キャリアデザインとは?重要性や設定の手順、目的を解説

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働き方改革
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キャリアデザインとは?重要性や設定の手順、目的を解説

目次

変化が激しい現代では、従来のように従業員があらかじめ決められたキャリアを歩むことが少なくなってきました。

変化に飲み込まれないよう、従業員は仕事に関することだけでなく、広い視野で将来に向けたプランを設計する「キャリアデザイン」をおこなうことが重要です。

また、従業員のキャリア形成は、従業員自身が向き合うだけではなく、企業の担当者がサポートする必要もあります。

キャリアデザインについて、キャリアデザインの意味や、従業員のキャリアデザインをどうサポートすればよいのかを解説します。

キャリアデザインとは

キャリアデザインとは、仕事を通じて、自分が将来何をしたいのか、どのような目標を実現したいのかを設計することです。

給料や会社の役職などではなく、仕事を通してなりたい具体的な人物像やライフスタイルまでを設計します。

具体的には、仕事に対する自身の価値観、ビジネスパーソンとしての理想像、能力・スキルなどを洗い出した上で、達成するためのアクションを明確にしていきます。

キャリアデザインが必要な理由

キャリアデザインは従業員が仕事や生活の計画を立てることですが、企業目線でそれがなぜ必要とされているのでしょうか。

企業側・従業員側双方の立場から、キャリアデザインが必要な理由を解説します。

  • 不本意な離職を防ぐため
  • 従業員の継続的な活躍のため
  • 従業員にやりがいをもたせるため

詳しく確認していきましょう。

不本意な離職を防ぐため

キャリアデザインが必要とされる理由に、従業員の離職を食い止める目的があります。

内閣府が2017年に公表した「特集 就労等に関する若者の意識」によると、初職を退職した理由に「仕事が自分に合わなかった」、「自分の技能・能力が生かされないため」が上位に挙げられました。

つまり、就職活動当時と、実際に入社したあとのギャップが発生した結果、退職を選択する人が多いということです。

このギャップを埋め合わせるためにも、入社した段階で本人のキャリアデザインを形成し、将来の目標を達成できるような環境を整える必要があります。[※1]

従業員を継続的に活躍させるため

キャリアデザインが必要になった背景のひとつとして、終身雇用制度の崩壊があります。

日本経済の衰退や、テクノロジー発展に伴い、これまで当たり前だった終身雇用制度が難しくなりました。

そのような中で、従業員のライフプランをふまえ、企業として従業員を活躍させるために柔軟にサポートしていくために、キャリアデザインの形成が必要なのです。

従業員にやりがいをもたせるため

キャリアデザインが明確になると、従業員が「なぜ今この仕事をしているのか」を自分自身の人生と照らして考えることができるようになります。

なんとなく仕事をこなすのではなく、どのような技能や資格を取得すればよいのかを考えるきっかけとなるでしょう。

従業員がやりがいをもって仕事ができるようになることで、結果として生産性が向上することも期待できるかもしれません。

>働きがいの重要性とメリットに関する記事はこちら

キャリアデザインの設計をする準備

準備が整ったら、キャリアデザインを設計します。

  • 現状を自己分析する
  • 将来の具体的な目標を立てる
  • 必要なスキル・能力を明確にする
  • やるべきことの優先順位をつける

一つひとつのステップを丁寧に進め、従業員のキャリアデザインを設計しましょう。

仕事に対する価値観と考え方を明らかにする

まずは、従業員の仕事に対する価値観と考え方を明らかにします。

具体的には、どのような仕事に携わりたいのか、どういった仕事に興味を持っているのかを明確にしましょう。

このとき、今後のキャリアを形成するにあたって、やりたい仕事だけでなく、理想的なライフスタイルや休みのとり方を考えることも重要です。

自分自身の強みや個性を明らかにする

次に、従業員自身の強みや個性を明確にします。

自分の資質を理解し、将来的にどのように活躍できるのかを考えてみましょう。

このとき、主観的に考えるのではなく、客観的に見極めることがポイントです。

採用担当や就職エージェントの目線で分析し、自分自身の特徴を把握しましょう。

キャリアデザインを設計する手順

準備が整ったら、キャリアデザインを設計します。

1つ1つのステップを丁寧に進め、従業員のキャリアデザインを設計しましょう。

現状を自己分析する

キャリアデザインの設計では、現状の自己分析から実施します。

これまで行ってきた業務や、ビジネススキル、困難な仕事に対する行動などを書き出していき、自分自身の特性を分析しましょう。

なお、3要素でも解説したとおり、客観的に分析することが大切です。

周りに意見を求めたり、能力テストを受けたりしながら、自分だけでは見えてこない部分を可視化します。

将来の具体的な目標を立てる

キャリアデザインでは、自分自身の将来について具体的な目標を立てます。

仕事の目標や、実現したいライフスタイル、人生のライフイベントなど、キャリアデザインを綿密に形成します。

このとき、目標や理想像を羅列するだけでなく、1年後、5年後、10年後という形で、時系列に整えることも重要です。

目標達成までの時間を明確にすることで、逆算しながらキャリアを進められるようになります。

必要なスキルと能力を明らかにする

最後に、キャリアデザインを達成するためのスキルや能力を明確にします。

また、スキルや能力を身に付けるために、どのようなステップを踏めばよいのか、どのくらいの期間を設ければよいのかといった計画も立てる必要があります。

キャリアデザインの達成から逆算し、自分自身に足りないスキル・能力を身に付ける努力ができるようにしましょう。

>ビジネススキルを身につける方法に関する記事はこちら

今やるべきことの優先順位を付ける

キャリアデザインを設計したあとは、目標を実現するために、やるべきことを決めていきます。

ただし、闇雲に取り組むのではなく、優先順位を付けて、今何をやらなければならないのかを決定することが大切です。

また、短期的な取り組みと、長期的な取り組みを区別し、いつまでに目標を達成するのかも決めておきましょう。

具体的な達成条件を立てておくことで、最終的なゴールを明確にできます。

>キャリアビジョンの描き方に関する記事はこちら

キャリアデザインの設計は企業にとっても必要

従業員が理想とする仕事やライフスタイルを実現するためには、キャリアデザインの設計が必要不可欠です。

人材不足や終身雇用制度の崩壊などの背景からも、企業が従業員のキャリアデザインをサポートする必要が高まっています。

キャリアデザインの設計は、自己分析から目標の設定、やるべきことの優先順位付と、計画的に進めるようにしましょう。

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[※1]出典:内閣府「特集 就労等に関する若者の意識」
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h30honpen/s0_0.html
※本記事は、2022年2月時点の情報をもとに作成しています。


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