フィードバックとは?ビジネスにおける意味や種類、フレームワークを紹介

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働き方改革
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フィードバックとは?ビジネスにおける意味や種類、フレームワークを紹介

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目次

仕事のパフォーマンスを高めるために不可欠な「フィードバック」。しかし、実際の現場では「伝えたいことがうまく伝わらない」「フィードバックを行った相手がなかなか変化しない」といった悩みを抱えるケースも多いのではないでしょうか。

この記事では、フィードバックの基本的な概念や類似する概念との違い、種類や目的をわかりやすく解説します。現場で活用できるフレームワークや実践時のポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

フィードバックとは

フィードバックとは、相手の行動や成果、パフォーマンスに対して具体的な評価や改善点を伝えるコミュニケーション手法です。相手が自覚できていない点を具体的に伝えることで、受け手は自分の課題に気づき、改善に向けた行動を取りやすくなります。

フィードバックは、個人やチームの成長を促し、パフォーマンスや業績の向上に直結する重要な取り組みとして、ビジネスやスポーツなど幅広いシーンで取り入れられています。

以下では、フィードバックと混同されやすいほかの概念との違いを解説します。

フィードバックに関する記事はこちら

コーチングとの違い

コーチングとは、個人の能力や可能性を引き出し、目標達成を支援するためのコミュニケーション手法です。

ビジネスシーンにおけるフィードバックでは、上司から部下へ、先輩から後輩へ「ここはこう直した方がよい」と一方向的な情報伝達が行われるのが一般的です。

一方で、コーチングでは「あなたはどう思う?」と問いかけ、会話を通じて本人の考えを引き出したり、気づきを与えたりするようにアプローチします。

コーチングに関する記事はこちら

フィードフォワードとの違い

フィードフォワードは、未来志向の改善策や行動計画を提案する手法です。

フィードバックは結果や成果などの過去に焦点を当て、「先月のプレゼン資料ではここが足りなかった」など、不足している点や改善点を伝えます。

一方のフィードフォワードでは、「次回のプレゼンではこの項目を追加しよう」というように、未来に向けた提案を行います。

フィードフォワードに関する記事はこちら

フィードアップとの違い

フィードアップは、目的や目標のすり合わせを行うコミュニケーションのことで、フィードバックの一要素として位置づけられています。

フィードバックが過去や現在の行動・結果に対する評価であるのに対し、フィードアップは現在行っていることに対する答え合わせや軌道修正を目的に行われます。

たとえば、上司や経営陣と「今期はどの方向性で進むべきか」「目標設定は正しいか」といった内容を確認するコミュニケーションがフィードアップにあたります。

チェックバックとの違い

チェックバックとは、書類や制作物に対する修正指示を指します。

フィードバックは個人の行動や成果全般を対象とするのに対し、チェックバックは特定のアウトプットに対して具体的な修正点を示すのが一般的です。

たとえば、デザイン案に対して「ここの色合いをもう少し明るく」といった修正指示がチェックバックに該当します。

レビューとの違い

レビューは、成果物を対象とした品質確認や評価を行うことです。

フィードバックの主な対象が個人であり、その人の成長や改善を目的としているのに対し、レビューでは製品やサービスなどの完成度・品質などを対象としています。

レビューの主な目的は、一定の基準を満たしているか、間違いや不備がないかをチェックし、成果物の完成度や品質を高めることです。

フィードバックの種類

フィードバックには、「ポジティブフィードバック」「ネガティブフィードバック」「建設的フィードバック」の3つが存在します。

  • ポジティブフィードバック
  • ネガティブフィードバック
  • 建設的フィードバック

ポジティブフィードバックとは

ポジティブフィードバックとは、相手の優れた点や成果を具体的に伝えるフィードバックです。

たとえば、「今回のプレゼンの資料はとてもわかりやすかったよ」とフィードバックした場合、相手にとって自信になり、引き続き努力を続けようとするでしょう。

このように、ポジティブフィードバックは、相手のモチベーションを高め、望ましい行動を引き出す効果があります。

ネガティブフィードバックとは

ネガティブフィードバックとは、相手の行動や成果の中で改善が必要な点や問題点を伝えるフィードバックです。

たとえば、「会議中の説明が少し長く、要点がわかりづらかった」といったフィードバックが該当します。

改善や成長を促す上でこのような指摘は必要不可欠ですが、単なる批判と捉えられると相手のモチベーションが低下してしまうため、伝え方には注意が必要です。

建設的フィードバックとは

建設的フィードバックとは、ポジティブな要素とネガティブな要素を組み合わせ、よい点を認めつつ改善点も伝えるフィードバックです。

たとえば、「プレゼンの資料はとてもわかりやすかったけど、もう少しデータの裏付けを入れたほうが説得力が増す」といった伝え方が該当します。

ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックの利点をあわせ持ち、相手を褒めることでモチベーションを高めつつも、具体的な行動の改善を後押しする点が特徴です。

フィードバックの目的

フィードバックは単なる評価や指摘ではなく、以下のような目的があります。

  • 人材育成のため
  • 生産性向上のため
  • モチベーション向上のため
  • 離職を防ぐため

人材育成のため

フィードバックの多くは、人材育成を目的に行われています。

上司や先輩からフィードバックを行うことで、従業員自身が自覚していない強みや弱み、課題、可能性などを客観的に把握できるようになります。

このように、フィードバックによって成長の方向性を示すことで回り道をせずにパフォーマンスの向上が図れるため、効率よく人材育成を行うことができます。

生産性向上のため

フィードバックは、生産性を向上させたい場合にも実施されます。

業務の改善点を具体的に伝えることで問題点の把握がしやすくなり、迅速に軌道修正が図れるためです。

たとえば、「資料作成に時間がかかりすぎているので、テンプレートを作ってみてはどうか」というフィードバックをすれば、作業効率を大幅に改善できる可能性があります。

モチベーション向上のため

適切なフィードバックは、モチベーションの向上にもつながります。

ポジティブフィードバックは従業員の努力や成果を正当に評価する機会になるためです。

よいフィードバックを受けた従業員は、自分の成長を実感できるとともに「自分の頑張りが認められた」という自信にもなるため、さらなる挑戦意欲が湧いてくるでしょう。

このように、フィードバックは適切な使い方をすることで人材のパフォーマンスを最大化するツールにもなります。

離職を防ぐため

離職の防止を目的にフィードバックを行う場合もあります。

フィードバックが従業員とのコミュニケーションの機会になり、信頼関係を構築するきっかけになるためです。

日常的にフィードバックを実施することで、従業員に「自分のことを気にかけてくれている」「自分は組織に必要とされている」という安心感を与えられます。

このような関係性が続けば、従業員は会社に対する不安や不満を抱きにくくなるため、その後の離職の防止にもつながります。

フィードバックのフレームワーク

効果的なフィードバックを行うための、5つのフレームワークをご紹介します。

  • SBI型
  • サンドイッチ型
  • FEED型
  • KPT型
  • ペンドルトンルール

SBI型

SBI型は、「Situation(状況)」「Behavior(行動)」「Impact(影響)」の3要素で構成されるフィードバック手法です。

状況と行動を具体的に伝え、その行動がどのような影響を与えたかを説明します。

たとえば、「先週の会議(状況)で、あなたが率先して参加者の意見をまとめてくれたので(行動)、参加者にとって非常に有意義な時間になった(影響)」といった構成です。

SBI型は相手が事実を客観的に受け止めやすく、改善や継続の方向性が明確になるのが特徴です。

サンドイッチ型

サンドイッチ型は、ポジティブな内容、ネガティブな内容、最後にもう一度ポジティブな内容を伝えるフィードバック手法です。

具体的には「プレゼン資料がとてもわかりやすかったです(ポジティブ)。ただ、話すスピードが少し速かったので、次はもう少しゆっくりすることを意識するとよいですね(ネガティブ)。それ以外はとてもよかったと思います。次回も楽しみにしています(ポジティブ)。」という形です。

サンドイッチ型は、相手が反感を覚えにくく、ネガティブな指摘に対しても前向きに受け止めやすいのが特徴です。

FEED型

FEED型は「Fact(事実)」「Example(例)」「Effect(効果)」「Direction(方向性)」の4段階で構成されるフィードバック手法です。

具体例を交えながら事実を伝え、影響や改善の方向性を伝えます。

たとえば、「昨日の現場ではとても助かりました(事実)。あなたが進捗確認を頻繁に行ってくれたので(例)、遅延なくスムーズに業務が進みました(効果)。今後はさらに各担当者の負担を減らせる方法を考えてみましょう(方向性)。」といった形です。

このように段階的に伝えることで相手が理解しやすく、改善点を行動につなげやすいのが特徴です。

KPT型

KPT型は「Keep(続けること)」「Problem(問題点)」「Try(試すこと)」の3要素で構成されるフレームワークです。

続けるべき点、改善が必要な問題点、次に試すべきことを整理して伝えます。

たとえば、「ミーティングでの要約は非常に的確なので、ぜひ続けてください(続けること)。一方で、議論がそれた際の軌道修正に時間がかかっている点は課題です(問題点)。次回は脱線を防止するためにアジェンダを明確にしてみましょう(試すこと)。」という形です。

KPT型は、良かった点は評価して残しつつ、問題点を明確にして改善提案をするのが特徴です。

ペンドルトンルール

ペンドルトンルールは、相手自身に良かった点と改善点を振り返ってもらった上で、第三者が補足する手法です。

たとえば、部下に「今回の商談で良かった点は何だと思いますか?」と質問し、次に「改善できそうな点は?」と尋ねます。

このように、まずは部下本人の自己採点・自己認識を引き出し、返ってきた答えに対して補足を加えます。

こうすることで相手の自立心や主体性を高め、納得感のあるフィードバックが行えるのです。

フィードバックを行う際のポイント

フィードバックの効果を最大化するには、以下6つのポイントを押さえておくことが大切です。

  • 事前に目標を設定する
  • リラックスできる環境で行う
  • フィードバックは具体的に伝える
  • フォローアップを行う
  • 人格や能力を否定しない
  • 普段から良好な関係を構築する

事前に目標を設定する

フィードバックを実施する場合は、事前に目標を設定しておくことが重要です。

目標があることで評価や指摘の基準が明確になり、相手は成果との比較や改善点を理解しやすくなるからです。

目標が曖昧なままでは指摘内容が漠然としたり、場当たり的に言っていると誤解されたりして、フィードバックが相手に伝わりにくくなる可能性があります。

目標に対する達成度にもとづいて具体的な評価をすることで、相手の納得感も得やすくなるでしょう。

リラックスできる環境で行う

フィードバックは、相手が安心して話を聞ける環境で行う必要があります。

大勢の前や緊張感のある場では防御的な姿勢になりやすく、フィードバックの内容や意図が十分に伝わらない恐れがあります。

相手がフィードバックに集中できるよう、ミーティングルームのような個室や、人が少なく落ち着いたカフェスペースなど、リラックスできる場所を選びましょう。

フィードバックは具体的に伝える

フィードバックはできる限り具体的な言葉で伝えることが重要です。

抽象的な表現では相手が何を改善すべきかイメージしづらくなるからです。

たとえば、「もう少し頑張りましょう」と伝えるよりも、「このように少しやり方を変えれば作業が早くなりますよ」と具体的に伝えたほうが何をすべきかが明確になります。

フィードバックの内容が具体的であればあるほど、相手の行動が変化しやすくなります。

フォローアップを行う

フィードバックは一度伝えただけで終わらせず、フォローアップを行うことが重要です。

指摘しただけで終わると、相手は否定されたような気持ちになり、モチベーションが下がってしまう恐れがあるためです。

フィードバック後に改善した部分を評価し、声をかけるだけでも、相手は「ちゃんと見てくれている」「自分の努力が認められている」と感じます。

フィードバックしたことが適切に反映されているかを確認する意味でも、継続的な確認や声掛けなどのフォローアップを実施しましょう。

人格や能力を否定しない

フィードバックを行う際は、相手の人格や能力を否定するような言い方は避けるべきです。

指摘の対象はあくまで業務上の行動や結果であり、その人個人ではないからです。

相手が「人格や能力を否定された」と受け取ってしまうと、フィードバックの意図や内容が伝わらないばかりか、不満や不安を抱かせることにもなりかねません。

フィードバックの効果を最大限に高めるためには、相手の人格や能力は切り分けて伝えるよう十分に注意しましょう。

主観を挟まない

フィードバックでは、指導者側の主観を挟まないことが非常に重要です。

個人的な好き嫌いなどの主観が入ると、相手は不公平さや理不尽さを感じ、防御的な態度を取る可能性があるからです。

伝える側の感情や感想は排除して、事実をベースに伝えることで、相手はその事実や内容を冷静に受け止めやすくなります。

他人との比較をしない

フィードバックをする際、他人との比較は避けるべきです。

他人と比較すると相手は自己否定感を抱き、モチベーションが低下してしまう場合が多くあります。

他人の優れている点や成果と比較するのではなく、相手の個人的な成長に焦点を当てたほうが、相手は課題を自分事として捉えやすく、前向きな気持ちでフィードバックを受け入れられます。

普段から良好な関係を構築する

フィードバックは課題を指摘する行為であるため、相手の受け入れやすさは普段からの関係が大きく影響します。

フィードバックの内容がどんなに正しくても、信頼関係がなければなかなか相手には届きません。

フィードバックを行う相手には、日頃から小さな成果を認めたり、感謝を伝えたりといったコミュニケーションを積み重ねておきましょう。

信頼関係が構築できていれば、フィードバックを受けた際に「自分の成長を願ってくれている」と前向きに捉えやすくなるはずです。

円滑なフィードバックにChatwork

フィードバックは、人材育成や生産性の向上、従業員のモチベーションアップ、離職率の低下など、さまざまな目的で行われています。

フィードバックにはいくつかの種類とフレームワークが存在し、状況に合わせて適切に使い分けることでさらに効果を高められます。

効果的なフィードバックには具体性、客観性、日頃の信頼関係が不可欠です。

組織内の円滑なコミュニケーションやフィードバックを支えるツールとして、Chatworkの活用がおすすめです。

タスク管理やメッセージの記録を活用すれば、指摘や改善内容を明確に伝えやすくなり、フォローアップも簡単です。

組織全体のコミュニケーション改善に、ぜひChatworkの導入をご検討ください。

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