省人化・省力化とは?少人化との違いや実現方法、メリットを事例付きで解説

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業務効率化
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省人化・省力化とは?少人化との違いや実現方法、メリットを事例付きで解説

目次

省人化・省力化は、人材不足が懸念される現在の日本にとって大切な考え方です。

積極的にとりいれることで、人材不足の問題を解消しながら業績をあげられるため、人材不足の課題をもつ企業は、実践方法について確認してみましょう。

省人化・省力化の概要やメリット、実践方法を、とりくみ事例を交えて解説します。

省人化・省力化とは

人口減少にともなう労働人口の減少が過大視される昨今、企業は、従業員ひとりあたりの生産性をあげながら、持続的な成長を目指していくことを求められています。

そこで、実践したい考え方が、省人化・省力化です。

聞き慣れない方もいると思いますが、それぞれの意味について確認していきましょう。

省人化とは

省人化(しょうじんか)は、人がおこなわなくてもできる作業を、機械やロボットに任せることで、人員を削減する考え方です。

人でなくても成立する仕事を、次から次へと自動化していくことで、人がおこなう必要のある大事な仕事に人員を割くことができます。

省人化にとりくむことで、人手不足の問題解消を目指すことができるでしょう。

>人手不足の原因に関する記事はこちら

省力化とは

省力化(しょうりょくか)とは、人員を削減する目的で効率化を進めるのではなく、就業者ができるだけ労力をかけず、少ない力で最大限の生産性を発揮しようとする考え方です。

従業員一人ひとりが、日常的におこなっている業務に、無駄な工程はないか・効率化できないかを探し、その作業自体をなくしたり、ITツールを用いて管理しやすくしたりすることを指します。

少人化との違い

「少人化」とは、生産量が増加しても、製造ラインで最も少ない人数で製造を回せる仕組みのことを指します。

一方で「省力化」は、少ない力で生産性を発揮することであり、より少ない人数で需要の変動に左右されない仕組みを作るという点で、少人化と異なります。

省人化・省力化のメリット

人手不足の解消につながるとして、注目を集めている省人化・省力化ですが、そのほかにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 生産性向上
  • 人手不足の解消
  • 品質の安定

省人化・省力化のメリットについて詳しくみていきましょう。

生産性向上

手間のかかる仕事や人を介さなくてもできる業務を自動化することによって、生産性を向上させることが可能です。

生産性が向上すれば、本来力をいれたい業務に、人員を割くことができ、力をいれられるようになります。

たとえば、事業を拡大するために新規事業をはじめるなど、多くの工数を必要とする仕事にも時間と人を投資できるようになるでしょう。

人手不足の解消

人がおこなっていた作業を自動化し、機械に任せていくことで、定型的な業務を機械に任せることができるようになるため、人手不足の解消につながります。

また、新しい人材の採用をする必要もなくなるため、採用にかかる時間や費用などのコストや、人件費も削減できます。

浮いた人件費を、現在の従業員に給与として還元することも可能なため、企業・従業員双方にメリットがあるでしょう。

>人手不足の原因とは?に関する記事はこちら

品質の安定

機械に任せたりITツールを使用したりすることで、品質を安定させることができます。

システムにログを残したり、溜まったデータを分析したりすれば、品質向上を目指すこともできるでしょう。

また、機械に任せることで、属人化も防げるため、担当者が急に欠席する事態が起きても、業務が回らなくなるという心配をなくすことができます。

>属人化のリスクに関する記事はこちら

省人化・省力化の注意点

企業・従業員の双方にメリットがある省人化・省力化ですが、とりくむ際には注意しなくてはいけないポイントがあります。

  • 導入コストがかかる
  • 専門人材が必要になる

省人化・省力化にとりくむ際の注意点についてみていきましょう。

導入コストがかかる

機械やロボットの導入には、初期費用や維持コストがかかります。

場合によっては、導入に多くの時間や費用をかけたにも関わらず、自動化できた業務が、投資コストに見あわなかったということもあるかもしれません。

どれぐらいの業務が自動化でき、自動化で生まれた時間をなんの業務にあてられ、それがどれぐらいの利益を生みだすのかなど、流れをよく確認したうえで、導入を検討しましょう。

コストをかけたにもかかわらず、成果を出すことができないと、従業員の信頼を失うことにもつながるため、注意しましょう。

専門人材が必要になる

機械やロボットを導入して自動化をはかるには、そのシステムを管理する専門人材が必要となります。

故障した際は、復旧にどれぐらいの時間がかかるのか、円滑に管理できるのかなど、導入後のことを考えて専門人材を採用したり、業務を委託したりする必要があります。

社内に適切な人材がいない場合は、採用のコストも必要となるため、導入前によく確認するようにしましょう。

省人化・省力化の実践方法

省人化・省力化のメリット・注意点について確認してきましたが、ここからは実際に導入する際の方法について確認していきましょう。

注意点を踏まえたうえで、慎重に検討を進めることが大切です。

作業内容や課題を洗い出す

まずは、すべての作業内容とフローの洗い出しをおこない、問題のある部分や、効率化できそうな部分をピックアップしましょう。

たとえば、多くの時間を割いている割に、その作業が利益を生み出す要素が低いなどであれば、積極的に自動化したり、ITツールを使用したりして、業務改善する必要があるでしょう。

反対に、自動化できない部分などを見つけることができれば、優先的に人員を割くことなども検討できます。

実際におこなっている業務やフローが洗い出せないと、生産性向上をはかることができません。

細かな作業のように思えることでも、積み重ねると多くの時間がかかっている可能性もあるため、しっかりと洗い出しをおこなうようにしましょう。

標準化を促進する

業務の標準化を促進することも、省力化を目指すうえでは重要です。

ノウハウが蓄積された人が一定の人しかおらず、特定の作業ができる人が限られている場合や、各々が独自のツールや製品を用いて仕事をしている場合は、それらをなくすようにしましょう。

一番効率のよい作業工程と使用するツールや製品を指定してマニュアル化し、全員がまったく同じ行動や動作で作業をおこなえることが、省力化には重要です。

標準化が促進できたら、さらに効率的に業務改善できないかを確認するフェーズにはいりましょう。

>業務の標準化とは?に関する記事はこちら

AIやloT、ロボットなどの導入

自動化できそうな部分をみつけたら、どのようなシステムやツールを用いて、自動化が実現できそうかを考えましょう。

自社で知識がありそうな人に相談してみたり、各々でツールや業者を調べたりするなど、さまざまな方法で模索してください。

システムやツールを導入する際は、費用対効果を検討しながら導入を進めることが大切です。

トライアルやフリーミアムなど、まずは効率化を体験できる方法がある場合は、自社に最適なツールを選ぶためにも、複数試してみることを検討しましょう。

「自動化ができる」という点のみでなく、社内のリテラシーが足りているか、使いこなせるのかなどのポイントも踏まえたうえで、導入することが、費用対効果を考えるうえでも重要です。

省人化・省力化の事例

省人化・省力化に実際にとりくむ企業も増えています。

省人化・省力化に成功した企業事例についてみていきましょう。

Web会議システム導入事例

ある製造業界の企業では、製造にあてる時間を増やすために、社内の情報共有にかかる時間を効率化したいと考え、Web会議システムを導入しました。

この企業では、システムの導入後に、生産性を向上させることに成功し、浮いた時間をさらなる生産性向上のアイデアやノウハウ取得にあてられるようになりました。

また、浮いた時間で吸収したノウハウを実践することで、より生産性を向上させることができるため、プラスのサイクルを回すことにも成功している事例です。[※1]

注文システム導入事例

ある飲食業界の企業では、注文をとりに行く人員の削減と、テーブルごとの料金把握の円滑化を目的に、テーブルからタブレット型の端末を使って、お客さま自らが注文をおこなえるオーダーシステムを導入しました。

この企業では、システムを導入したことで、作業の効率化に成功し、従業員の給与アップも実現することができました。

省力化にとりくむことで、従業員へも還元でき、就業満足度や働くモチベーション向上にも成功した事例です。[※2]

「Chatwork」で省人化・省力化を推進しよう

省人化・省力化にとりくむことは、生産性向上のみでなく、人手不足の解消や品質の安定・向上にもつながるなどのメリットがあります。

業務フローを確認し、課題を明確にしたうえで、自社に最適な自動化の方法を検討していきましょう。

本記事で紹介した省人化・省力化の実現方法の中でも、「作業内容や課題を洗い出す」「標準化を促進する」段階で重要となるのは、情報収集や共有をスムーズに行うことです。

情報収集や共有などのコミュニケーションを活性化する第一歩として、ビジネスチャットの活用がおすすめです。

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グループチャットやタスク管理機能を活用すれば、社内からの情報収集や情報共有、推進に際しての工程管理なども、簡単に行うことができます。

>Chatworkのグループチャットに関する記事はこちら

>Chatworkのタスク管理機能についてはこちら

「Chatwork」はシンプルな仕様になっているため、システムが苦手な方でも簡単に使えることも、社内全体で活用する上で大きなメリットです。

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[※1]出典:厚生労働省「生産性向上のヒント集 事例5」
https://www.mhlw.go.jp/content/001265623.pdf
[※2]出典:厚生労働省「生産性向上のヒント集 事例2」
https://www.mhlw.go.jp/content/001265623.pdf
※本記事は、2023年3月時点の情報をもとに作成しています。


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Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。


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