「問題ございません」の正しい使い方とは?意味や言い換え表現を例文付きで解説

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「問題ございません」の正しい使い方とは?意味や言い換え表現を例文付きで解説

目次

ビジネスシーンで、「問題ないこと」や「大丈夫なこと」を伝える表現に迷ったことはありませんか。

「問題ございません」は、物事を肯定したり、相手の不安を解消したりする意味で使用される表現で、ビジネスシーンでは頻繁に使われる表現です。

「問題ございません」の意味や使い方、使用する際の注意点などを、例文を交えて解説します。

>「大丈夫です」の敬語とは?に関する記事はこちら

「問題ございません」の意味

「問題ございません」は、物事を肯定したり、不安を解消したりするために使われる表現で、 「大丈夫である」「結構である」という意味があります。

「問題」は、不都合なことを指しており、「ございません」は、「いる」の尊敬語「ござる」に、丁寧語の「ます」をつけ、「ございます」を打ち消しています。

「問題ございません」は、さまざまな場面で使用される表現のため、正しい意味や使い方をおさえておきましょう。

「問題ございません」は正しい敬語?

「問題ございません」は、正しい敬語で、ビジネスシーンでも問題なく使用することができる表現です。

しかし、「○○してもいいですか」と聞かれた際などに、「問題ございません」と返答すると、人によっては、上から目線と捉える可能性もあります。

上から目線と捉えられることを避けたい場合は、「差し支えございません」などの言い換え表現を活用するようにしましょう。

詳しい言い換え表現については、後述します。

「問題ありません」との違い

「問題ございません」と「問題ありません」との違いは、尊敬語の「ござる」の有無です。

「問題ありません」も、目上の人に使用できる表現ですが、より相手に敬意を示したい場合は、「問題ございません」を使用するようにしましょう。

「問題ございません」の使い方と例文

「問題ございません」は、大きくわけて3つの使い方があります。

  • 肯定の「問題ございません」
  • 不安解消の「問題ございません」
  • 確認事項への「問題ございません」

それぞれの使い方について、詳しくみていきましょう。

肯定の「問題ございません」

相手から送られてきた資料や業務の進め方を肯定する意味で、「問題ございません」を使用することができます。

たとえば、取引先から送られてきた請求書や、部下から送られてきたプロジェクトの進め方などに対して、肯定する意味で以下のように活用します。

A:請求書の確認をお願いいたします。
B:問題ございませんので、お預かりいたします。

A:来月からはじまるプロジェクトについて、添付資料の通り進めて問題ないでしょうか。
B:問題ございません。うまくいくように願っております。

不安解消の「問題ございません」

「問題ございません」は、相手がミスをしてしまったときなどの申し出に対して、不安を解消する意味でも使用できます。

たとえば、業務の進め方の間違いや、取引先とトラブルがあったときなど、相手を安心させる意味で使用できるでしょう。

A:○○様に、明日の会合を10時と誤って伝えてしまいました。
B:問題ございません。午後に○○様にお会いするので、正しい時刻をお伝えします。

A:この度は、紙での資料をお渡ししておらず、申し訳ございませんでした。
B:問題ございません。事前にお送りいただきましたデータで、内容を確認させていただきました。

確認事項への「問題ございません」

相手から、なにかをしてよいかどうか聞かれた際に、その疑問を肯定する意味で、「問題ございません」を使用することがあります。

たとえば、業務の進め方で、正しいかどうか部下から聞かれたりした時や、上司から確認事項があったりしたときなどに、以下のように活用しましょう。

A: この商品の取り扱いは、通常の梱包でよろしいでしょうか。
B: 問題ございません。そのまま進めていただければ幸いです。

A: 先日おこなったプロジェクトの件ですが、進捗はいかがですか。
B: 問題ございません 。

「問題ございません」を使用する際の注意点

次に、「問題ございません」を使用する際に注意しておきたいポイントを3つ紹介します。

  • 使う相手やシーンに注意する
  • 指示に対しては使わない
  • 命令に対しては使わない

正しい言葉遣いで円滑なコミュニケーションを実現しましょう。

使う相手やシーンに注意する

「問題ございません」という表現は、人によっては上から目線ととらえられる可能性があるため、使用する相手やシーンに注意する必要があります。

「問題ございません」の使用が憚られる際は、「差し支えございません」や「心配には及びません」など、言い換え表現を使用するようにしましょう。

指示に対しては使わない

「問題ございません」は、指示に対する返答としては不適切です。

たとえば「○○をしていただけますか」と聞かれた場合は、「問題ございません」と返答するのではなく、 「承知いたしました」や、「かしこまりました」「わかりました」などの表現で答えるのが適切です。

「問題ございません」は、あてられた指示に対して、できるかできないかを答える表現ではなく、なにかを確認したり、確認事項があったときに、それを了承したりする表現です。

>ビジネスシーンにおける「わかりました」の使い方に関する記事はこちら

命令に対しては使わない

相手から命令口調で指示された際に、「問題ございません」を使用することは不適切です。

たとえば、「○○しなさい」「○○してくれ」などと言われた場合は、指示されたときと同じく、「わかりました」などと了承するか、「○○することができません」などと断ることが適切です。

「問題ございません」は、その命令に対して、従うか従わないかということを答えられる表現ではないため、使用は避けましょう。

「問題ございません」の言い換え表現

前述した通り、「問題ございません」は、上から目線と捉えられる可能性もある表現のため、言い換え表現と適切に使い分けられるようになりましょう。

差し支えありません

「差し支えありません」は、不都合なことを意味する「差し支え」を、「ありません」と丁寧に打ち消して、問題がないことを表しています。

なお、さらに丁寧に表現したい場合は「差し支えございません」と表現しましょう。

A:正しい物に変更してもよろしいでしょうか。
B:差し支えありません。よろしくお願いいたします

A:こちらで差し支えありませんか。
B:はい。差し支えございません。

>「差し支えなければ」の使い方に関する記事はこちら

構いません

「構いません」は、なにかかと関わり、不都合が起きることを意味する「構う」を、丁寧語「ます」で打ち消した表現で、「結構です」「大丈夫です」という意味を表します。

たとえば、トラブルや不備があった場合に、相手の不安を解消する意味で使用したり、相手からの申し出に対して、承諾したりする意味で使用することができます。

A:この度はご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございません。
B:構いませんよ。事態も収束したことですしあまりお気になさらないでくださいね。

A:こちらの資料について、控えをとってもよろしいでしょうか。
B:構いません。よろしくお願いします。

>「構いません」の使い方に関する記事はこちら

承知しました

「承知しました」は、相手から話された内容の旨をうけいれることを指す「承知する」に、「する」の過去形「した」をつけて、丁寧に表した表現です。

「承知しました」は、なにかを頼まれた際などに、了承する意味で使用する表現で、より丁寧に表したい場合は、「承知いたしました」としましょう。

A:明日の会議の資料を送っていただけますか。
B:承知しました。すぐに対応いたします。

A:荷物を預かっていただけますか。
B:承知いたしました。

>「承知いたしました」の使い方に関する記事はこちら

ご心配には及びません

「ご心配には及びません」は、「心配するまでもない」という意味で、相手の不安を払拭したい場合などに使用します。

「心配」に、「ある状態に達すること」を指す「及ぶ」をつけて、丁寧に打ち消した言葉です。

A:こちらのプロジェクトですが、来週中までに完了することは可能でしょうか。
B:ご心配には及びません。今週仕上げにはいる予定ですので、確実にお渡しできそうです。

A:商品の不備について、改善することは難しいですか。
B:ご心配には及びません。原因がわかったのですぐに対応します。

円滑なコミュニケーションに「Chatwork」

「問題ございません」は、「問題ないこと」や「大丈夫なこと」を表す表現で、ビジネスシーンでも、頻繁に活用される表現のため、正しい意味や使い方をおさえておきましょう。

また、場合によっては、上から目線な表現であると思われてしまうため、状況に応じて、「差し支えございません」や「構いません」などの言い換え表現と使い分け、円滑なコミュニケーションを実現しましょう。

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