DM(ダイレクトメッセージ)とは?特徴やメリット、ビジネスでの活用法など解説

目次
SNSは世代を問わず多くの人が利用しているため、企業が顧客や見込み客にアプローチする手段として注目されています。
SNSにはメッセージを送れる機能があり、DM(ダイレクトメッセージ)と呼ばれています。
DMはショートメッセージやダイレクトメールと異なり、電話番号や住所が分からなくてもコンタクトが取れるのが利点です。
この記事では、各SNSのDMの具体的な特徴や、ビジネスで役立つ活用法についてご紹介します。
DM(ダイレクトメッセージ)とは?
DM(ダイレクトメッセージ)とは、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSに搭載されているメッセージ機能を使って送受信するメッセージを指します。
直接メッセージのやり取りができ、送受信したメッセージはタイムラインには公開されません。
ダイレクトメールとの違い
DMはダイレクトメッセージだけではなく、ダイレクトメールの略称でもあります。
ダイレクトメールとダイレクトメッセージの違いについて見ていきましょう。
ダイレクトメールは、企業がマーケティング目的で発送する手紙や広告を指し、昔から業種を問わず用いられてきました。
クーポンや招待状が同封されているケースもあります。
ダイレクトメールを送る際は、相手の住所やメールアドレスが必要です。
一方、ダイレクトメッセージは企業に限らず、個人間でも用いられています。
SNSアカウントさえあればメッセージのやり取りができるため、ダイレクトメールに比べると送信のハードルが低いといえるでしょう。
この記事ではDMを、ダイレクトメッセージを意味する言葉として用いています。
DM(ダイレクトメッセージ)の特徴
ダイレクトメッセージの大きな特徴は、SNSアカウントを利用する点です。
メッセージの送受信にSNSのメッセージ機能を使うため、送る側だけではなく、受け取る側もSNSアカウントを持っていなければなりません。
グループを作成すれば、メッセージは1人だけではなく複数人にまとめて送ることも可能です。
テキストだけではなく、画像や動画も共有できます。
訴求力が高いメッセージの送信も可能なため、マーケティング効果を期待できるでしょう。
SNSごとのDM(ダイレクトメッセージ)の違い
SNSによってダイレクトメッセージの文字数などに違いがあります。
ここでは、特に利用者が多いX(旧Twitter)、Instagram、Facebookについて説明します。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)のDMは、最大1万文字まで送信できるのが特徴です。
長文を送りたい企業に適した仕様で、グループに向けたメッセージの送信もできます。
グループは最大で20人までです。
メッセージを送信した相手がメッセージを開くと、チャット画面のチェックマークが灰色から青色に変化するため、簡単に既読の確認が可能です。
ただし、Xは自分をフォローしている相手にしかメッセージが送れません。
そのため、メッセージを送るには相互フォローの関係になるか、相手が「DM開放」に設定しているアカウントである必要があります。
1日に送信できるメッセージの上限は、1000件と決められています。
InstagramのDMは、相互フォローの関係にない相手にもメッセージを送れるため、幅広い層にリーチできます。
文字数の上限は500文字です。
写真や動画、ボイスメッセージやスタンプも送信でき、位置情報の共有も可能です。
自動で既読が付くため、送信後の既読のチェックが容易なうえ、グループチャットの作成もできます。
ビデオ通話や投稿・ストーリーのシェア、メッセージへの「いいね」機能も備わっているため、さまざまな用途に適した仕様といえるでしょう。
FacebookのDMは、メッセージのやり取りにアプリ「Messenger」を利用するのが特徴です。
文字数に制限がないうえ、友達登録をしていない人にもダイレクトメッセージが送れるので、利便性が高いといえます。
すでに電話帳に登録されている相手にダイレクトメッセージを送りたいときは、電話帳と同期させれば自動検索で相手を見つけてダイレクトメッセージを送信できます。
また、グループチャットも可能です。
相手がメッセージを閲覧すると、既読のチェックが入る仕組みが搭載されているため、未読・既読の確認も容易にできます。
DM(ダイレクトメッセージ)のメリット
ダイレクトメッセージには、ダイレクトメールやSMS(ショートメッセージサービス)にはないメリットがあります。
代表的なメリットについて解説しましょう。
電話番号やメールアドレスが不要
ダイレクトメッセージは、送りたい相手の電話番号やメールアドレス、住所が分からなくても送信できます。
Xの場合は相互フォローが条件ですが、InstagramやFacebookにはそうした条件がありません。
そのため、メッセージの送信が比較的手軽といえるでしょう。
メッセージを送る際は、グループでのやり取りもできるため、効率的なコミュニケーションが実現します。
送受信に費用がかからない
ダイレクトメッセージの送信には、費用がかかりません。
インターネットに接続できる環境であれば、お金をかけずにコミュニケーションができます。
ダイレクトメールは切手代や封筒代、印刷代が発生し、SMSは通信キャリアの料金が発生します。
それに比べ、DMはコスト面で優れていると言えるでしょう。
受信者にも受信時に費用が発生しないため、受信者からのイメージダウンも避けられます。
画像や動画を簡単に送信できる
ダイレクトメッセージはテキストだけではなく、画像や動画も手軽に送信できるので、受信者の興味を喚起する効果が期待できます。
たとえば、住所を伝える際にテキストだけでなく地図も一緒に送信すれば、より分かりやすくなり、企業のイメージも向上します。
ボイスメッセージも送信できるSNSもあるため、使い方次第でマーケティングに大きな効果を発揮するでしょう。
DM(ダイレクトメッセージ)のデメリット
ダイレクトメッセージはコスト面や利便性に優れている一方、デメリットもあります。
デメリットを理解したうえで使用しなければ、トラブルに発展するかもしれません。
主なデメリットをお伝えするので、参考にしてください。
セキュリティ管理やコンプライアンスに注意
Facebookは本名での登録が原則とされていますが、XやInstagramは本名を明かす必要がありません。
相手の素性が分からないケースもあるため、悪意のある第三者に接触しないように気をつけてください。
必要以上に個人情報を公開しないことを心がけ、相手から情報共有を求められても安易に応じてはいけません。
なりすましによる被害も発生しているので、注意が必要です。
配慮を欠いた発言や誹謗中傷により炎上するリスクもあります。
宛先を間違えて送信すると、個人情報などが流出するおそれがあるため、送信前に内容や宛先を上司に二重チェックをしてもらいましょう。
ツールによっては文字数制限がある
SNSによってダイレクトメッセージには文字数制限が設けられているため、留意が必要です。
Xは1万文字まで、Instagramは500文字までです。
SNSごとの上限文字数を念頭においてダイレクトメッセージを作成してください。
ダイレクトメッセージにURLのリンクを貼る際は、特に文字数制限を超えないように注意しましょう。
また、Facebookの場合、文字数制限はありませんが、テキストが長すぎると読み手の負担となり、最後まで読んでもらえない可能性があります。
読み手の立場に立ってダイレクトメッセージを作成しましょう。
ビジネスにおいてDM(ダイレクトメッセージ)が効果的な場面
ダイレクトメッセージは使い方次第で、大きな効果を発揮します。
ビジネスシーンで役立つ使い方をお伝えするので、参考にしてください。
お礼を送る
取引先や顧客にお礼を伝える際に、ダイレクトメッセージは便利です。
面談後や交流会での名刺交換後などにお礼の気持ちを示す際、電話では仰々しい印象を与えてしまうことがあります。
ダイレクトメッセージであれば、迅速にお礼を伝えられるうえ、相手も空き時間にすぐに読めるため、相手の負担にもなりません。
キャンペーンやイベントのお知らせ
ダイレクトメッセージは、販促にも効果を発揮します。
特にキャンペーンやイベントを実施する際におすすめです。
テキストだけではなく画像や動画も一緒に送ると、訴求力が増すでしょう。
特別クーポンを用意すれば、より効果的です。
セールやお得な情報を送る
顧客にセールやお買い得な情報を伝えるのに、ダイレクトメッセージは役立ちます。
割引率や特別価格を記載すれば、購買意欲の喚起につながるでしょう。
顧客の属性や購買サイクルに合わせてグループを作成し、グループごとに異なるダイレクトメッセージを送ると、閲覧率も上がります。
新商品やおすすめ商品を紹介する
ダイレクトメッセージは画像を一緒に送れるため、新商品やおすすめ商品の紹介にも向いています。
特にSNSは顧客の趣味や興味が反映されやすいので、SNSを分析し、趣味や興味に合わせて新商品やおすすめ商品を紹介すれば、興味を持ってもらえる可能性があります。
一斉配信のメールマガジンに比べるとダイレクトメッセージは特別な印象を与えるため、顧客へのアプローチ手段として有効です。
DM(ダイレクトメッセージ)の返信率を向上させるには?
いくらダイレクトメッセージを送っても、成果につながらなければ意味がありません。
ダイレクトメッセージの返信率を向上させるポイントを解説するので、参考にしてください。
見込み客にも積極的に送る
ダイレクトメッセージは見込み客にも積極的に送り、新規顧客獲得につなげましょう。
その際は、一方的に商品やサービスを紹介するのではなく、割引クーポンや無料相談の案内など、相手が行動に移したくなるようなメッセージを送ってください。
ただし、早朝や夜間などに送るのは控えましょう。
非常識な企業だと思われ、イメージダウンにつながるおそれがあります。
特別感を持たせた内容にする
ダイレクトメッセージを受け取った相手に、最後まで読み、購入や問い合わせにつなげてもらうには、特別感が必要です。
そのためには、「会員限定」「今だけ」など購買意欲を喚起する言葉を盛り込みましょう。
ダイレクトメッセージに相手の名前を記載すれば、「自分宛ての特別なメッセージ」という印象を与えられます。
「いつも当店をご利用いただき、ありがとうございます」と顧客の購買データと紐づけたメッセージも効果があります。
ターゲットへの事前調査を徹底する
返信率を高めるにはターゲットに合ったメッセージを送る必要があり、そのためには事前調査が欠かせません。
購買データをもとに購買頻度や購入商品を分析しましょう。
SNSへの投稿内容からも、ターゲットの興味関心を把握できます。
そのうえでタイミングを見計らって、相手の興味関心に訴えかけることができるダイレクトメッセージを送ってください。
DM(ダイレクトメッセージ)とSMS(ショートメッセージサービス)の違い
ダイレクトメッセージと同じようにマーケティングに役立つツールとして、SMS(ショートメッセージサービス)があります。
ダイレクトメッセージとショートメッセージサービスでは特徴が異なるので、それぞれの特徴を把握し、理解したうえで活用してください。
SMSは携帯電話番号が必要
ショートメッセージサービスは、スマートフォンや携帯電話の電話番号をもとにメッセージを送ります。
電話番号が分からなければメッセージを送れないため、やり取りをするには電話番号を取得する必要があります。
相互フォローの関係になくてもメッセージを送れるInstagramに比べると、手間がかかるといえるでしょう。
ただし、基本的に1台の携帯電話につき電話番号はひとつしかありません。
したがって、なりすましが発生しにくく、信頼性が高い特徴があります。
SMSは送信に費用がかかる
ショートメッセージサービスは、メッセージ1通ごとに料金が発生します。
通信キャリアや文字数によっても異なり、1通あたり3円~33円が目安です。
法人向けSMS送信サービスを使うと、単価を抑えられるケースもありますが、費用は生じます。
データ通信量しか発生しないダイレクトメッセージと比較すると、コスト面で負担が大きいといえるでしょう。
SMSは通知や既読機能がない
ショートメッセージサービスはダイレクトメッセージとは異なり、相手の既読を確認できません。
送信したメッセージの閲覧率が分からないため、マーケティング効果を測定しにくいデメリットがあります。
一方、ダイレクトメッセージは既読機能があるため、内容や送信したタイミングによる閲覧率の変化を分析でき、マーケティング施策に反映できます。
DM(ダイレクトメッセージ)ならChatworkがおすすめ
ダイレクトメッセージは、顧客エンゲージメント向上や販促に効果的なツールです。
SNSのダイレクトメッセージはコストがかからず、条件さえ満たせば相互フォローの関係にない相手にもメッセージを送れるメリットがあります。
ダイレクトメッセージをビジネスで活用したい企業には、ビジネスチャット「Chatwork」もおすすめです。
Chatworkには、ダイレクトチャット機能が備わっています。
メッセージを送りたい相手がChatworkを利用していれば、Chatwork IDやメールアドレスなどから相手を検索し、コンタクトに追加しましょう。
すると、ダイレクトチャット機能により相手と1対1のやり取りができるようになります。
電話やメールに比べるとカジュアルにメッセージを送れるため、相手との良好な関係の構築に役立つでしょう。
Chatworkに興味を持たれた方は、無料版も用意していますので、ぜひ一度お試しください。
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