イグジットマネジメントとは?必要性やメリット・デメリット、とりくみについて解説

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目次

組織の人事においては、採用といった入口の戦略だけではなく、退職という出口管理も重要です。

人材管理では、出口管理における退職の戦略のことをイグジットマネジメントと呼びます。

この記事では、イグジットマネジメントとは何か、必要性やメリットデメリットなどを、わかりやすく解説していきます。

イグジットマネジメントとは

イグジットマネジメントとは、社員の退職を戦略的におこない、組織の健全な新陳代謝を維持し、人材をマネジメントする概念のことです。

退職だけではなく、退職に至る過程において、企業と社員の双方にとって納得できる形で、円満な退職を迎えられるようマネジメントするという内容も含みます。

 

リテンションマネジメントとの違い

イグジットマネジメントのように、人材のマネジメントを意味する言葉のひとつに「リテンションマネジメント」という言葉もあります。

リテンションマネジメントは、社員が自社で長く働き続けられるように、人材の定着や社員の活躍をマネジメントする手法のことです。

イグジットマネジメントが退職を管理する概念なのに対し、リテンションマネジメントは人材の定着を管理する概念である、という違いがあります。

イグジットマネジメントが必要とされる理由

イグジットマネジメントが必要とされる理由には、採用のあり方や働き方の変化が関係しています。

かつては終身雇用が一般的でしたが、現在では転職する人も珍しくありません。

定年退職を前に、転職によって退職する人が増えている状況のなか、円満な退職ができるようにマネジメントすることは企業にとっても重要といえるでしょう。

イグジットマネジメントと退職金の関係性

退職金制度のあり方によって、会社がどのような出口戦略をとっているかがわかります。

たとえば、65歳までの長期の継続雇用に対して退職金を設けているということは、その企業は社員の長期雇用を希望しているといえるでしょう。

一方で、早期退職に対する退職金の加算制度を設けている会社は、社内の人材の流動性を高めたいという意図が読み取れます。

退職金制度のあり方は、イグジットマネジメントの戦略と深い関係があるといえるでしょう。

イグジットマネジメントの種類

イグジットマネジメントには、大きく分けて以下の3つの種類があります。

  • 生涯現役型
  • 進路選択型
  • 転身支援型

イグジットマネジメントの種類について、くわしく解説します。

 

生涯現役型

生涯現役型は、どの年齢の社員に対しても活躍できる機会を用意し、社員が自分の意思で退職を決めるまで働き続けられるようにマネジメントすることです。

加齢にともない想定される、社員の健康問題や身体機能や認知機能の低下への対策が必要になるでしょう。

 

進路選択型

進路選択型は、会社側から必要とするシニア社員の人材像や処遇の提示をしたうえで、社員の選択を尊重するというマネジメントです。

シニア層への雇用における仕組みや限界を会社から示しつつ、社員本人に進路選択をうながすことで、双方が納得できる形での退職を目指します。

 

転進支援型

転進支援型は、社員が社外への転進ができるよう積極的に支援するマネジメントです。

社内において、転職や独立など社外で活躍できる実力が付けられるようにすることや、退職金の上乗せなど、転進を支援できる仕組みが必要となります。

イグジットマネジメントをおこなうメリット

イグジットマネジメントをおこなうメリットについて、くわしく見ていきましょう。

 

組織の活性化をはかれる

イグジットマネジメントをおこなうと、組織の平均年齢が下がる可能性が高まるため、若手社員による組織の活性化が期待できます。

年齢の近い若手社員が多くなることで、若手も意見を発信しやすくなり、新しい発想や画期的な意見が生まれたりする可能性もあります。

会社組織全体としての活性化につながるといえるでしょう。

 

人件費を抑えられる

長期間継続して勤務している中高年やシニア層の社員の人件費は高額なケースが多いため、早期退職した場合には人件費を抑えることも可能です。

流行や技術革新の変化のスピードは、時代の流れとともに増しており、職場における人間関係のあり方も大きく変化しています。

十分な成果をあげられなかったり、時代に合わない働き方をしたりなど、会社が求める人材に当てはまらない中高年層の社員に対しイグジットマネジメントをおこなうことで、人件費を下げられる可能性があります。

 

従業員の自立性が高まる

社外においても通用する人材になるために、従業員も積極的に自身のキャリアアップを図るようになります。

イグジットマネジメントにおいては、企業側が社員に対するキャリア支援を積極的におこなうため、社員は自身のキャリアについて真剣に考える機会を得られます。

企業のイグジットマネジメントのあり方を示すことで、従業員も退職や転職を意識し、会社に頼り切るのではなく自身のキャリアを真剣に考え、主体的に行動できるようになるでしょう。

イグジットマネジメントをおこなうデメリット

イグジットマネジメントのデメリットについてみていきましょう。

 

優秀な人材が離職する可能性がある

イグジットマネジメントをおこなうことで、早期退職の促進や退職金の上乗せなどによって、優秀な人材が離職してしまう可能性があります。

とくに優秀な人材であるほど、社外からも求められやすく、多くの活躍できる場があるでしょう。

そのため、イグジットマネジメントによって、本来自社に残っていて欲しい優秀な人材が離職してしまうおそれがあります。

 

一時的にコストが増してしまう

退職金の上乗せなど、イグジットマネジメントの施策によっては、一時的にコストの増加が予想されます。

ただし、イグジットマネジメントでは固定費である人件費の削減が可能であり、コストの増加は一時的で、長期的にはコスト面でのメリットを期待できるでしょう。

イグジットマネジメントのとりくみ

イグジットマネジメントにおいて、どのようなとりくみが必要になるのか、くわしく紹介していきます。

 

離職を防止する

優秀な人材が離職しないよう、早期退職の制度を実施するだけではなく、離職を防止するとりくみも必要です。

早期退職の制度を充実させるだけでは、むしろ優秀な人材に対して、離職・転職の機会を与えることになってしまうでしょう。

優秀な人材が離職しないように、社員に対する給与や福利厚生、ワークライフバランスのとれた働き方が可能な環境づくりといった施策も同時に必要です。

 

離職を提案する

離職を提案する際には、社員それぞれが持つスキルやキャリアに合った提案が必要です。

単に退職を求められると、社員もネガティブな印象を持ちやすくなります。

退職をすすめる際のトラブルを避けるためにも、社員と面談を実施し、退職における不安などに向き合い、円満な退職ができるよう支援することが大切です。

 

再雇用を促進する

イグジットマネジメントでは、定年を迎えた社員を自社で再雇用し積極的な活用を図る方法もあります。

とくに、少子高齢化による影響など、今後シニア層の社員は増加する傾向が予想されます。

労働環境を整えることで、知識や経験の蓄積がある優秀な人材を確保することが可能です。

退職した社員の再雇用とそのための環境整備も、イグジットマネジメントにおいて検討したいとりくみです。

イグジットマネジメントにとりくむ際の注意

イグジットマネジメントにとりくむ際には、いくつか注意点があります。

企業と社員、双方にとって納得のいく形で円満な退職ができるように、しっかりおさえておきましょう。

 

トラブルにならないよう配慮する

イグジットマネジメントは、制度のあり方や退職の伝え方によっては、パワハラや強制退職などのトラブルに発展するおそれがあります。

場合によっては、訴訟問題にも発展する可能性があるため、会社組織としてイグジットマネジメントの制度はもちろん、その趣旨や社員への説明の仕方など、十分配慮するようにしましょう。

 

無理矢理引きとめない

自身のキャリアや人生選択は、社員自身に選択の自由と責任があります。

離職を希望する社員が優秀な社員の場合、会社として辞めて欲しくないなど、引きとめたくなることがあるかもしれません。

面談などを通して、離職を希望する理由や現状を確認し、会社として社員が望む働き方の実現のためにできることを提案するといいでしょう。

しかし、会社側の事情を押し付けるのではなく、社員の決断を受け入れ応援することもイグジットマネジメントのひとつです。

イグジットマネジメントを効果的に活用しよう

イグジットマネジメントとは、雇用における出口管理で、戦略的に退職についての計画や管理をおこなう人材マネジメントのことです。

終身雇用制度が崩壊し、転職する人も決して珍しくはありません。

少子高齢化や離職率の高さなど、企業において人材確保の課題は数多く存在しています。

こうした状況においては、企業と社員いずれにとっても円満な形での出口戦略が必要です。

組織の新陳代謝の健全化のためにも、イグジットマネジメントの重要性は今後も高まっていくでしょう。

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Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。

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