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「滞りなく」の意味とは？使い方や言い換え表現を例文付きで解説
目次
「滞りなく」はビジネスシーンや式典などでよく使われる言葉ですが、日常会話では使用する機会が少ないため、耳なじみのない人もいるかもしれません。
本記事では、「滞りなく」の意味や使い方、言い換え表現、ビジネスシーンで使える例文などを紹介します。
「滞りなく」の意味
「滞りなく」は「とどこおりなく」と読み、物事が停滞することなく進みゆく様子を表す言葉です。
物事が順調に進まず、つっかえたり止まったりすることを表す動詞「滞る」の否定形であり、「順調に」「スムーズに」といった意味をもちます。
ビジネスの場では、進行中の業務や一連のプロセスなどに遅れ・問題・支障が発生していないことを伝える際に使われます。
「滞りなく」と「つつがなく」の違い
「滞りなく」と似た言葉として「つつがなく」が挙げられます。
「つつがなく」は、病気や災難などがなく平穏無事であるという意味の言葉で、漢字では「恙無く」と書きます。
病気や災難などの意味をもつ「恙」という文字に、否定形の「なく」が付加されて「つつがなく」という言葉が成り立っています。
「滞りなく」と「つつがなく」は、どちらも「物事が問題なく進んでいる」という点で意味合いは似ているものの、ニュアンスには微妙な違いがあります。
「滞りなく」は単純に「問題やトラブルがなく順調に」という意味合いの言葉です。
一方、「つつがなく」には「予期せぬトラブルや問題が起こってもおかしくない状況の中で、何事もなく順調に」というニュアンスが含まれます。
「滞りなく」の使い方・例文
ビジネスシーンにおいて、会議やプロジェクトに遅れ・問題・支障などが発生せず、順調に進行・完了した場合に「滞りなく」という言葉が使われます。
「滞りなく」の例文は以下の通りです。
- 新規プロジェクトは、滞りなく進行しています。
- 取引先へのプレゼンテーションは、滞りなく終えられました。
また、「滞りなく」は会話だけではなく、メールの文面や取引先へ宛てた文書などでも使用できます。
- 御社のご支援により、滞りなくイベントを開催できました。
「滞りなく」の言い換え表現
「滞りなく」という言葉には、さまざまな言い換え表現があります。
ここでは、「滞りなく」の言い換え表現を例文とともに解説します。
スムーズに
「スムーズに」は、物事が停滞することなく、流れるように進行する様子を表す言葉です。
「滞りなく」とほぼ同じ意味の言葉であるため、言い換え表現として問題なく使用することができます。
また、「物事が差し障りなく」という意味をもつ言葉でもあり、ビジネスシーンでは、業務や技術、コミュニケーションなどに対して使われます。
「スムーズに」の例文は以下の通りです。
- 新システムの導入はスムーズに進んでいます。
- プロジェクトはスムーズに進行しており、スケジュール通りに終えられそうです。
円滑に
「円滑に」は「支障が起きたり邪魔が入ったりすることなく、物事がすらすらと進む様子」や「滑らかである様子」を表す言葉です。
「滞りなく」の言い換えとして使用でき、やや丁寧な印象を与える表現です。
ビジネスシーンでは、業務・プロジェクトの進行やチームの協力などが順調である場合に使われます。
「円滑に」の例文には、以下のようなものがあります。
- 社内コミュニケーションを円滑にするためのシステムを導入しました。
- 入念な準備により、重要な会議を円滑に進められました。
予定通りに
「予定通りに」は、あらかじめ設定した計画やスケジュールに沿って物事が進んでいる様子を表す言葉です。
ビジネスシーンでは、業務やプロジェクトの進行状況を伝える際に使われることが多く、時間や進捗、進行などに遅れがない状態であることを表します。
「予定通りに」の例文には、以下のようなものがあります。
- プロジェクトは、当初の予定通りに進行しています。
- 会議は予定通りに開始しました。
首尾よく
「首尾よく」は「物事が都合よく運ぶ様子」や「うまいぐあいに物事が進む様子」を表す言葉です。
「首尾」には「始めから終わりまで」という意味があり、「首尾よく」には「最初から最後まで支障なく進む様子」を表します。
ビジネスシーンでは、物事の進行が順調であることを伝えるとともに「うまいぐあいに」というニュアンスを含めたいときに使われます。
「首尾よく」の例文には、以下のようなものがあります。
- 首尾よくいけば、新商品の開発はスケジュールより早く終えられそうです。
- 交渉が首尾よくまとまりました。
問題なく
「問題なく」は、面倒なことや支障が発生していない様子を表す言葉です。
物事が順調な様子を伝えるとともに、支障やトラブルが発生していないことを強調できる表現です。
ビジネスシーンでは、予定や計画に遅れがないこと・業務が順調に進んでいることなどを伝える際に使われます。
「問題なく」の例文は以下の通りです。
- 今日の取引先への訪問は問題なく終えられました。
- 問題なく進めば、このタスクは今日中に終えられます。
「滞りなく」を使う際のポイント
「滞りなく」は、主に状況を誰かへ報告する際に使われる表現で、肯定的な意味をもちます。
実際には問題が発生しているにもかかわらず「滞りなく」という言葉を使うと、誤解や不信感を招くおそれがあるため、注意が必要です。
また、「滞りなく」にはかしこまったニュアンスがあり、報告の場・公式の文書・冠婚葬祭などのようにあらたまった状況で使用するのに適した表現です。
堅苦しい印象を与えてしまうことから、カジュアルな場や日常生活で使用することはあまりありません。
さらに、「滞りなく」を使用する際は、時制にも注意が必要です。
とくに、冠婚葬祭で使用する場合は「滞りなく執り行った」など、過去形の動詞に結びつけて使われます。
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「滞りなく」は便利な言葉で、適切に使用するとコミュニケーションを円滑にできます。
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