報連相ができない原因とは?対策方法や部下の心理を解説
目次
部下から報連相(報告・連絡・相談の略称)がないことに悩む管理職、社内の報連相がないことで、いつの間にかトラブルが発生していたり、ミスが多発していると悩む経営者もいるでしょう。
なぜ、部下が上司に報告せずに、独断でものごとを決定するような事態が起きてしまうのでしょうか。
部下が上司に報連相をしない主な原因や理由と、適切な報連相がおこなわれるようにするための対策を紹介します。
報連相ができない原因・理由:心理的影響
なぜ報連相をすることができないのか、部下の心理的な面による理由をふたつ挙げます。
報連相をしやすい心理状態を作り出せていないということは、業務中に委縮したりストレスを抱えている可能性もあります。
また、報連相を面倒だと感じやらないだけであれば問題があるといえますので、理由によって対処法を考える必要があるでしょう。
上司に伝えるのが怖い
報連相ができない部下の中には、上司に何か伝えることに不安や恐れを抱いているケースがあります。
間違った報告をして怒られる不安、失敗を報告することで怒られる怖さが、報連相を妨げる直接的な原因です。
部下からみて威圧的に感じる人が上司であれば、上司に報告する恐怖感は増します。
毎回、叱責を受けるなど、恐怖感が勝ると「自己判断で進めたほうがよいのではないか」という考えに至る人が出てくることは、想像に難くないでしょう。
しかし、たとえ上司が威圧的な態度でなかったとしても、報連相を部下ができないこともあります。
部下とよい関係が築けていなかったり、コミュニケーションが取れていなかったりするケースです。
何となく上司と距離ができてしまい、上司に報連相をしにくい、報連相をすることで何かいわれるのではないかという不安が、上司への報連相を妨げます。
伝えることが面倒
頭では報連相の重要性を理解していても、上司に報告することが面倒なあまり、報連相ができない部下もいます。
報告に割く時間のせいで、いったん仕事がストップしてしまうためです。
毎日の仕事が忙しければ忙しいほど、上司への報告や連絡に割く時間が惜しいと感じ、報連相がなくなっていきます。
また、上司への報連相は、報告する部下だけの問題ではありません。
報連相により、上司の仕事も中断させることになり、上司への遠慮から、上司の様子をうかがって話しかけるのが面倒になってしまっている可能性もあるのです。
報連相ができない原因・理由:環境要因
部下が報連相をできないのは、上司に対する恐れや不安、情報伝達すること自体の億劫さなど、心理的な理由が関係しているためです。
それでは、報連相ができないのはすべて部下の心理的な面で説明できるでしょうか。
部下が報連相をできない原因を探っていくと、部下自身の問題でないことも見えてきます。
職場の環境自体が報連相をしなくてもよいような雰囲気であったり、報連相をしにくい状況ができあがっているケースです。
報連相の重要性が周知されていない
まず、報連相をすることの重要性が周知されていないケースです。
上司からすれば、報連相をするのは当たり前と感じているかもしれませんが、特に社会人に成りたての部下は報連相の習慣が身についていないことが多いです。
報連相の習慣がないということは、報連相の重要性が分かっていないということですので、部下は報連相をしなくても仕事に支障はない、むしろ報連相をする時間が無駄だと考えてしまいます。
報連相のルールや伝える文化がない
報連相ができない部下の中には、どのタイミングで上司に報告するべきか、どのレベルの問題を報告するべきか、基準が分からないために報連相ができない人もいます。
報連相のルールや、報連相する文化が社内で構築されていないことが原因です。
たとえ報連相のルールを定めていても、「状況次第ですぐに報連相する」など自己の判断に委ねるようなルールでは、あいまいすぎてルールの徹底はできません。
>相談しにくい上司から脱却する方法とは?に関する記事はこちら
報連相ができない人への対策
報連相ができない部下に対して、会社、あるいは上司の立場からどのような対策ができるでしょう。
報連相ができない人ができるようになるための、3つの施策を紹介します。
報連相の意識を変える
まず、部下の報連相の意識を変えることです。
上司としても、些細なことでも報連相があったほうが、仕事のミスや失敗を素早く把握して修正できます。
とにかく、報連相を根付かせるまでは、報連相が過剰になってもよいので、どんなことでも報連相を徹底させることです。
不必要な報連相については、このケースでは不要ということを部下に伝えることで、調整できます。
また、報連相に対する意識の低い部下は、仕事は自分の責任で終わらせるべきという傾向にあります。
会社ではチームや組織として動くのが基本ですから、他人の力を借りてもよいので結果を出そうという意識をもたせる、ひとりで抱え込まないようにすることが大切です。
ほかにも、会社として社員に報連相の重要性を伝えられるよう、社員研修をおこなうなど人材教育によって周知するという方法もあります。
簡単なルールを作る
報連相についてのルールがないと、報連相をしなくてもよいような雰囲気ができてしまいます。
簡単なルールでよいので、実践しやすい報連相のルールを決めて、周知するようにしましょう。
ルールには、たとえば以下のようなものがあります。
- 毎日の業務を報告する時間を決める
- 30分悩んだら相談するなどを決める
時間など外的要因による報連相は、基準が明確で報連相につなげやすいです。
一方、どのタイミングで報連相をすればよいか、外的要因だけではルール化できない部分もあります。
外的要因でルール化できない個人の悩みにかかわる部分については、悩んだ時間などを目安にしてルール化するとよいでしょう。
また、部下から報連相を受けたら、端的に指示を出したりするだけでなく、報連相したことによる感謝の言葉を一言添えるだけでも違いますし、信頼関係も築きやすいです。
ただし、ルールは増やし過ぎると負担となってしまいますし、徹底が難しいです。
適度に分かりやすい報連相のルールが設定されていて、かつ社員に周知されているか、今一度確認してみましょう。
>「Chatwork」活用ルールの設定で情報共有の円滑化に成功した事例
要件を伝えるのに適したコミュニケーション手段を使う
上司の仕事を妨げるという不安が、報連相をできなくさせることもあると説明しました。
このような部下の不安を解消して、円滑にコミュニケーションを取れるようにするには、適した手段を利用することです。
緊急を要する内容でスピードを重視する場合は、口頭により情報を伝達します。
記録として内容を残したい場合は、チャットやメールなど、後で内容を確認できるコミュニケーションが適切です。
また、チャットやメールなら上司のタイミングで確認できるため、その都度仕事を中断させてしまうのではないかとの不安からも解消されます。
状況やタイミングに応じて、コミュニケーション手段を使いわけるよう社内で周知していきましょう。
>情報共有に「Chatwork」を活用するメリットとは?に関する記事はこちら
報連相を気軽にするならChatwork
報連相ができない部下がいるのは、報連相についてルール化できていない、気軽にコミュニケーションが取れないなどの職場の環境も影響しているかもしれません。
報連相ができていない部下がいることは会社の問題として捉えて、ツールの導入やルール化を図るなど、部下のサポートと同時に環境整備も考えていくことが大切です。
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