閑職とは?仕事内容や異動の原因、言葉の使い方を例文付きで解説
目次
閑職は、仕事量が少ないポジションや、重要度が低い職務や役職のことを指します。
閑職に回される背景や理由は、業務における個人のスキル不足や問題行動を起こした場合などがあげられますが、一方で会社の方針や人事戦略に基づいて決定されることもあります。
本人は辛い気持ちを抱えがちになるので、これから自分がどうしていきたいのかを考えていくことが必要です。
本記事では、閑職の仕事内容や閑職に回される原因、言葉の使い方を例文付きで解説します。
閑職とは?
閑職とは、仕事量が少なく暇なポジションや、組織において重要度の低い仕事という意味で「かんしょく」と読みます。
「閑」は「することがなくて暇」、「職」は「生計を立てるための仕事」という意味が含まれます。
「閑職」は、ネガティブな意味で使われることがほとんどです。
別の表現では「窓際族(まどぎわぞく)」と呼ばれることもあります。
閑職の仕事内容・特徴
閑職とは、具体的にどのような業務や特徴があるのでしょうか。
明確な業種ではなく、以下のような特徴がある業務を指す場合が多いです。
- 仕事内容が簡単である
- 仕事量が少ない
- 重要なポジションでない
それぞれの特徴と、具体的な仕事内容を見ていきましょう。
仕事内容が簡単である
閑職に当てはまる人として、仕事内容が単純作業であることがあげられます。
ほかのポジションと比べたときに、誰にでもできる仕事内容の場合は閑職といえます。
たとえば、資料のコピーやファイリングなど、簡単ですぐに終わるような作業が多いところが特徴です。
仕事量が少ない
閑職は仕事量が少なく、勤務時間中にやることがないというケースも少なくありません。
企業にもよりますが、バックオフィスの仕事を担当する部署で起きやすい傾向にあります。
仕事がくるまでの待つ時間が長いため、部署内の掃除などをして過ごすことが多くなります。
重要なポジションでない
社内で重要なポジションに就けていない際も、閑職と呼ぶことがあります。
たとえば、営業担当者とは違い、あまり売上とは直接関わりがないような職種、ポジションで働く場合が当てはまります。
閑職の仕事内容も大切なものではありますが、社内全体から見たときにあまり重要ではないと見られやすいところが特徴です。
閑職に回される原因
閑職は本人の行動が原因になるケースもありますが、企業側の問題が関わっているケースもあります。
- 仕事のスキル・技術不足があった
- 問題行動を起こした
- 社風や上司と合わなかった
- 病気・ストレスを抱えていた
閑職に回される原因を見ていきましょう。
仕事のスキル・技術不足があった
企業側が求めるスキルや技術レベルに達していないと、閑職の支店や部門に異動させられることがあります。
また、出世コースから外れた従業員が追いやられる形で閑職に回されるケースも少なくありません。
一方、業績悪化や事業縮小などの影響で、別のところに異動させられるケースもあるようです。
問題行動を起こした
本人が問題行動を起こした際に、責任を取る形で閑職の職種に異動させられる場合もあります。
たとえば、社内でハラスメントをした場合や、社内規定に違反したケースなどがあげられます。
社風や上司と合わなかった
企業の社風や上司とのそりが合わないときも、仕事の成果が出しづらくなり、閑職の職種に異動させられる場合もあります。
たとえば、上下関係が厳しい職場の場合、横のつながりを大切にする社風が合っている人にとっては、居心地が悪いと感じられるかもしれません。
また、上司と性格が合わずに好かれなかった場合、上司の偏った見方により、能力を正しく判断されないケースもあります。
病気・ストレスを抱えていた
病気やストレスを抱えて休職したあとに復職したものの、戻ってきた際に担当の職種から外されていたというケースもあります。
企業側によっては、従業員の体調面に配慮して閑職に異動させるケースもあるでしょう。
閑職になった際の過ごし方
閑職が続くと辛い気持ちを抱えてしまうこともありますが、以下のような行動をすることをおすすめします。
- スキルアップの勉強を始める
- 今の仕事をこなす
- 自分の気持ちと向き合う
これからどのように行動すべきなのか、閑職になった際の過ごし方を見ていきましょう。
スキルアップの勉強を始める
自分のスキルを高めるためにも、仕事に関わる勉強を始めましょう。
今の仕事に関わることだけでなく、新しい分野に関する勉強でも構いません。
たとえば、事務職の場合は、オフィスに関わるPCソフトの操作を学ぶことや、関連の資格取得に挑戦してみるのもありです。
閑職は仕事が少ない反面、リストラ候補になる可能性もあります。
少しずつ勉強を始めておくと、転職活動を始めたいと思った際にも役立つはずです。
今の仕事をこなす
任されている目の前の仕事を丁寧にこなしましょう。
自分ではつまらない仕事だと感じていても、誠実に向き合う姿を見てくれている人もいるはずです。
もしも、ほかの部門や部署の人に、自分から声をかけていけそうな場合は、違う部署から仕事を引き受けてみるという方法もあります。
その場合は、あとから揉める原因を作らないためにも、所属する部署の上司に許可を得てから始めてみてください。
自分の気持ちと向き合う
閑職に当てはまる場合は、自分がどのような気持ちを感じているのか、本音と向き合うことが大切です。
閑職に当てはまる立場の場合「自分は必要とされていない」という気持ちを抱えがちになります。
そのまま放置してしまうと、人によってはメンタルや体調に影響が出てくる可能性もあるかもしれません。
また、今後はどのように行動していきたいのかなど、ノートなどに書き出してみると頭のなかを整理できます。
閑職の使い方と例文
一般的に、閑職は組織として重要度の低い仕事を表すことから、ネガティブな使い方をされることが多いです。
よくある閑職の使い方と例文を紹介します。
閑職に追いやられる
何かの理由をきっかけに、閑職にならざるを得ない状況になった場面で使います。
- 営業で成果を上げることができず、気づけば閑職に追いやられた
- 問題行動を起こした結果、閑職に追いやられた
閑職に回される
特に理由がない場合でも、閑職になることもあります。
「閑職に回された」という言葉を使う際の例文を見ていきましょう。
- 配属先が変わり、閑職に回された
- 閑職に回された人は、退職するケースが多いようだ
閑職の類語
閑職には以下のような類語があります。
- 降格
- 更迭
- 冷や飯を食う
どれもビジネスシーンにおいて耳にする言葉ですが、それぞれの意味を例文付きで見ていきましょう。
降格
「降格」には「地位が下がる」という意味があります。
仕事の場合、役職付きの人がひとつ下の役職、もしくは役職がない状態になることを指します。
- 責任を取らされてしまい、課長から係長に降格した
- 何か問題を起こしたときは、降格処分を受けることがある
更迭
「更迭」には「役目を担っている人が、ほかの人に変わること」という意味があり、「こうてつ」と読みます。
重要なポジションに就いている人が役職を降りて、新しい担当者に役職が変わる状況を指します。
事実上の左遷(させん)を意味することが多く、閑職と同じよい意味では使われません。
- 問題発言を繰り返した担当者を更迭した
- 更迭されたのを機に、彼は出世コースから外れてしまった
冷や飯を食う
「冷や飯を食う」には「冷遇される」という意味があります。
「冷や飯」とは、冷たくなったご飯のことです。
残りものの冷たいご飯を食べるというイメージからできた言葉です。
- 上司から適切な評価が下されず、何年も冷や飯を食わされている
- 冷や飯を食わされてきたので、思い切って退職した
閑職で辛いときは転職を視野に入れることも大切
閑職は、仕事量の少なさや重要な役目を与えられない際などに使う言葉です。
場合によっては、左遷された人のことを「閑職に追いやられた」ということもあります。
現在閑職に当てはまる場合は、自分の気持ちと向き合いながらも、スキルを磨いて別の仕事に転職する方向性も視野に入れてみてください。
また、企業においては、日頃から従業員の状況を把握しておくことも大切です。
そのためにも、積極的にコミュニケーションを図る習慣を作ることが求められます。
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