「理詰め」の意味とは?理詰めする人の特徴やハラスメントになる例を解説

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働き方改革
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「理詰め」の意味とは?理詰めする人の特徴やハラスメントになる例を解説

目次

「理詰め」には「思考や議論において、論理や理論で押し通す」という意味があります。

たとえ正しい意見だったとしても、理詰めをすると相手に自論を押しつけることになりかねません。

理詰めで相手を追いつめてしまうと、人間関係が悪くなる原因になります。

このような状況を防ぐためにも、理詰めする人の特徴やハラスメントになる例を解説します。

「理詰め」の意味とは

「理詰め」とは「思考や議論において、論理や理論で押し通す」という意味です。

読み方は「りづめ」です。

本来の言葉に悪い意味はありませんが、最近の傾向として、ネガティブな場面で使われることが多いです。

理詰めに似ている言葉

「理詰め」に似ている言葉には、以下のようなものがあります。

  • 論理的:物事の筋道を立てて考えること
  • 理にかなう:理屈や道理に合うこと
  • 筋が通る:物事が正しくおこなわれていること

上記の言葉は、思考や議論に関わる言葉という意味では、同じような分類ができます。

ただ「理詰め」の場合、論理や理論を押し通すという意味が含まれるという点で違うので、使い分けることができるでしょう。

理詰めがハラスメントになる例

組織において理詰めの言動が多いと、ハラスメントになる可能性があります。

理詰めで相手を追いつめることを「ロジックハラスメント(ロジハラ)」と言います。

どのような発言がロジックハラスメントに該当しやすいのか、例を見ていきましょう。

  • 常識や世間、データなどを例にあげて相手に意見を押しつける
  • どんな意見でも白黒をつけたがる
  • 論理的な言い方で相手の落ち度を責める

本人が正論だと思っていても、言い方や状況によってはロジックハラスメントになるので注意が必要です。

>ロジハラに関する記事はこちら

ロジカルが悪いわけではない

本来、ロジカルに物事を考えること自体は悪くはありません。

ロジカル(論理的)に物事を考えられると、問題解決や原因特定にもつながるからです。

ただ、現代社会では、組織などにおいてダイバーシティの考え方が求められています。

ダイバーシティとは「さまざまな特徴や特性がある人々と共存する」という考え方のことです。

組織でさまざまな価値観をもつ人々と働くには、お互いの価値観を受け入れることが必要です。

そのため、すべてを理論的、合理的に判断するのではなく、一人ひとりの意見を踏まえるためのコミュニケーションが求められます。

何か伝えたいことがあるときは、相手に意見を押しつけるのではなく、建設的な話し方でお互いを尊重し合うことが重要です。

>ロジカルシンキングに関する記事はこちら

>ダイバーシティに関する記事はこちら

理詰めする人の7つの特徴

理詰めする人は意図的に「理論で相手を打ち負かしてやろう」と思っている場合もあれば、まったく意図せず無意識に相手を追い詰めてしまう場合もあります。

どのような言動が理詰めに当てはまるのかを知るためにも、理詰めする人の特徴を見ていきましょう。

  1. 正論を振りかざす
  2. 白黒をハッキリしたい
  3. メンタルが強くない
  4. 優位に立ちたがる
  5. 反論を嫌がる
  6. 上から目線で話す
  7. 相手の気持ちが理解できない

それぞれくわしく解説していきます。

特徴(1):正論を振りかざす

理詰めする人は、自分が正しいと思った意見を相手に押しつける傾向があります。

「正論なのだから自分は間違っていない」という思い込みが強いのです。

ただ、本人にとって正しい意見だとしても、相手にとっては正しくないこともあります。

自分の視点から見えるものと、相手の視点から見えるものは違う場合がある、という観点の発想が向け落ちている特徴があります。

特徴(2):白黒をハッキリしたい

理詰めする人は、物事の答えを明確にしたいと考えます。

選択肢はイエスかノーしかないと思いがちなので、中間の意見を認めない傾向にあるのです。

そのため、理詰めの人は答えが出ないあいまいな状況に耐えることができません。

なかなか自分の意見を言えない相手や、言いにくい状況において、相手を問い詰めてしまうことが多くなります。

特徴(3):メンタルが強くない

理詰めする人は、実は精神面であまり強くないということが少なくありません。

相手から傷つけられないために、論理的な話し方をして自分の身を守ります。

本当にメンタルが強い人の場合、相手の意見を受け入れて話に耳を傾けられます。

特徴(4):優位に立ちたがる

理詰めする人は、相手よりも優位な立場になりたい思いが強い傾向にあります。

たとえば、難しい言葉や理論を使うことで「自分のほうが知っている」という優越感に浸れるのです。

相手よりも、自分のほうが優れていると思えると自尊心を守れます。

たとえば「自分のほうが学歴で勝っている」「〇〇のスキルがある」など、相手に自慢する機会が多いところも特徴です。

特徴(5):反論を嫌がる

理詰めする人は、自分の意見が正しいと感じているときに、相手から反論されるのを嫌がります。

自分の意見を否定されるのが嫌という気持ちが強いため、人によっては「あなたのほうが間違っている」と怒り出すこともあります。

ほかの人の意見に耳を傾ける余裕がないので、相手が意見を変えるまで説得することもあるでしょう。

特徴(6):上から目線で話す

理詰めする人は、周りのことを見下している場合も少なくありません。

頭の回転が速いという長所もありますが、自分以外の人ができないときに「そんなこともできないのか」と、相手を馬鹿にする言動をとってしまいがちです。

自信過剰な振る舞い方をする人も多く、自分の意見が絶対だと感じる傾向にあります。

特徴(7):相手の気持ちが理解できない

理詰めする人は、他人の気持ちが想像できない側面があります。

相手に寄り添う気持ちが少ないので、感情を無視した言動をとりがちになるのです。

理詰めで押しつける言動が多いと、気づかないうちに相手を傷つける可能性があります。

理詰めする人との付き合い方

身近なところで理詰めする人がいるときは、どのように対応すればよいのでしょうか。

本人が気づいて改善してもらうことが一番ですが、なかなか難しいのが現実です。

どうしても理詰めの人と関わらなければならないときは以下の対処法を試してみることをおすすめします。

  • 相手との距離を置く
  • 折り合いをつける
  • 周りに相談する
  • 話を最後まで聞く
  • 適当に話を聞き流す

理詰めする人との付き合い方を見ていきましょう。

相手との距離を置く

理詰めする人からは、一定の距離を置くということが大切です。

「相手にも言い分があるから」など、無理に仲良くする必要はありません。

話を聞いてネガティブな気持ちになるときは、相手から離れるようにしましょう。

相手との距離を置くことで、心理的な負担を感じる回数を減らせます。

折り合いをつける

理詰めする人と口論になったときは、どこかのタイミングで折り合いをつけましょう。

お互いに「これ以上話していても無駄」という場面も多いので、価値観が合わないときは無理に決着をつける必要はありません。

相手が折れることは少ないので、こちらが折れることで話を終わらせる方向にもっていけます。

周りに相談する

仕事やプライベートにおいて、理詰めする人がいて悩んでいるときは、周りの信頼できる人に相談しましょう。

ひとりで抱え込んでしまうと「もしかしたら自分が悪いのかも」と、自分のことを追いつめてしまうかもしれません。

誰かに気持ちを伝えることで、ネガティブな感情を和らげることができて、状況を改善できる可能性が高まります。

話を最後まで聞く

相手が話を聞いてほしいタイプの場合は、最後まで話を聞いてあげるのも手です。

聞き役に徹し、反論しないことで、相手は話を聞いてもらえたという満足感を得られます。

しかし、あまりにも負担になり、自身のメンタルに影響が出るような場合は、前述のように距離を置いたり、周囲に相談するようにしましょう。

適当に話を聞き流す

理詰めをされたときは、適当に話を聞き流す方法もおすすめです。

相手が論理的に話しているように思えても、独りよがりの意見を展開しているだけという可能性もあります。

真面目に話を聞こうとすると、かえってストレスをためてしまうかもしれません。

「そうなんですね」など、話に返事をしながらも真剣に話を聞かなくても構いません。

適当なタイミングで、相手から離れることも検討してみてください。

理詰めを改善する3つの方法

自分が理詰めをしてしまう自覚がある人は、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。

理詰めを改善する方法について紹介します。

  • 相手の気持ちを想像する
  • 決めつけない伝え方をする
  • 中庸の意見を意識する

取り入れられる方法から試してみましょう。

方法(1):相手の気持ちを想像する

自分が理詰めをする人間だと感じてしまう人は、できるだけ相手の立場になって気持ちを想像しましょう。

「もしかしたらこう思ったのではないか」など、一呼吸おいて会話することで相手を追いつめる状況を避けられます。

「論理ではなく、相手にも感情がある」ということを理解できると、理詰めで物事を責める機会を減らせるはずです。

方法(2):決めつけない伝え方をする

理詰めを改善するには「絶対」「間違っている」など、相手を決めつける言動をやめましょう。

正しいかどうかは、状況や人によって変わるので、独りよがりな意見を言っているだけの可能性もあります。

「~だと思う」「できれば〇〇してほしい」など、柔らかい伝え方になるように日頃から意識してみてください。

方法(3):中庸の意見を意識する

理詰めを改善するには、物事にはグレーゾーンがあるということを理解する必要があります。

答えは白黒だけではないので「もしかしたら中間の意見もあるのではないか」という視点で物事を見るようにしましょう。

さまざまな視点で物事を見つめることで、何事においても白黒をつけるという考え方を減らせるようになります。

理詰めをやめて相手の意見に耳を傾けよう

理詰めする人は、自分の意見が正しいと思い込んでしまう傾向があります。

たとえ論理的でも意見を押しつけすぎると、人間関係が悪化する原因になりかねません。

周りの人との関係性を良好にするためにも、相手の立場になって物事を考えましょう。

特に仕事においては、理詰めで相手を責めてしまうとハラスメントになる可能性があります。

理詰めしてしまう人は、相手の話を聞く、意見を受け止める、といったコミュニケーションから理詰めの癖を改善することが大切です。

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