退職の挨拶メールの書き方とは?【例文付き】送る際のマナーや返信も解説

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退職の挨拶メールの書き方とは?【例文付き】送る際のマナーや返信も解説

目次

印象のよい退職の挨拶メールの書き方を知っていますか。

退職の挨拶メールの目的やタイミングは、送る相手によって異なりますが、知らずにマナー違反をしてしまうと、信頼関係を損なう恐れがあるため注意が必要です。

失礼のない退職の挨拶メールが書けるように、マナーや社内・社外別の書き方や文例、返信方法について確認していきましょう。

退職の挨拶メールはいつ送る?

退職メールは、お世話になった職場への感謝や、後任者への引継ぎを知らせる目的があります。

ただし、退職メールを送る相手が、社内か社外の人かで、メールを送る目的が異なるため、適切なタイミングも異なります。

相手別の退職メールを送る目的をおさえたうえで、相手にあわせたタイミングで送れるようにしましょう。

社内向けの退職メールを送るタイミング

社内の人に送る退職メールは、お世話になった人への感謝を伝える目的があるため、最終出社日に送ります。

ただし、送るタイミングが社内規定で決まっている場合もあるため、事前に確認し、もしも送るタイミングに悩んだら、前もって上司や先輩社員に相談すると安心でしょう。

社外向けの退職メールを送るタイミング

取引先などの社外の人に送る退職メールは、お世話になった人への感謝や退職の挨拶とともに、後任者への引き継ぎについて知らせる目的を兼ねるため、相手に配慮して、社内向けよりも早い退職日の2週間くらい前に送ります。

取引先に送る退職メールには、退職まで責任をもって業務を遂行する旨や、しっかりと引き継ぎを完了させる意向を伝えて、相手に安心してもらうために送るという目的がある点を覚えておきましょう。

また、社外向けの退職メールは、相手に失礼がないように、社外に退職を公表してもよい時期になり、引継ぎをする後任者が決まったら必ず報告します。

関係性によっては、直接出向いて挨拶をしたほうがいい場合もあるため、事前に上司や先輩社員に相談したうえで対応を決めましょう。

【社内編】退職の挨拶メールを送るときのマナーや注意点

社内向けに送る退職メールは、お世話になった人々への感謝を伝えるほかに、去り際の印象を潔く爽やかにする目的もあります。

印象よく退職できるように、退職メールを送るときのマナーを確認していきましょう。

一斉送信は個人情報に配慮して送る

社内向けの退職メールを一斉送信してもよいか迷うかもしれませんが、しっかりと感謝を伝える文面になっていれば、一斉送信で問題はありません。

ただし、他の人に個人情報であるメールアドレスが知られないように、宛先を「Bcc」にして、自分のアドレスを「To」で送る配慮は欠かさないようにしましょう。

また宛名は、「各位」や「○○部の皆さま」などにして、複数の人に送っている状況がわかるような気遣いも大切です。

>ビジネスメールの宛名の正しい書き方とは?に関する記事はこちら

上司やお世話になった社員には個別で送る

お世話になった上司や、親交の深い先輩社員や同僚には、一斉送信ではなく、個別でメールを送るのがマナーです。

感謝の気持ちが伝わりやすいように、印象的なエピソードを具体的に書いて送るようにしましょう。

関係の深さよりも業務での関りを優先する

相手との関係性が浅い場合、退職メールを送るべきか迷うかもしれません。

退職メールを送ったほうがよいか迷ったときは、関係性の深さよりも、業務で関わりがあるかどうかで判断するようにしましょう。

関係性が浅い人でも、過去に業務で関わりがあった場合、一斉送信でいいので挨拶のメールを送るのがマナーです。

退職理由は「一身上の都合」と記載する

退職理由はさまざまありますが、基本的には明記せずに、「一身上の都合」と記載するようにしましょう。

詳細な記載は、信用を損ねたり、遺恨を生じさせたりする可能性があるため、退職理由は明記しないのがマナーです。

ただし、退職理由が結婚や出産などの場合は、退職理由を明記してもよいでしょう。

>「一身上の都合」の使い方とは?に関する記事はこちら

【社外編】退職の挨拶メールを送るときのマナーや注意点

社外に送る退職メールでは、会社の信用を損なわないような配慮が大切です。

在職中の感謝を伝える点や退職理由を「一身上の都合」と伝えるのは社内向けと同様ですが、しっかりと引継ぎをする旨を伝えて、相手に安心してもらう目的がある点が、社内向けの退職メールとは異なります。

自身と会社の信用を守りながら、印象のよい退職メールを送れるよう、社外に退職メールを送るときのマナーを確認しておきましょう。

件名は退職の挨拶だとわかるようにする

退職メールを送る際は、件名をみてすぐに、メールの内容が退職の挨拶だとわかりやすいものにするのがマナーです。

件名の例は以下のとおりです。

  • 退職のご挨拶【株式会社△△ ○○(氏名)】
  • 退職のご連絡【株式会社△△ ○○(氏名)】

なお、社内向けに送るときも、同様にわかりやすい件名にしましょう。

後任者と引継ぎの挨拶で訪問すると伝える

退職にともない、業務の引き継ぎが発生する場合で、取引先に訪問する機会がある場合は、退職の挨拶メールに、挨拶に伺いたい事柄や、後任者の名前を忘れずに記載して送るようにしましょう。

訪問の日程を決める際は、相手の都合を優先する配慮も大切です。

>社外への引き継ぎメールの書き方とマナーに関する記事はこちら

退職の挨拶ができないときは謝罪を伝える

後任者と一緒に挨拶するための訪問ができない場合は、訪問できない旨の謝罪を伝える対応が、ビジネスシーンにおけるマナーです。

メールで謝罪を伝えたうえで、後任者の名前と連絡先を記載し、後日後任者から連絡する旨を伝える内容にします。

退職前に引継ぎの訪問ができない場合、相手はしっかりと引継ぎをしてくれるのか不安になる可能性があるため、相手が不安にならないようていねいに対応するのがマナーです。

退職後の連絡先は相談してから記載する

退職後も連絡をとるために、退職メールに連絡先を記載したい人もいるでしょう。

しかし、相手が社外の人の場合に、退職後の連絡先を伝えてしまうと、現在の会社とトラブルに発展する恐れがあるため、注意が必要です。

退職後の連絡先を記載する前に、上司や先輩社員に相談し、記載しても問題がないかの確認をとってから記載しましょう。

【社内編】退職の挨拶メールの書き方・文例

社内向けの退職メールを送る場合、一斉送信の内容はシンプルなものにして、簡潔にまとめましょう。

また、お世話になった人に個別で送るときは、具体的なエピソードを交えながら、感謝を伝える内容を添えるとよいでしょう。

社内向けの退職メールに書く内容

社内向けの退職メールは、以下の構成で作成しましょう。

  1. 件名
  2. 宛名
  3. 挨拶、名乗り
  4. 直接挨拶できないことのお詫び
  5. 感謝の気持ちやお礼(個別の時は具体的なエピソード)
  6. 退職後の連絡先(電話番号、メールアドレス、SNSのアカウント)
  7. 結びの言葉
  8. 署名

社内で一斉送信する退職メールのシンプルな文例

社内向けに一斉送信する際の、退職の挨拶メール文例です。

(1)件名 退職のご挨拶【○○(氏名)】
(2)本文 △△部の皆さま
(3)挨拶、名乗り お疲れ様です。○○です。
(4)直接挨拶できないことのお詫び 私事で恐縮ですが、このたび一身上の都合によりx月末をもって退職することになり、本日が最終出社日となりました。
本来であれば直接ご挨拶をすべきところ、メールでのご挨拶となり申し訳ございません。
(5)感謝の気持ちやお礼(個別の時は具体的なエピソード) 入社からx年、皆さまには大変お世話になりました。
至らぬ点も多々あったと思いますが、皆さまに支えられ多くのことを学ばせていただきました。心より御礼申しあげます。
業務を通して学ばせていただいたことを活かし、今後も精進してまいります。
(6)退職後の連絡先(電話番号、メールアドレス、SNSのアカウント) なお、今後の連絡先は以下となります。
なにかございましたら、こちらへご連絡をいただけますと幸いです。
メールアドレス:xxx@xxx.com
電話番号:xxx-xxxx-xxxx
(7)結びの言葉 最後になりましたが、皆さまのさらなるご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。今まで、本当にありがとうございました。
(8)署名 △△部 ○○○○(氏名)

上司などに個別で送る退職メールの文例

上司やお世話になった人に対して個別に送る退職メールの文例は以下のとおりです。

(1)件名 退職のご挨拶【○○(氏名)】
(2)本文 △△部 部長 ●●さん
(3)挨拶、名乗り お疲れ様です。△△部の○○です。
(4)直接挨拶できないことのお詫び 一身上の都合によりx月末をもって退職することになり、本日が最終出社日となりました。
本来であれば直接ご挨拶をすべきところ、メールでのご挨拶となり申し訳ございません。
(5)感謝の気持ちやお礼(個別の時は具体的なエピソード) 入社から×年、●●部長には大変お世話になり、たくさんのことを学ばせていただきました。
とくに、▲▲のプロジェクトでは、温かい叱咤激励の言葉をいただいたことをいまでも覚えています。(具体的なエピソード)
在職中は至らぬ点も多々あったと思いますが、本当に多くのことを学ばせていただいたこと、心よりお礼申しあげます。
これまでの経験を活かし、今後も精進してまいります。
(6)退職後の連絡先(電話番号、メールアドレス、SNSのアカウント) なお、今後の連絡先は以下となります。
なにかございましたら、こちらへご連絡をいただけますと幸いです。
メールアドレス:xxx@xxx.com
電話番号:xxx-xxxx-xxxx
(7)結びの言葉 末筆ではございますが、●●部長のご厚情に深謝するとともに、今後のご多幸とさらなるご健勝を心よりお祈り申し上げます。
いままで、本当にありがとうございました。
(8)署名 △△部 ○○○○(氏名)

なお、個別で送る場合は、長文になるのを避けながら、具体的なエピソードを書くと、感謝が伝わりやすくなるでしょう。

【社外編】退職の挨拶メールの書き方・文例

社外向けの退職の挨拶メールは、後日引き継ぎの挨拶で訪問する場合と、メールのみで退職の挨拶をする場合とで内容が異なります。

ただし、どちらも感謝を伝えたうえで、相手が不安にならないように、しっかりと引き継ぎを実施する旨を伝えるようにしましょう。

社外向けの退職メールに書く内容

取引先などの社外向けに送る退職メールは、以下の構成で作成しましょう。

  1. 件名
  2. 宛名
  3. 挨拶、名乗り
  4. 感謝の気持ちや御礼
  5. 後任者の名前と引き継ぎについて
  6. 署名

後任者と訪問する場合の退職メールの文例

業務を引き継ぐ後任者と、取引先に訪問する予定がある場合は、下記の文例を参考にしてみてください。

(1)件名 退職のご挨拶【株式会社△△ ○○(氏名)】
(2)本文 ▲▲株式会社 ▲▲部 ●●様
(3)挨拶、名乗り いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○でございます。
(4)感謝の気持ちやお礼 私事で恐縮ですが、このたび一身上の都合により3月末をもって退職する運びとなりました。
最終出社日は3月27日を予定しております。
●●様には在職中になにかとお力添えいただき、誠にありがとうございました。
改めて深く感謝申し上げます。
(5)後任者の名前と引き継ぎについて 後任は、同じ部署の○○(後任者の名前)が務めさせていただきます。
退職までにしっかりと引継ぎをおこないますので、どうぞご安心ください。
つきましては、お時間をいただけるようでしたら、後任の○○とご挨拶に伺いたく存じます。
さっそくではございますが、以下の日程のご都合はいかがでしょうか。
3月20日(月)11:00~15:30
3月21日(火)13:00~16:00
ご検討のほどよろしくお願いいたします。
(6)署名 株式会社△△ ○○(氏名)

また、親交の深い相手の場合、(4)で具体的なエピソードを書き加えると、より感謝の気持ちを伝えられるでしょう。

メールのみで退職の挨拶をする場合

後任者と引き継ぎの挨拶はせず、メールのみで退職の挨拶をする場合の文例は以下のとおりです。

(1)件名 退職のご挨拶【株式会社△△ ○○(氏名)】
(2)本文 ▲▲株式会社 ▲▲部 ●●様
(3)挨拶、名乗り いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○でございます。
(4)感謝の気持ちやお礼 私事で恐縮ですが、このたび一身上の都合により3月末をもって退職する運びとなりました。
最終出社日は3月27日を予定しております。
本来であれば直接ご挨拶すべきところですが、メールでのご挨拶となりましたこと、お詫び申し上げます。
在職中、 ●●様にはさまざまなご支援をいただき、誠にありがとうございました。
(5)後任者の名前と引き継ぎについて 後任は、同じ部署の○○(後任者の名前)が務めさせていただきます。後日、改めて○○(後任者の名前)がご挨拶に伺いますので、変わらずご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
末筆ではございますが、貴社のご発展と●●様の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
(6)署名 株式会社△△ ○○(氏名)

メールのみで退職の挨拶をおこなう場合は、「末筆ではございますが」と締めくくりの前置きをした上で、相手を気遣う結びの言葉を書くのがポイントです。

退職の挨拶メールへ返信するときのマナー

退職の挨拶メールを受け取った際に、返信をするべきなのか迷う場面もあるでしょう。

退職メールへの返信では、相手との関係性や状況を考慮しながら、マナーを守った対応が大切です。

パターン別にマナーを確認しておきましょう。

一斉送信の退職メールへの返信は不要

退職の挨拶メールが一斉送信で送られてきた場合、基本的に返信はしなくても問題はありません。

ただし、個人的に親交のあった人や、お世話になった人に対しては返信を送り、退職後も同じ業界で働く場合など、今後も関係が続く人にも返信を送った方がよいでしょう。

なお、個別で送られてきたときには、今後の関係性を考えて、必ず返信することがマナーです。

返信はできる限り当日中に送る

社内の退職メールは、前述した通り、退職する当日に最後の挨拶としてメールを送るのが一般的です。

社内で使用しているメールアドレスは、退職後には使用できなくなるケースが多いため、当日中に返信をしないと、読んでもらえない可能性が高いです。

退職メールが送られてきたら、当日中に返信を送るようにしましょう。

退職理由や転職先は聞かないのがマナー

退職する人のなかには、退職理由や転職先を知られたくない人もいます。

よって、退職メールに退職理由や転職先の記載がない場合は、むやみに聞かないのがマナーです。

退職メールに返信するときは、相手のプライベートには触れず、相手を気遣う内容を返信しましょう。

退職の挨拶メールへの返信方法について、より詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

>退職の挨拶メールに返信は必要?に関する記事はこちら

退職の挨拶メールへの返信文例

退職メールに返信するときは、お世話になった人へのお礼や、相手を気遣う気持ちをいれるのがポイントです。

親しい相手であれば、長文になりすぎない程度に具体的なエピソードをいれるようにしましょう。

社内の退職メールへの返信の文例

社内の退職メールへの返信の文例は、以下のとおりです。

件名:Re:退職のご挨拶【△△部 ○○(氏名)】


本文:
△△部 ○○さん
お疲れ様です。●●です。
お忙しいなか、退職のご連絡をいただきありがとうございました。

○○さんとは、プロジェクトのメンバーとして、○○をおこなったことが印象に残っています。
最後まで諦めない姿勢に、多くのことを学ばせていただきました。(具体的なエピソード)

もう一緒に仕事ができないことは残念ですが、常にまわりに気を配り、感謝を忘れない○○さんと一緒に仕事をした経験を活かしていきたいと思います。

退職されても、これまで以上に○○さんがご活躍されることを心よりお祈りいたします。
お身体に気をつけて、お元気でお過ごしください。
いままで本当にありがとうございました。

▲▲部 ●●(署名)

マナーを守って印象のよい退職の挨拶メールを送ろう

退職メールは、在職中の感謝を伝えるほか、自身や会社の信用を損なわないためにも、退職前の送信がマナーです。

場合によっては退職後も同じ業界で働いたり、親交が続いたりする状況もあります。

マナーや印象ひとつで、信頼関係を損なってしまう恐れがあるため、印象よく退職できるように、マナーを守ったうえで、相手への気遣いや配慮を忘れず、適切なタイミングで退職メールを送るようにしましょう。

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退職の挨拶メールに関するQ&A

退職の挨拶メールを送るタイミングは?

社内の人へは最終出社日に、社外の人へは退職日の2週間前辺りが、退職も挨拶メールを送るタイミングとして適切です。

退職メールを送る相手が、社内か社外の人かで、メールを送る目的が異なるため、適切なタイミングも異なります。

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