ブラインド採用とは?導入メリット・デメリットや注意点、企業事例を解説
目次
人手不足解消や新たな技術開発などのために、即戦力となる人材を求める企業も多いのではないでしょうか。
ブラインド採用は、応募者の能力のみを評価するため、即戦力となる優秀な人材を確保できる可能性が高いです。
現在注目されている、ブラインド採用の意味や導入メリット、デメリットを解説します。
ブラインド採用とは
ブラインド採用とは、従来の採用選考に必要とされていた氏名、性別、年齢、学歴などの個人情報を排除し、応募者の能力のみで評価する採用方法です。
ブラインド採用を導入することにより、性別や学歴、容姿などによるアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)が、選考に影響を及ぼすことを防止できる可能性があります。
たとえば、採用に関する明確なルールを設けていない場合に、女性であることを理由に営業職には向いていないと思ったり、社員に大学卒が多いため大学卒のほうが社風にあうと判断したりすることは、採用担当者のアンコンシャスバイアスが働いているといえます。
応募者の能力のみで評価するブラインド採用の導入は、多様な人材の確保につながるでしょう。
ブラインド採用が注目される背景
ブラインド採用が注目されている背景には、ダイバーシティの推進があります。
ダイバーシティとは、「多様性」を意味します。
昨今では、性別や年齢、国籍や障害の有無などにこだわらず、多様な人材を受け入れ自社で活躍してもらうことが、企業が市場競争を勝ち抜くために重要とされています。
従来の採用選考においては、アンコンシャスバイアスの働きにより、多様な人材をうけいれられていないケースもあるでしょう。
心理学では、アンコンシャスバイアス以外にも、たとえば相手の学歴が優秀であればその他も秀でていると思ってしまう「ハロー効果」があるため、能力以外の情報が採用選考に大きく影響を及ぼすかもしれません。
そのため、採用選考におけるさまざまな人間心理の弊害を防ぎ、多様性のある人材の採用につながる可能性があるブラインド採用は、現在注目されているといえます。
ブラインド採用を導入するメリット
ブラインド採用を導入するメリットを解説します。
優秀な人材を確保できる
ブラインド採用は、応募者の能力のみを見て評価するため、優秀な人材を確保できる可能性があります。
応募者の能力は、企業の生産性や効率性の向上に直結するため、能力の高い優秀な人材を確保することで、企業のさらなる発展につなげられるでしょう。
ダイバーシティの促進ができる
ブラインド採用を導入することで、応募者の性別や住所、国籍などにこだわらずに採用できるため、さまざまな国籍の社員が入社したり、社員の年齢層の幅が広がったりし、企業のダイバーシティを促進できるでしょう。
ダイバーシティの促進は、多様な価値観をもつ社員からさまざまな意見やアイディアが生まれ、企業の業務効率化や新商品開発につながる可能性があります。
採用基準が明確化する
応募者の能力のみを評価するブラインド採用は、従来の採用選考のように応募者の年齢や学歴などを確認しないため、採用基準を明確にできるでしょう。
採用基準が明確化することで、採用担当者間の認識のズレが生じにくくなったり、アンコンシャスバイアスのような、採用担当者の心理的要因が選考に影響しなくなったりする可能性があります。
企業のブランディング効果につながる
応募者の実力を評価するブラインド採用の導入は、多様性を認める会社であることや、公平な採用選考をおこなう会社であることを世間に伝えられるため、企業のブランディング効果につながる可能性があります。
企業の社会的な評価が向上した場合、優秀な人材から絶えず応募があるなどして、人材不足に陥ったり、生産性が低下したりする恐れを軽減するでしょう。
ブラインド採用を導入するデメリット
ブラインド採用を導入するデメリットをみていきましょう。
社員構成のバランス調整が必要
ブラインド採用は、応募者の年齢や性別を除外して採用する方法のため、社員構成のバランスに偏りが生じる恐れがあります。
たとえば、ブラインド採用で採用した人材が女性ばかりで、社員の女性比率が極端に高くなるという状況を招きかねません。
採用工数が増える
ブラインド採用は、採用基準が明確になる一方で、採用工数が増える恐れがあります。
ブラインド採用は、応募者の能力のみを評価するため、履歴書などからあらかじめ応募者の氏名や年齢などの個人情報を除外する必要があります。
また、採用担当者や現場担当者は、応募者の能力のみで採用可否を判断しなければいけないため、判断に時間を要するかもしれません。
ミスマッチの可能性がある
従来の採用選考の場合は、履歴書や面接で応募者の能力だけでなく、志望動機や長所、短所なども把握し、人柄や価値観を理解できます。
一方で、ブラインド採用の場合、採用担当者が理解できるのは応募者の能力のみのため、社風に合わないなどのミスマッチが生じる恐れがあります。
ブラインド採用を導入するときの注意点
ブラインド採用を導入する際の注意点を解説します。
社内の年齢やジェンダーのバランスを配慮する
ブラインド採用は、社員構成のバランスを崩す恐れがあるため、社内の年齢やジェンダーのバランスに配慮することが大切です。
業務内容上、バランス調整が必要であったり、極端な偏りをなくしたりするためには、採用選考において評価する項目を増やすなど、社員構成のバランスを意識した採用活動が求められるでしょう。
また、ブラインド採用はミスマッチが生じる恐れもあるため、採用サイトにて自社の社風や文化を明確に伝えたり、価値観がわかるような項目を設定し、履歴書に記載してもらったりすることも検討することが大切です。
ブラインド採用の導入事例
ブラインド採用は、日本国内外とさまざまな国で導入されています。
たとえば、海外の楽団がブラインド採用をおこなった結果、演奏のパフォーマンスが向上し、楽団が目指していた演奏の音に近づくという目標を達成したケースがあります。
日本でも、履歴書から性別の記載をなくしたケースがあり、企業は応募者が減少することを懸念しましたが、応募者数が増加する効果がありました。
履歴書から性別の記載をなくすことは、トランスジェンダーなど、性について悩みがある人が応募しやすくなる状況をうみだすため、企業がアンコンシャスバイアスを排除し優秀な人材を確保できるメリットだけでなく、応募者にもメリットがあるといえるでしょう。
ブラインド採用を活用しよう
ブラインド採用とは、応募者の能力のみで採用の可否を判断する採用手法です。
ブラインド採用を導入することで、優秀な人材の確保や、ダイバーシティの促進ができるため、企業の発展につながるでしょう。
一方で、応募者の価値観がわからずミスマッチが生じたり、採用工数が多くなったりするデメリットもあるため、デメリットとならないような工夫が求められます。
メリットとデメリットを把握したうえで、新たな人材獲得の手法として、ブラインド採用を活用してみてはいかがでしょうか。
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