ルーティンとは?意味や使い方、効果、仕事で重要な理由を解説
目次
ビジネスシーンにおいて、やる気を出したいときや、気分を切り替えたいと思うときは多々あるでしょう。
ルーティンをとりいれることで、自分のモチベーションや気分をコントロールし、より効率よく業務を遂行できる可能性があります。
日常生活だけでなく、業務でも活用できるルーティンの意味や効果、成功させるためのポイントを解説します。
ルーティンとは
ルーティン(routine)とは、日常的におこなわれる動作や、お決まりの手順、日課という意味があります。
「いつも通る経路」などを意味するルート(route)が語源の言葉で、「ルーチン」ともいわれます。
たとえば、朝の習慣を指す「モーニングルーティン」を伝えたい場合には、「私のモーニングルーティンは、毎朝コーヒーを飲んで花に水をやることです」のような説明となるでしょう。
「モーニングルーティン」以外にも、就寝前の習慣のことを指す「ナイトルーティン」や、日々繰り返される仕事を指す「ルーティンワーク」などの言葉があります。
また、ルーティンはスポーツでもとりいれられており、ボールを蹴る前や打つ前のルーティンが決まっている人もいます。
ルーティンの具体例
ルーティンは具体的に以下のようなものがあります。
- 朝食はいつもトーストとブラックコーヒーの組み合わせである
- 週初めはタスクチェックから業務を開始する
- 試合の時は右足からスパイクを履く
- 就寝前にコップ1杯の水を飲む
このように毎日や決まった日時、シチュエーションでおこなう動作をルーティンといい、これらは人によってタイミングも内容も異なります。
ルーティンワークとは
ルーティンワークとは、日常的に繰り返される定型業務のことです。
ルーティンワークは日々繰り返しの業務となるため、携わる仕事内容などによって違いがありますが、たとえば、終業時の日報の提出や、始業時のメールチェックなどが該当するでしょう。
また、ルーティンワークに向いている業務の特徴として、業務がマニュアル化されていたり、イレギュラーな出来事が起こりづらかったりすることがあげられます。
とくに、書類作成や来客対応など、定型業務が主な事務職や、受け答えがマニュアル化されていることが多い受付業務、掃除箇所や順序が決まっている清掃業、ベルトコンベアで流れてくる物品の加工などをする製造業などが、ルーティンワークに向いているでしょう。
ルーティンの効果・メリット
ルーティンをおこなうことで得られる効果やメリットの例を紹介します。
- やる気が出やすい
- 気分の切り替えがしやすい
- 調子の変化に気が付きやすくなる
ルーティン化の効果・メリットを確認しましょう。
やる気がでやすい
業務にとりくむ前のルーティンを決めることで、やる気がでやすくなるでしょう。
たとえば、「伸びをして体をほぐす」「ネクタイを結び直す」など、仕事モードに切り替えるルーティンをおこなうことで、気力ややる気がでてくる可能性があります。
会議の前や上司への報告の前など、普段以上にやる気を出したい場合にも、ルーティンを決めておくと自分に喝をいれられるでしょう。
気分の切り替えがしやすい
ルーティンは、気分を切り替えたいときにも有効な手段です。
業務にとりくむなかで、ミスをして怒られたり人間関係に悩んだりすることがありますが、「しんどいことがあったときは顔を洗う」「コーヒーを飲んで落ち着く」など、気分を切り替えるためのルーティンを実施することで、後に引きずらずにすむかもしれません。
辛い気持ちを引きずると業務に支障がでる可能性が高いため、気分を切り替えるルーティンを決めておくといいでしょう。
調子の変化に気づきやすくなる
ルーティンを継続すると、ちょっとした変化や異変に気づきやすくなります。
いつも同じタイミングで同じことをするルーティンにより、その日の状態をほかの日と比較しやすくなります。
その小さな変化に気づけると、早めの対処ができるため、大事に至らずに済むこともあるでしょう。
たとえば、毎朝ストレッチをしていて「今日はなんとなくいつもより体が重いかも」という変化に気づけたら、食事や睡眠時間に気を遣えるため、さらに体調が悪くなる前に回復させられます。
これは日々ストレッチをルーティンでおこなっているからこそ、気づくことができる変化です。
このように、ルーティンを続けることで調子の変化に気づきやすくなるでしょう。
ルーティンは仕事でも重要
ルーティンにはさまざまな効果やメリットがあり、それは仕事上でも同じことが言えます。
具体的には以下のような、メリットがあります。
- タスク管理が簡単になる
- 業務の質と効率を高める
- 業務内容や進捗の共有しやすくなる
それぞれ解説していきます。
タスク管理が簡単になる
日常的におこなうべきタスクをルーティン化すると、やることが明確に定義され、管理が簡単になります。
日々の業務計画を立てやすくなり、また習慣化することで重要なタスクを忘れることなく、時間の配分も効率的におこなえるでしょう。
ルーティンは自己規律を養えるという点においても役立ち、タスクの優先順位を明確にすることで、日々の業務がスムーズに進行します。
業務が多岐に渡ると、タスク管理するだけでも時間がとられ、精神的な負担も大きくなります。
定例でおこなう業務はルーティン化して、タスク管理をしていきましょう。
業務の質と効率を高める
同じ業務を定期的に繰り返し、ルーティン化すると作業は熟練度が上がり、作業ミスの減少につながります。
また、決まった時間に決まった作業をおこなうことで、集中力が高まり、短時間で質の高い成果を出せるでしょう。
ルーティン化された業務は標準化されているため、プロセスの見直しや改善がしやすくなり、業務全体の効率をさらに高めることができます。
結果として、生産性の向上が期待できます。
業務内容や進捗の共有しやすくなる
ルーティンが確立されると、業務内容や進捗の共有が容易になります。
定期的なミーティングや報告のタイミングを設定すると、情報共有がスムーズになり、チームでの業務管理がしやすくなります。
チーム全体が同じリズムで働くことで、進捗状況が把握しやすくなり、問題が発生した場合にも迅速に対応できるでしょう。
また、ルーティンを通じてコミュニケーションが活発になり、チームメンバー間の連携が強化されるため、プロジェクトの進行が円滑に進むことが期待できます。
これにより、全体のパフォーマンス向上が図れます。
ルーティン化を成功させるポイント
ルーティン化は、さまざまな効果をもたらすため、ビジネスにおいても重要なとりくみです。
ルーティン化を成功させるポイントを解説します。
小さなことからはじめる
ルーティン化するには、最初から大きなことにとりくむのではなく、小さなことからはじめることが大切です。
たとえば、業務知識を深める本を毎日1時間読むとした場合、集中力が続かず1時間も読んでいられなかったり、そもそも時間がとれなかったりして、挫折するかもしれません。
一方で、毎日5分読むとした場合、集中しやすく眠る前などにもとりくみやすいため、ルーティン化できる可能性が高いです。
ルーティン化のためにはじめた小さなことは、目標を達成したら即時にやめて、次の日のルーティン化までとっておくことが大切です。
仕組み化をする
時間がないことや疲労などを理由に、ルーティン化したい取り組みを継続できない場合、ルーティン化までに時間がかかったり、途中でやめたりする恐れがあります。
そのため、状況に左右されずに継続できるような仕組み化をすることが大切です。
たとえば、デスクにメモを貼っておく、スマートフォンの待ち受けにやることを載せておく、アプリを利用し自動で通知が来るようにしておくなど、自分の記憶や意識のみに頼らない仕組みを作ることで、ルーティン化したい動作に取り組めるでしょう。
モチベーションに左右されない内容にする
ルーティン化したい動作は、継続することが必要なため、やる気がでないなどのモチベーションに左右されてしまうと続けられず、ルーティン化から遠ざかってしまいます。
そのため、モチベ―ションが下がっている状態でも気軽に取り組めるルーティンにするといいでしょう。
ルーティンの例
ルーティンは、ビジネスシーンに限らず、スポーツや日常生活など、さまざまなシーンにとりいれられます。
ルーティンの例を紹介します。
モーニングルーティン
ビジネスパーソンにとって一日の始まりをどう過ごすかで、その日の業務パフォーマンスが決まると言っても過言ではありません。
理想的なモーニングルーティンをいくつか紹介します。
早起き | 6時前後に起床し、日光を浴びることで体内時計をリセットする。 |
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軽い運動 | ストレッチや軽いジョギングを行い、血行を促進して体を目覚めさせる。 |
水分補給 | 起床後すぐに一杯の水を飲み、体の水分バランスを整える。 |
朝食 | 栄養バランスの良い朝食はエネルギーを補給し、集中力を高める。 特にタンパク質や野菜を含む食事が理想的。 |
計画立て | その日の予定を確認し、優先順位を設定する。 ToDoリストを作成することで、効率的にタスクを進めることができる。 |
メンタルケア | 瞑想や深呼吸を行い、心を落ち着ける。これにより、ストレスを軽減し、ポジティブな気持ちで一日を始めることができる。 |
実践できそうなルーティンから始めてみるとよいでしょう。
ナイトルーティン
一日の終わりもナイトルーティンをおこなうことで、その日の振り返りや翌日への準備ができます。
具体的には以下のようなナイトルーティンができるとよいでしょう。
デジタルデトックス | 就寝の1時間前にはスマホやパソコンを使わないようにし、ブルーライトを避ける。 |
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リラックス | 温かいシャワーやお風呂に入ることで、筋肉をほぐし、体をリラックスさせる。 |
軽いストレッチ | 簡単なストレッチを行い、体の緊張をほぐす。 |
読書 | スマホではなく、本を読むことで目を酷使せず、自然な眠りにつきやすい。 ビジネス関連の書籍や自己啓発本を読むと、翌日のモチベーション向上にも。 |
次の日の準備 | 翌日の服装や仕事の準備を整えておくと、朝の時間が有効的になる。 |
就寝時間の固定 | 毎日同じ時間に寝ることで、体内時計が整い、質の高い睡眠を確保ができる。理想的には、22時〜23時に就寝すると良い。 |
ナイトルーティンは睡眠の質を向上させるためにも欠かせません。
実践できるものから試していきましょう。
ビル・ゲイツ氏のルーティン
ビル・ゲイツ氏は、就寝前に毎日1時間の読書をルーティンとしてとりいれています。
読書による効果は、さまざまな知識や語彙力を蓄えられるだけでなく、リラックス効果による睡眠の質向上もあるといわれています。
五郎丸歩氏のルーティン
ラグビー選手の五郎丸歩氏のルーティンは、フリーキックする際にポーズをとるなど、一連の動作をすることです。
集中力を高めたい場面にルーティンをとりいれることで、より高い成果をだせるでしょう。
ルーティン化で生産性向上を目指しましょう
動作をルーティン化することで、やる気をだせたり気分を切り替えたりできるなど、さまざまな効果をもたらすため、ビジネスにおいてもルーティンをとりいれることは大切です。
ルーティン化には継続することが重要です。ルーティン化に役立つツールを活用すれば、継続することがより簡単に実現できます。ツールとしてビジネスチャット「Chatwork」をご活用ください。
「Chatwork」は、チャット形式でメッセージを送れるコミュニケーションツールです。
「Chatwork」には、相手とやりとりをするチャットルームだけでなく、自分だけのチャットルーム「マイチャット」もあるため、ルーティン化したい動作をメモしておくなど、仕組み化の方法のひとつとして活用できます。
また、タスク管理機能もあるため、動作をやり忘れることがないようにタスク化しておくことも有効でしょう。
ルーティン化で業務効率をあげたり気分をコントロールしたりして、生産性向上を目指しましょう。
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