KY活動(危険予知活動)とは?進め方、訓練シートの記入例、ネタ切れ対策を解説

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KY活動(危険予知活動)とは?進め方、訓練シートの記入例、ネタ切れ対策を解説

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目次

KY活動(危険予知活動)とは、事故や災害を未然に防ぐための対策プロセスのことで、自社の業務危険を回避し、従業員の安全性を高めたり業務に対する安全意識を向上させたりする目的で実施します。

KY活動はすべての企業に必要ですが、危険リスクの高い建設業や製造業などにとってはとくに重要な取り組みといえるでしょう。

今回は、KY活動が必要な理由、具体的な進め方、訓練シートの記入例やネタ切れの際の対策などについて解説します。

KY活動(危険予知活動)とは?

KY活動とは、事故や災害を未然に防ぐための対策プロセスのことで、「危険予知活動」を意味します。

事故や災害のほとんどは不安全行動(ヒューマンエラー)によって起こっているため、業務に潜む危険なポイントを確認し、安全対策を施しながら業務を進めることが重要です。

KY活動は、事前に不安全行動を予測し、リスクを取り除くことによって事故や災害を防止するという取り組みを指し、従業員の安全を守る施策として注目されています。

リスクアセスメントとの違い

リスクアセスメントとは、職場に存在する危険リスクを特定・評価し、リスク低減のための措置を決定していくプロセスのことです。

リスクアセスメントは、リスクの特定・評価に重きを置いた取り組みであり、危険を未然に防ぐためのKY活動とは目的が異なりますが、併用すると効果的です。

KY活動によってリスクを正確に把握し、リスクアセスメントによって優先すべきリスクヘッジを判断するという相互補完的な活用方法が可能です。

>リスクアセスメントに関する記事はこちら

ヒヤリハットとの違い

ヒヤリハットとは、実際に「ヒヤリ」と感じたり「ハッ」と驚いたりするリスクが潜む出来事を意味します。

KY活動は危険を未然に防ぐ取り組みを指すため、ヒヤリハットを防止するためのプロセスともいえるでしょう。

ヒヤリハットが発生した状況を分析することで、事故や災害を回避する方法を見出すことができます。

>ヒヤリハットに関する記事はこちら

KY活動(危険予知活動)はなぜ必要なのか?

KY活動(危険予知活動)は、重大な事故につながりかねない危険を回避するために必要とされています。

厚生労働省の資料によると、災害の原因として、「不安全な状態+不安全な行動」が89.2%、「不安全な行動のみによるもの」が7.7%あり、不安全行動に関係する割合を合計すると96.9%という高い数値を示しています。

事故・災害の主な要因は不安全行動であるともいえるため、高所作業や危険物取り扱いなどから発生するリスクが多い建設業や製造業では、とくに重点的にKY活動へ取り組むことが重要です。

KY活動は、従業員の安全を確保するだけでなく、業務の効率化や安全に対する意識の向上、安全を確保するチーム力の強化などにもつながることから、年々必要性が高まっています。

KY活動(危険予知活動)の具体的な進め方

次に、KY活動の具体的な進め方を紹介します。

KY活動を効果的な取り組みにするためにも、確認しておきましょう。

基礎4R(ラウンド)法による進め方

ここでは、KY活動のひとつである基礎4R(ラウンド)法について紹介します。

基礎4R(ラウンド)法とは

基礎4R法とは、職場や現場において業務に潜む危険を従業員同士で発見・解決していく方法であり、KY活動の基本手法です。

4段階あるプロセスを繰り返しおこなうことによって、従業員一人ひとりの危険察知力を高め、問題解決力を向上させる効果が期待できます。

各段階で取り組む内容は下記のとおりです。

1ラウンド【現状把握】

第1段階では、職場や現場、業務に存在する危険なシチュエーションを5~6人ほどの従業員同士で話し合います。

実際の状況を確認しながら話し合うほか、業務風景のイラストなどをもちいても構いません。

潜んでいる危険は、「よそ見をしている」などといった「不安全な行動」と、「足元が濡れている」などの「不安全な状態」をセットとして5つ以上ピックアップし、紙などへ記入します。

2ラウンド【本質追求】

第2段階では、第1段階で洗い出した危険のうち、とくに重要と思われるものを絞り込みます。

絞り込んだ危険ポイントについては、「なぜ危険なのか・なぜ危険が発生するのか」という観点から、危険の本質を話し合いましょう。

3ラウンド【対策立案】

危険なポイントを絞り込めたら、解決策を立案していきます。

解決策は「具体的であること・実現できること」を意識して検討するようにし、1つの危険ポイントに対して3つ以上の意見を出し合うようにしましょう。

4ラウンド【目標設定】

最終段階では、危険回避のための具体的な行動目標を設定します。

第3段階で立案した解決策に優先順位をつけ、実施する日時・タイミング・内容を明確にして、誰もが漏れなく取り組めるようにすることが重要です。

KY活動訓練シートの書き方と記入例

KY活動を実践する際は、訓練用のシート(KY活動訓練シート)を用いると効果的です。

ここでは、KY活動訓練シートの書き方と記入例を紹介します。

KY活動訓練シートの書き方

KY活動訓練シートは、KY活動訓練の実践後に課題や改善点を記入し、次の訓練に活かすことを目的に作成します。

シートに記入する内容は、「業務内容」「業務に潜む危険ポイント」「具体的な解決策」です。

加えて、事故・災害が起こる可能性や重要性、リスクの大きさを示す「リスク見積り」も記載すると、リスク回避の意識がさらに向上するでしょう。

KY活動訓練シートの記入例

KY活動訓練シートにおける「業務に潜む危険ポイント」と「具体的な解決策」の例を以下にまとめました。

記入の際の参考にしてください。

業務に潜む危険ポイント 具体的な解決策
機械の誤作動で巻き込み事故が起こる 定期的に機械のメンテナンスをおこなう
屋根の上での作業中、転落する 安全帯の着用を義務づける
掘削作業中に崩壊して生き埋めになる 定期的に地盤調査をおこない、掘削作業の時期や方法を見直す
重機で持ち上げた資材が落下して従業員に当たる 作動中の重機周辺には人が立ち入らないよう規制する
有害薬品を無害薬品と誤って使用し、怪我をする 有害薬品と無害薬品の保管場所をわけ、有害薬品の保管場所は施錠する

KY活動のネタ切れ問題と対応策

KY活動を繰り返し実践しているうち、次第にピックアップできる危険リスクが少なくなってきて、いわゆるネタ切れを起こすことがあります。

ネタ切れを起こすと、危険リスクがなくなったものと錯覚してしまい、危険に対する意識が薄れたり対策がゆるんだりするおそれがあります。

事故や災害が起こってからでは遅いため、KY活動を効果的に継続していけるように対策を施しましょう。

以下では、KY活動のネタ切れ対策を解説します。

KY活動の重要性を共有する

従業員の危機意識が薄れないよう、KY活動の重要性を繰り返し共有しましょう。

KY活動訓練シートの再確認や、過去に立案した改善策の見直しを定期的に行うことで、危険リスク回避の意義を再認識する効果が期待できます。

企業や現場によっては、短期で従業員が入れ替わるケースもあるため、新たなメンバーにも意識を高くもって取り組んでもらえるように、KY活動の重要性を伝えることが大切です。

ヒヤリハットを分析する

ヒヤリハットを分析すると、潜在的な危険の把握につながります。

ヒヤリハットを感じる出来事が過去に起こっていた場合、重大な事故につながっていたおそれがあります。

そのため、危険リスクがネタ切れを起こしそうになった場合は、ヒヤリハットを分析して解決策を考えることも有効です。

業務中に危険だと感じたこと、怪我をしそうになったことなどを定期的に報告してもらい、ヒヤリハット事例の収集と分析をおこなうことで、危険に対する意識を保つとよいでしょう。

報告しやすい文化をつくる

従業員が危険やヒヤリハットを報告しやすいようにすることも、KY活動のネタ切れ防止には効果的です。

たとえば、危険やヒヤリハットの報告行為を評価制度に組み込むことで、従業員が積極的に報告をしてくれるようになるかもしれません。

また、報告された内容に対する解決策をきちんと検討し、業務に反映させることも、報告のモチベーション維持に役立ちます。

業務に潜む危険やヒヤリハットは、まず表面化しないと解決策の立案も難しいため、報告しやすい企業文化をつくることでさらなる危険回避につなげましょう。

KYT(危険予知訓練)の3つの例

KYTとは、「危険(Kiken)予知(Yochi)訓練(Training)」のことです。

ここでは、KYTの3つの例を紹介します。

指差呼称

指差呼称とは、ひとつひとつの作業の際に指を差しながら「〇〇ヨシ」と呼称し、状態を確認することです。

指で対象を差し、声に出しながら確認することで、確認漏れのリスクを低減できます。

指を差すというアクションを形だけ実行するのではなく、本当に問題がない点をきちんと確認しながらおこなうことが重要です。

指差唱和

指差唱和とは、スローガンなどの対象を指差しながら、従業員全員で唱和することです。

朝礼や終礼時に実施されることが多く、全員で唱和をすることで、従業員同士の一体感や連帯感を強める効果があります。

また、従業員のチームワークを高めるには、お互いの肩や手に触れながら声を出す「タッチ・アンド・コール」も有効です。

試合前のスポーツ選手がチームメンバーと肩を組んで士気を挙げるのと同じく、業務前にタッチ・アンド・コールを取り入れると、従業員の安全意識の向上を図ることができるでしょう。

健康確認

従業員の心身に不調があると、ミスやトラブルを起こす可能性が高まります。

そのため、上司は業務前に従業員ひとりひとりの様子に気を配り、必要であれば体調等を確認することが求められます。

たとえば、顔が沈んでいる、覇気がない、俯きがちであるなどの兆候が見られれば、疲れていないか、風邪を引いていないかと優しく声をかけましょう。

KY活動の促進に「Chatwork」

KY活動は、危険リスクを回避し、業務を安全に遂行するために重要な取り組みです。

KY活動を続けているとネタ切れになるおそれがあるため、従業員からヒヤリハットの事例を収集するなどの対策を施すことが求められます。

KY活動の促進には、チャット形式でコミュニケーションをとれるビジネスチャット「Chatwork」がおすすめです。

「Chatwork」でKY活動に関するグループチャットを作成し、誰もが自身のヒヤリハット事例などを投稿できる環境をつくると、情報収集や共有を容易におこなえます。

PDFデータなどのファイル添付機能もあるため、分析結果やKY活動の記録資料の共有によって、従業員の取り組み意識を高められるでしょう。

自社の継続的なKY活動とコミュニケーションの活性化に、「Chatwork」をぜひお役立てください。

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