「働きがい」の重要性とは?メリットや働きがいのある企業の特徴を解説

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「働きがい」の重要性とは?メリットや働きがいのある企業の特徴を解説

目次

「働きがい」とは、仕事に従事する社員が、喜びや達成感、楽しさなど、働くことで享受できる価値のことを指します。

働きがいがあることで、企業の業績アップにつながる、アイデアが生まれやすい、人材が定着しやすいなどのメリットがあるとされています。

働きがいの概要や構成要素、メリットを知り、働きがいのある職場づくりをはじめましょう。

「働きがい」とは

「働きがい」とは、仕事に従事する社員が、喜びや達成感、楽しさなど、働くことで享受できる価値のことを指す言葉です。

「働きがいのある会社」に関する調査・分析を行うGreat Place to Work(GPTW)は、働きがいのある会社とは、仕事への「やりがい」と「働きやすさ」の両方を兼ね備えたものであると定義づけています。

「働きやすさ」は、就労や報酬の条件など、視覚化しやすい要素で構成されていますが、「働きがい」や「やりがい」は、仕事に楽しさを感じたり、モチベーションにつながったりなど、仕事そのものに寄与する視覚化しにくい要素で構成されるという特徴があります。

働きがいが注目される背景

2030年に、持続可能な社会を実現することを目標にとりくまれている「SDGsの17の目標」のなかに、「働きがいも経済成長も」という「働きがい」に関する項目があることが、働きがいが注目を集める要因のひとつです。

デジタル技術やITの発達で、私たちをとりまく環境は、日々目まぐるしく変化しています。

日々変化し続ける環境に適応しながら、働きがいと経済成長を兼ね備えるためには、予測不可能な時代を好奇心をもって楽しみながら、自主的に創造性を発揮し、新しいことにとりくむ意識や姿勢が大切です。

時代に適応しながら、持続的な企業成長を目指すためにも、働きがいのある環境を提供することの重要性が増しているといえるでしょう。

>SDGsの17の目標に関する記事はこちら

働きやすさとの違い

「働きやすさ」は、個人の内面から生まれる感情ではなく、福利厚生が整っている、残業が少ない、給与が高いなど、外部から与えられる要因から構成されるものです。

一方で、「働きがい」とは、仕事そのものに楽しみや価値を見出している状態のことで、個人の内面から生まれる感情のことです。

外部要因で構成されるものか、内面の感情で構成されるものかで、それぞれ異なる言葉のため、混同しないように注意しましょう。

働きがいの構成要素

GTPWは、「働きがい」は5つの要素から構成されているとしています。

働きがいを構成する5つの構成要素を知り、それぞれの要素を自社が満たしているかを確認してみましょう。

構成要素(1):信用・帰属意識

社員と経営層の信頼関係の強固さや、会社に対する帰属意識は、「働きがい」の大切な構成要素です。

社員のとりくみや努力を適切に評価しているかや、成果を客観的な観点から公正に評価しているかは、働くうえで重要な項目です。

企業が、社員の声に耳を傾け、真摯に対応し、安定した経営をすることで、社員は企業に帰属意識をもつことができます。

いち社員の声といって無碍にしてしまうと、信頼関係を損ねてしまい、離職につながりかねません。

たとえ解決が難しい問題だったとしても、ひとつ一つの声に真摯に向き合う姿勢を大切にしましょう。

>帰属意識を高めるメリットとは?に関する記事はこちら

構成要素(2):連帯感

社員同士の良好な関係性から生まれる連帯感やチームワークを発揮できる環境は、企業の発展や目標の達成に不可欠な要素です。

ひとつの目標に向かって一丸となれることは、働きがいにつながります。

企業側は、社員同士が良好な関係構築をはかれるように、意見を言いやすく、お互いに協力することができる風通しの良い職場環境をつくることを意識しましょう。

>風通しの良い職場づくりに必要なものとは?に関する記事はこちら

構成要素(3):成長

成長の実感や成功体験も、「働きがい」に直結する大切な要素です。

自分のレベルにあわせた難易度の業務にチャレンジし、成長している実感をもつことができると、やる気やモチベーションの向上につながり、楽しさややりがいを感じることができます。

成長の実感をもたせるためには、社員の能力とモチベーションにあわせた課題や業務を設定することが大切です。

設定する目標が、実力に対して高すぎてしまうと、成長実感を得ることができず、モチベーションの低下につながりかねません。

やる気を失わせないように、適切な難易度の目標を設定するようにしましょう。

>モチベーション管理のポイントとコツに関する記事はこちら

構成要素(4):誇り・プライド

仕事に対する誇りやプライドをもっているかは、働きがいに関係する重要な要素です。

業務内容や目標・成果などの自己に関係する部分や、上司や部下、同僚との関係性などの自分以外とも関連する部分など、誇りやプライドが関連する面は、業務内容以外にも多岐に渡ります。

さまざまな面に誇りやプライドをもっているほど、働きがいがあると感じる瞬間は増えるでしょう。

構成要素(5):誠実さ・公平

社員が、会社の経営や評価に対して誠実さを感じるか、また一定の社員を優遇せず、誰に対しても公平であるかなどは働きがいの評価項目となります。

信用や帰属意識と近い要素ですが、評価や待遇に対して、安心感をもつことができれば、心理的安全性が保たれた状態で働くことができます。

不要なストレスを感じることのない環境では、能力や実力も発揮しやすくなり、企業の業績アップをはかることもできるでしょう。

働きがいがあることのメリットとは

ここまで働きがいが注目される理由や構成要素を確認してきましたが、働きがいがあることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

働きがいがあることのメリットについて見ていきましょう。

業績アップが期待できる

働きがいがある環境を提供できると、業績アップを期待することができます。

働きがいがある職場は、「会社の業績アップに貢献したい」「企業成長に寄与したい」という高いモチベーションと帰属意識を社員に抱かせるため、自然と社員同士が切磋琢磨する環境を作れます。

切磋琢磨する環境で、高い意欲をもって働くなかで、実際に売上に貢献できたり、成果を上げられたりすると、社員の成功体験となり、より高い意欲を抱くようになります。

このような良いスパイラルが生まれると、持続的に業績を向上させることが期待できるでしょう。

アイデアが生まれやすい

働きがいがある職場では、さらに会社や事業をよくするにはどうしたらよいかと、社員自らが考えるようになるため、よいアイデアが生まれやすいです。

さらに、思いついたアイデアを社員同士で伝えあうことによって、コミュニケーションが活性化したり、アイデアがブラッシュアップされたりして、新たなインスピレーションが生まれたりすることもあるでしょう。

>アイデア出しの手法と重要性に関する記事はこちら

人材が定着しやすい

働きがいがあると、仕事に楽しみを見出すことができるようになるため、自己重要感があがり、人材が定着しやすいです。

自分の能力を発揮でき、また周囲にそれが認められることで、さらにその企業への愛着や帰属意識が高まるでしょう。

>離職率が高い原因とは?に関する記事はこちら

人材育成につながる

働きがいがもてると、知識やスキルの修得に自主的に励んだり、企業成長につながる成果を残したいと言う思いで業務の試行錯誤を繰り返したりするようになるため、人材育成の効果も期待することができます。

能動的に企業に貢献したいと考える気持ちは、自主的にさまざまな事項にとりくむモチベーションとなるため、素早い成長に結びつくのです。

>人材育成のポイントと注意点に関する記事はこちら

働きがいのある会社の特徴

働きがいが、企業にもたらすメリットについてみてきましたが、実際に働きがいのある会社や職場とは、どのようなものでしょうか。

働きがいのある会社に共通する特徴を知り、自社の職場環境と照らしあわせてみましょう。

企業への信頼度が高い

働きがいのある会社は、社員から企業への信頼度が高いという特徴があります。

働きがいのある会社は、従業員の意見に積極的に耳を傾け、改善の姿勢を見せるなど、社員に対して誠実に対応をとっているため、社員からの支持が厚いです。

企業に対する信頼度が高くなると、社員の「企業に貢献したい」「発展させたい」という気持ちが強まるため、業績アップを期待することができるようになります。

>エンゲージメントを高める方法と必要性に関する記事はこちら

従業員同士の連帯感が強い

働きがいがある職場は、コミュニケーションが活発なため、従業員同士が助けあいながら業務を進めるなど、連帯感が強いことも特徴です。

従業員同士の連帯感が強ければ、お互いの知恵を絞り、協力しながら、個々の強みを発揮できるようになるため、より高い目標の達成もしやすくなります。

また、このような環境では、心理的安全性も高まりやすいため、安心して力を発揮しやすくなることもメリットといえるでしょう。

個人の能力が発揮されている

働きがいのある職場では、個人の特性や強みの部分を考慮して、適切な部署に配置し、かつ個人の能力が発揮できる環境があることが特徴です。

個人の能力が発揮できるようになると、社員の自己重要感が高まり、意欲的に業務提案や改善にとりくむことへもつながるため、メリットが大きいといえるでしょう。

>劣等感が強い人の特徴とは?に関する記事はこちら

風通しの良い職場環境

働きがいのある職場は、業務改善を積極的に提案できる、部下が上司に意見を言いやすいなど、風通しのよい職場環境であることも特徴です。

社員の意見に耳を傾けながら、現状の改善に努めると、企業成長と社員の働きやすさを実現することができます。

また、真摯に向き合ってくれる上司や同僚がいることは、エンゲージメントの向上にもつながるため、企業の業績アップにも効果的でしょう。

>従業員満足度を高めるメリットとは?に関する記事はこちら

健康経営に力をいれている

働きがいをもてる職場は、従業員が健康を維持して、心身ともに健やかに働けるように、健康経営に力を入れていることも特徴的です。

健康経営を意識することで、従業員の健康を維持することができれば、社員の就業満足度や、さらなる生産性向上にもつながるでしょう。

>健康経営のメリットと方法に関する記事はこちら

オフィス環境が整備されている

社員が生産性を発揮しやすいオフィス環境が整備されていることはもちろん、テレワークの実現など、時代や個人の望みにあわせたオフィス環境が整備されていることも、働きがいをもてる職場の特徴です。

オフィス環境だけでなく、テレワークやリモートワークの環境整備にも力をいれると、多様な働き方の推進にもつながり、ワークライフバランスの実現にも近づくでしょう。

>テレワークの環境を整備する方法に関する記事はこちら

ダイバーシティが促進されている

外国人労働者のうけいれや、女性が長く活躍するための福利厚生などが整えられている企業は、さまざまな人材が自分らしく活躍できる環境が整えられているため、心理的安全性を高く保ったまま、働きがいをもつことができるでしょう。

ダイバーシティを促進することで、人種や国籍、性別などを問わず、すべての人が平等に働きがいをもつことが可能になります。

>【社労士監修】女性活躍推進法に関する記事はこちら

働きがいへ取り組む企業事例

働きがいのある職場は、従業員同士の連帯感が強く、心理的安全性を担保したまま、業績アップを期待することができるなどのメリットがあります。

実際に「働きがい」にとりくむ企業事例について知り、働きがいをもてる職場づくりの参考にしてみてください。

 

情報・通信業

ある情報・通信業は、従業員の働きがいを追及するために「オハナ文化」を大切にしています。

「オハナ」とはハワイ語で「家族」を意味する言葉で、社員や顧客、消費者を家族という枠組みで捉えるという文化です。

この企業では、「平等」という枠組みを大事にしていて、多様な価値観をもった社員が、生き生きと働けるように、ライフスタイルに応じた働き方や、性的嗜好の平等への理解を追及するため、外部講師を招いておこなうLGBT研修もおこなっています。[※2]

製造業

ある製造業を営む企業では、働きがいのある企業をつくるために、役員や管理職を対象に「働きがい」を実現するためのワークショップや研修をおこなっています。

この企業では、働きがいを高めることこそが経営戦略であると考え、ワークショップでの学びを日々の仕事のなかで実践し、働きがいへの理解を深めていきました。

結果として、役員や管理職の意識を変化させることにくわえ、全社にも「働きがい」の考えを波及させることに成功しています。

顧客から選択される企業であるためには、社員の働きがいの向上が必要不可欠と考え、改革することに成功した事例です。[※3]

働きがいには円滑なコミュニケーションが必須です

「働きやすさ」と「やりがい」を兼ね備えた「働きがい」のある環境を実現するためには、従業員の連帯感を高めたり、個人の能力が発揮できたりする環境づくりが大切です。

健康経営に力をいれたり、オフィス環境を整備したりなど、実践できることからとりくみをはじめ、働きがいのある環境づくりをはじめてみましょう。

従業員同士の連帯感を高めて、風通しの良い職場にするためには、スムーズなコミュニケーション環境を社内に用意するのも、ひとつの手段です。

コミュニケーションを活性化させるために、簡単に利用することができるのがビジネスチャット「Chatwork」です。

ビジネスチャット「Chatwork」は、離れた場所にいても、円滑な情報共有が実現できるコミュニケーションツールです。

テレワークやリモートワーク中でも、迅速な業務伝達や資料の共有がおこなえるため、ミスコミュニケーションやコミュニケーション不足の解消にも役立つでしょう。

また、状況に応じてチャット機能だけでなく、音声/ビデオ通話機能や、リアクション機能を使い分けることで、従業員同士が活発に効率的なコミュニケーションをとることができます。

>Chatworkを活用するメリットに関する記事はこちら

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[※1]働きがいのある会社研究所(Great Place to Work® Institute Japan)
https://hatarakigai.info/hatarakigai/

[※2]Salesforceが​日本における「働きがいのある会社」ランキング1位に
https://www.salesforce.com/jp/blog/2019/03/best-place-to-work-in-japan.html

[※3]株式会社タチエス
https://hatarakigai.info/tip/interview/20220930_662.html


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Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。

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