分報とは?導入するメリットや始め方、導入する際のポイントを解説

目次
リモートワークの普及にともない、従業員同士の業務状況が見えにくくなり、連携や情報共有に課題を感じる企業が増えています。
このような課題の解決策として注目されているのが、新たな報告スタイルである「分報」です。
今回は、分報の特徴・メリット・始め方・導入・運用のポイントなどを解説します。
分報とは?
「分報(ふんほう)」とは、個人が自身の作業内容や気づきを、社内のチャットツールへリアルタイムで投稿する取り組みを指します。
従来の日報のように形式張らず、業務の進捗や試行錯誤の過程を気軽に投稿・共有できるため、チーム内の情報共有に加えて、メンバー同士の相互理解や連携力の向上にもつながります。
リモートワークの普及によって働き方が多様化するなか、物理的な距離を感じさせずに日々の動きを可視化しやすくなる点が評価され、新たな報告スタイルとして注目されています。
日報との違い
日報と分報は、報告の対象者や内容、タイミングが大きく異なります。
日報は、一日の業務終了後に作業の内容や成果をまとめ、上司へ報告するのが一般的です。
対して分報は、業務中に気づいたことや問題点、進捗状況などを、リアルタイムでチームメンバーへ共有するスタイルをとります。
両者はそれぞれ異なる役割を担っており、目的に応じた使い分けが重要です。
分報のメリット
分報を導入することで得られる主なメリットを4つ解説します。
情報共有ができる
チームのメンバーが日々の業務で得た知識や学びをリアルタイムで投稿し、複数の関係者間で共有できる点が分報の大きなメリットです。
たとえば、業務で直面した課題と解決策、参考になった資料などを投稿すれば、チーム全体に有益な情報を共有することができます。
気軽に質問ができる
分報は関係者のみが参加するSNSのような場でやり取りをするため、業務上のささいな疑問も気軽に質問できます。
たとえば「この設定で合っているか不安」などの基礎的な内容も投稿しやすく、対面で質問をするよりも心理的なハードルが低いといえるでしょう。
気軽な質問をしやすい場があることで、問題の早期発見・迅速な解決にもつながります。
作業状況を可視化できる
多拠点での業務やリモートワーク環境では、メンバー間に物理的な距離が生じ、お互いの状況が見えにくくなりがちです。
分報を活用すれば、個人の進捗や作業内容を常に共有でき、関係者がそれぞれの状況を把握しやすくなります。
また、問題やトラブルが発生した場合にも早期に気づけるため、即座に的確なフォローアップが可能です。
社内コミュニケーションを活性化できる
SNSのような気軽さで情報を発信できる仕組みは、従業員同士の自然なコミュニケーションを促します。
業務連絡だけでなく、日々の気づきや雑談を投稿することで、オフィスでの対話に近い雰囲気が生まれます。
そのため、リモートワークで希薄になりがちなメンバー間の交流を活性化させる対策としても分報が有効です。
分報の始め方
分報の始め方は以下のとおりです。
- メッセージアプリやチャットツールを導入する
- メンバー全員のアカウントを作成する
- 用途や目的に応じてグループを組む
- 運用のルールを決めて周知する
- 投稿を開始する
分報は、ツールと場所さえあればすぐに始められますが、実際の運用では、気軽に使える雰囲気づくり・メンバー間のトラブル防止・インターネット環境の安定化などの対策が必要となります。
分報を導入する際のポイント
続いて、分報をスムーズに導入し、効果的に活用していくためのポイントを3つ解説します。
運用のルールを決めておく
分報を効果的に活用するためには、あらかじめ運用のルールを決めておくことが重要です。
ルールを設けないまま運用を開始すると、業務と無関係な話題に偏ったり、メンバー間でトラブルが発生したりする可能性があるためです。
ただし、投稿の気軽さを損なわないよう、ルールはある程度柔軟なものにする必要があります。
たとえば「投稿は強制ではなく任意」「投稿は業務時間中のみ」など、利用上のガイドライン程度のルールにとどめておくとよいでしょう。
スタンプを活用する
スタンプ機能も積極的に活用しましょう。
忙しくて文章が書けないときでも、スタンプひとつで「見ました」「応援しています」などのリアクションを手軽に伝えられるため、分報に参加する心理的なハードルが下がります。
また、スタンプは感情や状態を補足し、場の雰囲気を和らげる効果も期待できます。
スモールスタートで始める
分報を導入する際は、まず小規模なチームや部門から試すことをおすすめします。
分報のスタイルは、個人の性格や組織の風土によって合う・合わないがあるためです。
最初から全社的に導入するのではなく、テスト運用としてスモールスタートで始めることで、事前に使用感を確かめたり、自社に適した機能やルールを検討したりしやすくなります。
「まずは自発的に取り組む有志で分報の成功事例を作り、体験を共有する形で他のメンバーへ展開する」という手順も効果的です。
Chatworkを活用して分報を導入しよう
分報は、情報共有やコミュニケーションを活性化する有効な仕組みです。
導入を検討するなら、ビジネスチャットツール「Chatwork」の活用がおすすめです。
グループチャット機能で関係者だけのスペースを簡単に設けられるほか、リアクションに便利なスタンプ機能も豊富に備わっています。
Chatworkをぜひご活用ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。