ウィンザー効果とは?意味やマーケティングに活かす方法やメリットを解説
目次
ウィンザー効果とはマーケティング手法のひとつで、第三者が発信した情報のほうが信頼されやすく、購買行動につながりやすい効果のことをいいます。
ビジネスにおいて応用しやすく、身近なところでSNSなどでも多く活用されています。
本記事では、ウィンザー効果とはなにか、マーケティングに活かす方法や具体例、メリットやデメリットについてくわしく解説します。
ウィンザー効果とは
ウィンザー効果とは、第三者が発信した情報のほうが信頼されやすいという効果のことです。
たとえば、ある人が自分で「私は優秀な人材だ」というよりも、ほかの人が「あの人は優秀な人材だ」と発言するほうが信頼されるといった例があります。
製品やサービスの購入・利用を検討しているとき、口コミサイトやSNSでの評判を検索したことがあるという人も多いでしょう。
これは、信頼できる第三者の情報を得るためです。
ウィンザー効果は、日常のさまざまな場面で意思決定に影響を与えています。
ウィンザー効果はなぜ起こるのか
ウィンザー効果が起こる理由は、利害関係のない第三者であれば、よい面ばかりではなく悪い面も含めた率直な評価を情報発信をしていると考えられるためです。
たとえば、ある製品について、販売元の会社による情報は「メリットやよい面ばかりを伝えているのではないか」「嘘をついているかもしれない」など信頼性が下がりやすい傾向にあります。
しかし、その製品や会社と利害関係のない第三者であれば、よい面ばかりを伝えたり嘘をついたりする必要がありません。
第三者の情報発信は、信憑性が高く、意思決定に役立つと判断されるため、ウィンザー効果が発生します。
ウィンザー効果をマーケティングに活かす方法
ウィンザー効果をマーケティングに活かすための代表的な方法には以下のようなものがあります。
- 口コミ
- アンケート・インタビュー
- PR
- インフルエンサーマーケティング
商品プロモーションに活用できる手法なので、それぞれの特徴をよく理解しておきましょう。
口コミ
人の意思決定において、口コミの影響力は大きいものです。
製品の購入やサービスの利用にあたって、口コミサイトをみたことがある人も多いのではないでしょうか。
また、家族や友人など、同じ商品を買った身近な人を探して、話を聞いた経験も多くの人にあるでしょう。
製品の価値を消費者に適切に伝えて、口コミを拡散してもらうことには、大きなマーケティング効果があるといえます。
アンケート・インタビュー
アンケートやインタビューで、第三者による評価を公開することも、マーケティング手法として活用できます。
たとえば「アンケートによる顧客満足度97%」などは、購入を検討している人に「多くの人が満足しているよい商品なのだ」と思ってもらえる可能性が高いでしょう。
また、実際に商品を買った人やサービスを利用している人にインタビューを実施し、その結果を公開することも製品やサービスのマーケティングに役立ちます。
テレビの通販番組で、実際に商品を買った人のインタビュー映像が流れているのを見たことがある人も多いでしょう。
アンケートやインタビューという形でウィンザー効果をマーケティングに活かすことができます。
PR
PRには、プレスリリースやPR広告があります。
プレスリリースとは、新しい商品や新サービス、人事情報などの企業情報をメディアにとりあげてもらうためにまとめた文書や資料のことです。
メディアにプレスリリースの情報を発信してもらえれば、読者や視聴者からの認知、信頼を得られるでしょう。
PR広告とは、商品やサービス情報について、記事やテレビ番組などのメディアで紹介してもらう手法のことです。
基本的には広告であるため、ウィンザー効果の影響力は低いこともあります。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーとは、SNSで多くのフォロワーがいる人気や影響力のあるユーザーのことです。
数万から数十万ほどのフォロワーを獲得しているインフルエンサーによる情報発信は、多くの人の目にふれるため、大きな影響力があるといわれています。
とくに、Z世代と呼ばれる若い層にはインフルエンサーなどの口コミを重要視する傾向があります。
Z世代への訴求には、インフルエンサーマーケティングを活用すると効果的でしょう。
SNS・キャンペーン
SNSでのキャンペーンをおこない、多くのユーザーに情報発信をうながすのも方法のひとつです。
たとえば、自社の製品について、ユーザーに動画や写真を投稿してもらえるようなキャンペーンをおこなうといった方法があります。
多数の投稿をしてもらうことにより、話題性が高まり、認知度や信頼の獲得につながるでしょう。
ウィンザー効果の具体例
ウィンザー効果について、ラーメン屋の例を紹介します。
たとえば、ラーメン屋が自分のお店のラーメンについて「おいしい」とSNSなどで情報発信をしても、十分な信頼を得るのは難しいでしょう。
なぜなら「自分のラーメン屋のラーメンをまずいというお店はないだろう」と判断されるためです。
自分のお店のラーメンを食べてもらえれば、当然売り上げも上がる(利害関係がある)ので、自分のお店のラーメンを「おいしい」というのは当然のことと認識されます。
しかし、以下のような場合、多くの人からの信頼を獲得できるでしょう。
- 口コミサイトで多数の高評価を獲得した
- たまたま来店したインフルエンサーに「このラーメン屋がおいしかった」と画像付きでSNSに投稿してもらった
- 「SNSに画像を投稿するとトッピング1品無料キャンペーン」をおこなったところ、SNSに多数の投稿がされて話題になった
利害関係がないと判断される第三者であれば、ラーメン屋の得になる情報を発信する義務はありません。
第三者からの情報は信頼性が高いと判断され、大きなマーケティング効果を得られるでしょう。
ウィンザー効果のメリット
商品やサービスの魅力を忖度なくユーザーに届けることができるウィンザー効果にはさまざまなメリットがあります。
うまく活用することで、より売上拡大に繋げることができるでしょう。
ウィンザー効果のメリットについて解説します。
信頼感を与えることができる
ウィンザー効果を活用すると、自社商品・サービスについて、信頼感を与えることができます。
商品やサービスの購入・利用にあたっては、まず購入・利用を検討している人からの信頼を得ることが第一歩です。
信頼感を与えられれば、次で解説する「購買促進」にもつながります。
購買促進につながる
ウィンザー効果で信頼感を与えることで、商品・サービスの購買促進につながります。
購買行動において、第三者からの口コミや評価は意思決定に大きな影響を与えています。
企業として利益を上げていくために、ウィンザー効果には大きなメリットがあるといえるでしょう。
ウィンザー効果のデメリット・注意点
ウィンザー効果には、デメリットや注意点もあります。
たとえば、実は第三者に対して報酬を支払うことで、よい口コミを発信してもらっていたことが知られた場合、信頼を失う可能性があります。
世間的にも「ステルスマーケティング」という言葉が知られており、ウィンザー効果を狙いすぎて、逆に信頼を失わないように注意が必要です。
また、口コミが肯定的な評価ばかりのときも、逆に怪しまれることがあります。
よい評価、悪い評価、普通の評価など、さまざまな評価があることが信頼獲得につながることがある、という点は押さえておく必要があるでしょう。
ウィンザー効果の事例
ウィンザー効果の事例として、飲食店の口コミサイトが有名です。
飲食店の口コミサイトでは、お店の評価の平均点、料理や接客についての率直な感想を得られます。
飲食店選びにおいて、多くのユーザーが口コミサイトを利用しています。
サイト内でお店の予約ができることも多く、口コミサイトによるウィンザー効果の影響力は大きいでしょう。
情報共有に「Chatwork」
ウィンザー効果とは、第三者が発信した情報のほうが信頼されやすく、購買行動につながりやすいというものです。
口コミやインフルエンサーマーケティングなど、さまざまな方法でウィンザー効果は活用されています。
また、マーケティング活動の成功には、社内での情報共有も必要不可欠です。
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