エクイティとは?言葉の意味と重要性、DE&Iの取り組みについて解説

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働き方改革
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エクイティとは?言葉の意味と重要性、DE&Iの取り組みについて解説

目次

エクイティ(equity)とは、ひとりひとりがパフォーマンスを発揮できるように、個々に適した支援をおこない、公平な土台を構築することを指す言葉です。

DE&Iに取り組む企業が増えている昨今、性別や年齢、国籍などの違いを認め合い、それぞれの能力が発揮できるように支援することが、企業には求められています。

本記事では、エクイティの意味や重要性、DE&Iとの関連性、取り組みについてわかりやすく解説します。

エクイティとは

エクイティとは、ひとりひとりがパフォーマンスを発揮できるように、個々に適した支援をおこない、公平な土台を構築することを指します。

日本語で「公平」「公正」を意味する「equity」に由来する用語です。

例として、性別や年齢、国籍といったさまざまなバックグラウンドを持つ人材に平等に昇進の機会を与え、支援することが挙げられます。

近年では、DE&Iに取り組む企業が増えており、社会構造の格差を是正するための概念として関心が集まっています。

DE&Iとは、「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括)」の頭文字を取った言葉で、エクイティもそのひとつです。

ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョンのそれぞれの関係性は後述します。

イコーリティとの違い

エクイティと混同しやすい言葉に「イコーリティ」があります。

イコーリティは、平等や均等を意味する「equality」に由来する言葉で、すべての人に同じ支援や機会を与えることを指します。

エクイティは、個々が置かれた状況や違いを踏まえて支援しますが、イコーリティは状況や境遇を考慮せずに同じ支援をおこないます。

それぞれが置かれた状況や、個人の違いを踏まえるかという点で違いがあることを覚えておきましょう。

エクイティが重要な理由

社会構造の格差を是正するために、エクイティが重要視される理由として以下の3点があげられます。

  • 優秀な人材を確保できる
  • イノベーションを促進できる
  • 企業価値が向上する

エクイティの重要性を確認していきましょう。

優秀な人材を確保できる

性別や年齢、国籍といったさまざまなバックグラウンドを持つ人材に平等に昇進の機会を与え、支援する環境には、多様な人材が集まってくるため、優秀な人材を確保できるようになります。

また、お互いの能力を認め合い、能力を活かすサポートができれば、企業の生産性向上や協力も高まっていくでしょう。

さらに格差が是正され、それぞれの能力が発揮できる環境を構築できれば、優秀な人材の流出防止にもつながります。

イノベーションを促進できる

多様な人材が活躍できる環境であれば、多角的な視点を持つことができるため、新しい価値を生み出しやすくなります。

また、さまざまな意見や知見が集まると、これまでになかったアイデアや製品、ビジネスモデルを創出できる可能性も高まります。

企業価値が向上する

エクイティを推進することは、企業の生産性や競争力向上につながるため、企業価値が高まるきっかけになります。

性別や年齢、国籍などお互いの立場や境遇を理解し、認め合うことができれば、自分の能力を発揮できるようになるからです。

また、バックグラウンドに関係なく、公平に働く環境が構築されると、育児や介護と両立して働きたい人、正社員以外の働き方を選びたい人など、多様な働き方を求める人も安心して働けるようになり、従業員満足度の向上も期待できます。

>従業員満足度の重要性に関する記事はこちら

DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)との関連性

前述したとおり、DE&Iは「ダイバーシティ」「エクイティ」「インクルージョン」を総称した用語です。

DE&Iは、年齢や性別、国籍など個々の違いを認め受け入れ、ひとりひとりが活躍できる状態を意味します。

エクイティとあわせて、ダイバーシティとインクルージョンの意味を理解し、それぞれの関連性を知っておきましょう。

ダイバーシティとは

ダイバーシティとは、「diversity」に由来する言葉で、日本語に訳すと「多様性」を意味します。

性別や年齢、人種、宗教などの属性や、表面化されていない価値観や思考など異なる背景を持つ人が集まっている状態や状況を指します。

>ダイバーシティに関する記事はこちら

インクルージョンとは

インクルージョンとは、英語の「inclusion」に由来する言葉で、直訳すると「包括」や「包含」などを意味します。

多様性を尊重し、あらゆる人を排除することなく特性や価値観を認めて受け入れ、支え合うことを指します。

>ダイバーシティとインクルージョンの違いに関する記事はこちら

D&IからDE&Iへと変化した背景

「D&I(ダイバーシティ・インクルージョン)」は、「DE&I」の前身となる概念で、国籍や価値観などの多様性を認め、尊重し合うことで組織の活性化や発展を促進しようとする考え方のことです。

しかし、多様性を認め合う環境を構築するだけでは、キャリア形成や雇用形態など根本的な不公平感を解消することが困難でした。

このようなD&Iの課題を解決するために、昨今は「公平性」を意味するエクイティを加えた「DE&I」の考え方が広く求められています。

ダイバーシティとインクルージョンに、エクイティが加わったことで、性別や国籍、価値観などが異なる人材が公平に活躍できる機会が与えられ、個々が持つ能力を発揮しやすい環境の構築が目指せるようになりました。

エクイティを推進する際のポイント

企業でエクイティを推進する際のポイントを4つ紹介します。

  • 目標を設定する
  • ガイドラインやポリシーを策定する
  • 社内研修や教育をおこなう
  • 定期的にモニタリングする

エクイティ推進に取り組む際は、ぜひ参考にしてみてください。

目標を設定する

エクイティを推進するためには、まずは現状分析をおこなうことが欠かせません。

従業員に以下のようなヒアリングをおこない、組織内の課題の洗い出しや把握を進めましょう。

  • どのような不公平感があるのか
  • なぜ従業員が能力を発揮しきれないのか

課題を明確にすることができたら、解決に向けて目標を設定しましょう。

ガイドラインやポリシーを策定する

エクイティを推進するうえで、明確なガイドラインや具体的なポリシーを策定することも重要です。

ガイドラインやポリシーを策定すると、従業員の行動指針にすることができ、推進状況を把握しやすくなります。

エクイティについて経営陣の考えや取り組む内容をまとめ、全従業員に向けて周知を図りましょう。

また、企業サイトでエクイティへの取り組みを紹介し、ステークホルダーに向けてアピールすると「エクイティに積極的に取り組む企業」というイメージの浸透も図ることができます。

社内研修や教育をおこなう

エクイティへの理解を社内に促進・浸透を目指す場合は、社内研修や教育をおこないましょう。

エクイティをはじめ、DE&Iが働き方や労働環境にどのような影響を与えるのか、組織の成長につながるのかを伝えることが効果的です。

理解が深まることで、エクイティな働き方が浸透しやすくなり、従業員全体で積極的に取り組めるようになるでしょう。

定期的にモニタリングする

エクイティを目指すためには、ヒアリングやアンケートを定期的におこない、エクイティの推進状況の確認や従業員満足度の調査を実施することも重要です。

公平性が保てていない要素があれば、問題点を見つけて改善施策を検討する必要があります。

定期的にモニタリングをおこない、エクイティの浸透具合を把握し、労働環境の整備を進めましょう。

>働きやすい職場の作り方に関する記事はこちら

DE&Iを推進する際の注意点

企業においてDE&Iの浸透を目指す際は、下記の2点に注意しましょう。

  • コストがかかる
  • 社内浸透に時間がかかる

取り組みをはじめたからといって、すぐに効果が発揮されるわけではありません。

DE&Iの効果を得るためにも、中長期的な視点を持って取り組みましょう。

コストがかかる

DE&Iは、中長期的に取り組むことで効果が出てくる施策です。

DE&Iを実現するためには、組織の見直しや改善、労働環境の整備、社内研修などを継続しておこなっていく必要があるため、コストがかかります。

DE&Iを推進したくても、予算が足りなくなってしまい、中途半端に終わってしまったという事態を避けるためにも、取り組みを開始する際は、導入コストを算出し予算を確保しておきましょう。

社内浸透に時間がかかる

組織の風土や労働環境は、簡単に変えられるものではありません。

DE&Iを導入したとしても、従業員が正しく理解し、浸透するまでには時間がかかります。

また、導入直後は「女性や外国人従業員が優遇されすぎている」といった不満が出てくることもあるでしょう。

定期的なモニタリングで状況を把握し、研修などで地道に浸透させていくことを前提に取り組むことが重要です。

企業におけるDE&Iの取り組み例

最後にDE&Iの取り組んでいる企業事例を紹介します。

DE&Iの実現を目指す企業の方は、ぜひ参考にしてみてください。

D&IからDE&Iにシフトし長期的なビジョンを明示した事例

大手食品メーカーは、2008年からD&Iに取り組み、これまで「制度導入期」「制度拡充期」「D&I推進期」の3つのフェーズに分けて推進を続けてきました。

しかしD&Iだけでは、ライフスタイルの変化による働き方やキャリア形成などの解決できない不平等や不公平感があるとして、2023年にDE&Iにシフトしました。

現在は、多様性のある人材を受け入れ、イノベーションの加速や企業文化の醸成を目的とした、2030年までのDE&Iのあり方を明示し、推進に取り組んでいます。

[注1]

人的資本経営の一環としてDE&Iを推進した事例

大手電機メーカーでは、個々が能力を発揮し、顧客や社会に貢献する役割を果たすことを目指し、経営戦略の一環としてDE&Iを推進しています。

DE&Iポリシーとして、「トップコミットメント」「インクルーシブな職場環境づくり」「ひとりひとりへのサポート」という3つの軸を掲げています。

理解を深めるための社内イベントや社内への情報発信、従業員意識調査などをおこない、労働環境の構築にも積極的に取り組んでいます。

[注2][注3]

エクイティの推進や社内周知に「Chatwork」

近年、DE&Iに取り組む企業が増えており、エクイティも注目を集めています。

エクイティを推進することで、性別や年齢、国籍などに問わず個々に適した支援を受けられる体制が整うと、従業員ひとりひとりがパフォーマンスを発揮しやすくなるでしょう。

しかし、エクイティは組織に浸透するまでに時間がかかるため、DE&Iに関する情報発信や研修などを地道に進めていく必要があります。

エクイティを浸透させるには、正しい情報や知識を抜け漏れなく社内に周知することが重要です。

社内周知の効率化には、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。

「Chatwork」は、チャット形式でやりとりができるビジネス専用のコミュニケーションツールで、1対1はもちろん、グループチャットを作成することで、社内全体にもメッセージを送ることができます。

エクイティに関する情報共有用のグループチャットを作成し、定期的に情報発信や研修を実施すると、従業員にエクイティが浸透しやすいでしょう。

「Chatwork」は無料で使いはじめることができます。

ぜひ「Chatwork」を活用して、エクイティの推進を目指してみてください。

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[注1]出典:味の素グループ「DE&Iってなに?味の素グループの取り組みからわかるD&Iとの違いとは?」
https://story.ajinomoto.co.jp/report/031.html
[注2]出典:パナソニック ホールディングス「「DEI(Diversity, Equity & Inclusion)」とは?」
https://holdings.panasonic/jp/corporate/sustainability/diversity-equity-inclusion/what-is-diversity-equity-inclusion.html
[注3]出典:パナソニック ホールディングス「Diversity, Equity & Inclusion」
https://holdings.panasonic/jp/corporate/sustainability/diversity-equity-inclusion.html

※本記事は、2025年1月時点の情報をもとに作成しています。


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