アーリーアダプターとは?獲得方法とイノベーター理論をわかりやすく解説

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アーリーアダプターとは?獲得方法とイノベーター理論をわかりやすく解説

目次

アーリーアダプターとは、イノベーター理論のひとつに含まれるマーケティング用語です。

イノベーター理論とは、商品やサービスにおける市場の普及率や普及の流れを説明する理論で、下記の5つのタイプに分類できます。

各項目の特徴を知って、マーケティングに活用することで、自社の売り上げを伸ばす機会にできるでしょう。

アーリーアダプターの獲得方法とイノベーター理論をわかりやすく解説します。

アーリーアダプターとは?

アーリーアダプターとは、イノベーター理論のひとつに含まれるマーケティング用語です。

商品やサービスを初期段階で購入する人々で、初期採用者とも呼ばれます。

市場で商品やサービスを普及させるときに重要になる顧客層です。

企業のマーケティングにおいては、アーリーアダプターの獲得がほかの顧客層の獲得にもつながります。

アーリーアダプターが重要な理由

アーリーアダプターは、初期段階で商品やサービスを使い、ほかの人々に評価を広める存在です。

彼らに気に入ってもらえないと、商品やサービスが普及せず、売り上げが伸び悩む原因になります。

アーリーアダプターは、商品やサービスのメリットや機能面を重視するため、売り出すときの宣伝を効果的に設定することが重要です。

イノベーター理論とは

アーリーアダプター.jpg

イノベーター理論とは、商品やサービスにおける市場の普及率を表現する内容です。

商品やサービスが普及する流れについて、下記の5つのタイプに分類できます。

  • イノベーター(革新者)
  • アーリーアダプター(初期採用者)
  • アーリーマジョリティ(前期追随者)
  • レイトマジョリティ(後期追随者)
  • ラガード(遅滞者)

各項目の特徴について見ていきましょう。

イノベーター(革新者)

イノベーターは革新者とも呼ばれており、商品やサービスを最初に購入してくれる人々を指します。

流行をキャッチする能力が高く、市場に普及していない段階でも、面白いと感じるものを積極的にとりいれます。

新しい商品やサービスのメリットや機能面はあまり重視しない傾向があるでしょう。

市場全体のイノベーターの割合は約2.5%です。

アーリーアダプター(初期採用者)

アーリーアダプターは初期採用者と呼ばれており、イノベーターの次に商品やサービスを購入してくれる人々です。

イノベーターと同じく、流行や話題性のある商品やサービスに興味を示すものの、メリットや機能面を検討して購入する傾向があります。

SNSで口コミを拡散するインフルエンサーの役割をする人が多く、アーリーマジョリティやレイトマジョリティに影響を与えるので、マーケティングにおいて重視したい人々です。

市場全体のアーリーアダプターの割合は、約13.5%といわれています。

アーリーマジョリティ(前期追随者)

アーリーマジョリティは前期追随者とも呼ばれており、アーリーアダプターからの影響を受ける人々を指します。

流行の商品やサービスは気になるものの、購入に至るまでに情報収集を進めて、慎重に決めたいと考えます。

市場全体のアーリーマジョリティの割合は約34%です。

レイトマジョリティ(後期追随者)

レイトマジョリティは後期追随者と呼ばれており、商品やサービスが発売されても、すぐに購入しない人々を指す言葉です。

商品やサービスを購入する人が過半数だと感じたときに、購入にしたいと考えます。

市場全体のレイトマジョリティの割合は約34%です。

ラガード(遅滞者)

ラガードは遅滞者と呼ばれており、商品やサービスを好まない傾向があります。

保守的な価値観をもっているため、伝統的・文化的なレベルで社会に浸透するまでは、商品やサービスを利用しないところが特徴です。

市場全体のラガートの割合は、約16%といわれています。

普及率16%の論理とは

アーリーアダプター(キャズム).jpg

商品やサービスを普及させるには、市場を隔てるキャズム(溝)を超える必要があります。

初期市場は、市場全体の約2.5%を占めるイノベーターと、約13.5%のアーリーアダプターの構成内容です。

一方、メインストリーム市場は、市場全体の約34%を占めるアーリーマジョリティ、約34%のレイトマジョリティ、約16%のラガードで構成されます。

イノベーターとアーリーアダプターの数字を合計すると約16%になり、まずはこれらの人々を攻略することで、市場全体に商品やサービスを展開できると考えられています。

キャズムを意識してマーケティングを進めることがポイントです。

アーリーアダプターに関わるキャズム(溝)

商品やサービスを普及させるために欠かせないキャズムは、初期市場とメインストリーム市場が求めるニーズの違いが原因で生まれます。

初期市場(合計約16%)のイノベーターとアーリーアダプターは「新しい」というニーズを求めるところが特徴です。

一方、メインストリーム市場(合計約84%)のアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードは「安心感」のニーズを求める違いがあります。

キャズムを乗り越えるためには、メインストリーム市場のニーズである安心感を満たせるように、商品やサービスの品質や信頼の高さをアピールしていくことが大切です。

>キャズム理論とは?に関する記事はこちら

アーリーアダプターを獲得する方法

商品やサービスを普及させるためにも、アーリーアダプターを獲得する方法を見ていきましょう。

インフルエンサーに広告を依頼する

インフルエンサー・マーケティングとは、商品やサービスに興味関心が高いインフルエンサーに宣伝を依頼する方法です。

SNSにおける影響力が強いため、インフルエンサーたちの情報をキャッチして、購入するかどうかを検討するアーリーマジョリティの獲得にもつながります。

キャズムを超える工夫になり、市場全体の普及率を高められるでしょう。

商品のベネフィットを伝える

アーリーアダプターは、商品やサービスにおけるメリットや機能面を重視します。

とくに、実際に使ったときの体験や感情など、使用後の未来をイメージできるベネフィットを伝えることが高評価を得るために必要です。

たとえば、ベネフィットには、商品やサービスの購入後に「思い出になる」ことや「時間のゆとりが生まれること」などがあげられます。

アーリーアダプターに気に入ってもらえると、SNSでの情報拡散につながり、アーリーマジョリティやレイトマジョリティの獲得にも期待できます。

フレームワークを活用する

ジョブ理論やペルソナキャンバスのフレームワークを活用しましょう。

ジョブ理論とは、顧客の購入目的(ジョブ)を掘り下げる方法で、顧客の潜在的なニーズを掴みやすくなります。

ペルソナキャンバスとは、顧客層のペルソナをイメージするときに使う方法で、各項目を使ってペルソナを掘り下げることが可能です。

アーリーアダプターの獲得には、彼らのニーズを分析して理解を深めることが重要になります。

>ビジネスに役立つフレームワークに関する記事はこちら

小規模市場に限定する

商品やサービスの展開は、大規模市場ではなく、小規模市場から少しずつ認知を広めるようにしましょう。

市場を限定することで、商品やサービスが普及しなかったときのリスクを軽減できます。

売れるまでの間は、一定の地域や年齢層の市場など、小規模市場にターゲット層におくことが重要です。

アーリーアダプターを獲得した事例

企業の商品やサービスにおいて、アーリーアダプターを獲得した事例を解説します。

タクシー配車事業

タクシー配車事業の例では、シリコンバレーにあるスタートアップ企業の人々を顧客層にして、スマートフォンのアプリで配車のサービスが受けられる仕組みをつくりました。

IT関連の企業が多いという地域の特徴を活かしたサービスを提供したことにより、地域のスポンサーやSNSでの情報拡散などを踏まえて人気のサービスになった事例です。

アプリ事業

アプリ事業の事例では、顧客が使いやすいデザインや機能を追求することで、少しずつ顧客数を増やしていきました。

全国に向けてテレビ広告をすることで、さらに新しい顧客の獲得につながり、現在では人気のアプリサービスとして注目されています。

アーリーアダプターの獲得は商品の普及に欠かせない

アーリーアダプターは、商品やサービスを積極的に購入する層で、企業のマーケティングにおいて注目しておきたい人々です。

SNSではインフルエンサーの役割を果たすことが多く、アーリーアダプターを獲得することで、追従するアーリーマジョリティやレイトマジョリティの購入にも期待できます。

商品やサービスを打ち出すときは、実際に使ったときの体験や感情など、使用後の未来をイメージできるベネフィットを伝えることを意識してください。

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