、全体の作業効率が低下してしまいます。

意思決定が遅くなる

各部門や部署で集めたデータをすぐに使えないので、物事の意思決定が遅くなります。

たとえば、新商品に関わる顧客のデータがほしいと思ったときに、情報が統一できていないと分析を進めるのに時間がかかる場合があります。

また、余計な手間がかかってしまい、人件費がかさんでしまう場合もあります。

結果的に新しい分野に参入するタイミングを逃してしまうなど、事業活動に悪影響を与える可能性が出てくるのです。

サービスの質が低下する

店舗運営などでマニュアルや顧客情報がサイロ化していた場合、各店舗で対応が異なるといったサービスの質が低下する恐れがあります。

また、顧客からの問い合わせ履歴やクレームなどに関する情報共有ができるシステムがないと、商品にどのような不満が届いているのか、わからなくなります。

情報共有が滞ると商品やサービスを改善するのが難しくなり、顧客の満足度やサービスの質が低下してしまいます。

DX化できない

社内で情報をまとめられていないと、DX化を進めるのが難しくなります。

DXとは、デジタル技術により、社内の体制や事業活動の全体を変革させていく取り組みです。

サイロ化が起きると情報が孤立してしまうので、事業活動から得られるデータなどの扱いが難しくなります。

サイロ化の解消によるメリット・効果

サイロ化は放置してしまうと、さまざまなデメリットがあるため、早めの解消が必要です。

また、サイロ化を解消すると以下のようなメリットや効果があります。

  • 作業効率が高まる
  • 意思決定が早くなる
  • サービスの質が向上する
  • データを活用してDX化を進められる

それぞれについて見ていきましょう。

作業効率が高まる

サイロ化を解消できると、作業の無駄がなくなるので作業効率が高まります。

たとえば、社内の各部門や業務システム上でサイロ化していたデータを集約することで、集計作業が楽になるなど作業の工数を大幅に減らすことが可能です。

不要な作業工程を減らせるので、新たな施策や今まで注力できていなかった業務に集中できる時間を増やせます。

意思決定が早くなる

情報のサイロ化を防ぐことで、現状把握がスピーディにできるため、意思決定が早くおこなえます。

情報を整理しておくことで、市場のニーズや世間の動向を素早く掴めるようになり、その場に合わせて適切な対応を選ぶことが可能です。

サービスの質が向上する

情報を一元管理することで、顧客からのニーズを取りこぼさずに把握できます。

クレームから改善してほしいポイントまで把握できるため、今後の商品やサービスを開発する上での参考にできるでしょう。

サービスの質を高められるので、企業の売上を安定させる働きかけにつながります。

データを活用してDX化を進められる

サイロ化を解消により実現につながるDXの例として、社内にある情報の統合が挙げられます。

たとえば、事業活動から得られたビッグデータが活用できるようになると、顧客のニーズをリアルタイムで把握できるようになるかもしれません。

社内全体のDX化を図れるので、企業が保有するデータの価値を活かして、新しい事業活動を始めるきっかけにもできます。

サイロ化を改善する4つの方法

サイロ化を改善するには、現状把握や情報をまとめるためのツールを活用することが重要です。

改善方法について詳細を見ていきましょう。

方法(1):現状を把握する

まずは社内のサイロ化について、状況を確認していくことが大切です。

どのような部分で情報やデータが孤立しているのか、部門同士のコミュニケーションにおいても分断されていないかなど、状況を整理していきましょう。

ほかにも、サイロ化から発生した問題でどのような内容があるのか、従業員や各部署の責任者にリサーチしてみるのもよいでしょう。

方法(2):目標を決める

サイロ化を解消してどのような組織を目指していきたいのか、目標を決めて共有することも大切です。

なぜサイロ化を解消する必要があるのかを従業員に説明することも必要です。

方法(3):情報をまとめるツールを活用する

サイロ化を解消するためにも、情報を一元管理できるツールを導入しましょう。

ERPシステムなどの品質管理システムを活用することで、企業における人材やお金などの情報をまとめて管理できます。

>QMS(品質マネジメントシステム・品質管理システム)に関する記事はこちら

方法(4):部門間での連携意識を高める

サイロ化の解消には、部門間や部署間でのコミュニケーションが重要です。

たとえば、新しいプロジェクトを立てて各部署の人が参加し合うことで、交流する機会をもてるようになるでしょう。

風通しがよくなることで社内全体の雰囲気がよくなり、従業員同士の人間関係を良好にしやすくなります。

サイロ化の解消には「Chatwork」がおすすめ

サイロ化を放置してしまうと、作業効率や意思決定のスピードが低下するデメリットがあります。

サービスの質や業務効率を高めるためにも、情報を一元管理できるシステムを導入することが重要です。

情報をまとめて扱えるようになると、業務における無駄を解消することができます。

サイロ化を解消する際は、ビジネスチャット「Chatwork」を活用する方法もおすすめです。

グループチャットを作成すると、部門間や部署間とのやりとりをスムーズにおこなうことができます。

サイロ化の解消には横のつながりも重要なので、社内コミュニケーションの活性化に「Chatwork」の活用をお勧めいたします。

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