Off-JTとは?OJTとの違いや使い分け方、メリット・デメリットを解説

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業務効率化
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Off-JTとは?OJTとの違いや使い分け方、メリット・デメリットを解説

目次

社員の育成方法のひとつに、外部講師を招いて研修をおこなうOff-JTがあります。

実践を通じて社員育成をおこなうOJTを重視する傾向がありますが、Off-JTを実施したり、Off-JTとOJTをくみあわせたりすることで、社員のさらなる成長を見込める可能性があります。

現代において需要が高まっているOff-JTの意味とOJTとの違い、メリット、デメリットを解説します。

Off-JTとは

Off-JTとは、「Off the Job Training」の略称で、日常業務をおこなう職場から離れ、外部講師を招いて実施する業務研修のことを指します。

厚生労働省が公表している平成30年度の「能力開発基本調査」の結果によると、Off-JTを正社員に対して実施した事業所は75.7%(前回75.4%)、正社員以外に対して実施した事業所は40.4%(前回38.6%)でした。[※1]

それぞれ、前回の調査時よりも実施率があがっているため、Off-JTにとりくむ企業が増加していることがわかります。

Off-JTとOJTの違い

OJTは、「On The Job Training」の略称で、上司や先輩が新入社員や経験のない後輩に対して、実務を通じて業務に必要な知識や技術を身につけてもらうように教育することを指します。

厚生労働省が公表している平成30年度の「能力開発基本調査」によると、OJTを正社員に実施した事業所は62.9%(前回63.3%)、正社員以外に対して実施した事業所は28.3%(前回30.1%)でした。

OJTとOff-JTの違いを解説します。

>OJTに関する記事はこちら

育成内容

Off-JTは基本的に、座学が中心です。

外部講師を招いてビジネスマナーを学んだり、役職に応じた研修を受けたりします。

たとえば、入社10年目の社員向けにキャリアアップ研修をおこなったり、特定の業務に携わっている社員に専門的な研修を受けてもらったりします。

一方でOJTは、新入社員が先輩や上司に教わりながら職場で実際に業務をおこない、仕事を覚えていきます。

新入社員が仕事を実践して学ぶことで、早期に業務理解を深めたり、戦力化したりすることを目指しています。

育成効果

Off-JTは、携わっている業務の概念や、業界に関することなどを学ぶため、勤めている企業の仕事に限らず、汎用的なスキルを身につけられます。

一方でOJTは、業務を実践で覚えていくため即戦力となりやすく、業務遂行に必要なスキルを短期間で得られます。

育成コスト

Off-JTは、外部講師を招くため、育成コストがかかります。

厚生労働省が公表している平成30年度の「能力開発基本調査」では、労働者ひとりあたりのOff-JT費用は平均1.4万円でした。[※1]

一方でOJTは、新入社員の先輩や上司などが指導者となり、職場が新入社員にとって学びの場となるため、新たに指導者を招いたり研修会場を確保したりする必要がなく、金銭的コストを抑えられるでしょう。

Off-JTの需要が高まった背景

Off-JTの需要が高まった背景について解説します。

経営層の交代加速化

現在の経営層や管理職はシニア層である場合が多く、定年退職により経営陣の交代が加速化する恐れがあります。

次代の管理者や管理職になりえる中堅社員は、管理職等の経験を積めないまま、重要なポストにつかざるをえない状況になるかもしれません。

そのため、中堅社員向けへの研修もおこなえるOff-JTの需要が高まった可能性があります。

厚生労働省がおこなった平成30年度の「能力開発基本調査」では、Off-JTを実施した対象の割合が新入社員64.3%、中堅社員64.6%、管理職層53.1%となっており、新入社員よりも中堅社員へのOff-JTの実施率が高いことがわかります。[※1]

また、実施したOff-JTの高い順に、新規採用者などの初任層を対象とする研修が76.8%、マネジメント研修が49.1%、新たな中堅社員向けの研修が48.1%だったため、中堅社員の育成を目指したOff-JTも需要が高いでしょう。

VUCA時代

VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(不透明)の頭文字をとった略語で、予測困難な状況を意味します。

現代は、テクノロジーの発達や新型コロナウイルス感染症の蔓延などにより、さまざまな変化が生じています。

変化が激しい予測困難な時代において、企業が経営を継続していくためには、事業を正しい方向に導いたり、適切な経営戦略を立てたりすることが求められるでしょう。

そのため、自社の仕事に限らず、業界についてや経営者として必要な知識を汎用的に学べるOff-JTは必要とされています。

>VUCA時代に関する記事はこちら

Off-JTのメリット・デメリット

Off-JTのメリットとデメリットを解説します。

Off-JTのメリット

Off-JTのメリットは、業務や業界に関することを体系的に学べるため、汎用性のある知識を得られたり、実務知識の蓄積が効率よくおこなえたりします。

新入社員や部署異動をした社員は、事前知識のない業務にとりくむことになることがあるため、Off-JTを実施することで、実務の工程をすぐに理解したり、スムーズに業務に慣れたりすることができます。

また、Off-JTは受講者に対し一斉におこなわれる研修であることから、受講者のレベルが均一になり、知識の習得に差が生じることを防げるでしょう。

Off-JTのデメリット

Off-JTのデメリットは、外部講師に依頼したり、研修の会場を確保したりという金銭的コストがかかることです。

社員育成にコストをかけられない企業にとっては、Off-JTの実施は難しいかもしれません。

また、OJTは実践を通じて業務を覚えてもらうため能動的な育成方法ですが、Off-JTは座学であるため、受動的な育成となりやすいです。

Off-JTで学んだことを知識として習得してもらうために、定期的にアウトプットの機会を設けるなど、育成のサポートをする必要があるでしょう。

Off-JTとOJTを組み合わせて効果的に活用しよう

Off-JTとは、Off the Job Trainingの略称で、日常業務をおこなう職場から離れ、外部講師を招いて実施する業務研修のことです。

OJTは、実務に特化した育成方法である一方で、Off-JTは汎用的な知識を得られるという違いがあります。

Off-JTはコストがかかったり、研修後に先輩や上司のサポートが必要であったりするため、予算や体制を整えてから実施しましょう。

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本記事では、企業における人材育成でかかせない「Off-JT」について、OJTとの違いや使い分け方を解説しました。

人材育成においては、Off-JTやOJTを活用しながら、コーチングやティーチングも適切に使い分けてコミュニケーションをとっていくことがとても重要となります。

>コーチングとティーチングの違いとは?使い分け方や職場での効果に関する記事はこちら

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[※1]平成30年度「能力開発基本調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/00002075_000010.html


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