アシミレーションとは?メリットや導入方法、そのほかの組織開発手法を解説
目次
アシミレーションとは、上司と部下がお互いの理解を深めるために、コミュニケーションをうながす手法です。
組織開発の手法として、業務効率や生産性を向上させる効果が期待できるでしょう。
アシミレーションの導入方法を解説します。
アシミレーションとは?
アシミレーションとは、上司と部下がお互いの理解を深めるために、コミュニケーションをうながす手法です。
新しい上司に変わったときや社内のマンネリを解消したい場面に役立ちます。
アシミレーションでは、上司と部下の意見交換を仲介するファシリテーターが進行します。
社内のコミュニケーション不足を解消できるため、職場環境の風通しが良くなるといったメリットがあるでしょう。
スキップレベルとの違い
スキップレベルとは、上司と部下がお互いの理解を深めるために、コミュニケーションをうながす手法です。
相互理解を深めるという意味では、アシミレーションと同じ意味合いです。
アシミレーションの場合は、仲介役にファシリテーターが進行する一方、スキップレベルでは、上司よりもさらに上の上司が意見交換の仲介役を担う違いがあります。
アシミレーションが役立つ場面
ビジネスシーンにおいて、アシミレーションが役立つ場面をみていきましょう。
新しい上司に変わったとき
職場に新しい上司が着任したときに、部下との人間関係を構築する必要があります。
部下は上司が変わることで仕事の方針が変わり、不満を覚えてしまうことがあるかもしれません。
アシミレーションを活用することで、新しい上司と部下がお互いの意見を交換できます。
お互いの相互理解が深まり、職場の人間関係を築く機会にできるでしょう。
アシミレーションのメリット
アシミレーションを活用するメリットをみていきましょう。
考え方の違いによるミスマッチを避けられる
アシミレーションは、ファシリテーターを仲介役にすることで、ワンクッション置いて意見を伝えられます。
上司から部下、部下から上司に向けて話すことができるため、意見交換が一方通行にならないメリットがあるでしょう。
仲介役をとおすことで、考え方の違いによるミスマッチを避けられるメリットがあります。
チームワークを活性化できる
部署内で意見交換ができると、お互いの要望や本音を伝えられるので、不満を解消しやすくなります。
お互いの間にある溝が解消されるので、社員同士の相互理解が深まるでしょう。
円滑にコミュニケーションを図れるようになり、チームワークを発揮して仕事にとりくめます。
職場環境の風通しが良くなる
社員同士のコミュニケーションが活性化して、職場環境の風通しが良くなります。
また、上司に意見を伝える機会ができるため、現場の課題を放置せずに済むでしょう。
社員にとっては「何かあれば上司に伝えられる」という心理的安全性を確保できます。
業務効率・生産性が向上する
アシミレーションを活用して意見交換することで、社員全体で行動の方向性を一致させることができます。
社内の企業理念や目標をあらためて共有できるため、同じ目標に向かって行動しやすくなるでしょう。
仕事の無駄をなくして業務効率化や生産性の向上に期待できます。
アシミレーションのやり方
仕事の意見交換に活用するためにも、アシミレーションのやり方を見ていきましょう。
上司・部下・ファシリテーターに別れる
まずは、上司・部下にわかれて、ファシリテーター役を決めます。
ファシリテーター役は、別の部署の従業員に依頼するのが一般的です。
ファシリテーターを選定したあとは、アシミレーションをおこなう日程と時間を決めましょう。
上司が退出後にファシリテーターが部下の意見を聞く
アシミレーションでは、部下とファシリテーターが残り、上司は部屋からいったん退出します。
ファシリテーターは、部下から下記のような意見を聞き出しましょう。
- 上司に関する意見、要望など
- 上司に知ってほしいチームやメンバーのこと
ファシリテーターは、部下たちの意見に耳を傾けながら、内容をメモにとっておくとよいでしょう。
部下が退出後にファシリテーターから上司が意見を聞く
つぎは、部下に部屋から退出してもらい、入れ替わりで上司に入場してもらいます。
ファシリテーターは、上司に部下の意見を伝えていきましょう。
意見の内容に合わせて、上司にアドバイスするようにします。
上司から部下に向けて意見を伝える
上司に意見を伝えたあとは、部下を部屋に戻して、上司・部下・ファシリテーターの全員を集めます。
上司は、部下から出た意見について、真摯な態度を意識して返答しましょう。
気になる部分があるときは質問しながら、部下に向けて、今後の改善点を伝えるようにします。
アシミレーションを成功させるポイント
アシミレーションを実施するときに、成功させるポイントを見ていきましょう。
前向き・建設的に意見を伝えあう
アシミレーションは、あくまで前向きな意見を伝えあう場です。
上司の悪口を伝えることが中心にならないように、ファシリテーターが調節する必要があります。
上司に対して「〇〇の部分をこうしてほしい」「〇〇の部分はやめてほしい」など、建設的に意見を伝えあうことが大切です。
部下の意見は匿名にして伝える
アシミレーションでは、部下の意見を匿名で上司に伝える方法をとります。
匿名を利用することで、誰が意見を伝えたのかわからなくなるので、部下は安心して正直な意見をぶつけられます。
上司から「誰の意見なのか教えてほしい」と伝えられたとしても、ファシリテーターは決して伝えないように配慮することが重要です。
ファシリテーターは中立の立場で雰囲気をつくる
アシミレーションは、ファシリテーターの存在が重要です。
上司と部下から丁寧に意見を聞き出すためにも、質問力や傾聴力、発信力のスキルがある人を選びましょう。
ファシリテーターは、上司と部下の仲介役になれるように、場の雰囲気づくりを意識することが大切です。
仲介役として、中立の立場で公平に全員の意見を聞きとりましょう。
そのほかの組織開発の手法
アシミレーション以外にも、組織開発に役立つ方法があります。
そのほかの組織開発の手法について見ていきましょう。
1on1
1on1とは、上司と部下が一対一でおこなう面談の手法です。
上司は部下の意見に耳を傾けることで、部下の目標や悩みを聞きとる機会をつくれます。
定期的に1on1の面談をおこなうと、部下の悩みを放置しない工夫につながり、離職率を下げる効果も期待できるでしょう。
コーチング
ビジネスにおけるコーチングとは、上司が部下の目標達成に向けて、ヒアリングや質問を投げかけて気づきを与える手法です。
一般的な指導方法とは違い、部下と対等な関係を築いてコミュニケーションをとります。
コーチングを活用することで、部下が受け身で仕事をするのではなく、能動的な姿勢で仕事にとりくみやすくなるでしょう。
アシミレーションのフィードバックにChatworkを活用
アシミレーションは、上司と部下が意見を交換できる組織開発の手法です。
ファシリテーター役が仲介に入ることで、部下の心理的安全性を確保しながら、意見交換を進められます。
仲介役から上司に向けてフィードバックを実施しますが、その場では伝えきれなかった意見があとから出てくるかもしれません。
意見交換の内容やフィードバックを伝えるときは、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。
「Chatwork」は、メールや電話に比べてチャット形式で気軽にやりとりができるうえ、グループチャット機能もあるので、部下から出た意見をあらためてまとめて伝えたり、上司に向けたフィードバックを共有したりするときに活用できます。
社内のコミュニケーション活性化のツールとして、ぜひ「Chatwork」をご活用ください。
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