部署間の連携がうまくいかない8つの原因とは?連携強化の方法や事例を紹介

目次
部署ごとに連携が取れず、情報が行き違ったり、対応が遅れたりすることはありませんか。
複数の部門が関わる業務では、ちょっとしたすれ違いが大きなトラブルにつながることもあります。
この記事では、部署間の連携がうまくいかない原因やその改善策、連携を後押しするための社内ツール、実際の成功事例などをわかりやすく紹介します。
連携に悩む現場の改善のヒントとして、ぜひ参考にしてください。
部署間の連携はなぜ重要なのか
部署間の連携とは、異なる部署同士が情報を共有し、共通の目標に向かって協力することを指します。
業務の専門化が進む現代では、一部署だけで完結する仕事は少なく、他部門との連携は欠かせません。
しかし現場では、「他部署の状況が見えない」「連絡を取るだけで時間がかかる」といった課題が多く、連携ミスや非効率化の原因になっています。
連携を強化すれば、業務のスピードや正確さが増すだけでなく、新たなアイデアの創出や判断力の向上にもつながります。
全社的な協力体制が整えば、組織全体の競争力も高まるでしょう。
この記事では、連携がうまくいかない原因や解決策、実際に連携を改善した企業の事例をご紹介します。
そして、部署を越えたスムーズな連携を実現するためには、ビジネスチャットツールの「Chatwork」の導入がおすすめです。
チャット・タスク管理・ファイル共有など、必要な機能をひとつにまとめたChatworkなら、部門間のコミュニケーションを一本化し、協力体制の構築を無理なく後押しできます。
部署間の連携がうまくいかない企業の8つの原因・課題
ここでは、部署間の連携を妨げる以下の代表的な8つの原因を紹介します。
- お互いの苦労が把握できない
- 部署ごとの専門性が高い
- 「他部署の人は関係ない」という意識
- 業務上の目標・認識の不一致
- セクショナリズム(縄張り意識)
- コミュニケーションの不足・不全
- 部署間の連携手段・ツールの未整備
- 部署間の連携を推進する人材の不足
ひとつひとつの原因について詳しく見ていきましょう。
1. お互いの苦労が把握できない
会社では部署ごとに担当業務や優先事項が異なるため、他部署の状況が見えにくくなりがちです。
たとえば「営業部は納期を無視しがちだ」「製造部は融通が利かないところがある」など、相手の立場を知らないことで不満や誤解が生まれやすくなります。
業務の背景や制約を共有しないままやりとりを続けていると、協力体制が築けず、対立構造が固定化されてしまうおそれがあります。
2. 部署ごとの専門性が高い
各部署が高度な専門性を持つことで業務の質は向上しますが、同時に「専門用語が通じない」「前提の理解が異なる」といったすれ違いも起こりやすくなります。
たとえば、技術部の説明を営業部が理解できず、顧客に誤った伝達をしてしまうといったケースもあるでしょう。
互いの業務知識にギャップがあると、意図のズレや連携のミスが増え、信頼関係にも悪影響をおよぼします。
3. 「他部署の人は関係ない」という意識
自分の部署だけで業務を完結させようとする意識が強いと、他部署への関心が薄れ、協力し合う姿勢が育ちません。
「自分たちの仕事さえ終わればいい」「他部署のことは自分には関係ない」という意識が根づくと、組織全体の足並みがそろわなくなってしまいます。
結果として小さな連携ミスが積み重なり、大きなトラブルを招く可能性もあります。
4. 業務上の目標・認識の不一致
部署ごとに評価指標や目標が異なると、連携にズレが生じやすくなります。
たとえば営業部は売上拡大を最優先する一方で、製造部は品質や納期厳守を重視するなど、目指す方向性がそろっていないケースがあります。
共通認識がないまま連携を進めると、「他部署が協力してくれない」「他部署に足を引っ張られた」と感じる原因になるでしょう。
5. セクショナリズム(縄張り意識)
自部署の領域や業務に強いこだわりを持ちすぎると、「口出しされたくない」「自分たちのやり方を変えたくない」といった縄張り意識が生まれます。
こうした意識があると、他部署からの提案や協力依頼に対して反発的な態度を取ってしまい、円滑な連携を妨げる要因になります。
部門間の壁を越えるには、「組織全体で成果を出す」という考え方を、普段の仕事の中で少しずつ根づかせていくことが大切です。
6. コミュニケーションの不足・不全
部署が異なると業務上の接点が少なくなり、自然と会話や情報交換の機会も減っていきます。
その結果、相手の意図が読み取れなかったり、伝えるべき内容が漏れていたりと、些細なミスや誤解が積み重なります。
とくにリモート環境では、文章やチャットのやりとりが中心になるため、感情の機微や空気感が伝わりにくく、意図しないトラブルにつながるケースも少なくありません。
7. 部署間の連携手段・ツールの未整備
部署間で情報共有をおこなうためのツールや仕組みが整っていないと、連携は属人的になり、対応の抜け漏れや伝達ミスが起きやすくなります。
口頭での伝言やメールだけに頼っていると、情報が分散しやすく、誰がどこまで対応したかが不明確になってしまうこともあります。
部署間のやりとりが煩雑になることで、やがて「連携そのものが負担」と感じられてしまいます。
8. 部署間の連携を推進する人材の不足
部署間の連携には、橋渡し役となる人材の存在が欠かせません。
部門ごとの立場や事情を理解し、互いの意見を汲み取って調整できる人がいなければ、話し合いが平行線をたどったり、主導権争いに発展することもあります。
特定の人に頼りきりの状態や、誰が連携を取りまとめるのか曖昧なままだと、連携そのものが後回しにされがちです。
部署間の連携で得られるメリット
部署間の連携がうまく機能すると、組織全体にさまざまなプラスの効果が生まれます。
日々の業務がスムーズに進むだけでなく、チームワークや組織の成長力にも良い影響を与えるでしょう。
たとえば、以下のようなメリットが期待できます。
- 業務の重複や無駄が減り、効率化・生産性が向上する
- 情報共有が活発になり、現場での判断スピードが上がる
- コミュニケーションが活性化し、部署を超えた一体感が生まれる
- 異なる視点が交わることで、イノベーションが生まれやすくなる
こうした効果は、単なる「部署同士の連携」にとどまらず、組織の競争力そのものを高める重要な土台になります。
部署間の連携を強化する、たった5つの具体的な方法
部署間の連携をスムーズにするには、仕組み・意識・関係性を整えることがポイントです。
ここでは、とくに効果的なアプローチを5つ紹介します。
- 関係性・相互理解の向上
- 全社的な目標・ビジョンの浸透
- ツールを活用したコミュニケーションの促進
- 責任者の明確化
- 感謝・称賛文化の醸成
それぞれの取り組みが、どのように連携力を高めるのかを詳しく見ていきましょう。
1. 関係性・相互理解の向上
相互理解と信頼関係を築くためには、次のような工夫が効果的です。
- 他部署との定例ミーティングを設ける
- プロジェクトをまたいだ混成チームで業務をおこなう
- 業務内容を紹介し合う社内イベントや社内報を活用する
- 雑談やカジュアルなやりとりを許容する社内文化を育てる
部署をまたいだ連携がスムーズに進まない原因のひとつに、「相手のことをよく知らない」という問題があります。
立場や業務内容への理解が浅いままだと、誤解や思い込みが生まれ、連携時の摩擦につながりがちです。
まずは相手に関心を持ち、日常的に接点を増やすことが、協力しやすい関係づくりの第一歩になります。
2. 全社的な目標・ビジョンの浸透
全社共通のゴールを意識づけるためには、次のような取り組みが有効です。
- 経営層がビジョンを自らの言葉で語り続ける
- 各部署で目標の解釈を共有し、行動レベルに落とし込む
- 社内報や掲示物などでビジョンを「見える化」する
- 成果をビジョンと紐づけて評価・表彰する
連携の土台には、部門を問わず「自分たちはどこに向かっているのか」を共有することが欠かせません。
部署ごとの目標や評価軸ばかりが強調されていると、協力ではなく競合の関係になりやすく、かえって分断が深まってしまうこともあります。
日々の業務の中でビジョンを繰り返し意識できるような仕掛けがあれば、組織全体で同じ方向を向きやすくなり、部署間の連携も自然と進むようになるでしょう。
3. ツールを活用したコミュニケーションの促進
部署間の情報共有を円滑に進めるには、次のような機能のあるツールの活用が効果的です。
- チャット機能でリアルタイムに会話・共有ができる
- タスク管理機能で「誰が何をしているか」を可視化できる
- ファイル共有機能で資料や情報の分散を防げる
従来のメールや口頭でのやりとりでは、情報が埋もれたり、部署間のスピード感に差が出ることも多く、業務のスムーズな進行を妨げる要因にもなりかねません。
そこで、部署間の連携を支える仕組みとして、コミュニケーション環境の見直しが求められています。
コミュニケーション課題の解消に適したビジネスチャットツールがChatworkです。
チャット・タスク管理・ファイル共有機能がすべて搭載されており、部署を越えた情報共有をスムーズにおこなえる環境を実現します。
さらに、グループチャットやメンション機能を活用すれば、関係者だけを対象とした効率的な情報共有も可能です。
4. 責任者の明確化
部署間の連携を円滑に進めるには、次のような「役割の明確化」も有効です。
- プロジェクトや業務ごとに責任者・窓口を定める
- 問い合わせや確認事項のフローを統一する
- 部署内でも情報共有の起点となる担当者を明確にする
- 複数部署が関わる業務の調整役を事前に決めておく
連携の中で「誰に聞けばいいのかわからない」「最終判断を誰が下すのか曖昧」という状況があると、情報の流れが止まり、ミスや遅延につながります。
責任者が不明確なまま業務が進むと、結果として誰も責任を取らない状態になり、トラブルの温床にもなりかねません。
部署をまたぐ業務においては、責任の所在を明らかにすることで、連携そのものがスムーズになり、無駄な確認作業や認識のズレを防ぐことができます。
5. 感謝・称賛文化の醸成
連携を促進する職場づくりには、次のような「感謝・称賛を伝える工夫」が効果的です。
- 日常的に「ありがとう」を伝え合う風土をつくる
- 成果に対してチーム単位でフィードバックをおこなう
- 他部署からの貢献にも目を向け、全社で称賛する場を設ける
- 感謝を言語化し、可視化できる仕組みを導入する
業務が忙しくなると、どうしても感謝や労いの言葉が後回しになりがちです。
とくに他部署に対しては感謝の気持ちが生まれにくいケースもあるでしょう。
自分たちの仕事が他部署にどう役立っているかを実感できれば、協力へのモチベーションにつながります。
称賛の文化は組織に余白と前向きさをもたらし、自然と連携しやすい雰囲気をつくっていく土台ともなるため、全社的に見直しをおこなうとよいでしょう。
部署間の連携|Chatworkを活用した成功事例3選
続いて、Chatworkの導入によって部署間の連携課題を改善した企業の事例をご紹介します。
- 複数部署が関わるプロジェクトの運用がスムーズに|東光商事株式会社
- 感謝の場を用意して組織コミュニケーションが向上|株式会社MANPA
- 営業部門と生産部門の情報共有速度が向上|VC工業株式会社
それぞれの企業が、どのようにしてChatworkを活用し、部所間連携の改善につなげたのかを見ていきましょう。
複数部署が関わるプロジェクトの運用がスムーズに|東光商事株式会社
建材卸売を中心に事業展開する東光商事株式会社では、複数部署が関わるプロジェクトの進行に課題を抱えていました。
部署ごとに使っているツールが異なり、関係者間のやりとりが分断されやすかったためです。
たとえば、営業・工務・総務などが連携して進める案件では、「誰が何を対応しているのか」が見えづらく、情報伝達の遅れや確認漏れが発生していました。
メールでは追いきれない連絡が増え、プロジェクトの進行に影響が出る場面もあったとのことで、Chatworkを導入しました。
部署を横断する形で案件ごとにグループチャットを立ち上げ、すべてのやりとりを一元化し、タスク機能も活用することで、「誰が・いつまでに・何をやるか」が明確になり、各部署がリアルタイムで状況を把握できるようになりました。
導入後は、連携のスピードと正確性が大幅に向上し、これまで属人的だった情報共有がチーム全体に広がり、部署を超えた協働がスムーズにおこなえるようになりました。
複数の部署が関わるプロジェクトほど、情報共有の土台が重要です。
Chatworkの導入により、部門の壁を超えて「ひとつのチーム」として動ける体制が整いました。
感謝の場を用意して組織コミュニケーションが向上|株式会社MANPA
老舗旅館「ホテル萬波」を運営する株式会社MANPAでは、スタッフ間の連携や職場内の雰囲気づくりに課題を感じていました。
現場では日々の業務に追われ、部署を越えた会話や感謝を伝える機会が少なく、情報の行き違いや意思疎通のずれが生じており、Chatworkを導入しました。
まず、部署や役職を問わず、全従業員がアクセスできる共通のチャットグループを作成し、業務連絡だけでなく「ありがとう」や「おつかれさま」といった感謝の気持ちを気軽に伝えられる専用のチャットルームも設けました。
この取り組みにより、現場の雰囲気が大きく変化し、ちょっとした感謝や気づきを言葉にする文化が社内に広がり、これまで接点の少なかった部署間でも自然な会話や協力が生まれるようになりました。
また、情報共有がリアルタイムでおこなえるようになったことで、業務効率も改善し、スタッフ同士が互いに認め合い、前向きに連携できる環境が整ったことで、組織全体のコミュニケーションが活性化しました。
「感謝を伝える場」を設けることで、業務のやりやすさだけでなく、働く人の気持ちにもプラスの効果が生まれた好事例です。
営業部門と生産部門の情報共有速度が向上|VC工業株式会社
ホテルアメニティや包装資材の企画・調達を手がけるVC工業株式会社では、拠点や部署をまたいだ情報共有に課題を抱えていました。
本社のある福岡のほか、東京・大阪にも営業拠点があり、営業担当者からの報告がまちまちだったことで、経営判断やクレーム対応が遅れることがあったといいます。
電話での確認が中心だったため、伝言ミスや「担当者がつかまらない」などの問題も発生していました。
この状況を改善するために導入されたのがChatworkです。
営業・生産・本社などのメンバーをまたいだグループチャットを立ち上げ、営業報告や在庫確認、案件の進行状況などをリアルタイムで共有できるようにしました。
また、導入と同時にiPadを配布し、現場でもすぐにチャットを確認できる環境を整備し、情報管理ルールを見直すことで、誰が見てもわかりやすい連携体制を構築しました。
その結果、営業現場での報告や問い合わせがすぐに共有されるようになり、クレーム対応のスピードも大幅に向上しました。
過去は1対1の電話でしか把握できなかった情報が、チーム全体で共有されるようになったことで、組織全体の対応力も高まりました。
Chatwork導入をきっかけに、年配の従業員のデジタル活用も進み、社内のDXに対する意識も向上し、社外ツールとのAPI連携による業務の自動化などの新たな取り組みにもつながっています。
VC工業にとって、Chatworkは単なる連絡ツールではなく、情報を一元管理するインフラとして欠かせない存在になっています。
他部署との連携強化に役立つツール
部署間の連携を促進するには、目的に応じたツールの使い分けが効果的です。
以下のような分類でツールを検討するとよいでしょう。
ツールの種類 | 主な目的と特徴 | 活用のポイント |
---|---|---|
ビジネスチャット |
|
|
プロジェクト管理ツール |
|
|
ナレッジ管理システム |
|
|
ピアボーナスシステム |
|
|
このように目的に合わせたツールを組み合わせることで、情報の流れが整い、組織全体の連携力を底上げできます。
Chatworkで部署間の連携を強化しよう!
部署間の連携は、組織の生産性や柔軟性を左右する重要な要素です。
連携がうまくいかない原因を正しく把握し、信頼関係の構築や目標の共有、ツールの活用など、具体的な対策を講じることで改善の道は開けます。
Chatworkには、チャット、タスク管理、ファイル共有といった機能がひとつに集約されており、情報の一元管理とリアルタイムな意思疎通に役立ちます。
導入企業では、プロジェクトの進行がスムーズになったり、クレーム対応のスピードが上がったりと、具体的な成果が現れています。
部署を超えて協力し合える組織づくりに向けて、ぜひChatworkの導入をご検討ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。