「とんでもないです」の意味や正しい敬語とは?言い換え表現やビジネスでの使い方も解説
目次
「とんでもないです」という表現を聞いて、相手がどのような意味合いで使っているのか迷った経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「とんでもないです」は、複数の意味をもつ言葉ですが、ビジネスシーンにおいては、謙遜する際に使用されることが多い表現です。
「とんでもないです」の意味やビジネスでの使い方、正しい敬語や言い換え表現を確認していきましょう。
「とんでもないです」の意味とは
「とんでもないです」は、主に以下の3つの意味をもつ言葉です。
- 思いがけない・意外である:予想外のできごとが起こった意味合い
- もってのほかである・けしからん:あってはならないことを非難する意味合い
- 決してそうではない・滅相もない:否定や謙遜を込めた意味合い
ビジネスシーンにおいては、取引先や上司など、目上の人から褒められた際の謙遜表現として、「3.」の「滅相もございません」という意味合いで使われることが多いです。
また、「いえいえ、とんでもないです」のように、「とんでもないです」と併用されることが多い「いえいえ」も、多くの場合に謙遜の意味合いで使用される言葉です。
ビジネスシーンでスマートに使い分けができるように、状況に合った「とんでもないです」の使い方を覚えましょう。
「とんでもないです」の使い方や例文
上記の3つの意味をふまえて、ビジネスシーンにおける「とんでもないです」は、以下のように3つの使い方をすることができます。
- 褒め言葉に対する謙遜を込めた否定の使い方
- 目上の人からの謝罪に対する否定の使い方
- あってはならないことを非難する使い方
場面に応じた適切な使い分けができるように、それぞれの意味の使い方を確認していきましょう。
使い方(1):感謝や褒め言葉に対する「とんでもないです」
謙遜の表現として「とんでもないです」を使用する際は、以下の例文のように、取引先や上司など、目上の人から褒められたときに適切です。
相手:あなたの作る資料は非常にわかりやすいですね。
自分:とんでもないです。お役に立てたようで嬉しいです。
相手:今月の実績はすばらしいね。
自分:とんでもございません。いつもご指導ありがとうございます。
なお、マナーとして謙遜する人は多いですが、褒められてうれしいときは、「ありがとうございます」などの直接的な言葉で、気持ちをストレートに伝えると、より心が通いやすくなり、関係性を深めることができます。
謙遜の気持ちをもちながらも、時には素直に気持ちを伝えてみましょう。
使い方(2):目上の人からの謝罪に対する「とんでもないです」
目上の人から謝罪された際に、「謝罪の必要はありませんよ」という意味を込めて、否定する表現としても、「とんでもないです」を使うことができます。
相手:○○の件では、申し訳なかった。
自分:とんでもないです。お気になさらないでください。
謝罪を否定する際は、「とんでもないです」のあとに相手を気遣う一言をくわえると、「謝らなくていいですよ」という意味が伝わりやすくなります。
使い方(3):相手の言動を非難するときの「とんでもないです」
「とんでもないです」は、以下の例文のように、相手の言動を非難するときにも使用できる表現です。
- とんでもない態度ですね
- あなたのしたことは、とんでもないことですよ
直接的な言葉で相手を非難すると、その後の関係に悪影響を及ぼす恐れがあるでしょう。
このような際に、「とんでもないです」と間接的な言葉を使うと、角を立てずに、非難の気持ちを伝えることができます。
良好な関係を維持しながら、非難の意思を伝えたい際は、「とんでもないです」を使用するようにしましょう。
「とんでもないです」の正しい敬語表現とは
「とんでもないです」や「とんでもございません」は、目上の人に対して使う敬語として、適切な表現です。
しかし、文法上では正しい敬語表現ではないため、注意点をおさえたうえで使用するようにしましょう。
文法上では「とんでもございません」は誤用
「とんでもないです」は、形容詞の「とんでもない」に、丁寧語の「です」を組み合わせた言葉です。
「とんでもない」で、ひとつの完成した単語であるため、「とんでも」+「ない」に分解して使うことができず、「とんでも」+「ございません」は、文法上では誤りです。
ただし、「とんでもないです」という表現が一般的になっているため、場面や状況に合わせて、使用することは問題ないとされています。[※1]
正しい敬語表現との使い分けができるように、「とんでもないです」の正しい敬語表現についても確認しておきましょう。
「とんでもないことです」が正しい敬語表現
「とんでもないです」は、「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」が、正しい敬語表現です。
ただし、「とんでもないことでございます」は、使用シーンによっては、相手の言葉が「とんでもないこと」であると非難する意味合いに伝わってしまうことがあります。
また、「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」を、冗長表現ととらえる人もいるため、相手や状況にあわせた使い分けや、言い換え表現の活用などが必要です。
「とんでもないです」の言い換え表現・類語
「とんでもないです」は、前述した通り、正しい敬語表現ではないため、時と場合に応じて、言い換え表現や類語などで、言い換えられるようにしておきましょう。
「とんでもないです」の言い換え表現・類語を紹介します。
恐縮です
「恐縮です」は、「相手の厚意に身がすくむ思いや様子」という意味がある言葉で、以下の例文のように使用できます。
相手:会議では厳しいことをいいましたが、今後も期待しています。
自分:いつもご指導をいただき恐縮です。ご期待に応えられるよう頑張ります。
また、感謝を伝えたいときは、以下の例文のように「ありがとうございます」をあわせて伝えると、感謝の気持ちをより伝えることができるでしょう。
相手:○○の件、社内でも高評価です。あなたに依頼してよかったです。
自分:お褒めの言葉をいただき恐縮です。ありがとうございます。
なお、立場が上の人に使用するときや、より堅い表現にしたいときは、「恐縮に存じます」を使用するようにしましょう。
恐れ入ります
「恐れ入ります」は、「感謝や申し訳ない気持ち」のニュアンスをもつ言い換え表現で、目上の人に対して使用するのが一般的です。
以下の例文のように、上司や取引先からの褒め言葉を謙遜する際に使用できます。
相手:あなたはプレゼンが上手だね。わかりやすかったよ。
自分:お褒めいただきありがとうございます。恐れ入ります。
また、以下の例文のように、謝罪に対する申し訳ない気持ちを伝える表現としても適切です。
相手:○○の件では、大変失礼いたしました。
自分:恐れ入ります、ご丁寧にありがとうございます。こちらも確認が足りずに失礼いたしました。
滅相もないです(滅相もないことでございます)
「滅相もないです」は、以下の例文のように「そんなことはない」と謙遜する意味合いで使用できる表現です。
相手:○○のプロジェクトは、あなたのおかげで成功したよ。
自分:滅相もないです。△△さんのご指導のおかげです。
また、「滅相もないです」は、「あるべきではない」と否定や断る意味合いで、以下の例文のように使用することもできます。
相手:きみにプロジェクトのリーダーを任せたい。
自分:リーダーなど滅相もございません。プロジェクトに参加できるだけでも光栄です。
どちらの意味合いも、「とんでもない」に近い敬語表現として使用することができます。
光栄です
「光栄です」は、「感謝や名誉に思う気持ち」を意味する言葉で、目上の人に限らず、同僚や部下にも使用できるため、相手を選ばずに使える表現です。
実際に使用するときは、以下の例文を活用し、目上の人に使用するときや、より丁寧に言いたいときは「光栄に存じます」を使用するようにしましょう。
相手:あなたのおかげで、○○が看板商品になりました。
自分:身に余るお言葉ありがとうございます。お役に立てて光栄です。
幸甚(こうじん)に存じます
「幸甚に存じます」は、「大変うれしく思う」ことを意味する表現で、目上の人に対する使用が適しています。
実際に使用する際は、以下の例文のように活用しましょう。
相手:今度のプレゼンで、プロジェクトの代表として発表してくれませんか。
自分:このような貴重な機会をいただき、幸甚に存じます。
なお、「幸甚に存じます」は、ビジネスメールでの使用が適切なため、口頭での使用は控えることも覚えておきましょう。
そんなことないです(そんなことありません)
「そんなことないです」は、以下の例文のように、褒め言葉などをやんわり否定する際に使用する表現です。
相手:今月の実績がよかったのは、あなたのおかげです。
自分:そんなことないです。○○さんのご指導のおかげです。
上司など、目上の人に対しても使用できる表現ですが、立場や関係性によっては、軽く見られていると誤解が生じる可能性もあるため、注意が必要です。
「とんでもないです」の英語表現
英語には「とんでもないです」と謙遜する直接的な表現がありません。
しかし以下のフレーズを活用することで、「とんでもないです」のニュアンスを伝えることができるため、覚えておきましょう。
【褒められたとき】
- Thank you.(ありがとうございます)
- I'm glad to hear that.(そう言ってもらえてうれしいです)
【感謝されたとき】
- Don't mention it. (どういたしまして/感謝をいうほどではありません)
- Not at all. (とんでもないです、お礼をいうほどではありませんよ)
【謝られたとき】
- No problem.(大丈夫、問題ないですよ)
- Don't worry about it. (気にしないでください)
- That's okay. (大丈夫ですよ)
ビジネスメールで「とんでもないです」を使用するときの注意点
ビジネスメールは、対面と比較して、言葉のニュアンスや感情が伝わりにくいため、意図しない伝わり方をしてしまい、誤解が生じてしまうこともあるでしょう。
円滑なコミュニケーションを実現するために、「とんでもないです」をビジネスメールで使用する際の注意点をおさえておきましょう。
感謝や謝罪の言葉とあわせて使用する
ビジネスメールで「とんでもないです」だけ送ると、冷たい印象を与えたり、誤解が生じたりする可能性があります。
使用する状況にあわせて、「ありがとうございます」や「申し訳ございません」などの言葉を添えて、相手の心証を損なうことを避けられるようにしましょう。
目上の人に対しては「とんでもないことです」を使い分ける
「とんでもないです」は、目上の人に対して使用する表現として適切であるものの、正確な敬語ではないため、相手の立場や状況によっては、不快に捉えられる恐れがある表現です。
相手との関係性にもよりますが、正しい敬語表現である「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」を使用するなど、必要に応じて、使い分けるようにしましょう。
「とんでもないです」をビジネスシーンで使いこなそう
「とんでもないです」の意味や使い方、正しい敬語や言い換え表現をみてきました。
「とんでもないです」は、褒め言葉への謙遜や目上の人からの謝罪の否定、非難をスマートに伝える際に活用できる表現です。
ビジネスを円滑に進めるためには、良好な人間関係の構築が重要ですが、そのためには、正しい言葉で、正しく自分の意思を伝えることが大切です。
正しく意思が伝わらないと、相手に誤解や不快感を与える恐れもあるため、相手や状況に応じて、感謝や謝罪の言葉を補足する、言い換え表現や類語と使い分けるなどを意識し、適切にコミュニケーションがとれるようにしましょう。
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[※1]文部科学省「敬語の指針」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/keigo_tosin.pdf