同報メールとは?同報メールの使い方の注意点と代替手段
目次
多くの企業では、複数の宛先に同じ内容を伝達したい場合に「同報メール」が活用されています。
同報メールとは、複数の宛先を設定したメールのことで、メールマガジンなどの配信に使われるメールのことです。
同報メールの概要やメーリングリストとの違い、使用する際の注意点などを解説します。
同報メールとは
同報メールとは、「複数の宛先に送信される同じ文面のメール」のことです。
取引先などの社外に送られる報告や、顧客に対してのメールマガジン・広告などが主な使われ方で、基本的に返信を必要としない内容に適しています。
「一斉メール」や「一括メール」と呼ばれることもあります。
同報メールとメーリングリストとの違い
同報メールと似ている仕組みで「メーリングリスト」があげられます。
同報メールとメーリングリストは、複数の宛先に同じ文面のメールを送信する点は同じですが、配信先の設定が異なります。
同報メールは、送信する対象のメールアドレスが100件ある場合には100件、それぞれ指定してメールを送信しますが、メーリングリストは指定のひとつのメールアドレスに送信をすると、あらかじめそのリストに登録されている全員に同じメールが届きます。
指定するアドレスがひとつであるという点では、メーリングリストを利用する方が簡単であるように見えますが、メーリングリストを利用した場合、メーリングリストで配信したメールに対して、受信者のひとりがメーリングリストのアドレス宛てに返信をすると、ほかの受信者全員にその返信が届いてしまいます。
特に、多数のアドレスが登録されているメーリングリストでは、複数人が返信をしてしまった場合、登録者の受信ボックスが溢れてしまうおそれもあります。
つまり、同報メールとメーリングリストでは、送受信の仕組みが根本的に異なっているということができるでしょう。
同報メールを送る際のポイント
複数の相手に対して一斉にメールを送信する「同報メール」は、宛先の指定に注意しないと、情報漏洩などのインシデントにつながるリスクがあります。
メールを送信する際に「TO」「CC」「BCC」とメールアドレスを入力する欄が3か所ありますが、これらはそれぞれ意味合いと機能が異なります。
3か所ともメールアドレスを入力する箇所という点では同じですが、必要に応じて使い分けるのがマナーです。
まず「TO」は、メールを確実に読んでほしい相手やメインの送信先を指定する際に活用するものです。
明確な送信先として指定する相手のメールアドレスは「TO」に入力しましょう。
「CC」は「カーボンコピー」の頭文字をとった略語で、コピーや控えと翻訳されるように、同じ内容を共有しておきたい相手を指定して入力する箇所です。
たとえば社内メールで、担当者に業務についての連絡をする際、その担当者のアドレスは「TO」、内容を把握しておくべき上司がいる場合は「CC」に上司のアドレスを指定するといった方法で使い分けるようにしましょう。
「BCC」は、「ブラインドカーボンコピー」の略で、同報メールの作成においてもっとも重要な項目です。
「BCC」に指定されたメールアドレスは、「TO」や「CC」にはいっているほかの受信者はもちろん、「BCC」で指定された相手にも表示されません。
一方、「TO」や「CC」で送信したメールは、受信メールからほかの受信者のアドレスも確認することができます。
特徴 | 注意点 | |
---|---|---|
TO | メインの送信先に使用する | 他の受信者にもメールアドレスが見える |
CC | 内容を共有したい送信先に使う | 他の受信者にもメールアドレスが見える |
BCC | 内容を共有したい送信先に使う | 他の受信者にはメールアドレスが見えない |
たとえば、「TO」や「BCC」が入力されたメールを自分が受信した場合、自分以外のだれがメールを受け取っているのかを確認することができます。
そのため、メールマガジンなど不特定多数の人に同報メールを送る場合は、「TO」や「CC」ではなく、必ず「BCC」を使うようにしましょう。
取引先や顧客に対して送信するメールで「TO」や「CC」を使ってしまうと、情報漏洩につながってしまいます。
宛先の入力を間違えないように、十分に注意するようにしましょう。
同報メールでよくあるミスや失敗例
同報メールによくありがちな失敗例を3つ紹介します。
- 宛先の設定を間違える
- 送ってはいけない内容を送ってしまう
- TO・CC・BCCの使い分けを間違える
同報メールでありがちなミスや失敗例を事前に確認し、防げるようにしましょう。
宛先の設定ミス
同報メールは宛先をひとつひとつ、送信先の数だけ設定するため、数が増えるごとに人的ミスが起こりやすくなります。
たとえば、メールアドレスを直接入力する際に入力ミスが発生したり、アドレス帳に登録されているアドレスの選択ミスなどです。
送信不可のエラーが発生する場合はまだよいのですが、配信してはいけないアドレスに送信してしまった場合は大きな問題に発展する可能性もあります。
送ってはいけない内容を送ってしまう
宛先ではなく、件名や本文に不要な情報や開示すべきでない情報、不適切な表記が含まれている可能性も無視してはいけません。
仮にこのようなミスがあった場合、企業イメージが著しく損なわれてしまうなど、想像以上の損失につながる危険性があります。
必ず複数人で文面を読み返し、ミスがないかチェックしましょう。
TO・CC・BCCの使い分けを間違ってしまう
同報メールではTO・CC・BCCの使い分けも細心の注意を払うべきポイントです。
もし、BCCに入れるべきメールアドレスをTOやCCに入れて送信してしまうとそのメールアドレスが第三者に漏洩してしまったことになります。
扱う内容での使い分けはもちろん、情報漏洩の観点からも注意が必要な部分でしょう。
同報メールの代替手段にはビジネスチャット
同報メールのように複数人へ同時に連絡をしたい場合は、「ビジネスチャット」の活用も効果的です。
ビジネスチャットはチャット形式で簡単にメッセージの送受信ができるため、スムーズなコミュニケーションを実現するツールとして知られていますが、グループチャット内でメッセージを送信をすることで、そのグループチャットに登録されている人全員に一度に同じ内容を簡単に伝達することができるという特徴もあります。
また、宛先は前もってグループに登録されている人となるため、同報メールを送信する際に起こりがちな宛先ミスが比較的起こりにくいといえます。
誤送信が発生した場合にも、送信したメッセージを取り消したり、内容の編集がビジネスチャットであれば可能です。
同報メールからChatworkに移行しよう
同報メールはメールマガジンなど、複数の宛先に対して同じ内容のメールを送る用途に適したメールの送信方法です。
類似のものとしてメーリングリストがありますが、これはリストの登録者に対してメールを双方から送る用途に適しているため、不特定多数を対象とした告知メールには使わないようにしましょう。
同報メールを作成する際、宛先の入力は個人情報の漏洩を防ぐために「Bcc」を利用します。
もし「To」や「Cc」を使って不特定多数に送信してしまうと、受信者同士のメールアドレスがお互いに見えてしまい、個人の了承を得ることなく、メールアドレスが見ず知らずの他人に伝わってしまいます。
ミスが起こりやすくリスクが高い同報メールの代替として、「Chatwork」のようなビジネスチャットツールの利用が効果的です。
Chatworkは複数人への情報共有が可能なチャット機能だけではなく、タスク管理やビデオ通話など、ビジネスシーンに役立つ機能も多数搭載しています。
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