共創とは?意味や注目される背景、事例や得られる効果を解説

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働き方改革
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共創とは?意味や注目される背景、事例や得られる効果を解説
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目次

市場の変化や消費者のニーズの多様化が進むなか、注目を集めているのが「共創」です。

共創は、企業がさまざまなステークホルダー(利害関係者)とともにビジネスをおこない、新たな価値をつくりだす取り組みです。

今回は、共創の意味やメリット、主な種類とパターン、企業の事例などを詳しく紹介します。

共創とは

共創とは、ステークホルダーとともに新たな価値を創造するという概念やビジネスモデルを指します。

ステークホルダーには、従業員、顧客、株主、取引先に加え、社外の専門家や自治体などが含まれ、企業はステークホルダーから意見をヒアリングしたり、アイデアを出し合ったりして、事業や製品・サービスを生み出します。

新規で事業・製品・サービスを創造するケースにくわえ、既存製品の改善やビジネスモデルの変革をおこなうケースもあり、取り組み内容はさまざまです。

オープンイノベーションとの違い

共創と似た言葉として「オープンイノベーション」が挙げられます。

企業の利害関係者であるステークホルダーと連携して価値の創造を目指す共創に対して、オープンイノベーションは社外のリソースを活用して変革を図ることを指します。

連携する対象や目的が異なる点に、両者の違いがあります。

>オープンイノベーションに関する記事はこちら

共創が求められる背景

共創に取り組む企業が増えている背景には、企業のリソースやノウハウの不足、消費者の価値観の多様化などがあります。

近年は、IT分野をはじめとする大規模な技術革新によって、すべての企業が自社の知見やノウハウをアップデートしつづけることが困難となっています。

そのため、新たな価値を創造するためには、社内外の関係者が強固に連携する必要が生じました。

また、社会全体へ多様性が受容され、消費者のニーズも多様化したため、消費者に興味をもってもらうためには、常に新たな価値を模索・創造しつづけることが重要となりました。

共創のメリット

続いて、共創によって得られるメリットを紹介します。

新規サービスや製品の開発

顧客とともに共創に取り組むことで、競争力のあるサービス・製品の開発につながります。

顧客から直接意見やニーズを吸い上げることで、需要に沿ったサービス・製品を設計しやすくなることにくわえ、新たな視点や発想を得られる可能性があります。

また、開発したサービスや製品のテストマーケティングをおこなう際は、顧客に実際に体験・使用してもらい、率直な感想を聞くことで、改善点を把握しやすくなります。

新規顧客の獲得

競争によって新たな価値を生み出すことで、これまでとは異なる層の顧客へもアプローチできる可能性が広がります。

また、あえて自社のターゲット層以外の消費者との共創を試みれば、今までつかめなかったニーズを把握でき、新規顧客の獲得にもつなげることができます。

企業ブランディング

共創が企業のブランディングに役立つこともあります。

自治体や地域の団体と連携して、地域への貢献や社会課題の解決につながる事業をおこなえば、企業のイメージアップが期待できます。

また、ネームバリューのある知識人や投資家などと共創に取り組めば、自社の知名度や理解度を高める効果が期待でき、製品・サービスのファン化につながるケースもあります。

シナジー効果の獲得

シナジー効果とは、企業同士が協力することにより、単独で事業をおこなうとき以上の成果を生み出すことを指します。

共創によってシナジー効果を得られる例として、企業と商店が連携して新製品を開発するケースが挙げられます。

共創をおこなった商店の実店舗で開発した製品を販売すれば、企業がそれまでターゲットとしていなかった消費者層へのアプローチが可能となります。

さらに、商店にとっては、まったく新しい製品を扱えるため、売上や顧客満足度の向上が期待できます。

>ビジネスにおけるシナジーの意味や効果に関する記事はこちら

ノウハウや知見の獲得

共創は、連携先の団体や人材からノウハウや知見を学ぶきっかけにもなります。

得られたノウハウや知見を蓄積することで、社内の知的財産や競争力の底上げにもつながります。

リソースの補完

共創によって、自社に不足しているリソースを補えることもメリットです。

外部と連携して事業をおこなうことで、人的リソースにくわえ、資金・設備などの面で補完を期待できるケースもあります。

ともに事業へ取り組む人材、投資できる財源、製品を生産できる設備など、多くのリソースを活用できる可能性が広がります。

人材育成

外部と協力しながらプロジェクトを進めることは、人材育成の観点からも有用です。

さまざまな人材と触れ合うことで、多角的なものの見方が身についたり、自社とは異なるアプローチ方法を学んだりすることができ、人材の育成につながります。

共創の種類・パターン

共創には「共有」「連携」「対等」の3パターンがあります。

以下、それぞれの特徴を解説します。

共有

共有とは、企業とステークホルダーがコミュニティーをつくり、問題解決に向けて意見やアイデアを出したり、議論をおこなったりする共創のパターンです。

コミュニティーには、大学や研究機関などさまざまな団体が参加します。

コミュニティーでの意見交換や議論を踏まえ、各団体が自らの専門分野で新しい価値を創造することが特徴です。

1企業だけでは解決が困難な課題やニーズに対しても、さまざまな分野の人たちが集まって意見を出し合えば、打開策や新たな価値を見出せる可能性が高まります。

連携

連携とは、他の企業と協力し、不足しているリソースを互いに補完しながら課題を解決するという共創のパターンです。

相互補完できるリソースの例として、人材や販売網、技術、設備などが挙げられます。

業界や規模などが異なる企業と提携するケースもありますが、企業同士は基本的に上下関係をつくらず、協力し合うことが特徴です。

対等

対等とは、これまで一方通行だった関係を双方向の関係に変え、意見交換をしながら新規ビジネスを生み出す共創のパターンです。

企業と顧客のように、サービスや製品を提供する側と提供される側の関係は一方通行であるとされ、対等なものとはいえませんでした。

しかし、対等のパターンでおこなう共創では、双方を対等なパートナーと見なし、提供される側からのフィードバックをサービスや製品へ積極的に反映します。

顧客と企業がSNSを活用して対等の共創を推進するケースなどもあり、時代の変化に応じたスタイルが生まれています。

共創の事例

すでに多くの企業が共創によって新たなサービスや製品を生み出しています。

以下では、各業界でおこなわれている共創の事例を紹介します。

株式会社ゼンリン×横浜市環境創造局下水道事業調整課

横浜市は株式会社ゼンリンと共創をおこない、大規模災害発生時に備えたシステムを開発しました。

横浜市は全国の政令指定都市でもっとも下水道を多く持ち、災害時の迅速な下水道復旧に課題を抱えていました。

そこで、地図作成ノウハウを有する株式会社ゼンリンの協力を得て、大規模災害が発生した際に下水道管の被害状況をすばやく調査できるシステムを試作開発しました。

災害発生時を想定し、実際にシステムを使って訓練を実施したところ、下水道管の調査に要する時間が半減するという効果を得られています。

ソニー株式会社×京セラ株式会社×ライオン株式会社

ソニー株式会社は、自社で培ったノウハウや自社リソースを提供し、新規事業の創出を支援する「Sony Start Acceleration Program」を継続しています。

同プログラムを通じ、京セラ株式会社はライオン株式会社とともに「Possi」という歯ブラシを開発しました。

「Possi」は「子どもが嫌がる歯磨きを楽しい時間に変える」というコンセプトによってつくられた、子どもの仕上げ磨き専用歯ブラシです。

京セラ株式会社の小型圧電セラミック素子を歯ブラシのヘッド部分に搭載し、歯磨き中に骨伝導で音が耳に伝わる仕組みを採用しています。

歯ブラシのデザインにはソニー株式会社のクリエイティブセンターが力を貸し、ライオン株式会社は商品の供給ラインへ協力することで、事業化が実現しました。

株式会社良品計画×株式会社日立社会情報サービス

株式会社良品計画は、株式会社日立社会情報サービスとの共創によって、インフルエンザの流行予報に関する実証実験を実施しました。

実験の内容は、日立社会情報サービスがAI技術を用いてインフルエンザ流行予報を予測し、無印良品の店内へ設置したモニターに「感染症予報サービス」を投影するというものです。

来店客にインフルエンザ流行予報を伝える効果とともに、店舗側は健康を意識した食品や暖かな靴下などの商品を提案する効果が得られ、売上の増加につながりました。

株式会社乃村工藝社×AGC株式会社

株式会社乃村工藝社とAGC株式会社は、店舗やオフィスなどの内装市場におけるガラス需要の創造を目指すための共創を発表しました。

AGC株式会社の技術力と株式会社乃村工藝社のクリエイティブ力の相乗効果で新商品開発に取り組んだほか、空間デザインの新提案やコンセプトブックの共同制作、合同での企画展開催など、幅広いジャンルに渡る新たな価値の提供に成功しています。

円滑なコミュニケーションに「Chatwork」

共創は企業の新規ビジネス創出に役立つため、今後ますます注目が集まると予測されます。

共創において重要なのは、パートナーとの密なコミュニケーションです。

「Chatwork」は、社内だけではなく社外の人材とも密にコミュニケーションをとれるツールです。

意見交換やアイデア出し、進捗確認などさまざまな場面で活用できるので、ぜひChatworkをご活用ください。

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