クラッシャー上司とは?特徴や及ぼす悪影響、対策方法を解説

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クラッシャー上司とは?特徴や及ぼす悪影響、対策方法を解説

目次

「クラッシャー上司」という言葉を聞いたことはありますか。

クラッシャー上司とは、部下の成長機会を妨げ、組織を崩壊させてしまう存在で、職場にいることで、さまざまな悪影響を生じさせます。

この記事では、適切にクラッシャー上司に対応できるように、クラッシャー上司の特徴や及ぼす悪影響、対策方法を解説します。

クラッシャー上司とは

クラッシャー上司とは、部下を叱責したり、行き過ぎた指導をしたりして、部下に過剰なストレスをもたらす上司のことです。

クラッシャー上司が職場にいると、部下は次第に消極的になり、仕事へのやる気をなくしてしまうでしょう。

クラッシャー上司は、固体を壊す機械の「クラッシャー」を比喩的に表現した用語で、組織を崩壊させる人物という意味を示します。

筑波大学教授の松崎 一葉氏の著書『クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち』のなかで提唱された概念です。

クラッシャー上司は、仕事ができることが多く、出世しやすいのが特徴であり、企業利益のために熱心に行動するします。

しかし、企業のためという行動をはき違えて、部下を必要以上に叱責したり、不適切な指導をおこなったりすることが散見されます。

クラッシャー上司が注目される背景

クラッシャー上司が注目される背景には、日本の年功序列制度があげられます。

年功序列の企業では、年齢を重ねるごとに昇給がされ、また権力も強くなっていきます。

それに相まって、部下に対して誤った対応や指導をしても、それが黙認されやすくなってしまうのです。

そのため、上司は部下がストレスを抱えていたり、不快さを感じたりしていることに気付かずに、ストレスを与える言動を繰り返してしまうのです。

クラッシャー上司とパワハラ上司の違い

クラッシャー上司とパワハラ上司の違いは、行動を起こす目的にあります。

パワハラ上司は、自分の鬱憤や心身のストレスを晴らすために部下に当たり散らすのが特徴です。

一方でクラッシャー上司は、自分の誤った行動を正しいと認識しており、それが部下のためになると本気で思っています。

クラッシャー上司は、自分のすべての行動が仕事を円滑に進めるために必要で、おこなうべきことであると考えているのです。

>【社労士監修】パワハラ上司の特徴とは?に関する記事はこちら

クラッシャー上司の7つの特徴

パワハラ上司とは異なる思考方法で部下を追い詰めてしまうことがあるクラッシャー上司には、どのような特徴があるのでしょうか。

クラッシャー上司の特徴を7つ紹介します。

  • 特徴(1):自分と同じレベルを部下にも求める
  • 特徴(2):自分を客観視できない
  • 特徴(3):自分を正しいと思っている
  • 特徴(4):承認欲求が強い
  • 特徴(5):自己防衛が強い
  • 特徴(6):部下を褒められない
  • 特徴(7):仕事ができる

部下がいる人は自分に、上司がいる人は上司に当てはまる特徴はないか、改めて確認してみてください。

特徴(1):自分と同じレベルを部下にも求める

クラッシャー上司は、自分ができることは、他の人もできて当然だと考える傾向があるため、部下にも自分の能力と同等のレベルを求めてしまいがちです。

部下が自分と同等レベルにこなせないときは、自分自身の指導や能力を顧みずに、部下に責任をすべて転嫁するなどして、自責でなく他責で考えてしまいます。

自分と同じレベルの仕事ができるまで、部下を熱心に指導しますが、それが行き過ぎて、部下を精神的に追い詰めてしまうケースが多いです。

特徴(2):自分を客観視できない

自分を客観視できないと、自分自身のとっている行動が、他人からどう映るのかを把握することができません。

状況を俯瞰して見ることができないと、自分の考えを押し付けてしまったり、怒りを露わにして叱責したりしてしまうでしょう。

自分を客観視できないと、行動の間違いや誤りに気付くことができなくなり、意見に一貫性が保てず、部下を場当たり的な行動で悩ませてしまうこともあります。

特徴(3):自分を正しいと思っている

クラッシャー上司は、自分自身の考えや行動を、すべて正しいと思ってしまう傾向があります。

そのため、部下の気持ちを汲み取ったり顧みたりせず、考えや行動を押し付けたり、強要させるような行動をとったりすることも少なくありません。

仕事の進め方や思考など、自分自身の正しいことを第一優先に考えるため、部下との価値観の違いを尊重せず、自分と異なる意見を、すべて間違っていると否定してしまいます。

特徴(4):承認欲求が強い

承認欲求が強く、自分自身のおこないや存在を認められたいという思いが強いです。

たとえば、自分の価値が脅かされるのを防ごうとして、部下の提案が、自分自身が思いつかないような会社にとって最善なものだったとしても、それを却下したり、矛盾点や反論点をつついたりしてしまうこともあります。

上司がこのような言動を繰り返すと、部下は次第に自信を失っていき、積極的な提案をしないようになってしまいます。

特徴(5):自己防衛が強い

自己防衛が強く、部下の些細な失敗やミスを必要以上に取りあげ責め立てようとすることも、クラッシャー上司の特徴のひとつです。

また、自分自身がミスや失敗をしたときは、それを認めず、不足がある点をすべて部下や他者に転嫁して自己防衛を図ろうとします。

このようなおこないが続くと、部下は上司を信頼しないようになり、相談や関わりをもつことを辞めようとするでしょう。

特徴(6):部下を褒められない

クラッシャー上司は、部下が大きな成果を出したとしても、褒めることがありません。

上司自身が、仕事に熱心に打ち込んでいるため、成果を出すのは当たり前だと考える人が多いためです。

そのため、部下の不足点は必要以上に指摘するけれど、生み出した成果は褒めないなど、不健康な状態が生まれやすいです。

特徴(7):仕事ができる

クラッシャー上司は、仕事ができるという特徴もあります。

部下を過剰に叱責して、その行動を顧みないほど、仕事の利益や成果を追及するため、何事にも妥協せず、また要領よく仕事をこなすのです。

また、自分の成果が出る方向に状況をもっていくことに長けているため、周囲から見ると仕事ができるように見えたり、他人と良好な関係を築いたりしているように見えることもあります。

クラッシャー上司の悪影響

クラッシャー上司が職場にいることで、どのような悪影響が生じてしまうのでしょうか。

クラッシャー上司が及ぼす悪影響についてみていきましょう。

職場の雰囲気が悪くなる

クラッシャー上司は、職場の状況を俯瞰的にみて対応することができないため、部下を大勢の前で叱責したり、必要以上に介入したりなどのハラスメントに近い行為を、平気でおこなってしまいます。

部下と上司への関係性はもちろん悪くなる一方で、その光景を目のあたりにする周囲の社員も戸惑い、気を配ることとなるでしょう。

このような上司がいる職場では、健全な組織風土を育むことは難しいです。

>【社労士監修】パワーハラスメントの定義とは?に関する記事はこちら

離職率が高まる

クラッシャー上司は、周囲との良好な関係構築を図ることを重視せず、自己承認や保身を得るための行動に走ることがあります。

信頼や尊敬できない上司が職場にいると、心理的安全性の担保がなされず、ストレスが溜まってしまい、離職率が高まるでしょう。

人材育成が難しくなる

クラッシャー上司が職場にいると、部下の積極性が失われるだけでなく、能力への正当な評価や判断がされなくなってしまい、人材育成が難しくなります。

よい人材が育たないと、将来の企業利益の確保や維持が困難になってしまいます。

クラッシャー上司が職場にいることで、短期的な利益を上げることはできるかもしれませんが、長期的な目線で見ると、大きな損害が発生する危険性があることを、企業は理解しておく必要があります。

企業の評判が悪くなる

内部環境の悪化が外部にも影響を及ぼして、企業の評判が悪くなる可能性があります。

クラッシャー上司の影響で、部下が心身の体調を崩してしまい、民事裁判になったりすると、ほかの企業や世間に知られることとなります。

内部環境を疑問視する声があがると、企業の評判が悪くなることは避けられないでしょう。

>レピュテーションリスクとは?に関する記事はこちら

クラッシャー上司の対策方法

クラッシャー上司が職場にいると、雰囲気が悪くなったり、人材育成が難しくなったりなど、さまざまな悪影響が生じてしまいます。

そのため、企業は従業員を守るために、従業員は自分自身を守るために、適切に対処していく必要があります。

クラッシャー上司の対策方法をみていきましょう。

コンプライアンス研修の実施

コンプライアンスの研修を実施することも、クラッシャー上司の対策方法のひとつです。

研修を実施することで、自分自身の日ごろの言動を見直す機会になり、部下への接し方や言動が適切かどうかに気がつくきっかけとなるでしょう。

また、他人からコンプライアンスに関わる言動を受けた際の対処方法を学ぶことも可能です。

実際にノウハウを学ぶことで、すぐに実践に移すことができるでしょう。

相談窓口の設置

相談窓口を設置することも、企業がすべき対策のひとつです。

上司や職場環境に関する悩みは、周囲に相談したり、言いにくかったりすることもあります。

専用の窓口を設置することで、当事者の相談する心理的ハードルが下がり、社内の率直な声を吸いあげやすくなるでしょう。

また、相談の声が多くなれば、企業は対策に移しやすくもなります。

>社内の相談窓口の効果的な運用方法に関する記事はこちら

部署異動を検討する

個人でできる対策には、部署異動を検討する方法があげられます。

上司との良好な関係を築けず、心身にストレスを抱えている場合には、ストレス源と距離をおくことが、解決策になるでしょう。

上司と離れることで、その人自身の心身の健康状態が改善し、仕事のパフォーマンスがあがるとなれば、企業利益にとっても有効な手段となるはずです。

産業医に相談する

産業医に相談することも、個人ができる対策方法のひとつです。

クラッシャー上司が職場にいると、自分自身が叱責や指摘を受けているわけでなくても、心身にストレスがかかるものです。

自分ひとりで抱え込まずに、産業医に相談することで、効果的な対処方法を、専門家の視点から聞くことができます。

また、必要に応じて産業医から企業側に呼びかけたり、然るべき対策をおこなってもらえたりすることもできるため、心身に不調をきたす前に、相談することを検討しましょう。

>産業医とは?に関する記事はこちら

クラッシャー上司の具体事例

最後に、クラッシャー上司が実際に引き起こした問題の具体事例を紹介します。

いま一度、自分がクラッシャー上司になっていないか、周囲にクラッシャー上司がいないか、また、クラッシャー上司の悪影響を確認していきましょう。

過剰な指導が引き起こした事例

ある女子社員に対して、上司が部下の能力を大きく超えた案件を任せました。

部下は期待に応えるために奮闘しましたが、上司は、強く叱責したり、また、食事やそのほかの行動も監視し、ときには同行したりするようになりました。

部下は、上司のこのような行き過ぎた行動に、ストレスを過剰に抱えることなり、欠勤を繰り返すようになってしまいました。

褒めない行動が引き起こした事例

ある男性社員に対して、上司は大きな成果を出しても褒めることがありませんでした。

達成が難しいと思われる課題に対しても果敢に取り組み、成功を重ねてきましたが、上司はその結果を褒めることはしませんでした。

よい部分は褒めず、悪い部分をひたすら強く叱責される日々が続き、部下は精神的なストレスを抱えて、辞職してしまった事例です。

社内コミュニケーションに「Chatwork」

クラッシャー上司は、職場にいるだけでストレスを与える存在のため、企業は従業員を守るために、従業員は自分自身を守るために、適切に対処する必要があります。

企業ができる対策方法のひとつとして、社内相談窓口の設置・運用を紹介しましたが、近年、ハラスメント対策の一環として、相談窓口の設置が義務付けられるようになりました。

企業は、従業員が相談しやすい環境の構築を目指しましょう。

社内相談窓口として、ビジネスチャット「Chatwork」を活用することもおすすめです。

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