「敬具」の正しい使い方とは?意味やマナーを例文付きで解説

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「敬具」の正しい使い方とは?意味やマナーを例文付きで解説

目次

「敬具」は、手紙の結びの言葉としてよく使われる表現で、相手への敬意を示す言葉です。

プライベートでもビジネスシーンでも使うことができる言葉ですが、友人や家族など、親しい間柄である人に対しては、あまり使いません。

また、対となる「拝啓」と必ずセットで使う必要があり、文中では使用しないなど、使い方には注意が必要です。

本記事では「敬具」の正しい使い方や、意味やマナーについてご紹介します。

「敬具」の意味とは

敬具の「敬」には「うやまう・つつしむ」という意味があり、「具」には「申し上げる」という意味があります。

結びの語として使われる「敬具」は、「つつしんで申し上げました」という意味があります。

人との別れ際に使われる場合、「それでは」というような意味も含まれます。

頭語の「拝啓」とともに使われる結語なので、単独で使えない点に注意しましょう。

「拝啓」とは

「拝啓」とは、主に手紙やビジネス文章のはじめに使うあいさつ文です。

「拝」には「体をかがめて敬意を伝える・おじぎする」という意味、「啓」には「申し上げる」という意味があります。

そのため、「拝啓」は「つつしんで申し上げます」という意味があり、かしこまった場面で使われます。

「敬具」を使う際の注意点

ビジネスシーンでよく使われる「敬具」ですが、使う際には以下の点に気をつける必要があります。

  • 単体では使用しない
  • 親しい人には使わない
  • 謝罪やお見舞いでは使用しない
  • ビジネスメールでは使用しない

「敬具」を使う際の注意点を詳しく紹介します。

単体では使用しない

「敬具」は頭語とセットで使う結語になるため、単体で使用しないように注意しましょう。

必ず「拝啓」を頭語として添えた文の末に「敬具」を入れます。

親しい人には使わない

「敬具」は相手に敬意を示す言葉になるので、親しい人には使いません。

親しい間柄である場合、他人行儀な印象と受け取られる可能性があります。

また、相手が「拝啓」や「敬具」を使用していない際の返信で使うのも避けるべきです。

カジュアルな手紙の場合、「前略」「草々」などの言い換え表現の使用がおすすめです。

謝罪やお見舞いでは使用しない

謝罪やお見舞いの文書内では、一般的に使用しません。

謝罪の文書では、最初に謝罪の気持ちを示すことが大切です。

お見舞いの文書では、相手が短時間で負担を感じず読めるように気遣い、頭語や結語は使用しません。

どのような目的の文書であるのかを意識して、必要に応じて添えるようにしましょう。

ビジネスメールでは使用しない

ビジネス上で多く使用するメールには、基本的に「拝啓」や「敬具」は使用しません。

メール上では「お世話になります」が「拝啓」の代わりに、「何卒よろしくお願いします」が「敬具」の代わりのあいさつになります。

「拝啓」や「敬具」は、あくまでも紙の手紙や文書上だけであることを覚えておきましょう。

>何卒に関する記事はこちら

「敬具」を使う際の基本構成

実際に「敬具」を使う際の文章の基本構成は以下のとおりです。

  • 頭語・前文
  • 主文
  • 末文・結語
  • 後付け

「敬具」はある程度距離のある相手に使うケースが多いことから、マナーに則って使用することが大切です。

それぞれの構成要素をもとに確認していきましょう。

頭語・前文

「拝啓」などの頭語は、手紙の最初に書かれます。

前文は以下のような流れで構成されます。

頭語を記載する際は字下げをせず、そのまま書きはじめ、時候のあいさつの前にひと文字分の空白を設けます。

  • 頭語
  • 時候のあいさつ
  • 相手への気遣い、安否を尋ねる文章など
  • 相手への感謝、尊敬の気持ちなど

主文

次に、本題の用件を書く「主文」がきます。

主文を書きはじめる冒頭には、「さて」や「このたびは」を用いましょう。

手紙では、一文字分の字下げをして、そのあとに本題の要件を記載します。

末文・結語

手紙の終わり部分を指す末文には、用件の内容をまとめる文章「末文」を書きます。

主文同様に、改行した文章は冒頭の一文字分は字下げします。

結びには、相手の健康や回復を祈る言葉、お礼やお詫びの言葉を添えることが適切です。

文章の最後には「敬具」などの結語を添えて締めくくりましょう。

後付け

後付けとして、日付や署名、宛名を記載しましょう。

記載の位置や書き方にはマナーがあるため、事前に確認しておくことが大切です。

「敬具」を使った例文

実際に「敬具」を使った例文をご紹介します。

文字下げの位置や、文章の構成について確認していきましょう。

お礼を伝える場合

手紙を書く目的として、一番多い内容がお礼状です。

季節の挨拶のあとに、何に対するお礼なのかを明確にし、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

拝啓 初春の候、貴社におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。

 さて、先日は突然の訪問にも関わらず、快くご対応いただき誠にありがとうございました。貴社の取り組みについてより深く聞くことができ、心より感謝しております。貴社のご要望に沿えるよう、社員一同一層の努力をしてまいりたい所存でございます。

 今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。寒暖の差が激しい時節柄、くれぐれもご自愛ください。

敬具

令和×年×月×日

▲▲株式会社

●●●●

△△株式会社
○○部 課長 ○○○○様

お詫びを伝える場合

お礼状と同じくらい使用されるのが、謝罪の手紙です。

今回は、商品の販売終了を伝えるという内容で例文を見ていきましょう。

拝啓 初夏の候 ますますご健勝のことと存じます。平素は格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。

 先日、弊社の代表が新商品のご提案にあがった際には、大変お世話になりました。
さて、突然のお知らせで大変恐縮ではありますが、令和×年×月×日×時をもちまして、弊社の商品「○○」の販売を終了することになりました。
 昨今の物価高等の事情により、該当商品を安定的に提供することが難しいと判断いたしました。皆様には多大なご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げます。
 長らくのご愛好、誠にありがとうございました。今後とも弊社商品をご愛顧くださいますようお願いいたします。
 また、新商品のご案内かたがた貴社にお伺いさせて頂きたく存じます。
 ご多忙の中、急なご報告とご相談で恐れ入りますが何とぞよろしくお願い申し上げます。

敬具


本件につきまして、ご不明な点がございましたら、弊社の下記のお問い合わせまでご連絡をいただきたく存じます。

【本件に関するお問い合わせ】

担当:▲▲株式会社 ▲▲部 ●●●●

電話番号:×××-××××-×××

(※営業時間:土日祝日をのぞく午前9時~午後6時まで)

令和×年×月×日

▲▲株式会社

●●●●

△△株式会社

スピーディなビジネスコミュニケーションに「Chatwork」

「敬具」は、ビジネスシーンなどで丁寧な表現を用いて手紙や文章を作成する際に役立つ表現です。

一定の距離がある相手に使う表現であるため、相手に違和感をあたえないよう、マナーや注意点を確認して使うようにしましょう。

近年、テレワークの導入により多様な働き方が広がりつつあり、電話やFAXなどの従来のビジネスコミュニケーションも変化してきています。

離れた場所にいても、スピーディーかつ正確なコミュニケーションを実現するために、ビジネスチャットツール「Chatwork」の活用がおすすめです。

チャット形式でやり取りができるため、「拝啓」「敬具」のような定型的なあいさつは不要になります。

そのほかにも、「Chatwork」にはタスク管理機能やリアクション機能など、活用に便利なさまざまな機能が搭載されています。

>Chatworkのタスク管理機能についてはこちら

>Chatworkのリアクション機能に関する記事はこちら

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