ジェンダーハラスメントとは?セクハラとの違いや具体例、企業の防止対策を解説

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ジェンダーハラスメントとは?セクハラとの違いや具体例、企業の防止対策を解説

目次

ジェンダーハラスメントとは、性別によって社会的役割が異なるという固定化された概念にもとづく嫌がらせや差別のことです。

「男性だから残業しろ」「女性だから掃除して」など、性別を理由に部下に物事を押し付けている社員がいる場合、ジェンダーハラスメントに該当する恐れがあります。

ジェンダーハラスメントは、社員のモチベーションや企業イメージを下げることにつながる可能性が高いため、発生させないことが重要です。

社員や企業に悪影響をおよぼすジェンダーハラスメントの意味や具体例、企業の防止対策を解説します。

ジェンダーハラスメントとは

ジェンダーハラスメントとは、性別によって社会的役割が異なるという固定化された概念にもとづく嫌がらせや差別のことです。

たとえば、「女性社員だからお茶くみをさせている」「男性だからという理由で営業担当にする」など、性別によって役割を決めつけてしまうことがジェンダーハラスメントに該当します。

ジェンダーハラスメントを受けたことがある労働者の割合

日本労働組合総連合会の2017年の調査によると、ジェンダーハラスメントを受けた労働者の割合は全体の25.4%で、ほかの「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」「マタニティハラスメント」「ケアハラスメント」「SOGIハラスメント」という6つのハラスメントのうち、3番目に多いです。

ジェンダーハラスメントの割合を性別別に見ると、女性が28.4%、男性が22.4%となっており、女性のほうが被害を受けている傾向です。

また、ジェンダーハラスメントをしてきた相手は「上司や先輩」が最も高く、全体の約6割を占めています。[※1]

セクシャルハラスメントとの違い

セクシャルハラスメントとは、性的な言動のことです。

たとえば、相手の容姿について性的な発言をしたり、相手の身体を不必要に触ったりすることがセクシャルハラスメントに該当します。

一方で、ジェンダーハラスメントは「男だから」「女だから」という性別に関する嫌がらせや差別のことを指すため、セクシャルハラスメントとは違うハラスメントになります。

ハラスメントの定義

ハラスメントとは、相手に身体的、精神的、性的に害をもたらす嫌がらせやいじめのことです。

ハラスメントは、相手に害をもたらすことを意識的におこなう場合のみでなく、無意識の場合でも、相手に苦痛を与えたり、害をもたらしたりした場合はハラスメント行為となります。

職場での就業中のみでなく、終業後の飲み会の席や通勤中、食堂、出張先、社員寮などで嫌がらせや差別がおこなわれた場合も、ハラスメント行為として認められる可能性が高いです。

また、ハラスメントの保護対象者は幅広く、雇用されている者以外にも雇用終了した者、就活生、インターン生なども含まれます。[※2]

>ハラスメントに関する記事はこちら

ジェンダーハラスメントが起きやすい企業の特徴

ジェンダーハラスメントが起きやすい企業の特徴として、男女比が偏っていることがあげられます。

男性が多い職場、女性が多い職場に異性が配属された場合、意見のしづらさを感じ、性別の概念による「お茶くみ」や「力仕事」などの依頼を断れない可能性が高いです。

企業におけるジェンダーハラスメントの影響

ジェンダーハラスメントは発生すると、企業にさまざまな悪影響を及ぼします。

今回は、ジェンダーハラスメントが及ぼす悪影響の一例を紹介します。

  • 生産性低下
  • 企業イメージ低下
  • 離職率の増加
  • 法的リスクの可能性

ジェンダーハラスメントが及ぼす悪影響を正しく理解した上で、適切な対処ができるようになりましょう。

生産性の低下

ジェンダーハラスメントが企業内で発生することで、企業の生産性が低下する恐れがあります。

ジェンダーハラスメントの被害者は、不快な思いを抱いたり苦痛を感じたりして、業務に対するモチベーションが低下してしまうでしょう。

被害者が精神的、身体的に傷つき休職した場合は、労働力の低下にもつながります。

また、加害者やハラスメント相談窓口の担当者などは、ジェンダーハラスメントの経緯調査や再発防止策の制定に時間がとられるため、通常業務という生産性のある時間の確保が難しくなるでしょう。

企業イメージの低下

ジェンダーハラスメントが発生したことが世間に知られた場合、企業イメージが低下して売り上げが減少したり、採用活動が困難になったりするでしょう。

現代はインターネットが発達しているため、ジェンダーハラスメントが起きた事実がインターネット上に記事やクチコミとして残る可能性が高く、ジェンダーハラスメント発生前の企業イメージを取り戻すのに時間がかかる可能性が高いです。

安定した企業経営をしていくためにも、ジェンダーハラスメントを発生させないことは重要です。

>レピュテーションリスクとは?に関する記事はこちら

離職率の増加

ジェンダーハラスメントは相手を傷つける行為のため、社員の離職率を高める恐れがあります。

身体的、精神的問わず、傷ついた社員のなかには出社する意欲が湧かなくなったり、不調をきたして出社できなくなったりする人もいるでしょう。

そのため、自社にいる意味を見出せなくなったり、自分の精神や身体を守るためだったりなどの理由で離職する社員が増加する可能性があります。

>離職率が高い会社の特徴とは?に関する記事はこちら

法的リスクの可能性

ジェンダーハラスメントの発生により、加害者のみでなく企業も責任を問われる可能性があります。

ジェンダーハラスメントの被害者は、加害者に慰謝料請求したり、加害者を使用していた企業が使用者責任や安全配慮義務を怠ったことに対して訴えたりすることができます。

そのため、企業は損害賠償金の支払いなどの法的リスクを負うことになるかもしれません。

企業におけるジェンダーハラスメントの具体例

企業におけるジェンダーハラスメントの具体例を紹介します。

キャリアアップや昇進の差別

キャリアアップや昇進に関するジェンダーハラスメントは、たとえば「女性は育児でよく休むから昇進できない」「女性は結婚すると転勤できないから管理職になれない」「女性だからキャリアアップする必要がない」などの発言が該当します。

「女らしさ」「男らしさ」の押し付け

性別により、相手に「女らしさ」や「男らしさ」を押し付けることはジェンダーハラスメントに該当します。

たとえば、「女性なんだからおしゃれしなよ」「女性だからお酌してね」「男性だから力仕事して」「男性らしく堂々としなよ」などの発言は、相手を不快にさせる可能性があります。

LGBT問題

レズビアン(女性同性愛者)やゲイ(男性同性愛者)、バイセクシャル(両性愛者)やトランスジェンダー(認識している性と身体の性が一致していない人)の社員に、見た目の性に沿った行動をさせることもジェンダーハラスメントです。

たとえば、認識している性が女性で、身体が男性のトランスジェンダーの社員がスカートを着用していた際に、ズボンを着用するよう注意することなどが該当します。

また、「気持ちが悪い」「おかしい」などの侮蔑的な発言もジェンダーハラスメントとなりえます。

ジェンダーハラスメントの防止対策

ジェンダーハラスメントは社員を身体的、精神的に傷つける行為であり、企業イメージも低下させてしまうため、発生させないように防止することが重要です。

ジェンダーハラスメントの防止対策を解説します。

ジェンダーハラスメントに関する企業方針の明確化

「ジェンダーハラスメントのない企業を目指す」など、ジェンダーハラスメントに関する企業方針を明確にしましょう。

企業方針を明確にし、企業の経営者自らが社員に周知させることで、社員のジェンダーハラスメントを発生させない意識が高まる可能性があります。

また、経営者は社員に周知させるのみでなく、自らがジェンダーハラスメントをおこなわなかったり、撲滅に向けて行動したりするとさらに社員の意識を高められるでしょう。

ハラスメント研修の実施

ジェンダーハラスメントに関する研修を実施することで、ジェンダーハラスメントに該当する発言や行動を社員に周知でき、ハラスメントを発生させない意識づけがおこなえます。

研修を実施してもジェンダーハラスメントが起きてしまう恐れはあるため、ジェンダーハラスメントの相談窓口も設置しましょう。

相談してくれたジェンダーハラスメントの被害者のプライバシーは、二次被害やプライバシー保護の観点から漏らさないよう注意が必要です。

ガイドラインの制定

ジェンダーハラスメントに関するガイドラインを制定し、社員に周知徹底することはジェンダーハラスメント防止につながるでしょう。

加害者への処分対応や相談窓口となる部署、相談してくれた被害者や事実確認に協力した社員が不利益となる行為を禁ずるなどの内容をまとめ、社員がいつでも見られるようにしておくことで、社員ひとりひとりがジェンダーハラスメント防止に向けた行動を意識できます。

ジェンダーハラスメントが発生したときの対応

ジェンダーハラスメントが発生した場合は、迅速な対応が求められます。

事実確認をおこない、加害者に対する処分を検討したり、再発防止策を考えたりしなければいけません。

また、被害者のプライバシーが守られたり、不利益を被ったりしないような対応も実施する必要があります。

ジェンダーハラスメントは当事者の社員のみでなく、企業全体の問題ととらえて対応していくことが、再発を防止する点から重要です。

ハラスメントが起きたときは迅速な対応をしよう

ジェンダーハラスメントは、「男だから」「女だから」といった、性別による社会的役割の固定化された概念にもとづいた嫌がらせのことです。

ジェンダーハラスメントは企業や社員に悪影響を及ぼすため、発生した際には迅速な対応が求められます。

ビジネスチャット「Chatwork」は、チャット形式で気軽にコミュニケーションがとれ、言葉では言いづらい内容もメッセージとして送りやすいため、ジェンダーハラスメント被害の相談がしやすいでしょう。

また、「Chatwork」のグループチャットで他者の発言にジェンダーハラスメントを感じた場合には、個別チャットで注意することでさらなる被害防止や、社員の意識改革にもつながるでしょう。

ビジネスチャット「Chatwork」をコミュニケーションツールとしてのみでなく、ジェンダーハラスメント防止のひとつの方法としてぜひご活用ください。

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[※1]出典:日本労働組合総連合会「ハラスメントと暴力に関する実態調査」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20171116.pdf?v1120
[※2]出典:日本労働組合総連合会「世界標準のハラスメント対策ガイドブック」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/gender/data/harassment/guidebook202109.pdf?12#:~:text=%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81%E6%80%A7%E5%88%A5,%E7%9A%84%E6%89%B1%E3%81%84%E3%82%92%20%E3%81%84%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
※本記事は、2022年8月時点の情報をもとに作成しています。


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