社内にチャットルールは必要?NG例から基本ルール、厳選テンプレまで紹介

目次
社内コミュニケーションを円滑に進めるには、チャットツールの活用が不可欠です。しかし、便利な一方で、使い方を誤るとトラブルの原因にもなりかねません。
この記事では、社内チャットにルールが必要な理由や避けるべきNG行為、守るべき基本マナー、そしてすぐに使える定型文テンプレートを紹介します。
これからビジネスチャットの活用を考えている企業、あるいは既に導入済みで運用に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
チャットルールとは?社内でルール作りが必要な理由
ビジネスチャットはスピーディかつ気軽にやり取りできる反面、使い方を誤ると社内の混乱を招く可能性があります。
そのため、社内で一定のルールを定めるのは極めて重要です。
たとえば、連絡が深夜や休日に送られる、誰に向けたメッセージか分からない、感情的な書き込みが発生するといった事象は、チャット文化が浸透していない組織で起こりがちです。
こうした問題を防ぐには、ビジネスチャットの特性を理解し、「どんなルールを守れば誰にとっても使いやすいチャット環境になるのか」を社内で共通認識として持つ必要があります。
その第一歩として、チャットとメールの違いを理解することが欠かせません。
メールとチャットの違い
メールとチャットは、同じ「文章でのやり取り」でも性質が大きく異なります。
特にビジネスチャットは、リアルタイム性・非同期性・カジュアルさが特徴です。
主な違いは以下のとおりです。
比較項目 | メール | チャット |
---|---|---|
形式 | 定型文・署名が必須 | 簡潔な一文、挨拶省略も可 |
速度 | 半日〜1営業日内 | 即時〜数時間内 |
相手の数 | 主に1対1、またはCCで複数人 | 複数人が同時に会話に参加しやすい |
記録・検索性 | 件名ごとに整理 | メッセージ単位で検索・引用が可能 |
カジュアル度 | フォーマル | カジュアル |
たとえば「Chatwork(チャットワーク)」は、業務に特化したチャットツールで、タスク管理やファイル共有機能を搭載しています。
チャットの中で発生したToDoはその場でタスク化でき、やり取りを議事録としても活用できます。
SlackやMicrosoft Teamsなどのツールも広く使われていますが、Chatworkは日本の中小企業に特化したUI設計と使いやすさが評価されています。
あなたもやっているかも?社内チャットで絶対に避けるべきNG例5選
ビジネスチャットは便利な一方で、気軽さゆえに配慮を欠いた使い方がトラブルや不信感を招くこともあります。
ここからは、ついやってしまいがちなNG行為を5つ紹介します。
- NG例①|未読・既読スルー
- NG例②|即レスの催促
- NG例③|長文の送信
- NG例④|曖昧な文面
- NG例⑤|不適切な絵文字・スタンプの使用
「たった一言を返さなかっただけ」「少し雑に送っただけ」といった行動が、相手に悪印象を与えたり、必要なやり取りを滞らせたりする要因になることもあります。
ビジネスチャットの活用においては、こうしたリスクを正しく理解しておくことが欠かせません。
それでは、これらのNG行為について、一つずつ詳しく解説していきます。
NG例①|未読・既読スルー
チャットを送った相手がなかなか既読にならなかったり、既読がついたのに返事が返ってこなかったりすると、不安や不信感を抱く人は少なくありません。
特に業務に関する依頼や質問の場合、返答がないことで進行が止まり、業務全体に悪影響が及ぶ可能性もあります。
「忙しいだけ」「返信を忘れていただけ」といった何気ないスルーも、相手にとっては「無視された」と受け取られることがあります。
ビジネスの場では、こうした認識のズレが人間関係のこじれや信頼の低下につながることを忘れてはいけません。
NG例②|即レスの催促
「すぐに返事ください」「確認しましたか?」といった催促メッセージを、返信がない状態で立て続けに送るのはNGです。
たとえ業務上の重要な連絡であっても、即レスを前提としたやり取りが続くと、相手に強いプレッシャーを与えてしまいます。
チャットは本来、相手の都合に合わせて確認・返信できる非同期のツールです。
即時の応答を求める催促が頻繁に発生すると、「いつ見ても返信しなければならない」と感じさせ、精神的な負担につながるおそれがあります。
結果として、チャットを見ること自体がストレスになり、コミュニケーションの質やスピードをかえって損なうケースも少なくありません。
NG例③|長文の送信
チャットはテンポよくやり取りすることを前提としたツールです。
にもかかわらず、一度に多くの情報を詰め込んだ長文メッセージを送ってしまうと、相手に過度な負担を与えてしまいます。
特に業務が立て込んでいるときには、長文の読み込みに時間がかかり、対応の遅れや内容の取り違えといったミスを引き起こしかねません。
さらに、複数の話題を一つのメッセージに詰め込んでしまうと、受け手がどこに返答すべきか迷ってしまい、結果としてやり取りが混乱する原因にもなります。
NG例④|曖昧な文面
送った本人には伝わるつもりでも、受け手からすると「結局どうすればいいのか分からない」と感じる曖昧な文面は、社内チャットにおいてよくあるトラブルの一つです。
たとえば、「例の件、どうしましょうか?」や「一度ご確認ください」など、主語や目的、背景がはっきりしない表現は、受け手に余計な解釈や推測を強いることになります。
こうした曖昧なやり取りが積み重なると、情報の取り違いや業務の手戻りを引き起こし、最終的にはチーム内の連携ミスや業務効率の低下につながるおそれがあります。
NG例⑤|不適切な絵文字・スタンプの使用
ビジネスチャットでは、スタンプや絵文字を使ったやり取りがカジュアルに行える一方で、「使い方」を誤ると誤解や不快感を招く恐れがあります。
たとえば、社内全体のチャットや上司が参加するスレッドで、ふざけたスタンプや過剰にカジュアルな絵文字を多用すると、「場にそぐわない」「真剣さが足りない」といった印象を与えることがあります。
また、スタンプだけで返事を済ませるようなやり取りが続くと、意思疎通が不明瞭になり、情報の正確な伝達や判断を妨げる要因にもなりかねません。
表現が軽すぎたり曖昧だったりすると、やり取りの空気感や相手の受け止め方がズレを生み、信頼関係に影響を及ぼす可能性があります。
社内チャットで覚えておきたい7つの基本ルール【保存版】
社内チャットを円滑に活用するためには、NG行為を避けるだけでなく、「どう使うか」という共通ルールを組織で持つことも欠かせません。
そこで今回は、最低限おさえておきたい基本ルールを7つにまとめました。
- ルール①|要点を簡潔に伝える
- ルール②|挨拶や感謝を忘れない
- ルール③|すぐに返事がなくても催促しない
- ルール④|通知やメンションは必要な範囲にとどめる
- ルール⑤|雑談と業務連絡を使い分ける
- ルール⑥|読む側の負担を考える
- ルール⑦|感情的な文面にならないよう注意する
たとえば、要点を簡潔に伝えることで読み手の負担が減り、対応スピードが上がるほか、感情的な言い回しを避ければ、無用な誤解や関係悪化のリスクも回避できます。
基本ルールを全社で意識するだけで、チャットのやり取りがグッと伝わりやすくなり、ミスやストレスの少ない、気持ちの良いコミュニケーションが実現します。
ここからは、これらのルールについて一つずつ詳しく解説していきます。
ルール①|要点を簡潔に伝える
チャットでは、要点を最初に伝えるのが基本です。
前置きが長くなったり、結論が後回しになったりすると、相手は何を伝えたいのかを理解するまでに時間がかかり、ストレスや読み直しの手間が生じます。
たとえば、「〇〇をお願いします」や「完了しました」といった結論から先に伝える表現を使うことで、相手はすぐに内容を把握し、対応や判断がしやすくなるでしょう。
結論を先に伝えることは、読み手への配慮であり、コミュニケーションの効率化にも直結する重要なマナーです。
ルール②|挨拶や感謝を忘れない
チャットでも、適切な挨拶や感謝の言葉を添えるのは大切です。
ビジネスチャットは手軽でスピーディにやり取りできる反面、文章だけでは感情が伝わりにくく、冷たい印象を与えてしまうことがあります。
特に業務連絡が短文で済まされることが多いチャットでは、必要以上にそっけなく感じられる場面も少なくありません。
たとえば、「了解しました」だけでは機械的に見える場合でも、「お疲れさまです。ご対応ありがとうございます」と一言添えるだけで、印象は大きく変わります。
やり取りの空気が柔らかくなり、相手との信頼関係も築きやすくなるでしょう。
ルール③|すぐに返事がなくても催促しない
チャットでは、すぐに返事がなくても催促しない姿勢が求められます。
ビジネスチャットは非同期のコミュニケーション手段であり、即レスを前提としたツールではありません。
にもかかわらず、送信から数分や数時間で返信を求めたり、「確認されましたか?」と繰り返し催促するような行為は、相手に強いプレッシャーを与えてしまいます。
たとえば、別の業務に集中している最中に何度も通知が届くと、チャットそのものがストレスに感じられ、確認や返信を後回しにされてしまうこともあるでしょう。
返信を待つ寛容な姿勢は、チャットを気持ちよく使ううえでの基本です。
相手の状況を尊重することが、結果的に円滑なコミュニケーションにつながります。
ルール④|通知やメンションは必要な範囲にとどめる
チャットでは、通知やメンションの使い方一つで相手の集中を妨げてしまうことがあります。
特に@allや全体メンションを頻繁に使うと、直接関係のない人にまで通知が届き、必要な情報が埋もれやすくなります。
一斉通知が続くと「自分に関係ないやり取りが多すぎる」と感じられ、チャットそのものが見られなくなることもあるでしょう。
たとえば、確認が必要な相手だけに個別メンションをつける、部署単位で宛先を限定する、または全体向けの投稿には「該当の方のみご確認ください」といった一言を添えるだけでも、通知の負担は軽減されます。
こうした小さな配慮が積み重なることで、チャットが「見るべき情報だけが届く」信頼できるツールとして機能し、組織全体のコミュニケーション効率を高めることにつながります。
ルール⑤|雑談と業務連絡を使い分ける
社内チャットでは、雑談と業務連絡を適切に切り分ける意識が必要です。
一つのチャットルームで仕事の話と私的な会話が混在すると、情報が埋もれてしまい、必要な連絡が見逃される原因になります。
たとえば、業務連絡の合間に雑談が挟まっていると、話題の切り替わりが分かりにくく、読み飛ばされたり誤解されたりするリスクがあります。
逆に、業務チャットが雑談ばかりになると、「読まなくてもいい」と判断され、大事な連絡も見逃されてしまうかもしれません。
そのため、雑談は専用のチャットルームに分けたり、業務連絡には一言「連絡です」と添えるなど、話題の切り分けを意識するようにしましょう。
ルール⑥|読む側の負担を考える
チャットでは、読み手がすぐに内容を理解できるよう、伝え方を工夫することが大切です。
情報が詰め込まれた長文や、話題が混在したメッセージは読みにくく、内容の把握に時間がかかる原因になります。
結果として、対応が遅れたり、要点が正しく伝わらなかったりすることがあります。
そのため、伝えたい内容が複数ある場合は、要件ごとにメッセージを分ける、文の区切りには適度に改行を入れる、確認事項が多いときは箇条書きで整理するといった工夫が効果的です。
受け手の視点で「どこを読めばよいか」「何をすればよいか」が明確になるよう意識すれば、やり取りのスピードも正確さも向上します。
ルール⑦|感情的な文面にならないよう注意する
チャットでは、冷静で落ち着いた表現を心がけるのが重要です。
文字だけのやり取りでは、感情のニュアンスが伝わりにくく、少し強めの言葉遣いや語気が、相手にとっては責められているように受け取られることがあります。
短く突き放すような言い回しや、語尾の強さによって、意図しない誤解や関係性の悪化につながるリスクもあります。
たとえば、「まだですか?」「どうなってますか?」といった催促の文面は、事実確認のつもりでも、読み手によっては圧力のある印象を与えてしまうかもしれません。
こうした行き違いを防ぐには、語調をやわらげる一言を添えるのが効果的です。
「恐れ入りますが」「お手すきの際に」などのクッション言葉や、「ご対応ありがとうございます」といった一言があるだけで、印象は大きく変わります。
感情のままに送るのではなく、「どう受け取られるか」に一呼吸おいて配慮することが、信頼関係を築くうえで欠かせません。
社内チャットツールにChatworkが適している理由についての記事はこちら
ビジネスチャットで今すぐ使える厳選テンプレ5選!【コピペ可】
チャットでのやり取りはスピード感が求められる一方で、「どう伝えたらいいか分からない」「文面がそっけなくなりがち」と悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで本章では、すぐに使えるビジネスチャットのテンプレート5選を紹介します。
- ケース①|依頼を丁寧に伝えるとき
- ケース②|返信を催促したいとき
- ケース③|確認・承認をお願いするとき
- ケース④|会話を締めるとき
- ケース⑤|謝罪やお詫びを伝えるとき
テンプレートを活用することで、文面を毎回ゼロから考える手間が省けるうえに、失礼のない適切な表現が自然に身につきます。
チャットだからこそ、短くても誠意が伝わる言い回しを押さえておくことが、信頼されるやり取りへの第一歩です。
ケース①|依頼を丁寧に伝えるとき
お疲れさまです。
恐れ入りますが、〇〇についてご対応いただくことは可能でしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが、〇〇日までにご確認いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
依頼のメッセージでは、相手への敬意と配慮を忘れずに伝えるのが重要です。
チャットは簡潔に伝えられる反面、ぶっきらぼうな印象を与えやすいため、「〇〇してください」のような直接的な表現だけでは、冷たく感じられてしまうことがあります。
たとえば、「お疲れさまです」「恐れ入りますが」といったクッション言葉や、「〇〇いただけますと幸いです」といった柔らかい語尾を添えると良いでしょう。
丁寧さは、相手への信頼と敬意の表れです。依頼をスムーズに受け取ってもらうためにも、文面に思いやりを込めることを意識しましょう。
ケース②|返信を催促したいとき
お忙しいところ恐れ入ります。
先日ご連絡させていただいた〇〇の件ですが、ご確認いただけましたでしょうか?
お手すきの際にご返信いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
返信の催促は、相手の状況に配慮した伝え方が欠かせません。
チャットではすぐに既読がつくため、返事がないと不安になりがちですが、即レスが求められるツールではないため、「まだですか?」といったストレートな表現は、相手に圧をかけてしまうおそれがあります。
たとえば、「恐れ入りますが」「お手すきの際に」といった表現を添えることで、丁寧さや余裕が伝わり、催促の印象が和らぎます。
良好な関係を保ちつつ、返信を促すためには、相手の都合も考慮しながら伝えることが大切です。
ケース③|確認・承認をお願いするとき
お疲れさまです。
下記の内容について、ご確認・ご承認いただけますでしょうか?
・〇〇の件についての対応方針
・添付資料:△△(ファイル名)
ご不明点などあれば、お知らせください。どうぞよろしくお願いいたします。
確認や承認をお願いするときは、内容を簡潔に整理して、相手が判断しやすいように伝えるのがポイントです。
チャットで依頼する場合、内容が曖昧だったり、判断材料が不足していたりすると、やり取りが何度も往復してしまい、かえって手間を増やす原因になりかねません。
たとえば、「ご確認ください」だけではなく、「何を」「なぜ」確認してほしいのかを具体的に書くことで、受け手は内容を的確に把握しやすくなります。
相手に迷わせない構成を意識することで、やり取りがスムーズになり、返信の精度やスピードも向上します。
ケース④|会話を締めるとき
ご確認ありがとうございました。
それでは、こちらの件は以上となります。
引き続き、よろしくお願いいたします。
チャットのやり取りでは、「どこで話を終えるか」を明確にするのが意外と重要です。
あいまいに会話を終えてしまうと、「これで話は終わったのか?」「自分からもう一言送るべきか?」と、相手を迷わせてしまうことがあります。
また、連絡のつもりがダラダラと続いてしまい、他の業務に移りづらくなるケースもあります。
たとえば、「以上となります」「引き続きよろしくお願いいたします」といった一言を添えるだけで、やり取りに区切りがつき、相手も安心して次の業務に進むことが可能です。
小さな一文でも、会話の締めに意識を向けることで、チャット全体の流れがスムーズになり、やり取りの質も自然と向上します。
ケース⑤|謝罪やお詫びを伝えるとき
ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
該当箇所については、すでに修正対応を進めております。
今後このようなことがないよう、再発防止に努めます。どうぞよろしくお願いいたします。
チャットで謝罪する際は、短い文面でも誠意が伝わるよう、言葉選びに注意する必要があります。
特に文字だけのやり取りでは、感情のニュアンスが伝わりづらいため、形式的な謝罪だけでは「本当に反省しているのか」と相手に不信感を抱かれる可能性もあります。
たとえば、「すみません」や「ごめんなさい」だけでは軽く受け取られてしまうこともありますが、「ご迷惑をおかけし、申し訳ありません」と明確に謝意を伝えたうえで、今後の対応や改善策を添えることで、誠実な印象を与えることができます。
問題の説明や今後の対応を含めて、冷静かつ丁寧なメッセージを意識しましょう。
社内のチャットルールを円滑に実現するなら「Chatwork」
ここまでご紹介してきたように、社内チャットを効果的に活用するには、ただ使うだけでなく、「どう使うか」という共通の意識づけが欠かせません。
NG行為を避けたり、基本ルールを守ったり、場面に合った表現を使ったりすることによって、チャットは業務効率を高める心強いツールになります。
そして、それを実現するためには、ルールを無理なく定着させられる環境を整えることも大切です。
たとえば、Chatworkは、日本のビジネスシーンに適した設計と操作のしやすさが特長のチャットツールです。
グループチャットやタスク管理、ファイル共有など、社内のやり取りに必要な機能が一つにまとまっており、日々の業務の流れをスムーズにしてくれます。
チャットルームを用途ごとに整理したり、通知やタスクの設定を工夫したりすることで、今回紹介したようなチャットルールやマナーも自然に運用しやすくなります。
社内コミュニケーションの質を高めたいとお考えの方は、Chatworkの導入をぜひ検討してみてください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。