「所存」の意味とは?使い方や注意点、言い換え表現を例文付きで解説

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「所存」の意味とは?使い方や注意点、言い換え表現を例文付きで解説

目次

「所存」とは「心に思うところ」や「考え」という意味がある言葉です。

ビジネスシーンにおいては、取引先や上司などの目上の人に対して、自分の意見を伝える際に活用できます。

「所存」の意味と使い方、使用する際の注意点や言い換え表現を、例文付きで解説します。

「所存」の意味とは

「所存」とは、「心に思うところ」や「考え」という意味がある言葉で、あらたまって自分の意見を相手に伝えるときに使う表現です。

「所存」の「存」は、「思う」の謙譲語である「存じる」に該当します。

ビジネスシーンにおいては、上司や取引先などの目上の相手に対して、丁寧に自分の意見を伝えるときに使うことが多い表現です。

正しい使い方を、例文を交えて確認していきましょう。

「所存」の使い方と例文

自分の意見や思いを相手に伝える際に活用する「所存」の使い方について、シーン別に正しい使い方を紹介します。

本記事では、以下の4つのシーンを例にとって解説していきます。

  • 決意を伝えたいとき
  • あいさつをするとき
  • 依頼・意見をするとき
  • お詫びをするとき

円滑なコミュニケーションを目指すためにも、それぞれの使い方を確認していきましょう。

決意を伝えたいとき

「所存」は、決意表明する言葉としても使えます。

たとえば、就職活動の履歴書や面接のシーンなど、これからの抱負を伝えるときなどに活用してみましょう。

  • 前職の経験を活かして、貴社の事業に貢献できるように努めていく所存です。
  • 本年度も、ご期待に応えられるように精進する所存でございます。

>社会人が抱負を設定するメリットに関する記事はこちら

あいさつするとき

「所存」は、社内であいさつをするときにも使えます。

具体的には、新入社員として入社した際や、部署異動における赴任や着任時などのあいさつの場面で活用できます。

  • 前部署での経験を活かしながら、精いっぱい努力していく所存です。
  • 1日でも早く戦力になれるように努力していく所存です。

抱負の使い方と同じく、あらたまって自分の意見を表明する際などに適切な表現です。

依頼・意見するとき

「所存」は、相手に依頼や意見するときにも使うことができます。

「所存」は、目上の人にも使える丁寧な表現のため、依頼をする際などに活用できるでしょう。

  • こちらのアンケートですが、×月×日までにご提出いただきたい所存でございます。
  • 企画会議の資料についてですが、本日中にまとめて共有させていただく所存です。

お詫びをするとき

「所存」は、仕事のミスやトラブルのお詫びをする際にも使用できます。

「所存」の言葉自体に謝罪の意味はないため、「所存」を使って謝罪するときは、「申し訳ございません」などのお詫びの言葉を添えて使うようにしましょう。

  • 二度とこのようなミスが起こらないように、社内の教育体制を強化していく所存です。
  • 再発防止に努めていく所存でございます。

また、「所存」は、あらたまって自分の気持ちを表明する言葉のため、お詫びの気持ちとともに、予防策や改善策などをあわせて提示するようにしましょう。

真摯に向き合う姿勢を相手に伝えることができます。

>社内外別のお詫びメールの書き方に関する記事はこちら

「所存」を使う際の注意点

自分の気持ちや意見を真摯に伝えることができる「所存」は、使い方を間違えると、相手に不信感を与えてしまう恐れもあります。

円滑なコミュニケーションを実現するためにも、「所存」を使う際の注意点について確認しておきましょう。

自分以外に使わない

「所存」は、「○○と考えている」や「○○と思っている」のように、自分の意見を相手に伝えるときに使う言葉です。

そのため「○○のご所存でしょうか」「ご所存をお聞かせください」のように、相手の考えを指すことは誤りです。

相手の意見を聞きたい場合は「ご教示いただけますか」や「ご意向をお聞かせください」といった表現が適切です。

目上の人以外に使わない

「所存」は、ややかしこまった表現のため、上司や取引先などの目上の相手に対してや、プレゼンテーションなどのかしこまった場で使うのに適切な表現です。

丁寧な表現として使えるものの、同僚や後輩に使ってしまうと、相手を委縮させてしまう可能性があるため、使用は避けましょう。

同僚や後輩に意見を求める場合は「○○についてどう思いますか」など、カジュアルな表現の活用が適切です。

二重表現・二重敬語に注意する

「○○と思う所存でございます」や「考えている所存でございます」という表現は、二重表現にあてはまります。

そもそも「所存」には、「心に思うところ」や「考え」という意味があるため、「思い」や「考え」を重ねてしまうと、同じ意味が続いてしまいます。

ほかにも、「ご所存でございます」の表現は、「ご」と「所存」の両方が謙譲語にあたるため、二重敬語になってしまいます。

「所存」を使う際は、二重表現と二重敬語に注意して使うようにしましょう。

>二重敬語とは?に関する記事はこちら

「所存」の言い換え表現と例文

「所存」は、ややかしこまった表現のため、適切なシーンや相手が限られる表現です。

時と場合に応じて、適切な表現を使うためにも、「所存」の言い換え表現を確認していきましょう。

存じます

「存じます」は、「思う」の謙譲語にあてはまる言葉で、基本的には「所存」と同じ意味合いをもちます。

  • 恐れ入りますが、×月×日までにご提出いただきたく存じます。
  • ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解いただきたく存じます。

ただし「存じます」は、依頼やお願いごとをするシーンで活用する表現です。

意見を伝える場合は「所存」、依頼やお願いをする場合は「存じます」を使うようにしましょう。

>「存じます」の正しい使い方と意味に関する記事はこちら

次第です

「次第(しだい)です」は、物事の理由やなりゆきを表現する言葉で、目上の人に向けて、状況や事情を説明する際に使うことができます。

  • ○○の件につきまして、ご連絡させていただいた次第です。
  • 急遽トラブルが発生したため、納期の日時を変更した次第です。

「次第」は、物事の状況を説明する際に使うことができますが、「所存」のように「思う」という意味合いはもっていません。

状況や事情の説明には「次第」、自分の意見を伝えるときは「所存」と、使い分けるようにしましょう。

つもりです

「○○のつもりです」には、「以前からもっている考え」という意味があります。

気軽に意見を伝えたいときに使える表現で、同僚や後輩に使うのがおすすめです。

  • A社の企画書の件ですが、○○さんに依頼するつもりです。
  • 資料作成は、本日中に終わらせるつもりです。

ただし「つもりです」を目上の人に向けて使うと、失礼になる場合があるため、あらたまった場面では「所存」を使うようにしましょう。

して参ります

「○○して参ります」は、相手に意気込みを伝えるときに使える言葉です。

「参る」は謙譲語表現のため、自分を下げて相手を立てたいときに使えます。

  • これからも努力して参りますので、何卒よろしくお願いいたします。
  • ご提案いただいたアイデアに目をとおし、改善できるように努力して参ります。

「して参ります」の前には、手段や動作などがはいり、新しくはじめることや、過去から続いていることを、今後も継続していきますという意思を表現できます。

意向です

「意向です」には、「どのようにするのかという考え」や「思わく」という意味があり、「所存」と同じく、自分の意見を伝えるときに使います。

  • A社とのコンペですが、来週までに方向性を固める意向です。
  • 検討を重ねましたが、当初のプランで進めさせていただく意向です。

また、上司や取引先などの目上の人に向けて使う場合は、接頭語の「ご」を付けて、「ご意向」としましょう。

  • ○○課長のご意向をお聞かせください。
  • ご意向に沿うように適宜調整いたします。

コミュニケーション活性化に「Chatwork」

「所存」は、自分の意見を目上の人に伝えるときに使える言葉です。

ややかしこまった表現になるため、「存じます」や「次第」など、相手や場面にあわせて、言い換え表現と使い分けるようにしましょう。

ビジネスシーンで自分の意見を伝える場は、プレゼンテーションの場や会議の場などさまざまありますが、仕事をしていると、気になったことや周知をはかりたいことが、適宜でてくることもあるでしょう。

小さな情報共有や、こまめなコミュニケーションなどは、電話やメール、会議などでおこなおうとすると、やや気負ってしまうこともあります。

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Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。

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「所存」に関するQ&A

「所存」の意味とは

「所存」とは、「心に思うところ」や「考え」という意味がある言葉で、あらたまって自分の意見を相手に伝えるときに使う表現です。

「所存」の「存」は、「思う」の謙譲語である「存じる」に該当します。

「所存」を使う際の注意点とは

「所存」を使う際の注意点は次のとおりです。
・自分以外に使わない
・目上の人以外に使わない
・二重表現や二重敬語に注意する

自分の気持ちや意見を真摯に伝えることができる「所存」は、使い方を間違えると、相手に不信感を与えてしまう恐れもあるため、「所存」を使う際の注意点について理解しておきましょう。

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