「お含みおきください」の意味とは?正しい使い方を例文付きで解説
目次
「お含みおきください」は、相手に対して「心に留めておいてほしいことがある」という意味で使います。
ビジネスで使うことが多く、事前に案内する際に使う言葉です。
言い換え表現として「ご理解ください」「ご了承ください」などがあげられます。
ビジネスで使うためにも「お含みおきください」の使い方や類語を例文付きで解説します。
「お含みおきください」の意味とは?
「お含みおきください」は「(相手に対して)心に留めておいてほしいことがある」という意味があります。
そもそも「含む」は「相手の事情をよく理解して心に留めておく」という意味がある言葉です。
「お含みおきください」は、前もって相手に何か伝えたいことがある場面で使います。
主にビジネスのメールなどで使う言葉なので、仕事で使うためにも覚えておいて損はありません。
「含みおき」の言葉に加えて、尊敬語の「お」と丁寧語の「ください」を組み合わせた表現なので、上司や取引先などにも使えます。
「お含みおきください」の使い方と例文
ビジネスシーンでよく使われる「お含みおきください」の使い方と、その例文を紹介します。
それぞれ同じ意味合いでもニュアンスが異なるため、使い分けられるように覚えておくと便利です。
お知らせする場面
「お含みおきください」は、取引先や顧客などにお知らせする際に使います。
たとえば、企業の長期休業の期間、予算の内容を伝える場面などがあげられます。
- 来週の月曜日は出張があるため、不在となります。あらかじめお含みおきください。
- 提示した予算には外注費もインクルードされています。お含みおきください。
事前に知っておいてほしいことを、丁寧に伝える表現になります。
催促・抗議する場面
丁寧な表現をしつつ、相手への強い要望として催促、抗議をしたい場面でも使えます。
- ご対応いただけない場合は法的処置をとらせていただきます。お含みおきください。
- x日時点でご入金が確認できておりません。ご連絡がない場合は、契約の更新ができない旨をお含みおきください。
事前にアナウンスしておくことで、あとからトラブルにならないように予防できます。
「お含みおきください」を使う際の注意点
丁寧な表現で使用頻度の高い言葉だからこそ、使う際には注意が必要です。
「お含みおきください」を使う際は以下の点に注意しましょう。
- 謝罪には使わない
- 発生中の内容には使わない
- 目上の人に使うと失礼な場合がある
謝罪には使わない
「お含みおきください」は、相手に謝罪する場面では使いません。
「お含みおきください」は「心に留めておいてほしい」というニュアンスで使う言葉です。
特に謝罪の意味は含まれていないので、おわびの言葉が必要な場面では「申し訳ございません」を使いましょう。
発生中の内容には使わない
「お含みおきください」は、すでに注意したい出来事が発生している場面では使いません。
事前に伝えておく際に使う言葉なので、状況に応じて使いわけましょう。
目上の人に使うと失礼な場合がある
「~してください」はお願いする表現であるため、人によっては上から目線で依頼されているように聞こえるかもしれません。
より丁寧な言い方をしたいときは、「お含みおきいただきたく存じます」のように表現します。
「お含みおきください」の言い換え表現
「お含みおきください」を、より柔らかい表現や、かしこまった別の言葉で表すこともできます。
それぞれ言い換え表現と例文を含めて解説します。
柔らかい言い方にする場合
「お含みおきください」を使うときに、もう少し柔らかい表現にしたい場面もあるかもしれません。
相手との関係性が築けている場合は、以下のような言葉を使いましょう。
- こちらの都合で恐縮ですが、ご理解いただけると幸いです。
- 大変恐れ入りますが、x日までにメールのご返信をいただけると助かります。
- 上記の点についてご注意いただけるとありがたいです。
- 懇親会の参加について、x日までにご返信をいただけるとうれしく思います。
言い回しを変えた表現により、相手と適度な距離感で接することができます。
かしこまった言い方にする場合
「お含みおきください」を使うときに、より丁寧に伝えたい場面もあるかと思います。
取引先や上司にかしこまった言い方をする場合は、以下のような言葉を使いましょう。
- ○○の件につきまして、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
- 大変申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
- 事情お汲み取りいただきますようお願い申し上げます。
「お含みおきください」と伝えるよりも、目上の人から失礼だと受け取られることが少なくなります。
「お含みおきください」の類語
「お含みおきください」と近い意味を持つ表現がいくつかあります。
同じ表現を繰り返すのではなく、前後の文脈やそのときの状況に合わせて、使い分けられると便利です。
- ご理解ください
- ご了承ください
- ご容赦ください
- お知りおきください
- ご承知おきください
- ご留意ください
「お含みおきください」の類語について、例文を含めて見ていきましょう。
ご理解ください
「理解」には「相手の事情や立場を察する」という意味があります。
取引先や上司などに対して、事前に理解してほしいことがある場面で使います。
- 本日は満員となっております。何卒ご理解ください。
- こちらの都合で恐縮ですが、何卒ご理解ください。
ご了承ください
「了承」には「事情を汲んで納得する」という意味があります。
「お含みおきください」はメールなどの文章で使う言葉になりますが、「ご了承ください」は話すときにも使えます。
事前に相手の理解を得られるので、何かしらの不利益やトラブルを防げるようになります。
- メールでのお申し込みは今月末までとさせていただきます。あらかじめご了承ください。
- 申し込み後のキャンセルはできかねますので、あらかじめご了承ください。
「ご了承ください」は、目上の人にも使える言葉ではありますが、人によっては失礼に感じることもあります。
伝えたい相手によっては、「ご了承くださいますようお願い申し上げます」のように、より丁寧な表現へ言い換えましょう。
ご容赦ください
「容赦」には「許すこと」「大目にみる」という意味があります。
取引先や上司などに対して、こちらの都合で対応することを許してほしい場面で使います。
- 弊社の都合で恐縮ですが、x日の営業時間は16時までとさせていただきます。何卒ご容赦ください。
- 場合によってはお時間をいただきますことをご容赦ください。
目上の人に対して、より丁寧に伝える場合は「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」といった表現を使いましょう。
お知りおきください
「知る」には「物事の内容について把握する」という意味があります。
事前に相手に対して、何か把握しておいてほしいことがある場面で使います。
「お含みおきください」はメールなどの文章で使う言葉になりますが、「お知りおきください」は話すときにも使えます。
- 当日、担当者が出張で不在のため、別の担当が参ります。何卒お知りおきください。
- 弊社は12月29日から1月3日まで冬季休業とさせていただきます。ご不便をおかけいたしますが、何卒お知りおきください。
「お知りおきください」以外では「お見知りおきください」という表現も使えます。
目上の人に対して、より丁寧な言葉で伝えたい際は「お知りおきくださいますようお願い申し上げます」という表現を使いましょう。
>「お知りおきください」の正しい使い方とは?に関する記事はこちら
ご承知おきください
「承知」には「聞いて引き受ける」という意味があります。
相手に対して、事前に知っておいてほしいことがある場面で使います。
- x日までの期限とさせていただきます。あらかじめご承知おきください。
- 明日から担当者が不在となりますので、ご承知おきください。
「お含みおきください」と「ご承知おきください」は、どちらも同じような意味がある言葉ですが、「お含みおきください」のほうがより丁寧な表現となります。
きちんと丁寧に伝えたい場面では「お含みおきください」を使うほうがよいでしょう。
ご留意ください
「留意」には「心に留める」という意味があります。
相手に対して気にかけておいてほしい旨がある場面で使います。
- 当日は時間厳守なので、ご留意ください。
- 季節の変わり目になりますので、お体には何卒ご留意ください。
より丁寧な表現で伝えたい場面では「何卒ご留意くださいますようお願い申し上げます」と言い換えるとよいでしょう。
「お含みおきください」は事前に伝える際に使おう
「お含みおきください」は、事前に何かお知らせをしたいときや、催促したいことがある場面に使えます。
動詞に「ください」を添える表現は、相手によっては失礼に感じることがあるので「お含みおきくださいますようお願い申し上げます」など、より丁寧な表現に言い換えましょう。
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