社内情報共有方法8つの手順!失敗しないコツとおすすめツール・アプリ紹介

目次
円滑な社内情報共有は、強い組織をつくるために不可欠な取り組みです。
しかし、円滑に実施できず課題を感じているチームや企業も少なくありません。
実際に「社内での情報共有がうまくいかずトラブルや問題が多発している」「改善のために何をすればいいかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
本記事では、円滑な社内情報共有方法と失敗を防ぐコツを紹介します。
情報共有をサポートするツール・アプリについても紹介しているので、課題を解決したい人はぜひ参考にしてください。
円滑な社内情報共有方法|8つのプロセス
円滑な社内情報共有方法は、複数のプロセスで構成されます。
各プロセスの流れを把握し、必要に応じて実施することで、円滑な情報共有を実現できます。
以下では、基本となる8つのプロセスを解説します。
1. 情報収集・精査・整理
社内情報共有方法の最初のプロセスは、情報の収集と精査、整理です。
まず、各部署への調査や関係者へのヒアリング、データ・書類の確認、ミーティングなどによって情報の収集をおこないます。
次に、集めた情報を精査し、有用な情報についてはカテゴリ・重要性などの基準で整理します。
整理した情報は、データ化・体系化などを検討し、社内で共有すべきものと、共有する必要のないものに分類すれば完了です。
分類については「4. 共有すべき情報を選定し、目的を明確にする」で詳しく解説しているため、ご参照ください。
2. 精査した情報の共有・活用
情報の精査と整理が完了したら、次は共有と活用です。
共有すべきと判断した情報は、全従業員がアクセスしやすい場所へ保管しましょう。
いつでも・誰でも活用できる状態にすることで情報を有効活用しやすくなり、生産性の高い業務が可能になります。
あわせて、情報が保存されている場所に関する周知をおこなうと、よりスムーズな活用を促せます。
なお、情報の管理や共有については、クラウドストレージやビジネスチャット、グループウェアなどを活用することが一般的です。
3. 情報共有の仕組み・ルール策定
社内情報共有方法を広めるにあたって、共有の仕組みやルールの策定も忘れてはなりません。
仕組み・ルールを策定せずに共有を進めると、現場の混乱や生産性の低下などを招く危険性があります。
仕組みづくりについては、デジタルツールの導入や業務フローの見直しをおこなうことで進めやすくなります。
ルールについては、以下のようなポイントを盛り込みながら策定します。
- データ形式や記述方式
- 共有すべき情報・共有すべきでない情報の基準
- アクセス権限・編集権限
- 情報の保存先
ただし、ルールを細かく決めすぎると守るハードルが上がってしまったり、業務の停滞を招いてしまったりするため、可能な限りシンプルにまとめるのがおすすめです。
4. 情報共有の目的・重要性の社内周知・啓発(社内教育)
情報共有の目的や重要性を従業員へ伝えることも重要です。
なぜ情報を共有するのか、共有によって何が実現できるのかを具体的に伝えれば、より前向きな姿勢で施策に取り組んでもらうことができます。
情報の共有・活用を積極的におこなう文化の醸成にもつながるので、社内周知はぜひ実施しましょう。
周知方法としては社内ポータルやチャット、メール、社内報などの活用が定番です。
また、情報共有に用いるツールの使い方や重要性を説明するトレーニング・説明会などを定期的に実施すると、より高い効果が期待できます。
5. 繰り返し依頼と確認(定着化)
円滑な社内情報共有方法を根付かせるためには、情報の共有と活用を複数回にわたって呼びかけることが重要です。
繰り返し依頼することで共有への意識が高まるため、社内に情報共有の習慣が定着しやすくなります。
また、正しく共有が実施されているか、問題点がないかを定期的に確認することも欠かせません。
共有された情報の内容や活用状況、従業員の認識などを確認して改善に役立てれば、より質の高い情報共有が可能になります。
6. 社内のコミュニケーション活性化
社内のコミュニケーションを活性化させれば、情報共有が積極的におこなわれやすくなります。
なぜなら、コミュニケーションによって従業員同士の関係構築を促すことで、皆が意見や情報を発信しやすい雰囲気をつくれるからです。
従業員全員が前向きな姿勢で発信できるようになれば、社内の情報共有がより活発になるでしょう。
また、心理的安全性も高まるため、インシデントや失敗事例のような情報もスムーズに共有しやすくなります。
活性化の施策としては「気軽にコミュニケーションを取れるツールを導入する」「定期的にミーティングを実施する」「交流目的のイベントを開催する」などが定番です。
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7. 従業員の業務状況改善
情報共有方法の見直しをする際には、業務プロセスも一緒に見直しましょう。
業務プロセスを見直し、状況を改善すれば、情報をいっそう有効に共有・活用できるようになります。
共有ツールの使い方を学習したり、コミュニケーションの機会を増やしたりすることで、情報共有がさらに円滑になるでしょう。
改善の方法として「デジタルツールを使った自動化・効率化」「業務プロセスの最適化」「適切なプロジェクト・タスク管理」などが挙げられます。
8. 情報共有を従業員の評価に反映
社内情報共有の最終プロセスとなるのが、評価への反映です。
従業員の共有に対する姿勢や、取り組み内容を評価に反映する仕組みをつくれば、より高いモチベーションをもって情報共有に取り組んでもらえるでしょう。
評価制度については、「情報共有に関する取り組みを実施した回数や姿勢」と「情報共有への貢献度・質」の2軸を中心にします。
情報共有の取り組みを開始した直後は、施策を定着させるためにも、「回数や姿勢」を重視して評価をおこなうのがおすすめです。
社内である程度情報共有の習慣がつき、共有ノウハウも蓄積されたら、「貢献度と質」も評価する方針に転換するとよいでしょう。
情報共有の定着度にあわせて評価軸を柔軟に切り替えることで、従業員のモチベーション維持と生産性向上の両立がしやすくなります。
会社内情報共有で失敗しないための6つのコツ
上記で紹介した8つのプロセスは情報共有施策の成功に有用ですが、失敗の確率をより低減させるためには、さらなるポイントがあります。
以下では、社内情報共有における失敗を防ぐ6つのコツを紹介します。
1. デジタルツール・ アプリを導入する
デジタルツールやアプリの導入は、社内情報共有の失敗防止に有効です。
対面での会議やメール、電話、書面などでの情報共有には非効率さがあり、リアルタイム性や検索性も高くありません。
情報をデータ化し、ネットワーク上で共有するツールであれば、情報の共有や検索、更新が容易におこなえるため、よりスムーズな情報共有が可能です。
また、連絡やコミュニケーションを効率化するツールを導入すれば、より活発な情報共有を実現できるでしょう。
2. 情報を一元化し、検索性を向上させる
社内で共有すべき情報は一元化し、すぐに検索できるようにすることが重要です。
一部の人材しか情報にアクセスできない状態では、効果的な活用はできません。
また、複数のツールに情報が分散していると、検索に時間がかかり、生産性の低下を招きます。
情報共有の効果をそこなわないためにも、共有すべき情報は1か所にまとめ、共有ツールも一本化して検索性を向上させましょう。
3. 情報共有しにくい要因を排除する
情報発信を妨げる心理的・物理的な要因を解消し、気軽に情報を発信できる状況をつくることも、情報共有の失敗を防ぐコツです。
共有をためらわせる心理的な要因とは、「帰属意識や仲間意識が希薄」「部署同士の敵対心が強い」「他者への批判が多い」などが該当します。
解決策については、従業員同士のコミュニケーションを活性化させる施策を実施したり、積極的な発言を歓迎する雰囲気をつくったりするのが定番です。
一方、物理的な要因となるのが「共有までのプロセスが煩雑」「ツールが使いにくい」などです。
物理的要因は比較的解決しやすく、情報共有のプロセス・仕組みの調節や、使いやすいツールの導入によってスムーズに解決できます。
それぞれの要因を排除し、発信しやすい状況をつくればより円滑な情報共有が可能です。
4. 共有すべき情報を選定し、目的を明確にする
社内で情報共有をおこなう際は、共有すべき情報の方向性を明確にしてから選定しましょう。
方向性を定めないと情報の数が膨大になり、選定・共有に多くの時間が必要になります。
検索時に不要な情報が多く表示される、検索に時間がかかるなどの不満も発生するため、情報の選定は明確な基準を持っておこなってください。
共有するかどうかを判断する基準の目安は以下のとおりです。
- 共有すべき情報:有用性が高いもののデータ化・言語化されていないノウハウ、経営判断・営業活動に役立つ情報、トラブル対応に関する情報など
- 共有すべきでない情報:業務と関連性が低い情報、従業員のプライバシー情報、ID・パスワード、秘密保持契約で共有が禁止されている情報など
また、情報共有目的の明確化も失敗を防ぐコツのひとつです。
「知識を共有して業務の標準化を目指す」「顧客対応のスピードと精度を高める」のように、明確な目的を定めれば、情報の選定や施策の考案がスムーズになり、従業員の納得感も得られやすくなります。
5. リーダーを決め、全社での共有を目指す
社内での情報共有を成功させるためには、共有に積極的なリーダーの存在が欠かせません。
率先して施策を進める存在がいるだけでも、ルールや文化の定着がスムーズに進むので、リーダーはぜひ決めておきましょう。
リーダーの人数は1人が基本で、会社の規模や部署の数、拠点数に応じてサブリーダーを設けると統制の取れた全社での情報共有を実現できます。
また、リーダーは、情報共有に前向きな意見と長期的な視点を持ち合わせた人物を選定することが望ましいでしょう。
6. リアルタイムの情報共有を可能にする
「リアルタイムの情報共有が可能かどうか」は、社内情報共有の成功に大きく影響する要素です。
最新の状態に更新されるまでにタイムラグがある、情報が届くまでに時間がかかるといった状況では、効果的な情報共有は実現しません。
入力後すぐに情報が反映される状況をつくれば、より迅速な情報共有とともに、より精度の高い状況判断や意思決定も可能となります。
共有された情報を適切に活用できれば、顧客満足度の向上や利益の創出に貢献できるでしょう。
円滑な情報共有を実現したいなら、変更や追加がリアルタイムで反映される、素早く情報を届けられるツールを活用し、環境を整備することをおすすめします。
社内情報共有ツール・ /アプリの種類
社内情報共有の用途で活用されるツール・アプリには、さまざまな種類があります。
業務内容や課題、目的に合った種類を導入し、運用すれば快適な情報共有を実現可能です。
ここからは、円滑な社内情報共有をサポートしてくれる、ツールやアプリの種類を解説します。
ビジネスチャット
ビジネスチャットは、リアルタイムのコミュニケーションや社内情報共有を強力にサポートするツールです。
テキストを中心とした双方向コミュニケーションを実現できるツールで、メールや電話よりもカジュアルな雰囲気でやり取りできます。
過去のメッセージを簡単に検索できるほか、ファイルの送信やタスク共有なども可能なため、導入すると情報共有の効率や質の向上につながります。
有名なツールはMicrosoft TeamsやLINE WORKS、Chatwork、Slackです。
とくにChatworkはITスキルに自信がない人でも使いやすく、さらにコストも安いのでビジネスチャットを未導入であれば、ぜひ試してみましょう。
グループウェア
チャット・Web会議やスケジュール管理、ワークフロー、ファイル共有などのツールがひとつのパッケージとなったものがグループウェアです。
有名なものにはGoogle WorkspaceやMicrosoft 365、サイボウズ Office、Larkなどがあります。
グループウェアには多くのツールやアプリが含まれるため、パッケージ単体で幅広い業務に対応できるのが特徴です。
情報の一元管理にも対応しており、社内情報共有もスムーズに進めることができます。
グループウェアは基本的に多機能なため、既存システムとの重複機能や、使い切れない機能が多い可能性もありますが、幅広い業務を効率化したい場合に有用なツールです。
営業支援・顧客管理
特定の情報をスムーズに共有したい、効果的に活用したいという際は、営業支援システム(SFA)や顧客管理システム(CRM)の活用もおすすめです。
営業支援システムは、営業活動に関する情報の円滑な共有・管理を実現するツールで、導入によって効率的な営業活動が可能となります。
顧客管理システムは、顧客に関する情報の収集と管理に特化したツールです。
既存顧客の情報を円滑に共有できるため、カスタマーサポートやマーケティングの質の向上に大いに貢献します。
汎用性の面ではビジネスチャットやグループウェアに劣りますが、特化型のツールを導入したいのであれば、利用を検討するとよいでしょう。
ドキュメント作成
ドキュメント作成ツールは、データ形式の書類を作成できるツールです。
文字数や画像が多くても視認性を損ないにくいドキュメントを作成できるため、マニュアルやナレッジ、議事録などに適しています。
クラウドベースのツールを活用(または後述のファイル共有ツールと併用)すれば、円滑に情報を共有できるのも特徴です。
紙の資料よりも短時間かつ低コストで情報共有できるため、生産性の向上にも貢献するでしょう。
代表的なツールはGoogleドキュメントやNotePM、Notionです。
ファイル共有
クラウドストレージによって円滑な情報共有を実現するのが、GoogleドライブやOneDriveなどのファイル共有ツールです。
クラウド上の大容量ストレージを活用して情報を保存・管理するため、画像や動画のような大容量のファイルも快適に共有できます。
さらに、幅広いファイル形式に対応しているので、ほかのツールとのスムーズな連携も可能です。
ログインできるアカウントさえあれば、使っているデバイスや場所も問わずアクセスできます。
容量の大きなファイルやデータで情報共有をする機会が多い場合は、積極的に活用しましょう。
社内情報共有ツール・ アプリの選び方
社内情報共有ツール・アプリは、以下のポイントを意識して選ぶのがおすすめです。
- 用途や目的に合った機能を備えているか
- 予算内で利用できるか/コスパが高いか
- 導入しやすいか(社員への教育コスト/システム開発・連携のコスト/実装までの期間など)
- ITに馴染みがないユーザーでも使えるか
- セキュリティは万全か(第三者からの認証の有無/セキュリティへの意識/暗号化の有無など)
- サポートは充実しているか
上記のポイントを確認しながらツール・ アプリを選定すれば、自社に合ったツールを見つけやすくなります。
また、既存システムとの同時運用を考えているなら連携の可否、外国人の従業員がいるなら多言語対応かどうかを確認するとより万全です。
Chatworkを活用した社内情報共有方法の事例
輸入遊具の販売や企画、設計などを手掛ける株式会社アネビーでは、メールの検索性の低さやスピード感に課題を抱いていました。
対策としてコミュニケーションツールの導入を試みたものの、社内に浸透せず、社内情報共有の円滑化も実現できなかったそうです。
そこで同社は、チャット文化を根付かせるためにChatworkを導入します。
丁寧な導入サポートと、成功事例を参考にしたルール策定・運用により、社内への浸透に成功します。
さらに、従業員間のコミュニケーションが活性化したほか、有意義な議論が自然と発生するようになりました。
また、営業担当者が案件を受注した旨を報告するグループチャットでは、温かいメッセージやリアクションが飛び交っているそうです。
社内情報共有方法にお悩みならChatworkにご相談ください!
社内情報共有は、業務の生産性と企業の競争力の向上に不可欠な取り組みです。
基本の方法を把握し、適切なツールを導入した上で施策を進めれば、自社に多くの恩恵をもたらしてくれます。
さらに、顧客にもより質の高いサービス・商品を提供できるようになるため、ブランドイメージや顧客満足度の向上も可能です。
ほかにも、従業員の関係構築に役立つなど多くのメリットがあるので、円滑な社内情報共有方法を参考にして、環境をぜひ改善しましょう。
また、情報共有が思うように進まない、ツールが使いにくいと悩んでいるなら、Chatworkにお気軽にご相談ください。
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