会社側の入社式の挨拶とは?例文つきで基本と注意点を解説
目次
入社式の挨拶で話す内容について悩む人は多いのではないでしょうか。
入社式の挨拶は、社会人への切り替えを促しながら、組織への帰属意識を高める効果があるため、しっかりと内容を検討する必要があります。
効果や、作成のポイントや例文を把握しておけば、新入社員により深く届くメッセージを作成することができます。
入社式の挨拶の役割や、もたらす効果、役職ごとの挨拶の例文について紹介します。
入社式の挨拶の役割とは
入社式の挨拶は、新しく企業へ入社した社員の気持ちを切り替えさせ、入社を歓迎する役割があります。
入社する社員は、挨拶を聞くことで働くモチベーションを高め、その企業風土や雰囲気を実感することができます。
このような式の場では、これから働くうえで伝えておきたい重要なことや、祝福の気持ちをメンバー全員に対して直接話すことができます。
企業への帰属意識を高めるためにも、内容をよく検討し、話すようにしましょう。
入社式の挨拶がもたらす効果
入社式の挨拶は工夫することで、プラスの効果を新入社員に与えることができます。
では、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか。
入社式の挨拶がもたらす効果についてみていきましょう。
社会人への切り替えを促進する
入社式の挨拶は、学生から社会人へと移り変わったという意識を促進する効果があります。
企業がどのような目的や意識をもち活動をおこなっているのか、最初の挨拶を聞くことで実感でき、より深い理解へとつなげることができるでしょう。
また、式典というあらたまった場を用意することで、社会人としての自覚や責任感の芽生え、モチベーションを高める効果も期待できます。
組織への帰属意識を高める
入社式では、改めての企業・事業紹介や代表取締役の挨拶、新入生代表が話す場面などがあります。
このような場で、新入社員やほかの社員と顔をあわせて、社長や役員、そのほか社員から祝福の言葉をうけとると、組織への貢献欲や帰属意識が高まることが考えられます。
また、挨拶の内容や式典の項目を工夫することで、「入社してよかった」「これから頑張っていこう」などの意欲を喚起させることもできるでしょう。
入社式の挨拶で伝えるべきこと
入社式の挨拶の効果を念頭においたうえで挨拶をすれば、その効果が2倍にも3倍にもなるでしょう。
どのような内容を話すと新入社員のモチベーションを高められるかを考えたうえで、挨拶をおこなうようにしましょう。
具体的には、以下のような内容が、入社式の挨拶としては適切です。
・入社を歓迎する言葉
・社会人としての心得
・激励の言葉
・企業で大切にしていること
・新入社員に期待していること
役職別の入社式の挨拶と例文
入社式では、さまざまな役職の人が挨拶する場面があります。
そのため、全員が同じような内容を話してしまうと、印象に残りにくかったり、入社式の効果を十分に発揮できなかったりする可能性があります。
役職別の入社式の挨拶で話すべき内容について知り、新入社員の記憶に残る挨拶にすることを意識しましょう。
社長の入社式挨拶
社長からの挨拶は、入社式のなかでも、最も注目される内容です。
会社の成り立ちや企業理念、長期的に達成したい企業目的や、市場の動向を踏まえた短期的な経営目標など、会社全体の目標について話すようにしましょう。
また、新入社員への祝福の言葉や期待していることについても、わかりやすい言葉で、丁寧に述べることが大切です。
社会人として一緒に歩んでいけることを心より嬉しく思います。ご存じのとおり当社は、創業当時から「○○」を目的に、経営をおこなってきました。
現在、市場の動向は××のようになっていて、△△の目標を達成するために社員一丸となってとりくんでいます。
皆さまには、若い創造力や行動力を発揮して、やりたいことにどんどん挑戦して欲しいです。力をあわせて、さらなる発展を目指していきましょう。
ここで新入社員が知らないような言葉を使ってしまうと、内容が印象に残りにくくなってしまいます。
できる限り伝わる言葉を選んで話すようにしましょう。
役員の入社式挨拶
役員の入社式挨拶では、社長の挨拶と被らないように、会社が現在力をいれていることや、新規事業の話などを交えながら、働く人が経営の視点から物事をみられるような話にすることを意識しましょう。
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
○○の影響により、当社では、現在△△に力をいれてとりくんでいます。
△△に興味がある、やってみたいという人も多くいるかと思います。
当社では、社員全員でつくりあげることを大事にしています。
苦しいことや辛いこともあるかもしれませんが、好奇心や挑戦を大切に、さまざまなことにチャレンジしてくれることを期待しています。
上司の入社式挨拶
新入社員の配属先など、役員よりも近い上司の入社式挨拶は、現場に近い視点から述べることを意識しましょう。
部署内でおこなっていることや、目標、日々の業務で大事にしてほしいことなどを述べると、社会人になったことの自覚も芽生えやすく、モチベーションを高めることができるでしょう。
○○の部署では、△△の業務を円滑にすることを目的に、日々の業務をおこなっています。
聞き馴染みのない業務かもしれませんが、企業の経営を支える大事な役割を担っています。
中期の目標は、社内の業務改善をとりまとめ、××円の経費削減をおこなうことです。
皆さまにも、日々自分にできることはないかをぜひ意識していただき、実際に行動にうつしていただきたいです。活躍に期待しています。
年次が近い先輩の入社式挨拶
年次が近い先輩からの挨拶は、新入社員の心情がよく理解できる立場のため、新入社員の期待や不安などの気持ちに寄り添いながら、入社を祝福するメッセージを送るようにしましょう。
入社おめでとうございます。
今年で入社して3年目になりますが、入社した当時のことを今でも鮮明に覚えています。
期待もありましたが不安も大きく、入社して一年間は先輩方に多くのことを指導していただきました。
たくさんのやってみたいことを尊重していただき、1年目から○○のプロジェクトを任させていただきました。手を挙げれば積極的に挑戦できる環境が整っています。
不安なことも多いと思いますが、わからないことは積極的に質問し、周囲の人に助けてもらいながら、社会人生活を楽しんでください。
一緒に働けることを楽しみにしていました。これから頑張っていきましょう。
入社式の挨拶で使えるエピソード
入社式の挨拶内容に迷う方も多いのではないでしょうか。
入社式は、新入社員が学生から社会人になったことを実感できる大切な機会です。
印象に残る挨拶にできるように、入社式の挨拶で使えるエピソードについてみていきましょう。
項目を参考に、自分らしい言葉に置き換え、気持ちを伝える挨拶にすることが大切です。
経営理念や風土
経営理念や企業風土は、社員が迷ったときや悩んだときの行動指針となる大切なものです。
ホームページで参照することのできないエピソードを交えて話すことで、より印象的にすることができるでしょう。
当社の経営理念は、ご存じのとおり「顧客第一」です。
これは、顧客視点を常にもち、お客様に喜んでもらうことを第一に考えるという思いをこめています。
そのため当社では、週1回、顧客のためにできることを考えるミーティングを実施し、お客様の意見を、社員全員が確認する機会をもっています。
判断や行動に迷ったら、ぜひ「お客様が喜ぶことはどんなことだろうか」と考えるようにしてください。
大切にしている思いや価値観
企業として大切にしている思いや価値観を伝えることで、社員は利益向上や企業成長とともに、目にみえない思いを意識しながら働くことができます。
ただ業務を遂行するだけでなく、社内で共通した思いや価値観をもっていることで、同じ意識で業務にとりくめるため、意思疎通もスムーズにおこなえます。
当社が一番大切にしている価値観は、「悩みは積極的に打ち明ける」ということです。
「3人寄れば文殊の知恵」というように、ひとりで考えるよりも、複数人で考える方がよりよい結論がでると考えています。
新入社員の皆さまも、ぜひ思っていることや悩みや考えを主体的に話していただき、持続的な企業成長を目指して参りましょう。
社内の成功事例
社内の具体的な成功事例をあげることも、モチベーションアップにつなげることができるでしょう。
実例を聞くことで、挑戦意欲がわいたり、仕事への期待をもてたりなど、プラスの効果が期待できます。
また、実際に活躍している先輩社員の話を聞くことで、ロールモデルにすることができ、企業への帰属意識が高まることもあるでしょう。
○○年度に△△の開発に成功しました。
これは皆さまの安全を守り、素敵な毎日を過ごすために欠かせないものです。3年もの年月をかけて、社員全員のアイデアを募り、試行錯誤をしたうえで作りあげました。
そして、この製品のおかげで今期過去最高の売上を実現しています。
皆さまのアイデアや発想力で会社の売上に大きく貢献してくださるのを期待しています。
自身の失敗体験
自身の失敗体験を話すことで、親しみをもたせることができるでしょう。
自分とは程遠いところにいるように見える先輩社員にも、自分と同じように新入社員の時代があったことや、失敗したことがあることを知ることができれば、親近感にくわえて、自分も頑張ろうという意識が芽生えるはずです。
新卒で入社し、今年で○○年目になります。
営業の契約がとれずに自分の至らなさを痛感したり、ときにはプロジェクトを完遂できず、取引先に直接謝罪にいったりしたこともあります。
このような、地道なとりくみが、すべていまにつながっています。
入社式挨拶の注意点
入社式の挨拶を効果的にするためには、いくつか気をつけておくべき点があります。
入社式で挨拶をするうえでの注意点について、詳しくみていきましょう。
長くなりすぎないようにする
新入社員に向けて、最低限伝えておきたいことや、個人的に話したい大切なことなどを考えると、多くの事項がでてくることでしょう。
しかし、内容を詰め込み過ぎて話が長くなってしまうと、聞き手は退屈さを感じてしまいます。
大事な要点を絞って、一つひとつの内容の質を高めることを意識しましょう。
起承転結を意識する
話を印象的にし、引き込ませるためには、起承転結を意識することも大切です。
とくに「結」の部分は、挨拶の内容を簡潔にまとめることで、重要なことを印象づけられます。
しかし、自分で作成した挨拶を客観的に確認することは難しいと感じることもあるでしょう。
その場合は、挨拶を一度作成したら、周囲の社員にみせて、客観的な視点で確認してもらうことをおすすめします。
自分ひとりの視点の場合、主観的になってしまうことも考えられるため、第三者の意見をとりいれ、より気持ちを伝えられる挨拶にしましょう。
オンラインで入社式をする場合の注意点
オンラインで入社式をおこなう場合は、会社や新入社員が円滑に実施できるネット環境があるかどうかを確認しましょう。
とくに、途中でフリーズすることがあっては、スケジュールどおりに式を進めることができず、一旦式を中止せざるをえなかったり、別日にやり直したりすることにもなりかねません。
新入社員の企業に対する印象を悪くしないためにも、最低限気を配るようにしましょう。
社内コミュニケーションには「Chatwork」
入社式の挨拶は、社会人への切り替えを促しながら、組織への帰属意識を高めるために大切なものです。
各役職の立場であるからこそ話すことのできるエピソードを交えた挨拶にし、新入社員にとって有意義な場にすることを意識しましょう。
また、話が間延びしたり退屈さを与えたりしないよう、話は要点を絞って長くなりすぎないように気をつけてください。
そして、新入社員が一日もはやく組織に慣れることができるよう、新入社員とのコミュニケーションをスムーズにとれる環境を整えておくことも重要です。
円滑なコミュニケーションの実現には、ビジネスチャットの活用がおすすめです。
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また、人事との質問チャットなどを作成しておけば、わからないことがあった場合も、気軽に質問することができ、新入社員の不安を軽減することにもつながります。
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