リモートワークのコミュニケーションが生む課題|ストレス対策と解決事例も

目次
リモートワークの導入によって、コミュニケーションを円滑にとれずに悩んでいる企業は多いでしょう。
コミュニケーションが滞ると、従業員のストレスになるほか、業務が停滞したり、ミスやトラブルを生じさせたりするリスクがあります。そのため、コミュニケーション不足を解決することが重要です。
この記事では、リモートワークでコミュニケーションが難しい理由や、解決した事例、注意点、ストレス解消の工夫を解説します。
リモートワークでコミュニケーションが難しい理由と課題
リモートワークは、ITツールを使える人やコミュニケーションが得意な人にはハードルが低いかもしれません。しかし、受け身であったり、気軽に声かけをできなかったりする人にとっては、ストレスとなるおそれがあります。
以下では、リモートワークでコミュニケーションが難しい理由と課題を説明します。
環境やツールに適応するまで時間がかかる
リモートワークの場合、環境やツールに適応するまでに時間がかかるケースがあります。
リモートワークで活用できるオンラインツールのなかには、ビジネスチャット「Chatwork」のようにすぐに使いこなせるツールがある一方で、操作性の問題から、従業員が慣れるまでに時間がかかるものもあります。
また、リモート環境やオンラインツールに不慣れな従業員がいる場合、使い方を説明する以外にITリテラシーを高めることも重要です。
コミュニケーションの得意・不得意が可視化される
リモートワークでは、お互いが今何をしているのかが常に見えるわけではないため、人によってはコミュニケーションのハードルが高いと感じる場合もあります。
オフィスに出社していれば、同僚が手の空いたタイミングで話しかけたり、息抜きに雑談したりすることを、特にためらわずおこなえるでしょう。
コミュニケーションが得意な人であれば、リモートワークでも雑談やメッセージ送付がスムーズにできますが、コミュニケーションが苦手な人は、メッセージを送る必要性があるのか、今話しかけたら迷惑ではないかなどを深刻に考えてしまうケースもあります。
自発性が求められ、受け身な人はストレスを感じる
リモートワーク中は、仕事の手順や進め方に悩んでいる従業員がいても気づくことが難しいことが多いでしょう。
悩んでいる従業員が自ら先輩や上司に相談できるタイプであれば、コミュニケーションをとって解決できます。
しかし、受け身なタイプの従業員は積極的に相談ができず、解決できない状況にストレスを感じる可能性があります。
業務上の相談のほか、ツールやPCに不調があった際の解決などにも自発性が求められるため、受け身な性格の人はストレスを感じやすいかもしれません。
すれ違いが増え、孤独を感じやすくなる
対面での仕事では、わからないことをその場ですぐに確認できます。
しかし、リモートワークの場合はチャットやメールなどのテキストによるコミュニケーションが主であり、相手のタイミングで返信をもらうため、認識の不一致やタイムラグによるすれ違いが増えるおそれがあります。
自分が送ったメッセージを相手が見落としたり、返信を忘れられてしまったりして、長時間連絡がないというケースもあるでしょう。
対面ではない環境ですれ違いが増えると、孤独を感じやすくなります。
孤独感やストレスが増えると、従業員は自社で働く意欲をなくし、コミュニケーションをとりやすい他社へ転職してしまうかもしれません。
モチベーション維持に差が出る
リモートワークでは、誰にも見られていないという状況から気が緩み、出社時と同等のモチベーションを保てない従業員もいます。
しかし、従業員を監視・詰問するような姿勢は、従業員のモチベーションをさらに下げてしまうおそれがあるでしょう。
リモートワークでは、すべての従業員が等しくモチベーションを維持できるようなコミュニケーションが実現するよう、対策を講じることが重要です。
リモートワークのコミュニケーション不足を解決した事例を紹介
ここでは、リモートワークのコミュニケーション不足を解決した企業の事例を3つ紹介します。
株式会社ママントレの場合
株式会社ママントレは、もともとメールで業務上のコミュニケーションをとっていました。
しかし、リモートワーク環境下で従業員1人あたりの担当案件数が多くなってくると、重要な内容を記載したメールをすぐに探せない・メールだと案件ごとにグループ分けができずにやり取りの流れを追えないなどの問題を抱えていました。
代替となるコミュニケーションツールを探すにあたり、「シンプルで使いやすい機能」を条件に探したところ、「Chatwork」を紹介され、導入しました。
その結果、チャットを活用して会議をおこなったり、グループチャットを作成したりすることでコミュニケーションの質の向上が実現しました。
Chatworkはスマートフォンからも返信ができることから、リモート環境下でのさらに円滑なコミュニケーションにもつながっています。
株式会社LIGの場合
株式会社LIGは、もともとプロジェクト進行時の連絡ツールがメールでしたが、やり取りをするメンバーが増えてきたため、過去のやり取りやプロジェクトの流れを追えるツールに替えたいと考えていました。
メールの代替ツールとして社内SNSの導入を検討しましたが、社内SNSのような使い方ができ、社外の関係者ともコミュニケーションをとれる「Chatwork」を知り、導入を決めました。
現在は社内の連絡のうち9割を「Chatwork」でおこなっており、コミュニケーションスピードはメールを使用していた時点から大幅に速くなりました。
グループチャットの作成で管理を効率化したり、雑談のようなやり取りも適宜おこなったりしており、結束力の強化にもつながっています。
WITHDOM Group株式会社の場合
WITHDOM Group株式会社は、メールとプライベートチャットを活用してコミュニケーションをとっていました。
メールに関しては、文章が堅苦しくなり気軽にやり取りできないという課題を抱えていました。
さらに、プライベートチャットに関しては、やり取りが公私混同される、添付ファイルが一定期間で削除される、情報を探しにくい、ビジネス版と個人版が混在し管理しづらいなど、多くの課題がありました。
メール・プライベートチャットの代替となるチャットツールとして「Chatwork」を導入したところ、ビジネス向きのインターフェースに使いやすさを感じ、さまざまな局面で活用しています。
たとえば、グループチャットを細かく分け、情報の混同や宛先ミスがないように使っています。
また、社内サークル活動に関するグループチャットも作成し、従業員が活動の報告や写真などを発信して、気軽なコミュニケーションの場を提供しています。
「Chatwork」によって情報共有が円滑になり、ビジネスとプライベートもきっちりと分けられるようになったため、業務のスピードアップや従業員の仕事とプライベートの切り分けができるようになりました。
リモートワークのコミュニケーション不足を解決する際の注意点とは?
続いて、リモートワークのコミュニケーション不足を解決する際の注意点を紹介します。
サボりを疑って感情的に責めないようにする
リモートワークは、お互いの姿が見えない分、信頼することが大切です。
先ほども触れたように、従業員のなかには、テキストコミュニケーションが得意ではなく、自発的なコミュニケーションをとれない人もいます。
コミュニケーションが不足しているからといって、仕事をサボっていると疑い、感情的に責めてしまうと、関係性の悪化や従業員のモチベーションの低下を招くでしょう。
そのため、従業員の仕事へのポジティブな姿勢を信じ、自分からの声かけなどを意識することが、コミュニケーション不足の解決につながります。
情報共有の不足を見過ごさないようにする
リモートワークでは、相手の顔が見えないため、本当に情報が伝わっているかの確認が必要です。
テキストコミュニケーションは、伝えたいことを正しく文章化できない、必要な項目が抜けているなどの理由から、受け手の勘違いや誤認識を招き、情報共有不足となってしまうリスクがあります。
情報共有が不足したまま業務を進めると、進捗上の無駄やミスなど、ネガティブな事態が発生するおそれがあります。
そのため、お互いの認識が合っているか確認したり、必要に応じてビデオ通話をおこなったり、理解が深まる資料を添付したりするなどの工夫が求められます。
また、受け手側も自分が認識した内容を再確認する習慣をつけると、認識相違や情報共有不足を防げるでしょう。
業務の進捗を定期的に確認するようにする
リモートワーク下で適切なコミュニケーションをとるには、業務進捗の定期的な確認も効果的です。
リモートワークでは、従業員の仕事の進捗が読めなくなることが少なくありません。
定期的に進捗確認を行うことで遅延を防ぎつつ、「気にかけてもらっている」という安心感を与えることができます。
孤独感の払拭やモチベーション向上にも役立つほか、結果的にサボりも防止でき、生産性の低下リスクも抑えられるでしょう。
リモートワークのコミュニケーションにおけるストレス解消の工夫5選
リモートワークのコミュニケーションにおけるストレスを解消する工夫として、以下のような点が挙げられます。
すぐに取り入れられそうなものをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
工夫①|業務以外のやり取りができる場を作る
リモートワークでコミュニケーションをおこなう際には、業務以外のやり取りができる場を作ることが大切です。
チャットツールを使用しているのであれば、業務用のグループチャット以外に雑談専用のグループチャットも作り、プライベートの近況や趣味の話の場にすると、ストレス解消につながるでしょう。
従業員同士のコミュニケーションも活性化され、信頼感や連帯感の強化にもつながります。
工夫②|リモートワークならではのルールを決める
リモートワークならではのルールを決めると、不要なコミュニケーションのストレスを減らせます。
ルールの例
・チーム内で共通の「集中時間」を設定し、その時間帯は誰もが仕事をする
・チャットツールのプロフィールに「離席中」「午後休み」などの状況を随時記載する
上記のようなルールを決めると、コミュニケーションの円滑化に役立つでしょう。
工夫③|コミュニケーションに特化した本をシェアする
コミュニケーションに特化した書籍や資料を従業員にシェアすることで、コミュニケーションに関する認識を統一できる可能性があります。
リモートワーク下のコミュニケーションに苦手意識がある従業員も、繰り返し内容を確認できる書籍や資料があれば、コミュニケーションへのハードルが下がるかもしれません。
工夫④|リモートワークに特化したガジェットを集める
従業員がリモートワークでもストレスなくコミュニケーションをとれるよう、リモートワークに特化したガジェットを導入することも有効です。
たとえば、営業担当者へは以下のようなアイテムを支給するとコミュニケーションの質向上に役立ちます。
- 社用スマートフォン
- 外部の音を拾わないマイク
- アポイントを管理できるアプリ
リモートワーク環境への投資によって、従業員の業務中のストレスを軽減できる上に、生産性向上も期待できます。
工夫⑤|言葉以外でも伝わる仕組みを作る
リモートワークにおけるコミュニケーションでも、「ありがとうございます」「よろしくお願いします」など一言のみを返したいケースはあるでしょう。
しかし、一言だけのために通知を鳴らしたり、スレッドを消費したりすることに対してストレスを感じる人もいます。
従業員に些細な部分でストレスを感じさせないように、絵文字やスタンプなどのような機能を活用し、言葉以外でコミュニケーションをとれる仕組みを構築することが大切です。
絵文字やスタンプの選び方や使うタイミングによって、各従業員の解釈が異なるケースも考えられるため、使い方を統一しておくとスムーズな意思疎通を図れるでしょう。
リモートワークのコミュニケーション不足に悩んだら「Chatwork」
リモートワークでのコミュニケーションは、ツールへの適応までに時間がかかったり、すれ違いが生じたりして、対面時よりも不足する傾向があります。
一方、使いやすいツールを導入し、雑談できるグループチャットを作った企業などは、コミュニケーションを活発化でき、業務効率化も実現しています。
リモートワークにおけるコミュニケーション不足を解決したい場合は、誰もが気軽に使えるチャットツールの導入が効果的でしょう。
ビジネスチャット「Chatwork」は、シンプルな機能で使いやすく、グループチャットの作成や社内外の人とのやり取りも可能なため、リモートワークでのコミュニケーションを活発化させたい企業はぜひご活用ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。