クラウドソーシングとは?利用のメリット・デメリットや注意点、仕事内容を解説
目次
企業や個人事業主が各業務において、不特定多数に案件を依頼する手法のひとつにクラウドソーシングがあります。
発注者は必要なときに必要な案件を発注することができ、受注者は納期に応じて働くことができる、相互にとって新しい受発注関係のスタイルです。
クラウドソーシングを利用する企業のメリット、デメリットにはどのような点があるのでしょうか。
企業がクラウドソーシングを活用することについて、具体的に解説をしていきます。
クラウドソーシングとは
クラウドソーシングは「crowd(群衆)」と「sourcing(調達)」からなる造語で、発注者がインターネット上で不特定多数の人に対し、業務を発注する業務形態を指します。
クラウドソーシングの歴史は、1990年代の終わりごろに米国で発祥したといわれています。
日本には2000年ごろに上陸したといわれており、2018年ごろからクラウドソーシングの利用者は右肩上がりに急増しています。
今後も副業やフリーランスの受注者を中心に、利用者が増え続けることが予測されます。
最初はシステム開発の業務が主となっていましたが、近年ではデザインやライティング、動画編集など多岐に渡る案件項目が増えてきている点も特徴です。
クラウドソーシングの仕事内容
クラウドソーシングの仕事内容はさまざまです。
各受注者の特性に合わせた発注ができる点が大きな魅力ですが、クラウドソーシングの主な仕事内容にはどのようなものがあるのでしょうか。
ライティング
Webライティングは、サイトやブログの掲載記事を執筆する仕事を指します。
SEO対策がおこなわれている記事、ジャンルに特化した専門知識を要する記事、質と量が重要視される記事などの執筆は、クラウドソーシング上で専門性の高いライターに発注することができるでしょう。
しかし、ライティングは未経験でも始められるという観点から、発注者の求めるスペックにマッチした依頼者を見極めることが困難という課題点もあります。
プログラミング
システム開発などのプログラミングの案件もクラウドソーシングの業務案件に存在します。
短い納期での依頼や、小回りがきくような対応を望む場合は、外部企業に委託するよりも、クラウドソーシングのほうがスピーディーかつ柔軟に対応してもらえることがあるため、プログラミングの案件依頼の利用も増えてきています。
デザイン
Webサイトをデザインするもの、ロゴやイラストを制作するものなど、デザイン制作にかかわる案件も多数存在します。
Webデザインは、HTMLやCSSの知識、デザインの感性なども重要となってきます。
オリジナリティのあるデザインやロゴの制作を依頼したい場合は、クラウドソーシング上のクリエイターに発注することもひとつの方法です。
動画や音楽の制作/編集
動画のニーズが高まっている近年においては、動画や音楽の制作や編集の案件も増えてきています。
効果音やBGM、高度な編集を要する場合は、細かなイメージのすり合わせが必要になるため、受発注の両者間で密なコミュニケーションを取ることが重要になります。
>クラウドソーシングでできる11種の仕事内容に関する記事はこちら
クラウドソーシングを利用するメリット
クラウドソーシングを利用して、業務を発注することのメリットはさまざまです。
一例として、以下のようなメリットがあげられます。
- コスト削減
- 苦手分野のカバー
- 業務効率化の実現
メリットの内容について、それぞれ詳しくみていきましょう。
コストの削減ができる
クラウドソーシングを活用することで、コストの削減ができるというメリットがあります。
社内で即戦力となる人材を育成するためには、莫大なコストと時間が必要となります。
クラウドソーシングでは、単発でプロなどに仕事を依頼することができるので、人材育成にかかるコストや時間はかかりません。
一部の業務をクラウドソーシングで依頼することで、社員にはコア業務に集中してもらうことができるという点もメリットのひとつです。
苦手分野を外注してカバーできる
どの企業にも社内のソースではカバーしきれない苦手分野は存在します。
苦手分野の案件のみクラウドソーシング上で外注をすることで、企業としての弱点をカバーすることができます。
各企業により苦手とする分野も異なるので、その苦手分野に応じた案件を外注できる点もクラウドソーシングを活用するメリットといえるでしょう。
業務効率化が実現できる
一部の案件を外注することで、社員はコア業務にのみ集中することができます。
社員がコア業務に集中し、一部案件をクラウドソーシングで外注するというスキームは、企業全体の業務効率化につなげることができます。
業務効率化により確保することができた時間で、クライアント数を増やすことができたり、顧客フォローを丁寧におこなうことができたりと、売上の向上にもつながるでしょう。
また、社員のワークライフバランスの実現も可能となり、社員にとって働きやすい会社づくりの実現にもつなげることが可能になります。
クラウドソーシングを利用するデメリット
クラウドソーシングを利用する際には、メリットだけではなくデメリットも存在します。
クラウドソーシングを活用する上でのデメリットを具体的に見ていきましょう。
セキュリティ面での不安
クラウドソーシングでは、社員ではない外部のメンバーに業務を発注する流れになります。
そのため、場合によっては自社内のノウハウや情報が外部に流出することも十分に考えられます。
きちんと会社のセキュリティを守るためには、クラウドソーシング上で秘密保持契約書を契約するようにしましょう。
優秀な発注先を見極めることが困難
クラウドソーシング上には多くのクラウドワーカーが存在します。
クラウド上のポートフォリオを見ただけでは、求めているイメージに合った優秀な人材かどうかは判断し難いというデメリットが存在します。
クラウドソーシングによっては、プログラミングに特化したものなど案件によって強みを持ったサイトなどもあるので、きちんと選んで活用するようにしましょう。
社内でのノウハウが蓄積しづらい
クラウドソーシングでの業務の外注は、基本的に社外のメンバーに仕事を依頼する形になるので、ノウハウを社内にストックがしづらいという課題があります。
企業としてノウハウをストックするか、外注をして業務効率化をはかるかは社内で検討をしたうえで発注するようにしましょう。
コミュニケーション不足に陥りやすい
クラウドソーシングを活用すると、ネット上でのやりとりがベースになるので、適切に指示が行き届いていないなど、思うようにコミュニケーションをとれないなどのデメリットがあります。
スムーズに仕事を依頼するためにも、メールや電話だけでなく、ビジネスチャットを活用するなど、密なコミュニケーションを心がけましょう。
クラウドソーシングを利用するときの注意点
クラウドソーシングを利用するときの注意点をご紹介します。
マニュアルを作成する
企業として、業務内で気をつけることやルールに関するマニュアルを制作することで、スムーズに運用できるようになります。
マニュアルがなければ質の担保が難しくなり、どれだけ優れた依頼主に業務を任せたとしても、思うような成果を得られない可能性があります。
マニュアルがきちんと整備されていれば、依頼先を変えたとしても、一定した質を担保することができるでしょう。
このようなトラブルを回避するためにも、マニュアルを制作することが好ましいです。
依頼する業務範囲を明確にする
クラウドソーシング上では、受発注共に依頼する業務範囲が不透明になってしまうケースはあります。
想定していた範囲の業務が着手されていなかったり、必要以上の業務の遂行がおこなわれたりしてしまうと、報酬に関するトラブルにつながりかねません。
依頼をする場合は業務範囲を明確にし、お互いの認識に齟齬がないかもきちんと確認するようにしましょう。
受注者とのコミュニケーションを綿密におこなう
クラウドソーシングでのやりとりは、対面でコミュニケーションをとるわけではないので、認識にズレが生じてしまったり、コミュニケーション不足に陥ったりしやすいです。
コミュニケーションを綿密に取らないと、トラブルや業務の進行に滞りが生じてしまう可能性があります。
何か問題や相談事があった場合にすぐにやりとりができるよう、メールや電話以外にも、ビジネスチャットなどのツールも用意しておくといいでしょう。
クラウドソーシングのやりとりはChatworkを活用しよう
クラウドソーシングで業務を依頼するにあたって、スムーズにやりとりを進めるためにも、綿密なコミュニケーションが重要です。
クラウドソーシングの受発注のやりとりに、ビジネスチャット「Chatwork」を活用できます。
「Chatwork」はメールに比べて、チャット形式で気軽にやりとりができるため、スムーズかつ迅速なコミュニケーションが実現できます。
タスク管理機能も備わっているので、タスク漏れを避けることや納期のリマインドもおこないやすいでしょう。
クラウドソーシングで効率的に業務を依頼するためにも、ぜひ「Chatwork」の導入を検討してください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。