「お気遣いなく」の正しい意味とは?使い方や注意点を例文付きで解説

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「お気遣いなく」の正しい意味とは?使い方や注意点を例文付きで解説

目次

ビジネスシーンにおいて、相手からの配慮や心配に対して、「気にしないでください」という意思を伝えたい場面はよくあるでしょう。

この場合は、ストレートに、「気にしないでください」と伝えるよりも、「お気遣いなく」という表現を使って伝えると、相手の心配や配慮を丁寧に断ることができます。

円滑なコミュニケーションを目指すために、「お気遣いなく」の意味や使い方、類語や言い換え表現をみていきましょう。

「お気遣いなく」の意味

「お気遣いなく」は、人からの配慮や心配へ、お礼の気持ちを込めつつ、「気にしないで欲しい」「心配しないでください」という意思を表現する言葉です。

たとえば、人に贈り物や金品を渡したときに、「お返しなどは必要ありません」と伝えたい場合には、「お気遣いなく」を使います。

「気遣い」とは、「相手の事情を察して神経を使うこと」や「いろいろと配慮すること」といった意味をもつ言葉です。

この「気遣い」に、「なく」をつけて、「自分に対して、心配や配慮をする必要はありません」というニュアンスを表現できます。

「お」をつけて「お気遣い」とすることで、丁寧な表現になっています。

>「お心遣い」と「お気遣い」の違いに関する記事はこちら

「お気遣いなく」の使い方と例文

「お気遣いなく」は、「心配しないでください」や「配慮しないでください」、「気にしないでください」という気持ちを伝えたいときに使う表現です。

たとえば、以下のようなシーンで活用できます。

活用シーン 活用方法
訪問先でお茶などを出してもらったときに お気遣いなく。
食事を一緒に食べるときに お気遣いなく、先にお召し上がりください。
贈り物をするときに、お返しが不要であることを伝えるときに 心ばかりの品ですので、くれぐれもお気遣いなく。
手紙やメールなどの文章で伝えるときに お気遣いなさらぬよう、お願い申し上げます。
返信が不要であることを伝えるときに 返信はどうぞお気遣いなさらないでください。

「お気遣いなく」を使用する際の注意点

「お気遣いなく」は、目上の人にそのまま使ってしまうと、失礼に当たるとされている表現です。

「お気遣いなく」は、動詞が省略されている表現のためです。

目上の人に使う場合には、「お気遣いなさいませんよう、お願い申し上げます」や「お気遣いなさらぬよう、お願いいたします」などのように、動詞をつけて言い切るようにしましょう。

また、「お気遣いなく」を多く使いすぎてしまうと、相手から心配や配慮してもらっているにもかかわらず、冷淡な印象を与えてしまう可能性があります。

時には、相手からの心配や配慮に素直にお礼を述べて受け入れることも大切です。

「お気遣いなく」を使いすぎないように注意しましょう。

「お気遣いなく」の類語・言い換え表現

「お気遣いなく」には、さまざまな類語や言い換え表現があります。

類語や言い換え表現も覚えておけば、同じ表現の繰り返しをさけられるでしょう。

相手や状況に応じて、適切な表現の使い分けもできるようになるので、「お気遣いなく」の類語や言い換え表現もぜひ覚えておきましょう。

「お気になさらず」

「お気になさらず」とは、「気にしないでください」という意思を相手に伝えることができる表現です。

接頭辞の「お」をつけると、相手に対して丁寧な伝え方ができます。

A:先ほどはメールに添付ファイルをつけ忘れてしまい、申し訳ございませんでした。
B:改めて添付ファイル付きでメールをお送りいただいたので、問題ございません。どうぞお気になさらないでください。

A:先日、1週間ほど体調不良で休んでいたと聞きました。お身体は大丈夫ですか。
B:おかげさまで回復しましたので、お気になさらず」

A:今週の金曜日の夜に、係のみんなで飲み会をする予定だけど、一緒にどうですか。
B:誘っていただきありがとうございます。あいにくその日は別の用事がありますので、私のことは気になさらず、みなさんで楽しんできてください。

「お構いなく」

「お構いなく」は、「気にしないでください」や「私にお世話をしないでほしい」という意味をもつ言葉です。

「構う」には、「気にする・気をつかう」「世話を焼く・相手にする」などの意味があります。

そのため、「お構いなく」で、「私に対して気をつかったり世話を焼いたりする必要はありません」という気持ちを表現することができます。

「お」がついた丁寧な表現であり、ビジネスシーンでも使用可能です。

A:お茶をどうぞ。
B:お構いなく。

A:よろしければ商品をご案内いたします。
B:お構いなく。

「お気持ちだけ頂戴します」

「お気持ちだけ頂戴します」とは、相手の気持ちに対して配慮しながら、提案や誘いを断る丁寧な表現です。

「あなたからの心配や気遣いの気持ちだけは受け取りますが、協力やお誘いは不要です」という意味で使います。

「お気持ち」とは、相手の考えや気遣いに対する尊敬をあらわす表現です。

「頂戴」は、「もらう」の謙譲語にあたり、「します」は「する」の丁寧語にあたります。

丁寧な表現のため、「お気持ちだけ頂戴します」は、目上の人にも、問題なく使える言葉です。

A:このあと、夕食でもご一緒にいかがでしょうか。
B:残念ですが、先約がありますので、お気持ちだけ頂戴します。

A:ぜひご支援させていただきたいのですが。
B:ご提案ありがとうございます、お気持ちだけ頂戴します。

「大丈夫です」

「大丈夫です」は、「自分は大丈夫なので、心配や配慮をしてもらう必要はありません」という気持ちを表現できる言葉です。

やや婉曲的な表現になるため、ストレートに断るよりも、柔らかく断りの気持ちを伝えることができます。

ただし、あいまいな表現になるため、相手からの申し入れを受けるのか不要なのかが明確にわかりにくく、誤解を与える可能性もあるため、注意が必要です。

A:昨日から少し咳込んでいるみたいだけど、大丈夫ですか。
B:大丈夫です。

A:締め切りも近いし、一覧表作成の作業をよかったら手伝いましょうか。
B:今日中には終わりそうなので、大丈夫です。

>「大丈夫です」の敬語表現に関する記事はこちら

「結構です」

「結構です」も、「お気遣いなく」と同様に、相手からの申し出や提案を断るときに使える表現です。

ただし、「結構です」は、お断りをする際の表現として、ややストレートで、冷たい印象が強い言葉のため、言い方に注意しつつ、場合によっては別の表現を使いましょう。

また「結構です」は、肯定と否定のどちらの意味にもとれる言葉です。

相手の申し出に対して、「結構です」のみで答えた場合、誤解を招くおそれもあります。

「お気遣いなく」のように、断りや否定の意味で使う場合には、「いいえ、結構です」など、否定の意思をはっきり伝えるようにしましょう。

A:3年保証もおつけいたしますか。
B:いいえ、結構です

>【例文あり】ビジネスのお断りメールの書き方と注意点に関する記事はこちら

「お気遣いなく」への返答方法

ビジネスシーンで、「お気遣いなく」と言われる場面も多々あるでしょう。

その際の返答としては、「承知いたしました」などが適切な表現となります。

ただし返答する際は、相手が、「お気遣いなく」を社交辞令で言っているのか、本当に気遣いが不要であるために言っているのかの判断が必要です。

贈り物をするときに、社交辞令として相手が、「お気遣いなく」といっている場合には、お返しを贈るのがよいでしょう。

一方で、葬儀について、「家族葬となりますので、お気遣いなさいませんようお願い申し上げます」と言われた場合は、社交辞令ではなく、本当に気遣いが不要であるケースといえます。

「お気遣いなく」に対する返答や対応は、相手の意図をよく考えておこなうようにしましょう。

正しい言葉遣いで円滑なコミュニケーションを

「お気遣いなく」は、相手の配慮や気遣いに対して、お礼の気持ちを込めながら、お断りをするときに使う表現です。

ビジネスシーンで、「気にしないでください」や「心配しないでください」というニュアンスを伝える機会は多くあるため、意味や使い方をよく把握しておくようにしましょう。

ビジネスシーンで、円滑なコミュニケーションを実現するためには、チャットツールの活用もおすすめです。

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