メール誤送信の原因とは?取るべき対応と再発防止策をわかりやすく解説
目次
メールの誤送信は重大な情報漏洩につながる危険性を含んでいます。
万が一メールを誤送信してしまった場合は、上司への報告・連絡および先方への謝罪といった対処を速やかにおこなうことが大切です。
メールの誤送信が引き起こす問題やリスク、メールを誤送信してしまった場合の対処法、誤送信の再発を防ぐための対策について解説します。
メールの誤送信は主に3種類に分類される
よくあるメールの誤送信は、3パターンに分類することができます。
- パターン(1):宛先や内容を間違える
- パターン(2):メールを重複して送ってしまう
- パターン(3):メールに不備がある状態で送ってしまう
それぞれどのような原因で引き起こされるのか見ていきましょう。
パターン(1):宛先や内容を間違える
メールの誤送信のなかでも非常に多いケースです。
「A社の担当者に送るはずだったメールをB社の担当者に送ってしまった」「ミーティングの予定確認のメールを送る際にミーティングの日時を間違えてしまっていた」などが当てはまります。
後者は修正・謝罪によって大事にならないことが多いかもしれませんが、前者は重大な情報漏洩につながる危険性があります。
パターン(2):メールを重複して送ってしまう
2人以上で同じ顧客を担当している場合に起きやすいミスで、別の担当がすでに送ったメールと同じような内容のメールを送ってしまうというものです。
同じような内容のメールが別の担当者から届くことによって、顧客を不安にさせたり混乱させたりする可能性があります。
社内の業務フローやチェック体制をしっかり整備するなどの対策で、ある程度防げるでしょう。
パターン(3):メールに不備がある状態で送ってしまう
メールの不備としては、以下のような例が挙げられます。
- 添付ファイルを付け忘れる
- 敬称を付け忘れる
- 誤字脱字がある
ミスが続けば、先方の不信感につながりかねません。
手入力による誤字脱字や変換ミスなどは、完全に防ぐことは難しいですが、メールの不備により誤解やトラブルにつながる可能性もあるので注意しましょう。
>メールの宛先間違いや漏れのお詫びの方法と防止策に関する記事はこちら
メール誤送信が引き起こす問題やリスク
メールの誤送信によって起こりうる重大な問題やリスクは、大きくわけて3つあります。
- 個人情報漏洩
- 機密情報漏洩
- 会社・個人の信用低下
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
個人情報漏洩
メールの内容に個人情報が含まれている場合、メールの宛先を間違えただけでも個人情報の漏洩につながります。
添付するファイルの種類によっては、一度の誤送信で多くの個人情報が漏洩してしまうケースもあるでしょう。
機密情報漏洩
A社の企画内容が含まれるメールを誤ってB社に送ってしまった、というようなケースは機密情報の漏洩にあたります。
自社の社外秘情報を他社に送ってしまった、というケースも同様です。
機密情報や社外秘の情報にアクセスできる立場の方は、とくに厳重に注意しなければなりません。
会社・個人の信用低下
メールの誤送信は、担当者だけでなく、会社の信用を大幅に低下させるリスクを含んでいます。
内容によっては、相手企業に損害を与える可能性もあるでしょう。会社の売上減少、ひいては今後の事業運営に大きな影響が出てしまうかもしれません。
また、重要な情報が漏洩した場合、懲戒や損害賠償、従業員本人に罰則が適用される可能性もあることを理解しておきましょう。
メールの誤送信がおきたときの対処方法
万が一メールを誤送信してしまった場合の対処方法は以下のとおりです。
- 対処法(1): まずは上司に相談・報告する
- 対処法(2):影響範囲を正しく理解・報告する
- 対処法(3): 関係者に謝罪し受信した情報について削除を依頼する
順を追って説明します。
対処法(1): まずは上司に相談・報告する
メールの誤送信に気付いた時点で上司に相談・報告します。
リスク管理の観点からも、自分だけで対処しようとせず、必ず上司に状況を把握してもらうべきです。
会社としての対策、方針の指示をあおぎましょう。
対処法(2):影響範囲を正しく理解・報告する
誤送信した状況を正しく整理、報告します。
漏えいした情報の種類、範囲、原因、被害の状況等について調査します。
- いつ起こったか
- 何の情報をどのくらいの量誤って送信したか
- 誰に送信したか
- どこで発生したか
- なぜ発生したか
- どうやって発覚したのか
対処法(3): 関係者に謝罪し受信した情報について削除を依頼する
誤送信した相手や関係者全員になるべく早く謝罪し、状況を説明します。
そして、受信した情報の速やかな削除を依頼をおこないましょう。
その際は、細かい状況や謝罪の意を伝えられる適切な方法で相手とコミュニケーションをとりましょう。
伝える内容としてはお詫び・メール誤送信の原因・今後の対策などです。
誤送信の内容によっては、相手への二次被害を及ぼすケースもあります。迅速かつ正確な報告と、誠実な態度を心がけましょう。
メールの誤送信防止に企業がとるべき対策
社員の意識に任せるだけでなく、企業としてもメールの誤送信防止のために対策を取らなければなりません。
- 対策(1): メール送信前に第三者にチェックをしてもらう
- 対策(2):宛先のオートコンプリート機能を無効にする
- 対策(3):添付ファイルを暗号化する
- 対策(4):メール誤送信対策のためのシステムを導入する
- 対策(5): メールではないコミュニケーションツールの活用を検討する
メールの誤送信防止になる5つの対策方法を紹介します。
対策(1): メール送信前に第三者にチェックをしてもらう
メールを送信する前にメールの宛先・内容・添付ファイルなどを上司や同僚といった第三者に確認してもらうことで、誤送信の可能性は低くなります。
思い込みなどによるミスを防ぐために有効な方法です。
膨大な量や毎回確認をしてもらうという流れは手間にもなり、現実的ではない場合もあるかもしれませんので、重要なメールのみにするなど考えておこなうといいかもしれません。
対策(2):宛先のオートコンプリート機能を無効にする
あらかじめオートコンプリート機能を無効にしておけば、宛先の誤送信をある程度減らせるでしょう。
オートコンプリート機能は、宛先を入力し始めるとメールアドレスの候補を表示してくれる機能のことです。
有効にしておくと便利な反面、宛先の誤送信につながりやすいため、ブラウザやメーラーに搭載されている場合は注意しましょう。
対策(3):添付ファイルを暗号化する
添付ファイルを暗号化して特定の相手にしか開けないようにしておけば、情報漏洩のリスクを抑えられます。
また、1通目のメールにパスワード付きのファイルを添付し、2通目のメールでパスワードを伝えるといった対応が必要です。
ただし、上記はメールの誤送信によるダメージを極力減らすための方法です。同時に、誤送信を減らす対策もおこないましょう。
>ビジネスメールにファイルを添付するときの書き方やパスワードとは?に関する記事はこちら
対策(4):メール誤送信対策のためのシステムを導入する
メール誤送信対策のシステムを導入し、ソフト面だけではなくハード面を整えれば、非常に高い効果が得られます。
たとえば、送信時に宛先を再度確認する機能、送信メールを一時的に保留する機能、上司の承認なしではメールを送れないようにする機能などです。
自社の運用ルールに沿った機能を有効活用すれば、誤送信のリスクを限りなく低くすることができるでしょう。
対策(5): メールではないコミュニケーションツールの活用を検討する
メールは、送る際毎回宛先を設定するという行動をとる必要があるため、ミスが起きやすくなってしまいます。
そこでグループでの情報共有がしやすいビジネスチャットなどのツールの導入を検討することもおすすめします。一度グループを設定してしまえば継続してコミュニケーションが可能になり、連絡のたびに宛先を設定する必要はありません。
また、自分が投稿した内容の削除も簡単にできるため、相手へ対処をお願いすることもありません。
>メッセージの編集・削除が可能な「Chatwork」とは?に関する記事はこちら
メールの誤送信対策にビジネスチャットへ移行しよう
メールの誤送信には宛先間違えや添付ファイル忘れなどいくつかのパターンがありますが、場合によっては個人情報や機密情報の漏洩といった重大な問題に発展してしまう可能性があります。
万が一メールを誤送信してしまった場合は、すぐに上司に報告・相談して、先方に謝罪することが重要です。
メールの誤送信を未然に防ぐために、送信前に第三者によるチェックを受ける、宛先のオートコンプリート機能を無効にするなどの対策もおこないましょう。
メール誤送信対策のためのシステムを導入して、ソフト面とハード面の両面から対策することも、大きな効果が期待できます。
また、メールではないコミュニケーション手段としてビジネスチャットであるChatworkを導入することも効果的です。
メールを利用しないことで、メールの誤送信やメール操作のミスは自ずと少なくなるので、Chatworkを導入し使い分けや併用、コミュニケーション手段を移行の検討をお願いします。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。