エバンジェリストとは?役割や仕事内容、求められるスキルを解説

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エバンジェリストとは?役割や仕事内容、求められるスキルを解説

目次

エバンジェリストという言葉を聞いたことがあっても、正しい意味やその役割を理解している人は少ないのではないでしょうか。

エバンジェリストはひとつの職種を指しており、IT技術が発展し続けている近年、注目を集めています。

エバンジェリストの意味や仕事内容、必要なスキルについて解説します。

エバンジェリストの意味とは

エバンジェリストとは、IT技術に詳しく、最新のトレンドやテクノロジーをユーザーやクライアント、自社社員などに分かりやすく説明する、専門の役割を担う職種のことをいいます。

そもそもエバンジェリスト(evangelist)という言葉には、「福音主義者」や「福音伝道者」という意味があります。

原義はギリシャ語の「よい知らせをもたらすもの」に由来しており、現代では転じて、「物事の良さや技術をわかりやすく流布する担い手」として認識されています。

自社のサービスを売り込む営業とは異なり、より中立的な立場で、製品のよさや技術について説明する役割を担っています。

IT技術が進歩し続けている近年、エバンジェリストを専門職として設置する企業も増えています。

 

エバンジェリストと営業・広報との違い

エバンジェリストと営業・広報との違いは、説明する対象と目的、伝達方法です。

営業は、自身の見込み顧客に対して自社製品やサービスを説明し、契約の成立を目的としています。

しかしエバンジェリストは、イベントなどで不特定多数に対して説明をおこない、よく理解をしてもらうことが目的となっています。

広報は、不特定多数に自社製品やサービスの説明をおこない、企業価値を構築したり、社会の共感を得たりする役割を担っていますが、啓蒙するという要素はありません。

エバンジェリストは、広報のように自社製品やサービスの情報を伝えるだけでなく、培った専門知識をわかりやすい言葉で説明をし、啓蒙するという役割もあります。

また、営業と広報は自社製品や技術のメリットばかりを強調しがちですが、エバンジェリストは客観的な視点から、メリットとデメリットそれぞれについて触れ、中立な立場をとることが特徴です。

 

エバンジェリストが注目を集めている理由

近年、IT技術は発展しており、ITに関する企業以外でもIT技術の導入がなされ、日々さまざまなサービスが誕生しています。

急速なIT技術の発展は、ユーザーはもちろん、IT企業の社員やエンジニアも混乱させ、その複雑さゆえに正しい知識をもつことが、難しくなってしまうというような課題があります。

そのため、ユーザーだけでなく、自社社員にもきちんと説明できるような知識をもつ、IT技術の専門家のエバンジェリストが、注目を集めているのです。

ビジネスにおけるエバンジェリストの役割

エバンジェリストは、ITの最新のテクノロジーなどをユーザーや自社社員に伝える役割を担っています。

その役割がビジネスでは具体的にどのような内容になるのか、詳しく説明します。

 

業界内での認知向上

エバンジェリストは、自社製品やサービスのユーザーや接点を作れていない層に向けて説明し、認知を向上させていかなければなりません。

認知の向上は、製品やサービスの利用の増加につながり、次の製品の開発やサービス内容の向上につながります。

説明する際には、ただ単に「自社製品はここがいい」というのではなく、IT業界のトレンドなどの専門的な知識も踏まえることで説得力が増し、より認知されやすくなるでしょう。

 

正しい情報を伝える

エバンジェリストは、正しい情報を分かりやすく伝える役割を担っています。

いくら正しい情報を伝えたとしても、ユーザーに理解されなければ自社が望む使われ方はされず、結果的に製品やサービスの良さを実感されづらくなってしまいます。

正しい情報を、ITに詳しくないユーザーにも分かりやすく伝えることが大切です。

 

課題の解決策を提案する

エバンジェリストは、ただ製品やサービスの説明をするだけでなく、利用したユーザーの悩みを解決する策を提案することも求められています。

ユーザーの課題が解決されれば、ユーザーは製品やサービスの価値を感じてくれるようになる、自社の新たな発展にもつながるでしょう。

エバンジェリストは説明して終わるわけではなく、その後の課題を解決していくことも大切な役割のひとつです。

エバンジェリストの仕事内容

エバンジェリストの仕事内容は、大きく分けて4つあります。

エバンジェリストの具体的な仕事内容を、ひとうひとつ見ていきましょう。

 

プレゼンテーション

エバンジェリストの主な仕事内容に、プレゼンテーションがあります。

エバンジェリストは、不特定多数の人に自社製品やサービスの説明をしますが、イベントやセミナー、大型展示会などでプレゼンテーションをおこなうことがあります。

大型のイベントであればあるほど必ずしも自社のサービスに興味がある人だけが集まる場ではありません。

広く聴衆を引きつけるために、自社のサービスに関する知識だけではなく、IT業界全体についての網羅的・専門的知識や、聴衆を引きつける発信力が必要です。

>プレゼンテーションに関する記事はこちら

 

プリセールスエンジニア

プリセールスエンジニアは、個別にデモンストレーションをおこないます。

主な仕事内容としては、すでに自社製品やサービスを利用している企業やこれからの利用を検討している企業に対し、個別で分かりやすく説明をおこないます。

ただ説明するだけでなく、それぞれの企業に合わせた製品やサービス利用の提案も必要になるでしょう。

>プレゼンテーションのコツとは?に関する記事はこちら

 

インナーマーケティング

インナーマーケティングとは、自社の社員に対して企業理念や行動指針の浸透をうながし、自社製品やサービス、ブランドの価値を知ってもらうための啓蒙活動のことです。

複雑化したIT技術に混乱している社員や、そもそもIT部署に在籍していない社員に対し、自社製品やサービスの内容、ブランドイメージなどを分かりやすく説明します。

社員が正しく理解できれば、自社製品に対する意識や業務に取り組む姿勢の向上が見込まれるため、結果としてユーザーにとって満足のいく製品やサービスが生み出されます。

>社内広報の目的と役割に関する記事はこちら

 

製品やサービスに関連する研究

エバンジェリストの仕事内容のひとつに、IT製品やトレンドに関する研究は欠かせません。

エバンジェリストは、IT技術の深い知識を保有し、トレンドやテクノロジーにも詳しい専門職です。

そのため、移り行くトレンドや、最新のIT情報、自社製品やサービスの内容などに関し、日々研究をして理解を深めておく必要があります。

エバンジェリストに必要なスキル

エバンジェリストには、どのようなスキルが必要になるのでしょうか。

エバンジェリストとして活躍するために必要なスキルを解説します。

 

プレゼンテーション能力

エバンジェリストには、高いプレゼンテーション能力が欠かせません。

エバンジェリストの主な仕事内容は、プレゼンテーションなど「伝える」ことなので、いかに分かりやすく説明できるか、正しい情報を理解してもらえるか、資料は読みやすいか、プレゼンテーション中の仕草など、細部にまで気を配りましょう。

また、ただ伝えるだけでなく、ユーザーにアクションを起こしてもらえるよう、行動変容をうながすアプローチも意識するようにしましょう。

 

経営者視点

エバンジェリストは、経営者視点で物事を見ることも大事です。

自社製品やサービスをわかりやすく説明するためには、ユーザーの立場に寄り添うことが必要不可欠ですが、利用してもらうためには「自社の経営理念」に沿った提案をしなければなりません。

自社が何を目指しているのかを明確に理解し、経営者の視点に立って役割を全うしていくことが求められます。

 

最新の業界知識

エバンジェリストは最新の業界知識を保有している必要があります。

他人に正しい情報を伝え教えることは、自分がきちんと理解していないと難しいことです。

そのため、エバンジェリストはIT技術やトレンド、製品などの日々の研究を怠らず、積極的におこなわなければなりません。

社内にエバンジェリストがいるメリット

IT技術の発展により、社内にエバンジェリストを配置する企業が増えてきました。

社内にエバンジェリストがいるメリットについて解説します。

 

製品やサービスの価値が向上する

社内にエバンジェリストがいると、製品やサービス価値の向上が期待できます。

エバンジェリストがいることで、IT技術のトレンドや幅広い知識が社内に蓄積されるため、これらを自社の製品やサービスに反映することで、既存技術の改善や付加価値の向上、新規開発などの可能性が広がります。

自社の製品やサービスの価値が向上することで、他社との差別化やユーザからの信頼獲得にもつながるでしょう。

 

社員への啓蒙

エバンジェリストがいることで、社員への啓蒙もおこなえます。

社員の知識が向上すれば、製品やサービスの向上につながり、企業も発展します。

ユーザーが抱える悩みなどの課題も見つけやすくなり、迅速な解決にもつながるでしょう。

 

企業の認知や信頼が高まる

エバンジェリストの仕事は、社内だけにとどまりません。

社外に出てプレゼンテーションやセミナーなどをおこなうことで、自社製品やサービスを伝えるだけでなく、企業自体の認知を広めることも可能です。

エバンジェリストが企業の内外で働くことにより、企業の認知度が高まり、ユーザーからの信頼も多く寄せられるようになります。

さらなる企業の発展や、新たなビジネスチャンスにも恵まれるでしょう。

エバンジェリストの育成方法

社内でエバンジェリストを育成する方法について解説します。

研修をおこなう

エバンジェリストは、プレゼンテーション能力や経営者の視点、最新の業界知識など、さまざまなスキルや情報を保有する必要があります。

社内でエバンジェリストを育成するためには、エバンジェリストとして必要なスキルや情報を身につけられるような研修を実施できるといいでしょう。

社内で育成プログラムを作成したり、外部講師を招いたりなど、自社にあった研修を設けてください。

経営方針の理解をうながす

エバンジェリストとして活躍するためには、自社の経営方針をしっかりと理解しておく必要があります。

エバンジェリストの役割は、自社社員や顧客に対して、IT業界のトレンドや最新技術などを伝えることですが、その役割に加えて、所属企業の一員として、どのようにその情報を発信していくかも重要な役割のひとつです。

そのため、自社の経営方針を深く理解したうえで、経営方針とマッチした内容を発信する必要があります。

企業は、エバンジェリストに対し、経営方針に関する情報を一度共有して終わりにするのではなく、定期的にすり合わせをおこなう機会を設けるといいでしょう。

エバンジェリストは企業価値と認知を高める職種

エバンジェリストは、ただIT技術の専門家で「伝える」役割を担うだけでなく、企業価値と認知を高めるという重要な職種です。

今後もIT技術やテクノロジーはさらに複雑化していくことが予想されるため、社員の知識向上、ユーザーに満足度の高いサービスを提供するためにも、エバンジェリストというポストを置くことは必要とされるでしょう。

エバンジェリストのポストに就いたら、インナーマーケティングで社員の知識や仕事への姿勢の向上をおこないましょう。

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「Chatwork」は、タスク化してメッセージを送ることもできるので、社員への参加を強く求めることも可能です。

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