サステナブル消費とエシカル消費とは?企業がとりくむメリットや事例を解説
目次
近年SDGsなど、消費行動における持続可能性に注目が集まっています。
持続可能な社会の実現のために、これまでの消費のありかたを見直す動きが強まりつつある状況です。
この記事では、消費のありかたを示す言葉である「サステナブル消費」と「エシカル消費」について解説します。
「サステナブル消費」と「エシカル消費」それぞれが、どのような消費行動を意味しているのか、なぜ注目されているのか、企業が取り組むメリットや、実際の取り組み事例について紹介します。
サステナブル消費とは
サステナブル消費とは、消費者が消費行動において、地球の環境になるべく負荷をかけないようにすることを指しています。
具体的には、以下のような消費行動がサステナブル消費にあたります。
- 商品を買うときにリサイクル商品を選び、廃棄を減らす
- 地球環境に配慮され、耐久性が高く長持ちする服を買う
- 限りある水産資源に配慮したうえで適切にとられた魚介類を購入する
地球上の資源には限りがあります。
長期間使える商品を選ぶことや、繰り返し使ってリサイクルすることは、資源の有効活用において重要です。
最近では、原材料の調達や製造の過程において、地球環境への負荷に配慮した商品を、企業が積極的に提供しているケースもみられます。
エシカル消費とは
エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のことです。[※1]
エシカル消費の具体的な例は以下のとおりです。
- 不当に低い賃金や過酷な児童労働によって安く仕入れたコーヒー豆ではなく、適正な価格で仕入れられたコーヒー豆を使用したコーヒーを買う
- 福祉施設が製造をおこなっている製品を購入して、障害者の支援につなげる
- 被災地が産地の商品を購入して、被災地の支援をする
サステナブル消費とエシカル消費が注目されている背景
サステナブル消費とエシカル消費が注目されている背景には、SDGsがあります。
SDGsとは、人類がこの地球で暮らし続けていくために、2030年までに達成すべき目標のことです。[※2]
感染症、紛争、気候変動など、人類はさまざまな課題に直面しています。
こうした課題を乗り越え、人類が安定して暮らし続けるために、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)がたてられました。
消費行動においても、限りある資源を無駄にすることなく、少しでも持続可能な消費行動につなげるために、サステナブル消費やエシカル消費といった考えが生まれました。
SDGsとは
SDGsでは、持続可能な開発目標として、17個の目標がかかげられています。
- 貧困をなくそう
- 飢饉をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基礎を作ろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
たとえば、「つくる責任つかう責任」では、具体的にゴミが出るのを減らすために、リサイクルやリユースが推奨されています。
SDGsの目標達成の具体策として、サステナブル消費やエシカル消費といった消費行動が生まれました。
企業がサステナブル消費にとりくむメリット
企業がサステナブル消費にとりくむメリットを紹介します。
消費者からの信頼を得られる
持続可能な社会を作っていくことは、社会全体の課題です。
単に利益を追求するのみではなくサステナブルな消費という観点をもつことで、消費者からの信頼獲得につながります。
SDGsなど、持続可能な社会をつくるには、個人ひとりひとりのとりくみも重要ですが、企業のとりくみも欠かせません。
個人以上に企業のとりくみは、社会に与えるインパクトも大きく、SDGsが叫ばれる現状において、企業としても持続可能性の観点は重要です。
単に値段の安さやサービスの質だけではなく、サステナブルであることも消費者へのアピールポイントとなるでしょう。
コスト削減につながる
サステナブル消費では、リサイクルやリユースなど、資源の有効活用をおこなうため、企業としても余計な資源を減らしコスト削減を実現できます。
過剰な包装やビニール袋の廃止などによって、余計な資源を使うことを避けられます。
顧客一人単位で考えると、ビニール袋一枚のインパクトは小さいかもしれませんが、企業が年間に対応する顧客単位で考えると、大きな削減効果があります。
企業がサステナブル消費にとりくむと、持続可能な社会の実現に貢献するのみならず、コスト削減につながるでしょう。
企業がエシカル消費にとりくむメリット
企業がエシカル消費にとりくむメリットを解説します。
企業価値の向上が期待できる
エシカル消費を実践している企業であることをアピールすれば、自社の利益だけではなく社会全体の公平性や持続可能性に貢献している企業として、価値を示すことができます。
近年では、安い価格で得られる商品やサービスの裏には、労働者に対して十分ではない低賃金労働があり、問題視する消費者も少なくありません。
エシカル消費にとりくむことで、低価格競争ではなく、労働力に対して適正な対価を支払っているという、自社の企業価値をアピールすることが可能です。
新たなビジネスチャンスにつながる
企業が提供するエシカル商品には、これまでの大量生産大量消費のなかでは生まれなかった個性的な商品も多く、新たなビジネスチャンスにつながりやすいです。
エシカル商品は、高価なブランド品とは異なり、特別感があるためあります。
「プレゼントに特別なものを贈りたい」というニーズとマッチするエシカル商品は、贈り物にも選ばれやすい特徴があります。
エシカル消費にとりくむことは、企業にとって新しいビジネスチャンスにつながる可能性があるといえるでしょう。
サステナブル消費とエシカル消費の取り組み事例
サステナブル消費とエシカル消費について、具体的な企業のとりくみ事例について紹介します。
サステナブルなノベルティグッズで自社をアピール
企業のなかには、自社のロゴ入りのボールペンやクリアファイルなどのノベルティグッズを制作し、配布することで自社のアピールをおこなっているところもあります。
ノベルティグッズのなかでも、近年では間伐材を使用したノベルティグッズもあります。
環境に配慮した素材である間伐材を使用することで、自社のサステナビリティをアピールできます。
取引先のリストを公開しエシカル消費をアピール
自社が原料や製品をどこから手に入れているのか、取引先やサプライチェーンの経路を公開している企業もあります。
ホームページで取引先である企業や工場などを公開し、自社の流通状況の透明性や、フェアトレードの実践状況をアピールしています。
そうすることで、労働環境の確保や適正な価格で自社が取引している状況を、消費者に示すことが可能です。
サステナブル消費・エシカル消費にとりくもう
限りある資源を有効に活用し、社会の公平性を保つためには、サステナブル消費やエシカル消費のとりくみが必要です。
近年、消費者側の意識も変わりつつあり、ただ高品質、低価格なだけでは商品やサービスの購入につながらないことがあります。
自社のサステナブル消費、エシカル消費に対する関心の高さをアピールすることによって、企業のブランドイメージの構築、売上向上につながる可能性もあります。
サステナブル消費とエシカル消費を正しく理解し、企業でとりくみましょう。
ビジネスチャット「Chatwork」でサステナブルなとりくみをはじめよう
本記事では「サステナブル消費」「エシカル消費」について解説しました。
とりあげた事例のようなサステナブル消費、エシカル消費が難しい場合でも、サステナブルなとりくみのひとつである「ペーパーレス化」であれば比較的着手しやすいため、現在、多くの企業で推し進められています。
ペーパーレス化はサステナブルなとりくみであると同時に、DX化の第一歩となるデジタイゼーションとして推進しやすい施策であり、業務効率化も期待できます。
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[※1]消費者庁「エシカル消費とは」
https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html
[※2]公益財団法人日本ユニセフ協会「SDGsってなんだろう?」
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/