QMS(品質マネジメントシステム)とは?品質管理システムを導入するメリットを解説

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働き方改革
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QMS(品質マネジメントシステム)とは?品質管理システムを導入するメリットを解説

目次

QMS(Quality Management System)とは、製品の品質を管理するための仕組みのことです。

QMSに関わる規格の種類には、ISO9001、JIS Q 9001、SQFなどがあげられます。

ISOなどの規格を利用すると、品質が高い製品を安定的に提供できるようになり、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

企業で利用するためにも、QMSの詳細を始め、品質管理システム導入のメリットを解説します。

QMS(品質マネジメントシステム)とは?

QMS(Quality Management System)とは、製品の品質を管理するための仕組みのことです。

QMSは「キューエムエス」と読み、日本語に翻訳すると「品質マネジメントシステム」という意味になります。

QMSの活用により、継続的に商品の改善を図れるようになり、安定した品質を確保できるメリットがあります。

ビジネスの現場では、建設業や製造業で使われるケースが多いです。

マネジメントシステムとは

マネジメントシステムとは、組織が目標を達成するために、管理する仕組みを指します。

マネジメントには「管理」という意味があります。

企業では、事業活動をおこなうときに、従業員全体に効率よく動いてもらうための仕組みを設けます。

たとえば、製造に関わるルールを始め、現場をまとめる責任者を決めておくことで、現場が滞りなく作業を進められて、納期までに製品を完成させられます。

QMSに関わる規格の種類

QMSには、規格のガイドラインが設けられています。

規格を利用すると、品質向上に向けてどのような行動を取るべきなのか、方向性を把握できます。

以下でQMSの詳細を見ていきましょう。

ISO9001

国際規格のISO9001は、世界や国内を含めて多くの地域で利用されています。

業種や業態にかかわらず、要件を満たすと認証を得られて利用できます。

ISO9001では「一貫した製品やサービスの提供」と「顧客満足度の向上」を目的に、10項目の内容が定められています。

JIS Q 9001

JIS Q 9001とは、国際規格であるISO9001を日本語に翻訳したものです。

JIS Q 9001とISO9001は、どちらも内容は同じです。

そのため、JIS Q 9001の要件を満たすと、ISO9001の認証が得られます。

SQF

SQF(Safe Quality Food)とは、食品安全システムと呼ばれている国際規格です。

食品の安全や品質を確保するために、SQFでは3段階の認証レベルが設けられています。

また、産業分野ごとに要求事項があり、審査スコアから評価が決まります。

ISOの意味がないと言われる理由

QMSでは、自社の品質向上のためにISOの取得が推奨されますが、ISOの取得は意味がないと言われるケースがあります。

たとえば、取引先の企業から勧められてISOを取得した場合、形だけの取得になってしまい、意味が感じられない場合があります。

形骸化しないためには、ISOの規格について概要や目的を理解した上で、自社にどのようなメリットがあるのかを把握してから導入することが重要です。

品質管理システムを導入するメリット

企業が品質管理システムを導入すると、以下のようなメリットがあります。

  • 品質管理を見える化できる
  • 情報を一元管理できる
  • 業務にかかるコストを削減できる

品質管理を見える化できる

品質管理に関わるシステムを導入することで、業務全体を見える化できます。

たとえば、業務に関わるデータの改ざんや不正を防げるようになります。

ほかにも、データの分析、日報の作成をおこなえるなど、業務全体の状況をわかりやすく把握できるメリットがあります。

情報を一元管理できる

品質管理システムの活用ができると、社内で情報を一元管理できるメリットがあります。

情報収集にかかる時間を短縮できるだけでなく、部門間でスムーズに情報を共有できます。

業務にかかるコストを削減できる

品質管理に関わるシステムを導入できると、コスト削減が期待できます。

たとえば、アナログの作業をデジタル化できると、画面上で処理がおこなえるため、業務にかかる時間を短縮できます。

ほかにも、書類をデータ化して保存すると、保管場所を削減できてスペースが空くというメリットもあります。

QMSを活用する方法

企業がQMSを活用する手順について、見ていきましょう。

(1)経営者層が周知をおこなう
(2)PDCAサイクルを回す
(3)内容を文章化する
(4)内部監査をおこなう

(1) 経営者層が周知をおこなう

品質管理の意識を高めるために、経営者層から従業員に向けて実施の目的や意義について周知する必要があります。

QMSに関わる理解を深めるためにも、社内で勉強会や研修をおこなうことも重要です。

QMSの導入で自社にどのようなメリットがあるのか、従業員が理解を深められます。

(2) PDCAサイクルを回す

PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返し、業務改善や目標達成を目指せるフレームワークです。

QMSでは、PDCAサイクルを活用して、品質向上のために改善を図ります。

内部環境と外部環境の両方から、事業活動の見直しと改善をおこないます。

PDCAサイクルは、中長期的な視点をもった継続的な実施が大切です。

>PDCAとは?に関する記事はこちら

(3) 内容を文章化する

業務全体の仕組みを整理する際は、作業の品質にバラつきが出ないように内容を文章化しましょう。

文章化によって、指導する人によって作業の手順に差が出てしまう状態を防げます。

具体的にはマニュアルを作成して、どの従業員が見てもわかるように工夫しましょう。

(4) 内部監査をおこなう

QMSの効果を引き出すためにも、定期的に内部監査を実施しましょう。

内部監査を実施することで、組織全体のマネジメントが適切に実施されているのかを確認できます。

また、QMSを形骸化せず、安定的に運用するための対策につながります。

「QMS」は品質向上に欠かせないもの

QMSは企業の事業活動において、製品の品質を確保するために欠かせないものです。

業務全体を仕組み化することで、アナログからデジタルに移行できるため、全体のコストを削減できるメリットもあります。

ISOなどの規格を利用しながら、自社の品質向上に関わる取り組みを実施してみてください。

また、製品の品質向上を目指すには、社内で情報をスムーズに共有できる仕組みづくりも重要です。

ビジネスチャット「Chatwork」では、チャット形式のやりとりで、社内の情報共有を効率化ができます。

グループチャットを作成することで、部門間同士でもスムーズに情報を共有できます。

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