「庶務」とはどのような仕事?業務内容や役割、求められるスキル、総務との違いを解説
目次
企業の中で、主に事務職を担う庶務は、あらゆる業務を引き受ける縁の下の力持ち的な存在です。
庶務とはどのような仕事で、どんな業務内容や役割があるのでしょうか。
庶務に求められるスキルや、総務との違いについて解説します。
庶務の仕事内容とは
企業内の事務業務を担う庶務の仕事は、幅広く、仕事内容は多岐に及びます。
資料作成やデータ入力などのデスクワークや、お金の管理や郵便物の対応など、事務員の仕事として思い浮かぶ内容のほとんどが庶務の仕事に当てはまります。
庶務のサポートがあるからこそ、社員が各自の仕事に集中できるなど、会社にとって欠かせない存在です。
庶務と総務の違い
庶務と混同しやすい役職に「総務」があげられます。
両者は、それぞれ配属や仕事内容が異なるため、改めて違いを確認しておきましょう。
庶務は、各部署や事業所に配属されるのに対し、総務は、総務課として独立した部署として会社にひとつしか存在しません。
また、総務は、社内制度の改善や教育研修、社内イベントの企画運営などの会社全体をサポートする仕事内容を担いますが、庶務は、営業や技術などの各部署が、スムーズに業務進行できるようにサポートするという違いがあります。
庶務の業務内容
庶務の業務内容は多岐に及びますが、具体的にはどのような業務内容があるのでしょうか。
庶務の代表的な業務を8つ紹介します。
- 電話応対
- 来客応対
- 書類作成・整理
- 備品管理
- 伝票処理
- 小口現金管理
- 発送業務
- 清掃
それぞれの業務内容を詳しく確認していきましょう。
電話応対
会社にかかってくる電話対応をするのも庶務の業務内容です。
用件を正確に聞き、質問に答えたり担当部署へ取り次ぎをしたりします。
電話対応ひとつで会社全体のイメージにつながることもあるので、会社の顔として正しく印象の良い対応が求められます。
来客応対
会社に来客があった際に、応接室への案内やお茶出しをおこなうことも、庶務の仕事のひとつです。
実際に会話を進めるのは担当者になりますが、取り次ぐまでの対応は庶務が担います。
電話対応と同様に、会社全体の印象につながる業務のため、身だしなみや言葉遣いに気を配る必要があります。
書類作成・整理
庶務は、会議資料や営業用資料をはじめとして、職場で使う各種書類の作成や整理をおこなうこともあります。
社員がスムーズに業務を進められるように、分かりやすい資料を作成することが大切です。
また、作成だけでなく、どの資料がどこにあるのかがすぐに分かるような書類整理も大切な業務のひとつです。
書類ごとに分かりやすく分類して、ファイリングをしておく必要があります。
備品管理
コピー用紙や文房具など、業務に必要な備品を管理するのも庶務の役割です。
なくなってからの発注では、届くまで時間がかかるものもあるため、適宜状況を確認しながら必要な備品を管理する必要があります。
伝票処理
契約書や申込書などの伝票処理をおこなうことも、庶務の重要な業務のひとつです。
専用システムがある場合には、伝票の内容をシステムに打ち込んで作成するケースもあります。
伝票処理のミスは、社内だけでなく、取引先にも迷惑がかかってしまうため、ミスが無いような丁寧な対応が求められます。
>バックオフィス業務の効率化を進める方法とは?に関する記事はこちら
小口現金管理
社員が外出をする際の交通費や、急にお金が必要になった際の小額のお金を管理・精算することも、庶務の業務のひとつです。
小口であってもお金のずれが生じてしまうと、会社にとって大きな問題になりかねないため、責任をもって、丁寧な対応をする必要があります。
発送業務
郵便物を発送する発送業務も、庶務が対応する業務のひとつです。
取引先宛の重要な書類やイベントの備品など、発送に遅れや間違いがないように、慎重に対応する必要があります。
また、発送に限らず、会社に届く郵便物の仕分けなども対応します。
清掃
庶務は、応接室や給湯室など、外部の人や社員が共用で使う場所の清掃業務を担うケースもあります。
いつでも気持ちよく使える状態を保つことで、社員の生産性向上を期待することもできるでしょう。
庶務に求められるスキル
上述した通り、庶務の仕事は多岐に渡るため、さまざまなスキルが求められます。
庶務に求められるスキルを具体的にご紹介します。
コミュニケーションスキル
庶務は、電話応対や来客応対など、社内外問わずに多くの人と接するため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
さまざまな人と接する必要がある庶務には、相手の言いたいことを正しく理解し、正しく伝達するスキルが求められます。
高いコミュニケーションスキルを身につけることで、たくさんの人と関わる庶務の仕事で、力が発揮できるようになるでしょう。
>コミュニケーションを向上させるための方法に関する記事はこちら
基本的なPCスキル
庶務の仕事には、基本的なPCスキルも求められます。
情報管理や伝票処理をパソコンで管理している会社は多く、最低限の操作ができる必要があります。
業務を効率的かつスピーディーに進められるように、WordやExcelなどの基本的なツールは、使いこなせるようにしておく必要があります。
基本的なビジネスマナー
電話応対や来客応対など、庶務には外部の人と関わる機会が豊富にあります。
会社の顔として、社外の人と関わる必要があるため、正しいビジネスマナーを身につけて、相手に失礼が無いように対応しなければなりません。
正しい敬語やメールマナーなど、基本的なビジネスマナーを身につけておく必要があります。
臨機応変な対応力
多様な業務内容があるからこそ、臨機応変に対応する力が求められます。
複数の部署から同時に仕事を頼まれることもあるため、適切に優先順位をつけて、効率的に業務を進める能力が求められます。
正確性
総務の仕事には、正確性も求められます。
データや数字を取り扱うものもあれば、伝票の発行などお金に関わることもあります。
また、電話応対で取次ぎをする際にも、正確に伝達することが求められます。
正確に情報伝達するスキルは、庶務の業務をスムーズに進めるために欠かせないスキルです。
簿記能力
庶務の仕事は、経費精算に関わることもあるので、事務処理に使える簿記能力の取得が有効です。
日商簿記試験などの簿記に関する資格や検定があることで、庶務の仕事に就職する時に有利になることもあるでしょう。
庶務を目指す場合、あらかじめ日商簿記試験を取得しておくことがおすすめです。
庶務のやりがいとは
庶務という仕事のやりがいは、企業をより良くすることに貢献できる点です。
庶務がいるからこそ、営業や現場対応など、各部署が各自の仕事を円滑に進めることができるようになることも多く、庶務の仕事は社内から「ありがとう」と声をかけられることも多いです。
さまざまな部署や立場の人との関係性を通じて、人脈の広がりや、任される仕事の幅が増えることにやりがいが感じられる仕事といえるでしょう。
社内コミュニケーションに「Chatwork」
庶務の仕事を円滑に進めるためには、社内連携の活性化が欠かせません。
小さなことでも、こまめにコミュニケーションを取りながら進めることで、よりスムーズに対応することができるでしょう。
社内コミュニケーションには、メールや内線などが使われがちですが、ビジネスチャット「Chatwork」を活用することで、スピーディに連携をとることができるようになります。
たとえば、メールのように「お疲れさまです」「△△部の○○です」のように定型的な挨拶を記載する必要がなく、内線のように相手と時間をあわせる必要もありません。
また、リアクション機能を活用することで、簡単に確認したことを伝えることもでき、コミュニケーションのコストを削減することもできます。
「Chatwork」は、社内外問わずに無料で使うことができます。
まずは活用してみて、社内のコミュニケーションや情報共有がどのように変化するのかを実感してみてはいかがでしょうか。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。