ブレイクスルーとは?ビジネスでの意味や事例、思考方法を解説

公開日: 更新日:
働き方改革
  • facebookシェアボタン
  • Xシェアボタン
  • はてなブックマークボタン
  • pocketボタン
ブレイクスルーとは?ビジネスでの意味や事例、思考方法を解説

目次

ブレイクスルーとは、ビジネスにおいて、「困難を突破する」ことを意味します。

ブレイクスルーを起こせると、企業の課題を解決し大きな成長につながる可能性があるため、ブレイクスルーに必要な思考方法を身につけ、業務に活かしていくことが大切です。

ブレイクスルーの意味と企業事例、ブレイクスルー思考について解説します。

ブレイクスルーの意味とは

ブレイクスルーとは、「破壊」や「打破」を意味するブレイク(break)と、「通り抜ける」を意味するスルー(through)を組み合わせた言葉です。

ブレイクスルーという言葉は、スポーツ界や科学界でよく使われています。

ビジネスにおけるブレイクスルーの意味

ビジネスにおいても、ブレイクスルーという言葉は使われています。

ビジネスにおけるブレイクスルーは、「困難を突破する」「停滞を乗り越えて前進する」などの意味があります。

現状の課題や困難を打破することがブレイクスルーの意味だと考えると、わかりやすいでしょう。

ブレイクスルーとイノベーションの違い

イノベーションとは、「革新」という意味の言葉で、ビジネスシーンにおいては「従来のやり方や考え方とは異なる、新たなアイデアや技術によって変化をもたらすこと」を意味します。

イノベーションは、「新たなアイデアで変革を起こすこと」であり、ブレイクスルーは「困難を突破すること」のため、異なる意味合いです。

ブレイクスルーの企業事例

「困難を突破すること」というのは、具体的にどのようなことなのでしょうか。

企業には、日々さまざまな課題に直面する場面があります。

そんな状況で実際にブレイクスルーした具体的な事例をみることで、今後のヒントが得られるかもしれません。

逆境を乗り越えることで、ブレイクスルーした企業事例を紹介します。

事例1:模倣品の生産企業を買収した文具メーカー

日本の文具メーカーは、中国で自社製品を販売していましたが、日中関係の悪化から日本製品の不買運動の影響を受け、売上を上げられない状態になっていました。

文具メーカーは、売上停滞の状態を打破するために、自社の模倣品を販売してシェアを拡大していた企業を買収し、中国での売上向上に成功しました。

自社の製品の模倣品を販売して利益を得ている企業があった場合、一般的には争う傾向がありますが、この文具メーカーは自社にとりいれることでブレイクスルーを起こしました。

柔軟な対応が功を奏したといえます。

事例2:製造工程を変更したアパレルメーカー

イタリアのアパレルメーカーは、アパレル業界が流行に左右され、ニーズに流動性があることを課題に感じていました。

流動性のある顧客のニーズに対応するために、製造工程を見直し、もともと最初の工程であった染色作業を最後に変更することで、そのときどきのニーズに柔軟に対応できるようになりました。

このアパレルメーカーは、製造工程を変更するブレイクスルーを起こしたことにより、成長を遂げられました。

4種類のブレイクスルー

ブレイクスルーには4つの種類があります。

  • タイプ0
  • タイプ1
  • タイプ2
  • タイプ3

それぞれについて解説します。

タイプ0

タイプ0とは、既存商品やサービスの技術の改善・改良をすることです。

技術の改善・改良は、ブレイクスルーが意味する「困難の突破」に必ずしもつながるとは限らないため、タイプ0とされています。

タイプ1

タイプ1は、既存商品やサービスを深掘りすることで起こるブレイクスルーです。

タイプ1の例としては、青色LEDがあげられます。

青色LEDは、20世紀中の実現は不可能と言われていましたが、諦めずに研究を繰り返したことで開発と実用化に成功しました。

既存商品やサービスを研究し、突き詰めていくことで実現するブレイクスルーが、タイプ1といえます。

タイプ2

タイプ2は、既存商品やサービスの価値を見つめ直すことで起こるブレイクスルーです。

たとえば、現在進出している市場とは異なる市場で販売する、顧客の体験設計を見直す、機能を特化させることがあげられます。

既存商品やサービスを大々的に開発し直そうとすると多くのコストがかかるため、既存と同価格で顧客が新たな価値として感じられるサービスをつけるなどすると、開発時間やコストを軽減できるでしょう。

タイプ3

タイプ3のブレイクスルーは、タイプ1とタイプ2を掛け合わせたものです。

タイプ1の「既存商品やサービスの深掘り」とタイプ2の「新たな価値の洗い出し」をおこなうことで、ブレイクスルーの効果がより大きくなる可能性があります。

ブレイクスルー思考とは

ブレイクスルー思考とは、企業の目的や目的実現のために、必要なシステムをつくりあげることなどから思考し始める思考方法です。

南カリフォルニア大学の名誉教授ジェラルド・ナドラーや、中京大学名誉教授である日比野省三によって提唱されました。

問題解決をする際の思考は、一般的に、現状を把握し、原因を分析して、対策の検討や実施というステップを踏みます。

しかし、ブレイクスルー思考は、最初から求める未来を思考するため、自社が抱える課題をより打破しやすいといわれています。

非凡ブレイクスルー思考とは

非凡ブレイクスルー思考とは、ブレイクスルー思考をする際に必要とされる3つの基礎原理と4つのフェーズのことです。

3つの基礎原理 目的情報、ユニーク、システム
4つのフェーズ 人間、目的、未来解、生解

ブレイクスルー思考の3つの基礎原理

ブレイクスルー思考を活用するには、その根本となる思考法を身につける必要があります。

その思考法には3つの基礎原理が存在します。

  • 目的情報
  • ユニーク
  • システム

それぞれについて解説します。

目的情報

目的情報とは、目的達成のために必要とされる情報のことです。

ブレイクスルー思考では、多くの情報ではなく、目的達成に必要な最小限の情報を集めることが求められています。

ユニーク

ユニークという言葉は、「独得」「特異」という意味をもちます。

ブレイクスルー思考では、「ものごとにはユニークな差がある」と考えられており、さまざまなものごとの目的や特徴、人々の多様性を受け入れ、前例や固定観念にとらわれない思考が必要とされています。

システム

ブレイクスルー思考は、「万物はシステムである」という考え方をしています。

ブレイクスルー思考では、それぞれの出来事は独立しているのではなく、お互いに影響しあう関係性であるととらえることが大切です。

ブレイクスルー思考の4つのフェーズ

ブレイクスルー思考に必要される4つのフェーズは以下の通りです。

  • 人間のフェーズ
  • 目的のフェーズ
  • 未来解のフェーズ
  • 生解のフェーズ

各フェーズについて解説します。

人間のフェーズ

人間のフェーズは、ブレイクスルーに必要な人材を集めたり選定したりする段階です。

課題や困難を突破するために、シーンに応じて必要な人材を起用したり意見を募ったりすると、多角的な視点によってブレイクスルーを起こすきっかけをつかめるかもしれません。

目的のフェーズ

目的のフェーズとは、目的を達成する意味や本質を理解する段階です。

ブレイクスルーを実施する目的や意味を関係者間で共有し、適切にとらえられると、目的の本質に沿った解決策を生みだせるでしょう。

未来解のフェーズ

未来解のフェーズは、「未来にどうあるべきか」を考える段階です。

現状に目を向けるのではなく、未来像をデザインし、目的達成のために必要な状態を逆算的に思考していくことが求められます。

生解のフェーズ

生解のフェーズは、「解決策は変化するもの」という考え方のもと、改善を繰り返していく段階のことです。

解決策は、時代の流れや市場の変化などによって常に変化するということを念頭に置き、柔軟に対応していくことがブレイクスルーを起こすのに大切です。

ブレイクスルー思考を身につける方法

ブレイクスルー思考は、日常的な訓練で身につけることが可能です。

思考法を身につけるには、考え方の癖をつける必要があるので、はじめは意識的に実践していかないと、なかなか馴染んでいきません。

取り入れやすいものから実践してみるとよいでしょう。

ブレイクスルー思考を身につける方法を紹介します。

ラテラルシンキングを身につける

ラテラルシンキングとは、固定観念や既存の倫理にとらわれずに、ものごとを多角的に考察する思考法のことで、水平思考とも呼ばれます。

ラテラルシンキングは、事実や常識にとらわれず、直感的な発想をするため、革新的なアイデアが生まれやすいです。

ラテラルシンキングを身につけるには、ブレインストーミングを実施したり、自分ではない第三者の視点に立ってみたりすることがあげられます。

>ラテラルシンキングに関する記事はこちら

目的と課題を考える

ブレイクスルー思考を身につけるには、目的と課題を考えることが大切です。

ビジネスにおいては、目的よりも課題を考えることに比重が置かれることが多いですが、目的に比重を置いて考えると、現状よりもあるべき姿に目を向けられるため、解決できるアイデアが出る可能性があります。

ブレイクスルー思考を身につけるために「Chatwork」

ブレイクスルーとは、ビジネスにおいて現状の課題や困難を打破することを意味する言葉です。

ブレイクスルーを起こすには、ブレイクスルー思考を身につけることが大切なため、ビジネスチャット「Chatwork」で鍛えることをおすすめします。

ビジネスチャット「Chatwork」は、チャット形式でメッセージが送れるコミュニケーションツールで、自分用のメモになる「マイチャット」機能もあります。

マイチャットに、ラテラルシンキングでうまれた発想やアイデアを記していけば、多角的な視点でものごとを考察する能力が鍛えられるでしょう。

>マイチャットの効果的な使い方に関する記事はこちら

うまれたアイデアを関係者間で共有もできる、ビジネスチャット「Chatwork」をぜひご活用ください。

  今すぐChatworkを始める(無料)

Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。

Chatwork新規登録

コミュニケーションを効率化したい方へ
自社に合うツールが見つかる「コミュニケーション診断」

組織ではさまざまな「連絡ツール」が使われています。使いこなしや効率化に悩む方は多いのではないでしょうか。 『コミュニケーション診断テスト』で、自社のコミュニケーションの課題を理解し、効率化のヒントを知りましょう。

【主な内容】

  • 会社で利用されている「連絡ツール」を理解する
  • 診断テストで会社の現状を把握する
  • 自社にあった「連絡ツール」を活用する

ダウンロード
Chatwork

Chatwork

Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。

  • facebookシェアボタン
  • Xシェアボタン
  • はてなブックマークボタン
  • pocketボタン

関連記事