始末書の書き方とは?そのまま使える【文例付き】で構成案と注意点を解説

公開日: 更新日:
業務効率化
  • facebookシェアボタン
  • Xシェアボタン
  • はてなブックマークボタン
  • pocketボタン
始末書の書き方とは?そのまま使える【文例付き】で構成案と注意点を解説

目次

始末書は、懲戒処分の方法として「反省が求められる出来事」が起きたときに提出します。

従業員に同じ出来事を繰り返さない、という意識を高めてもらうためにも重要です。

ただ、実際に書くときは、構成や本文に悩んでしまう場面も少なくありません。

適切に内容を伝えるためにも、始末書の書き方と文例をわかりやすく解説します。

始末書とは

始末書とは、勤務中に発生したミスやトラブルに対して、同じことを繰り返さないために、従業員に反省を促し、再発防止を誓約させる書類のことです。

ミスやトラブルの発生原因、反省・謝罪の言葉、再発防止策を始末書の形で作成することで、従業員のミスやトラブルに対する危機管理意識を高めさせることができます。

始末書と顛末書・反省文との違い

始末書と似た書類として、顛末書・反省文があります。

それぞれの書類の違いを確認しておきましょう。

始末書と顛末書の違い

始末書と顛末書(てんまつしょ)は、従業員が会社の勤務中に「問題が起きた出来事」について、内容をまとめて提出するという意味では同じです。

ただ、顛末書は、問題の出来事に関する事実について、詳細を報告するときに使います。

始末書の場合、問題の出来事自体は簡潔に伝えるだけで、当事者の反省・謝罪が内容の中心になるという違いがあります。

始末書と反省文の違い

始末書と反省文は、従業員が会社の勤務中に「問題が起きた出来事」を反省・謝罪するために、提出するという意味では同じです。

ただ、反省文は、迷惑をかけてしまった一部の人に向けて伝えるときに使う傾向があります。

始末書の場合、迷惑が会社全体にかかったときに使う傾向があるという意味で違いがあるでしょう。

始末書 勤務中に発生したミスやトラブルについて、発生原因や反省・謝罪、再発防止策を記載する
顛末書 勤務中に発生したミスやトラブルについて、客観的事実や経緯を記載する
反省文 始末書よりも軽微なミスやトラブルについて、反省や謝罪を記載する

始末書が必要な場面例

勤務中の出来事により、始末書が必要な場面例を見ていきましょう。

紛失・破損させたとき

会社に関わるものを紛失・破損させたときは、始末書が必要になる場面です。

たとえば、下記のような内容の一例が当てはまります。

  • 会社のお金を紛失してしまった
  • 備品を破損させてしまった
  • 仕事中に誤って重要データを削除してしまった

同じミスを繰り返さないように、再発防止に向けて内容を作成します。

就業規則が守れていないとき

会社で働く従業員は、最低限の決まりを守って働くことが就業規則・服務規程で決められていることが一般的です。

たとえば、出勤時間や退勤時間を意図的に改ざんするなど、内容の重さによっては、従業員の懲戒処分や解雇の可能性も考えられます。

会社のイメージを傷つけるような行為に関しても、始末書の作成が求められるケースもあります。

>就業規則とは?に関する記事はこちら

仕事で大きなミス・トラブルがあったとき

取引先や顧客に対して、仕事の大きなミス・トラブルが原因で迷惑をかけたときは、再発防止に向けて始末書の作成が求められる場面があります。

始末書には、なぜミス・トラブルが起きたのか、事実を簡潔にまとめていきます。

反省・謝罪の言葉を伝えながら、今後同じことが起きないための対策とともに記載しましょう。

寝坊の遅刻が重なるとき

寝坊の遅刻が繰り返されるときは、始末書を作成して、会社に迷惑をかけてしまった反省・謝罪を伝えていきます。

寝坊した原因は何なのか、簡潔に事実をまとめましょう。

言い訳にならないように注意しながら、断言する伝え方で同じことを繰り返さない旨を記載します。

寝坊の原因に病気などが考えられるときは、病院に訪れて医師の診断・治療に取り組むことや、上司に病気の件を共有しておくことも大切です。

始末書の書き方【構成】

始末書の書き方でおさえておきたい、構成を見ていきましょう。

始末書の基本の構成は以下のとおりです。

  • 年月日・日時
  • 宛先
  • 名前・所属先
  • 表題
  • 反省内容

自社のテンプレートがあるときは、社内のルールに合わせた方法で作成してみてください。

それぞれの項目について、詳しくみていきましょう。

>社内文書の書き方に関する記事はこちら

年月日・日時を書く

始末の作成日時を上部右側に「令和x年x月x日」と記載します。

本文中には、実際に出来事が起きた日程や日時を「令和x年x月x日(x時)」という形で書き出して、客観的な事実を伝えていきます。

宛先・自分の名前・所属先を書く

始末書の提出先になる上司の役職名「〇〇(役職名)」、名前を「〇〇〇〇殿(フルネーム、または苗字)」という形で左側に記載します。

出来事の範囲や内容によっては、自社の会社名「株式会社〇〇」、代表者の名前「代表取締役〇〇殿」の形で記載しましょう。

自分が所属する部署名・課・名前は、始末書の作成年月日を記載した下側、上部右側に記載しましょう。

表題は「始末書」と書く

提出の内容が一目でわかるように、上部または、本文が始まる前の位置に「始末書」と記載しておきましょう。

反省内容を事実どおりに書く

始末書の内容は、出来事が起きた原因を客観的かつ事実どおりに伝えることが重要です。

言い訳に聞こえてしまう伝え方になると、上司からの印象が悪くなってしまう可能性があるでしょう。

始末書の本文を終えたあとは、下部右側に「以上」と記載して、内容を締めくくります。

上司が読みやすいシンプルな内容にまとめながら、できる限り早めの提出を心がけて反省の意思を伝えましょう。

始末書の書き方【文例】

始末書の書き方について、本文を記載するときの文例を見ていきましょう。

紛失・破損に関する文例

始末書の書き方で、会社の備品を破損させてしまったときの文例を見ていきましょう。

この度、令和x年x月x日に、会社から貸与されているノートパソコンを自宅で作業中、不注意で落としてしまい破損させた件について、多大なご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。

本来ならば周りの環境を慎重に確認すべきところ、立ち上がったときに誤って充電コードを足に引っかけてしまったことが原因です。


二度とこのようなミスを起こさないように、移動時には必ず充電コードを抜いてから立ち上がり、周りをよく確認して慎重に行動することを固く誓います。

無料でChatwork(チャットワーク)を試してみる

交通トラブルに関する文例

始末書の書き方で、勤務中に社用車で接触事故が起きたときの文例を見ていきましょう。

この度、令和x年x月x日午前x時頃、〇〇市の〇〇付近の交差点で、前方不注意による接触事故を起こしてしまいました。

〇〇株式会社の取引先から帰る途中、私の不注意で前方の確認を怠ってしまったことが原因です。

幸い相手方と私に怪我はありませんでしたが、相手方の車と社用車が破損してしまい、修理が必要となりました。

事故処理に関しては保険会社をとおして、相手方の理解を得て示談が成立しております。

この件につきまして、会社に多大なご迷惑と損害を与えてしまったことを深くお詫び申し上げます。


二度とこのような不始末を繰り返さないように、運転中の安全確認を怠らず、細心の注意を払って業務に取り組むことを固く誓います。

遅刻に関する文例

始末書の書き方で、遅刻してしまったときの文例を見ていきましょう。

この度、令和x年x月x日、不注意による遅刻を繰り返してしまい、会社の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。

自己管理ができていないことが原因で、弁解の余地はなく深く反省しております。

今後は自己管理を徹底して、二度とこのようなことがないように注意しながら、業務に精進することを誓います。

始末書による処分のポイント

始末書の処分について、人事担当者がおさえておきたいポイントを見ていきましょう。

始末書の提出は必須なのか

始末書の提出は、何か問題が起きたときの証拠につながる意味でも重要です。

万が一、従業員の懲戒解雇処分を決めるような出来事があったときに、始末書が客観的な証拠になります。

ただ、始末書の提出は、就業規則に提出が必要という記載がない場合、会社側が強制できるものではありません。

無理やり提出を求めるとパワハラなどの問題につながるケースもあるため、専門家に相談することが大切です。

>ハラスメントとは?に関する記事はこちら

始末書は人事評価にどう影響するのか

始末書の提出があったときは、従業員の人事評価でマイナス点をつける対象に当てはまります。

ただ、始末書に関わる件と仕事に関わる評価は別にわけて考えることが大切です。

実際に評価に反映するときは、従業員に何も伝えないまま評価をしてしまうとトラブルになるケースがあるため、どのようなポイントがマイナス点になったのか、本人に説明するようにしましょう。

>評価制度に関する記事はこちら

提出後に改善できない場合はどうなるのか

何度も繰り返し同じことをして改善の余地が見られない場合、重い処分を下す必要が出てきます。

従業員に警告する意図を込めて「減給」「出勤停止」「降格」の処分を下したり、場合によっては「懲戒解雇」が必要になったりするケースもあります。

始末書の作成や提出には「Chatwork」の活用がおすすめ

始末書は懲戒処分の方法として、従業員に出来事の反省・謝罪の言葉を伝えてもらい、再発防止に取り組む意味でも重要です。

企業側と従業員の間でトラブルが起きたときの証拠にもなるため、作成するようにしましょう。

始末書の提出をスムーズに進めたいときは、業務連絡の効率化ができるビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。

「Chatwork」はメールや電話に比べて、チャット形式で迅速なやりとりが可能なうえ、タスク管理機能も備わっているため、情報共有の抜け漏れが防げます。

普段から業務のやりとりやタスク管理を「Chatwork」でおこなうことで、始末書を作成しなければならないような状況に陥った時にも、経緯を簡単に把握してまとめることができるでしょう。

また、「Chatwork」はシンプルな機能で、システムが苦手な方でも簡単にご利用いただけるため、社内全体のコミュニケーションツールとしても活用できます。

>Chatworkの機能はこちら

ビジネスチャット「Chatwork」は無料で簡単に使いはじめることができます。

下部の「今すぐChatworkを始める(無料)」よりすぐに、手軽さを体験いただけます。

始末書の作成や提出に、ぜひビジネスチャット「Chatwork」を活用してみてください。

  今すぐChatworkを始める(無料)

Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。

Chatwork新規登録

ビジネスチャットの組織利用を考える方におすすめの資料
組織利用のメリットと実戦に向けた3ステップ
ダウンロード
Chatwork

Chatwork

Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。


>お役立ちコラムのコンテンツポリシーはこちら

  • facebookシェアボタン
  • Xシェアボタン
  • はてなブックマークボタン
  • pocketボタン

業務効率化の関連記事