エバンジェリストとは?IT業界における意味ともたらす価値

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目次

エバンジェリストは、昨今のIT業界で新たな職種として注目されています。新しいサービスが次々と世に送り出される中、エバンジェリストの果たす役割はますます大きなものとなっています。

エバンジェリストの意味や、果たす役割、具体的仕事内容を紹介します。

エバンジェリストとは

エバンジェリストとは、一般的に、あるサービスの特徴やトレンド、使われているIT技術などに関して解説する役目を負った職種を指します。その際聞き手となるのは、そのサービスのユーザーはもちろん、サービスに興味を持った人やエンジニアなどです。専門知識をあつかうことが多いため、専門職として設置されている場合が多くあります。

「エバンジェリスト」の意味

そもそもエバンジェリスト(evangelist)という言葉は、「福音主義者」や「福音伝道者」という意味がありました。

原義はギリシャ語の「よい知らせをもたらすもの」に由来しており、現代では転じて、「物事の良さや技術をわかりやすく流布する担い手」として認識されています。自社のサービスを売り込む営業とは異なり、より中立的な立場で、製品のよさや技術について説明する役割を担います。

IT業界におけるエバンジェリストの活動は、元Apple社のガイ・カワサキ(Guy Kawasaki)氏がパイオニアであるといわれています。彼のインタービューによると、1980年代半ばに、初代Macintoshを世に広めるために「software evangelist(ソフトウェア エバンジェリスト)」という用語を用い[※1]、これがエバンジェリストという職種の広まりにもつながったようです。

ビジネスにおけるエバンジェリストの役割

ビジネスにおけるエバンジェリストの役割は、社外に対するものと社内に対するものに大きく二分されます。

業界内での認知向上のための啓蒙活動

社外に対する役割とは、ユーザーやエンジニアに対して網羅的な情報を伝える啓蒙活動をすることです。ここでの情報には、自社サービスの機能や価格に関する情報にとどまらず、開発コンセプト、また広くIT業界のトレンドなど、自社と直接関わりのないものも含まれます。

エバンジェリストの啓蒙活動には、自社サービスについて市場に告知をする意味もありますが、所属する組織の認知度や存在感を高めるという効果もあります。

社内向けのブランディング

製品やサービスが複雑化すると、自社の従業員でも理解が難しくなる場合があります。そのような状況下でエバンジェリストは、自社製品の特長や開発のプロセス、市場動向、競合他社の製品などについて、従業員に理解を深めてもらう役割を担います。

エバンジェリストの社内ブランディングによって、従業員の製品に対する理解や、価値の理解を進めることができるため、結果として業績の向上が期待できるでしょう。

エバンジェリストの具体的な仕事

以上の役割をふまえ、エバンジェリストは具体的に以下の仕事をすることが想定されています。

セミナーやイベントでの登壇

自社の製品をアピールするセミナーに限らず、大型展示会やイベントなど、不特定多数に対してプレゼンテーションをおこないます。

大型のイベントであればあるほど必ずしも自社のサービスに興味がある人だけが集まる場ではありません。広く聴衆を引きつけるために、自社のサービスに関する知識だけではなく、IT業界全体についての網羅的・専門的知識や、聴衆を引きつける発信力が必要です。

オンラインメディアでの発信

エバンジェリストは、個人名で独自の発信がしやすい立場であるともいえます。SNSやブログなどでの情報発信も、エバンジェリストが役割を果たす場所です。

書籍や雑誌への寄稿

インターネット上だけではなく、本や雑誌などに記事を投稿することももとめられます。多くの人の手に取ってもらえれば、自社の知名度を大きく向上させるはたらきとなるでしょう。

個人とのコミュニケーション

同時にエバンジェリストは、社外、社内の関係者と個別で話をしたり、サービスについてのデモンストレーションや機能説明をおこなう場面も多く想定されます。さまざまな立場の人に対してであっても、専門性の高い話題を正しく伝えられることが必要です。

また、サービスの提供側に寄りすぎない中立的な立場を保ち続けることが求められます。その姿勢が、ユーザーの信頼度を高める要因になるだけではなく、自社にとってはサービスの質向上や新しいアイデアの発見につながることもあるでしょう。

情報収集

これらの仕事を遂行するために、必須であるのは情報収集です。エバンジェリストであるためには、常に最新の情報を収集し、その中でも質の高いものを伝える役割を負っています。

自らがいずれ登壇する可能性のあるセミナーに出席したり、メディアの情報を追ったりするだけではなく、ときには業界内での幅広い人脈作りも必要になります。

エバンジェリストは企業価値と認知を高める職種

昨今、IT技術は急速に高度化、複雑化し、新たなサービスも大量に普及するようになりました。ユーザーは選択肢が増える一方で、どのサービスが自らの利益を最大化するのか、判断が難しくなっています。

自社サービスだけでなく、目まぐるしく変わる業界の動向について分かりやすく伝えられるエバンジェリストは、ユーザーにとってますます歓迎される存在となっていくでしょう。

企業にとっても、現代はターゲット層の高齢化なども手伝い、正しく自社サービスの価値を伝えることはますます困難となっている状況です。

そのような中、発信力のあるエバンジェリストが、ユーザーが理解しやすいよう啓蒙活動をすることで、自社サービスが普及する可能性を大いに広げることが期待できます。

さらに、企業内におけるエバンジェリストの存在は、従業員の教育にも役立ちます。

エバンジェリストは、企業価値や企業の認知度を高め、業績向上のために大きな役割を果たす職種となっていくといえるでしょう。

[※1]参考:Evangelist in Chief: Q&A with Guy Kawasaki
https://www.brandchannel.com/2019/07/26/evangelist-chief-qa-guy-kawasaki/

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