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報告連絡相談（報連相）の重要性とは？できない原因や上司が実践すべき「おひたし」についても解説
目次
チームで働くうえで欠かせないもののひとつが「コミュニケーション」です。
なかでも、職場での基本とされているのが「報告・連絡・相談」、いわゆる「報連相（ほうれんそう）」でしょう。
しかし、実際には、報連相がうまくできずにトラブルやミスが発生してしまう場面も多くあります。
なぜ報連相が重要で、どうすればスムーズに定着するのでしょうか。
この記事では、報連相の目的やメリット、うまくできない原因と改善方法に加え、上司が実践したい「おひたし」の考え方までをわかりやすく解説します。
報告連絡相談（報連相）とは？
「報連相（ほうれんそう）」とは、職場内の情報共有を円滑に進めるための基本的なコミュニケーション手法であり、以下の3要素で構成されています。
- 報告：業務の進捗や成果を上司に伝えること
- 連絡：関係者全員に必要な情報を伝えること
- 相談：困ったことがあれば早めに上司や同僚に意見を求めること
ビジネスの現場では、報連相を正しくおこなうことで認識のずれや行き違いを防ぐことができ、トラブルの回避や円滑な業務遂行にもつながります。
報告連絡相談の目的
報連相の主な目的は、組織の中での情報共有や意思決定のスピードを高め、業務の円滑化を実現することです。
現場で起きていることを正確に把握し、早期に対処できる体制を整えることにより、経営判断やマネジメントにも良い影響を与えます。
また、従業員ひとりひとりに「報連相」の習慣が定着することで、組織全体の信頼性やパフォーマンスも高まっていきます。
報告連絡相談の重要性
ビジネスにおいて、コミュニケーションは大きな役割を担っています。
とくに、報連相は次のような業務の土台を支える重要な手法といえます。
- 進捗の可視化ミスやトラブルの防止
- 信頼関係の構築
このように、報連相は単なる業務上のやりとりではなく、チーム全体の機能を高めるための重要な要素です。
報告連絡相談のメリット
報連相を組織に浸透させることで得られるメリットは数多くあり、個人の業務効率の向上にとどまらず、チーム全体のパフォーマンスや風通しの良さにも直結します。
ここでは、代表的な4つのメリットを紹介します。
業務の進捗をリアルタイムで把握できる
報連相を徹底することで、各メンバーがどのようなタスクに取り組んでいるか、どの段階にあるかをリアルタイムで把握できることがメリットです。
とくに複数の案件が並行して動いている状況では、「誰が・何を・いつまでに」対応しているかが見えないと、指示や調整の遅れが発生してしまいます。
定期的な進捗報告をおこなうことで、上司やプロジェクトリーダーは「いまどこにリスクがあるか」「どこに追加のリソースを割くべきか」といった判断がしやすくなります。
また、部下にとっては、報告のたびに自分のタスクを見直すことができるため、自己管理能力の向上につながります。
コミュニケーションの機会が増える
報連相を意識的におこなうようになると、自然と日々の会話が増え、組織内のコミュニケーションも豊かになります。
とくに、相談の機会が増えることによって、上司と部下の距離が縮まり、心理的なハードルが下がる効果があります。
個人間の信頼関係が深まることで、「わからないことをそのままにしない」「困ったときはすぐ相談できる」という空気が職場に生まれる点もメリットといえます。
組織内のコミュニケーションが増えた結果、従業員の離職やメンタル不調の予防につながった例もあり、働きやすい職場づくりの基盤にもなるでしょう。
業務上のミスや遅延が減る
業務上のトラブルやクレームは、報連相の不足が原因で起こるケースも少なくありません。
業務の進捗報告がなければ、上司や関係者は状況を把握できず、必要な指示や調整をおこなうタイミングを逸してしまいます。
また、連絡がないことで情報共有が不十分になり、同じ作業の二重対応や誤解によるミスが起きることもあります。
日々の業務に報連相を取り入れると、ミスや遅延のリスクを大幅に軽減することが可能になります。
とくに、「事後報告」ではなく「事前相談」をしやすい環境を整えることが、ミスの予防には効果的です。
チーム内の連携力が高まる
報連相は、チームとしての一体感を高める効果もあります。
メンバー全員が業務の状況を共有できていれば、「何をすべきか」「どこをフォローすべきか」といった視点を自然ともてるようになるためです。
たとえば、Aさんが「クライアントから緊急の修正依頼が来ている」と報告すれば、他のメンバーがタスクを一部引き受けるなどの協力がスムーズにおこなえます。
助け合いの連鎖は、チームの結束力を高めるだけでなく、プロジェクト全体の生産性や品質向上にも寄与します。
結果として、報連相が活発なチームは、全体の意思疎通がスムーズになり、属人化や業務の分断といったリスクも避けられるようになります。
報告連絡相談をしないとどうなる？
報連相が適切におこなわれていない組織では、日々の業務にさまざまな支障が生じます。
業務効率やチームワークの低下にとどまらず、重大なトラブルや損失の原因になることも少なくありません。
ここでは、報連相がおこなわれないことで生じるリスクを紹介します。
業務の進捗が把握できなくなる
報連相をしないと、業務の現状や課題がブラックボックス化するおそれがあります。
上司は、部下がどこまで業務を進めているのか、期日通りに完了できるのかを把握できず、適切な判断が下せなくなります。
また、必要なタイミングでの支援ができなくなり、部下自身も孤立感や焦燥感を抱えやすくなってしまいます。
結果として、プロジェクト全体の遅延や品質低下といった問題につながる可能性があります。
信頼関係の構築が難しくなる
「伝えるべきことを伝えない」「共有すべき情報が回ってこない」といった状況が続くと、チーム内には不信感が生まれます。
違いに、「あの人は何を考えているのか分からない」「何か隠しているのではないか」という疑念を抱いてしまうこともあるでしょう。
信頼関係が損なわれた状態が常態化すると、職場の空気がギスギスし、協力体制も崩れていきます。
報連相の不足は、単に情報伝達の問題ではなく、職場の人間関係にも深く影響するのです。
ミスやトラブルの原因を特定しにくくなる
業務上の問題が発生したとき、普段から報連相がおこなわれていれば「どこで、なにが、なぜ起きたのか」を素早く検証することができます。
しかし、情報が断片的だったり、重要な報告が抜けていたりすると、原因の特定に時間がかかってしまいます。
また、本人に自覚がない状態で起きたミスやトラブルについては、「言った・言わない」の水掛け論になってしまうケースもあります。
ミスやトラブル自体をゼロにすることは難しくても、迅速な対処と再発防止を実現させるためには、日常的な報連相の積み重ねが不可欠です。
チームメンバー同士の連携が難しくなる
チーム内で報連相をおこなわないと、誰が何をしているのかが見えず、業務の分担や協力がしづらくなります。
個々の連携が難しくなった結果として、作業の重複や漏れが発生したり、同じ顧客に複数人が対応して混乱を招いたりすることもあるでしょう。
また、「忙しそうだから話しかけづらい」「相談しても意味がない」という理由で報連相を避けていると、ますますメンバー間の連携が取りづらくなり、孤立や属人化も進行してしまいます。
複数のチームがこのような状態になると、組織としての柔軟性や対応力が大きく損なわれる原因となります。
報告連絡相談ができない理由と改善方法
報連相の必要性は理解していても、十分に実現できていないという組織は少なくありません。
報連相が機能しない背景には、業務に対する意識やコミュニケーションスキルの問題だけでなく、組織文化や業務設計にも原因があるケースが見られます。
ここでは、報連相ができない原因と、それぞれに対する改善策を解説します。
報連相の方法やタイミングがわからないため
とくに新人や経験の浅いメンバーは「いつ、何を、誰に、どのように伝えればよいのか」という判断が難しい場合が多く、結果として報連相が滞ってしまうことがあります。
本人が「報告したつもり」「相談するほどではないと思った」といった感覚になっており、情報が上司に届かないままになってしまうケースも見られます。
報連相の方法やタイミングがわからないことが原因となっている場合、報連相の「型」や「ルール」をあらかじめ明示しておくことが有効です。
たとえば、日報や週報などの定型フォーマットを活用したり、「○○の段階で相談」「××については必ず連絡」などのような判断基準を設けたりすることで、報連相のハードルを下げることができます。
さらに、業務で使用しているチャットツールを活用して「グループチャットに毎朝タスクを投稿する」などのルールを設ければ、報連相が自然と日常業務の一部になっていくでしょう。
報連相の重要性を理解できていないため
「忙しいから後でいいだろう」「相談しなくても結果が出ていれば問題ない」といった意識によって報連相が軽視されてしまう場合もあります。
とくに成果主義が強い現場では、過程を共有することよりも結果を出すことが優先され、報連相が疎かになる傾向があります。
報連相の重要性を理解できていないことが課題である場合、日頃から上司やマネージャーが「報連相の価値」を具体的に言語化して伝えることが重要です。
たとえば、「早めに相談してくれたから助かった」「定期的に報告があるので安心して任せられる」といったポジティブなフィードバックを日常的に返すことで、部下側も報連相の意義を実感できるようになります。
また、「報連相が適切におこなわれた結果、トラブルが未然に防げた」という例をチームで共有することなども効果的です。
報連相の成功事例を示すことで、報連相が「無駄な作業」ではなく「リスク管理や信頼構築の手段」であることが伝わります。
ミスや叱責をおそれているため
ミスを報告したことで強く叱責された経験がある人は、「相談しないほうが安全」という思考に陥りやすくなります。
結果として、部下が抱え込んだ問題が大きくなるまで放置されるような状況を招いてしまうことがあります。
ミスや叱責をおそれる部下がいる場合、上司の側が「相談を歓迎する姿勢」を示すことが大切です。
「まずは話を聞く」「否定や遮断をしない」「過度に感情的にならない」などの点を心がけ、相談されやすい雰囲気づくりをすることが求められます。
加えて、「相談したこと自体に価値がある」と部下に認識させるフィードバックも効果的です。
たとえ業務上のミスが起きても、報告が早かったことによって最小限の対応で済んだような場合は、早期に報告をおこなった点を肯定的に評価しましょう。
小さな取り組みの積み重ねがチーム内の心理的なハードルを下げ、自然な報連相を促進します。
＞叱責を含む「アカデミックハラスメント」に関する記事はこちら
業務で手いっぱいになっているため
従業員が業務で手いっぱいになっていることが報連相を妨げている例もあります。
タスクに追われるなかで、つい報連相が後回しになり、気づけば重要な情報が共有されないまま業務が進行しているといった状況は、どの現場でも起こります。
多忙ゆえ、報連相にかける手間さえ惜しいと感じている従業員がいる場合、報連相の仕組み自体を「省力化」することが有効です。
たとえば、チャットツールや業務連絡ツールなどを活用すれば、移動や電話の手間をかけず、簡単な文面で報告・連絡・相談ができます。
また、そもそも個人の業務量が過剰である場合は、上司や管理者がリソース配分やタスクの割り振りを見直す必要があります。
「報連相する余裕がない」状態を放置せず、構造的に改善することが、報連相の促進につながります。
上司が実践すべき「おひたし」とは？
報連相が定着しない背景には、部下のスキルや姿勢だけでなく、上司側の接し方に要因がある場合も少なくありません。
「報連相をしてくれない」と嘆く前に、まずは自分自身が"報連相される側"として十分な心がけができているかを振り返ることが重要です。
報連相の改善を目指すにあたり、上司側の指針として有効なのが、「おひたし」の考え方です。
これは、部下からの報連相を促すために、上司が実践すべき基本姿勢を頭文字でまとめたもので、以下の4つの言葉で構成されています。
お: 怒らない
部下から報告や相談があったときに、つい感情的に怒ってしまった経験はないでしょうか。
「なぜもっと早く言わなかったのか」「そんなこともできなかったのか」と頭ごなしに叱ってしまうと、部下は次から報告することに強い心理的抵抗を抱くようになります。
もちろん、不適切な報告・相談を正すことは必要ですが、指摘する際に感情をぶつけるのではなく、事実と改善点にフォーカスして冷静に伝えることが大切です。
「報告してくれてありがとう」と一言添えるだけでも、報連相を継続しやすい雰囲気が生まれます。
ひ: 否定しない
「それは違う」「そんな考え方はおかしい」といった否定的な言葉は、報連相の芽を摘んでしまう要因になります。
部下が勇気を出して相談したにもかかわらず、即座に否定されてしまうと「聞いてもらえなかった」「意味がなかった」と感じ、以後は相談の機会を失ってしまうでしょう。
上司は部下の話を最後まで聞き、「なるほど、そう考えたのですね」と受け止める姿勢を見せることが大切です。
互いの意見や方針が異なる場合であっても、相手の考えを尊重しながら代替案を示すような対話を心がけるとよいでしょう。
た：助ける
部下から相談を受けたときには、親身になって話を聞くほか、可能な範囲で具体的なフォローやアドバイスをおこなうことも重要です。
部下は、自分で解決できないから相談しているのであり、寄り添ってくれる姿勢や具体的な解決策を求めているケースが多いためです。
「どうしたらうまくいくか、一緒に考えよう」といった声がけや、「こういうやり方もあるけど、試してみる？」といった提案は、部下にとって大きな安心感につながります。
上司が助けてくれるとわかった部下は、次回以降もためらわずに報連相をしてくれるようになります。
し：指示する
報連相の目的は、情報共有だけでなく「次に何をすればよいか」を明確にすることです。
しかし、上司が曖昧な受け答えや、結論のわからない対応をしてしまうと、部下はかえって混乱してしまいます。
相談を受けた際には、「◯◯の件は、まず◯日までにこの資料を整理してみて」「△△さんにも確認を取ってから対応してみよう」など、具体的な期日や個人名を示しながら指示を出すよう心がけましょう。
また、即時の判断が難しい場合でも「◯時までに考えて返答する」といった明確なアクションを示すことで、部下の不安を和らげることができます。
スムーズな報連相にはChatworkがおすすめ
報連相を社内に定着させるには、個人の意識や上司の働きかけだけでなく、「伝えやすく、受け取りやすい環境」を整えることが欠かせません。
そのためのツールとして、Chatworkは非常に有効です。
Chatworkは、ビジネスシーンに特化した国産のチャットツールであり、「報告・連絡・相談」をスムーズに行うための機能が豊富に備わっています。
たとえば、次のような場面で活用することで、報連相の質とスピードが大きく向上します。
報告：チャットとタスクで状況共有を簡潔に
日々の進捗や業務報告は、Chatworkの「チャット」機能を使えば簡単に行うことができ、文面で記録が残るため「言った・言わない」といったトラブルも防止できます。
さらに「タスク管理機能」を使えば、業務の指示と報告をセットでやり取りできるため、何を依頼してどこまで完了したかが一目でわかります。
たとえば「○○の見積書を〇日までに提出」といったタスクを設定し、完了後にチェックするだけで報告完了します。
やりとりがシンプルになり、双方の負担も軽減されます。
連絡：グループチャットで一斉共有
Chatworkの「グループチャット」機能を使えば、関係者全員に一括で連絡を送ることができます。
資料のアップデートや会議日程の変更など、従来ならメールでCCをつけていたような内容も、スムーズに伝達可能です。
また、過去のやりとりがログとして残るため、「誰が・いつ・何を共有したか」が明確です。
途中から参加したメンバーも、チャットをさかのぼればすぐに情報をキャッチアップできる点も大きな利点といえるでしょう。
相談：心理的なハードルを下げる設計
対面や電話だと「こんなこと聞いていいのかな......」と遠慮してしまう相談も、チャットなら気軽に発信できます。
スタンプやリアクション機能もあるため、相手が応答可能かどうかがすぐに判断でき、空気感を読みながらやりとりできるのも魅力のひとつです。
また、「誰に相談すべきか」が明確でない内容でも、グループチャットに書き込むことで、上司や先輩からすぐにフォローが入るなど、相談の流れが自然に生まれるようになります。
業務全体の効率化を支える機能
Chatworkの利点は、報連相だけにとどまりません。
ファイル共有やビデオ通話、検索機能なども備えており、会議・タスク管理・ナレッジ共有といった業務全体の効率化を実現できます。
特にテレワークやフレックスタイム制度を導入している企業では、リアルタイムの会話が難しいこともありますが、Chatworkを導入することで時間や場所にとらわれない報連相の仕組みが構築可能です。
まとめ｜Chatworkを使って報連相の定着と業務改善を
連相は「習慣化」と「仕組み化」が重要であり、その両方を支えるツールとして、Chatworkは非常に頼れる存在です。
これから社内の報連相を見直したい、定着させたいと考えている方は、まずはChatworkの導入から始めてみてはいかがでしょうか。
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